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代官山コールドケース
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代官山コールドケースの評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.83pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全35件 21~35 2/2ページ
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川崎で強姦殺人が発生。 遺留品のDNA鑑定の結果、17年前に代官山で発生した現場のものと一致。 しかし、その事件は被疑者死亡で解決。 17年前の事件は解決していなかったのか。 過去の事件と今の事件と、 じわじわと少しずつ着実に捜査が進展していく展開が非常に面白いです。 佐々木譲さんの道警シリーズ以外の作品では、一番面白いと思います。 | ||||
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佐々木譲の作品としては珍しい設定のサスペンス。代官山や四ッ谷の路地に詳しくなる余禄付きで面白かった。 | ||||
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好きな作家でありいい本である。今後も引き続き読んでいく予定である。 | ||||
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よく言えば丁寧、わるく言えばくどい(笑) ほんの40時間のことをよくもまあまあこんなに長く書けるなと。 で、こんなに長いのに一気読みできる面白さです。 17年前の強姦殺人と今の強姦殺人との もつれにもつれまくった糸が ほどけていく様がなんとも気持ちいいです。 今のところこの作者の作品は外れることなく楽しめます。 ちなみにコールドケースとは未解決事件のことです。 勧善懲悪ってほどではないけど、 やはり憎い強姦殺人犯人が追い詰められていくのは快感でした♪ | ||||
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神奈川県で発生した殺人事件の遺留品が,過去に代官山で見つかった死体の遺留品とDNAが一致した.ところが代官山の事件は既に被疑者死亡で決着している.真犯人は違うのか? もし神奈川県警に真犯人を見つけられたら,警視庁の面目は丸つぶれ.神奈川県警より先に真犯人を見つけろ.ただし既に決着済みなので公式には捜査員は動かせない.そんないかにも日本的な理由ではじった再捜査の,真犯人を見つけるまで二日間を描いた本. シリーズ前作の地層捜査が面白かったので,こちらも読み出しましたが,作品としての質はこちらのほうが数段上.捜査の流れがテンポよく,一度読み出したら止まらなくなりました.最近の佐々木作品はちょっと元気がない感じだったので,この面白さは意外.よい作品だと思います.同時期に発生した看護婦殺しの捜査も並列に進行.それらが互いに絡まりあってラストのアクションシーンへと流れていく.その両方に関係する科研の研究員のエピソードも面白く,分厚さをまったく感じさせない傑作でした.お勧めです. #誰か映像化しないかな. | ||||
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17年前に代官山で女性店員が殺された。 3日前にも、同様に若い女性が殺された。 女性たちの部屋からは、同じDNAが検出された。 捜査員である、三戸部と朝香は17年前の事件の再捜査を命じられる。 捜査員の被疑者に対する尋問は、非常に緻密である。 小さな手がかりや矛盾を基に捜査を進める過程はリアルだった。 状況証拠だけでなく、DNAなどの科学捜査の力も加わり 被疑者を追い込んでいくこととなる。 作者の作品を初めて読んだ。 非常に隙の無い、硬派な小説だった。 | ||||
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他の方のレビューにもあるように、実に作者らしい警察小説で一級品です。 18年も前のカフェ店員殺人事件の再調査が実にスムーズに進んでいきますが、それがテンポよく実に読み易い。 物語の構成は、主に刑事たちの聞き込み捜査と科捜研の分析捜査のみの単調な展開です。しかし読んでいて全く飽きがこないのは、事件の真相に対する興味深さと、一癖も二癖もある参考人たちと敏腕刑事とのやり取りの妙の素晴らしさだと思います。 現在発生した殺人事件が18年前の殺人事件の冤罪の可能性を示していて、その真相を神奈川県警に先んじて解明しなければならない、という設定の巧みさもさることながら、ほぼ刑事の地道な聞き込み調査だけで読者の興味を惹きつける作者の筆力には脱帽です。 | ||||
