■スポンサードリンク


柳生忍法帖



新規レビューを書く⇒みなさんの感想をお待ちしております!!

柳生忍法帖の評価: 4.64/5点 レビュー 36件。 Bランク
書評・レビュー点数毎のグラフです平均点4.64pt


■スポンサードリンク


Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全3件 1~3 1/1ページ
No.3:
(3pt)

柳生忍法帖(下)

怨敵「会津七本槍」の四人までを討ち果たし、加藤明成に迫る復讐の刃! だが見よ、七本槍衆の総帥、不死身の妖人芦名銅伯の自信に満ちた不敵な笑いを――。慈僧沢庵をともない、敵陣会津に乗りこむ柳生十兵衛と堀一族の七美女。彼らを待つは、驚天動地の地獄の幻法「夢山彦」。妖異壮絶の大対決、最高潮へ!
柳生忍法帖(下) 山田風太郎忍法帖(10) (講談社文庫)Amazon書評・レビュー:柳生忍法帖(下) 山田風太郎忍法帖(10) (講談社文庫)より
4062646080
No.2:
(3pt)

まあまあ

寛永19年春。女人救済で名高い、鎌倉東慶寺の山門をおびただしい女性の血で染めた「会津七本槍」の七剣鬼。暗愚な藩主加藤明成を使嗾し、硬骨の家老堀田主水一族を皆殺しにした暴虐に今天誅が下される! 大いなる恨みに燃える堀家の女七人を助けるべく、徳川千姫の命により、柳生十兵衛が、いま見参!
柳生忍法帖(上) 山田風太郎忍法帖(9) (講談社文庫)Amazon書評・レビュー:柳生忍法帖(上) 山田風太郎忍法帖(9) (講談社文庫)より
4062646072
No.1:
(3pt)

忍法帖には入らないと思うのだが。。。

徳川初期に起こった会津藩主従の争いという、史実に沿った復讐譚の時代伝奇で、最初「尼寺五十万石」のタイトルで地方紙に連載された。
 登場する実在キャラは主役の柳生十兵衛、敵役の会津藩主・加藤明成、会津藩家老で明成と対立し退転する堀主水、沢庵和尚、千姫、天海など。
 創作キャラは復讐に立ち上がる堀家ゆかりの女性7人と、復讐の対象となる会津七本槍の七人衆、その首領・芦名銅伯など。

 上巻では江戸、下巻では会津を舞台に物語が長々と展開する。実在キャラは多いもののプロットは完全フィクションで、ほとんど漫画(ありえない!! の連続)。物語としての厚みはまったくない。
 堀側の7人の女性は一人も死なず敵は全滅するという、風太郎には珍しい勧善懲悪ストーリーなので話がなんとなく締まらない。さらに長すぎてもたれ、飽きが来る。残酷描写が多く、エログロ・サディズムの風味が効いているのが救いか。かろうじてB級作品だが、Cランクに近いと思う。

 不可解なのはタイトル。作中には忍者も忍法も出てこない。主役・柳生十兵衛は全編出ずっぱりだが、柳生は剣法だ。物語では十兵衛が堀家の女性七人衆を鍛えて復讐を成就させる。しかし女性陣に叩き込む体術は本格忍法ではなく、使われるときも例の「忍法○×」というつぶやきがない。
 敵側にも忍者は登場しない。忍法も銅伯が使う一つだけ(忍法というより妖術)。その銅伯にしても、忍者というより森宗意軒的な妖人だ。会津槍七人衆の得意技は武術の延長で忍法ではない。したがってタイトル「柳生忍法帖」は不合理。

 十兵衛を主人公とする長篇はほかに「魔界転生」「柳生十兵衛死す」があるが忍法帖の名称を使っていない。私見ではこの3作品は「十兵衛三部作」としてまとめるべきで、忍法帖に数えない方がいい。
 特に“忍法帖の最高傑作”とよく言われる「魔界転生」は、内容からいって忍法帖ではないし(妖人・妖術は出てくるが、忍者・忍法は登場しない)、タイトルも「おぼろ忍法帖 → 忍法魔界転生 → 魔界転生」と改題を繰り返し、結局「忍法」の二文字を外している。著者自身がシリーズに入らないと考えていたのではないか。
柳生忍法帖(上) 山田風太郎忍法帖(9) (講談社文庫)Amazon書評・レビュー:柳生忍法帖(上) 山田風太郎忍法帖(9) (講談社文庫)より
4062646072

スポンサードリンク

  



新規レビューを書く⇒みなさんの感想をお待ちしております!!