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前作の『地層捜査』よりも間違いなく面白い。 前作はバブルという時代背景が捜査員の先入観を誘い迷宮入りとなった事件の再捜査だったわけだが、今作は同時期に地下鉄サリン事件が起きていたため満足に捜査員を避けず、実は誤認逮捕してしまったのではないかということでの再捜査。なんとなくありそうな設定だ。しかも警視庁と神奈川県警の綱引き状態のため、極秘ながらも再捜査を急がなければいけないという背景も、これまたありそうな設定で面白い。 全体を通して派手な展開こそ無いものの、地道な聞き取り調査で少しずつ真相に迫っていく過程が良い。先入観を持たず、出てきた情報をしっかり吟味して捜査を進めれば、おのずと答えが導き出されるということか。 地味な展開なのに、これほど面白いと感じた小説は近年あまり無い。 | ||||
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川崎で起こった強姦殺人。 残された陰毛から、17年前に被疑者死亡で解決済みの 殺人事件の現場に残されたものとDNAが一致した。 警察の判断ミスだったのか? しかし、今になって代官山の17年前の事件を蒸し返した ところで、真実を明らかにできるのか? 絶望的な状況の中で、やり手の水戸部、性犯罪のエキスパート 浅香が捜査を開始した。 代官山、川崎、そしてあらたに西日暮里でも若い女が殺される 事件が発生。 3件の事件をつなぐ鍵が見どころ。 | ||||
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地層捜査の続編。 今度は代官山が舞台である。前作を引き継いで、基本的に地味な展開。 代官山という日本の中でも屈指のおしゃれな街、しかもバブル崩壊直後で今とはまた別の意味で世相の荒れていた時代を背景にしており、実際にこういった事件が起こってもおかしくはないというような造りになっている。代官山という華やかな表の顔の裏側に生きる人間達も描かれており、これも実際にいそうな人々ばかり。 読んでいて気づいたのだが、この作者の作品の多くは、被害者があまり語られない。リアリスティックといえばそうなのだが、やや珍しい気もする。 以下ネタバレ気味だが、この作品の被害者役は3人。デザイナー志望の女の子、写真家の卵、看護婦だ。このうち、もっとも作中で語られているのはデザイナー志望の女の子だが、他の二人については当の本人がどう考えていたかという点には殆ど触れられる事がない。 視点は常に捜査官にあり、捜査官の感じた事、想像した事、場合によっては加害者が吐露する言葉をあくまでベースとしているのである。 その結果、推理ものというよりかは捜査ものという雰囲気が非常に強くなっているのではないか。特にこの地層捜査シリーズは派手なアクションがあまりないため、その趣が強く出ている。 私はこういう作品が好きですが、好みの分かれるところかもしれません。 | ||||
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事件捜査の聞き込みというものは、このように行われるのかな…と 少しかいま見ることができたような気になりました。 関係者をあたり、アリバイを確認し、そしてとにかく語らせる… 線としてつなぐことのできる点を求めて地道に集める… ちょっと一緒に捜査しているような気分になりました。 そして、事件が解決した時には 最初に感じた、というより「住んでる場所」「職業」「見た目」から 決めつけていた印象とは全く違う 亡くなった人たちの「人物像」が浮かび上がってきたのでした。 その発見に似た感覚が印象的でした。 楽しめました。 | ||||
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日本では拳銃を撃てるのは警察官ということで、彼らを主人公にしている小説が描かれます。しかしその多くはただ警察官を主人公にしているというだけで、警察官や警察組織を描いてはいません。関係者ではなくても日本の官僚組織を考えれば、荒唐無稽なものが多すぎます。既刊の「警官の血」を読了した後の圧倒的な満足感は、近年感じたことのないものでした。本作はまだ途中までしか進んでいませんが、週刊誌に掲載されたとき何回か読んでおり力作と思っておりました。 | ||||
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再捜査となった過去の事件を特命を帯びた刑事たちが追うというのは特に珍しい設定ではない。 しかし、代官山という土地柄を選んだところがまず成功している。17年ほど前の代官山と現在の町とをきちんと対比させ、東京育ちには独特の響きを与える「同潤会アパート」を事件現場としたことで当時の臨場感とノスタルジーを感じさせてくれる。 主人公の刑事が北海道出身であり、17年前の東京を知らないという設定もうまく使っている。 サリン事件の真っただ中で起きた女店員殺人事件は微妙な形で取り残されていった。 ここら辺の描き方が、当時の東京が、警察がどんなふうに異様な状況に置かれて振り回されていたかを浮き彫りにして感慨深い。 当時の様々な事情から事件の証拠は不全となり、歳月により街並みも失われてしまった。警察内部の事情も複雑で、そうした不利を二人の刑事は追わねばならないのだ。 科捜研の同僚や当時の案件に携わった刑事なども自然体で絡んでおり、余計な暴力ややりすぎのアクションや奇想天外な偶然性などがないところも真摯で真実味がある。 とても丹念に丁寧に描かれていて面白く読んだのだが、とても気になることがあった。 この作家を読むのが初めてである、ということが前提なのだが…。 主人公の刑事や相棒となる女性刑事、あるいは聞き込みの際の相手の語り口に年齢的な違和感を覚えることがしばしばあった。たとえば女性を表すことばに「おきゃん」というのがあってびっくりした。ある年齢以上しか使わないのではないだろうか。 警察小説にはなんだかとても古臭かったり、30代40代ではそんな言葉は使わないのではないかと思うことがしばしばある。この物語でもそうした「おじさんが書いたんだろうな」と思わせる部分がある。主人公の相棒は40そこそこの女性刑事なのだがやたらに古い言葉を多用する。「こすい」なんて、日常使うだろうかと首をかしげた。 「微笑」という言葉もちょくちょく出てきたものだからだんだん気になりだし、ついにものすごく多用されていることに気付いた次第。 ドキュメンタリー的要素を追う物語の展開の先を急いでいると、わずかな言葉のやりとりや、言葉の選び方が画一的になってしまうのかもしれないが、物語が面白かった分、文章が不器用に見えて気がそがれたのがちょっと残念だったのだ。 | ||||
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さいごまで楽しめた。 仙台出身の警視庁特命捜査対策室刑事、水戸部が活躍するシリーズ2弾。 おおかたの評価は「地味」だった第1弾『地層捜査』にくらべると、 華やいだ雰囲気がただよう。 それは、事件の舞台が、前作の《荒木町》というシブい元花街から、 今回、若い人の好感度が高い《代官山》に移ったから、だけではない。 首都の一部地域がもつ「好感度」に誘惑される若者のあやうさ、 そうした若者を利用する大人のうすぎたなさ。それらを、切実に描いているから。 つまり、場所が華やげば華やぐだけ、虚飾も悲哀も、あぶり出される。 昼間の明るい光がうつろになり、夜の灯りにいかがわしいものがうごめきはじめる。 その対比が、うまい。 むかし、叔父夫婦が代官山の同潤会アパート近くに住んでいた。 この作品の「過去の事件」が発生した時期より、もっと前だが。 よく遊びに行ったので、かつての東急代官山駅一帯のようすや、 光も空気も閉じ込めたようなあの同潤会アパート周辺は、はっきり覚えている。 その記憶でいうと、せっかくアパートを事件の一部に採り上げたのだから、 もう少し濃淡のある雰囲気で描写して欲しかった、という気持ちはある (その逆で、前作『地層捜査』の荒木町の描写は文句ありません)。 ただし、前作に比して魅力的なのは、水戸部の“相棒”として、 水戸部より年長、しかし階級は下の女性捜査官・朝香を配したこと。 過去と現在の卑劣な性犯罪を追及していくにあたり、彼女の存在は、 水戸部の心理に陰影を与え、さらに物語の展開に大きな説得力を与えている。 クライマックスにも、彼女の見せ場あり。 | ||||
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警察捜査の描写が臨場感にあふれています。特に、参考人や被疑者への尋問の様子と、そこから真実を導き出そうとする刑事の心理描写は非常にリアルです。また、警察組織同士の縄張り争いも、ストーリーの幅を広げます。派手なアクションはありませんが、参考人や被疑者と刑事との駆け引きからなす緊迫感が、静かに、ジワリと迫ってきます。 捜査現場での地道な聞き込みと、科学捜査による解析調査との絡ませ方が非常に巧みで、また、リアリティー高く描かれていましたので、ストーリーの展開に強く納得することができました。 過去の事件を捜査することに対して、公訴時効の撤廃による解釈について、ストーリの各所に丁寧に記述されている点も大変参考になり、また、ストーリーにリアリティーを増し、良かったです。 事件発生から解決まで「リアルタイム」で展開されますので、ストーリーの内容も非常にわかりやすく読むことができたと思います。 記述の丁寧さとわかりやすさは、さすが、佐々木譲さんだと感服です。 物証から得たわずかな手がかりや、聞き込みから摘みだした、ほんの少しの矛盾を積み上げながら真実に近づいていく過程に対して、十分にサスペンスを堪能することができたと思います。 | ||||
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