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(短編集)
扉守 潮ノ道の旅人
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扉守 潮ノ道の旅人の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.53pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全15件 1~15 1/1ページ
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先日亡くなられたと聞いて無性に読みたくなって購入しました。(昔 図書館で読んだので) 紙媒体では今は手に入らないちょっと古い作品ですが 尾道を舞台にしたとても不思議で美しい物語です。 | ||||
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良い | ||||
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予想通りのものでした。やっと手に入れることが出来ました。ありがとうございました。 | ||||
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友人に勧められて知ったのですが、 いきなりノックアウトされました。 装丁も意味深い。 浸ることのできる作品です。 この作家さん、これからもチェックします。 | ||||
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不思議な物語の短編集。 フィクションの部類に入るのだろうが、現実にある話かもしれないと思わせる不思議さがある。 全てのものには思いが込められていて、思いはエネルギーであること。 目に見える世界と目に見えない世界は重なるように同時に存在すること。 五感の刺激に翻弄されている日常生活からふっと離れさせてくれる作品であると思います。 | ||||
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NHKのラジオ文芸館で、一部を耳から聞いて本を読みたくなりその日に購入。 幻想的で少しミステリアスな珠玉の短編集。 通勤の生き返り、寝る前に最適でした。 | ||||
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NHKのラジオ番組で朗読されていた短編が入っていたので購入しました。 ちょっと時間のあるときに読んで、気持ちも安らぐ作品です。 | ||||
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不思議なお話ですが、心に響く優しい文章で 良かったです。光原百合さんのほかの作品も読んでみたいです。 | ||||
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土曜日の朝、NHKラジオ文芸館から”帰去来の井戸”が流れてきた。 初めのうちは何処かの民話かな、と聞き流していたが物語の不思議な展開と、舞台になる尾道の情景がグッと迫り、思わずラジオのボリュームを上げてしまった。 まだ一度も行った事がないのに、潮ノ道が郷愁を誘うのか懐かしく聴きました。又、吉岡大輔さんの朗読が素晴らしかった。 その後、文庫版の”扉守”を手に入れ、七つの短編集を読みましたが、この”帰去来の井戸”が、ず抜けて良かった。(朗読の影響もあるのかも)。 | ||||
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広島文学大賞受賞作です。すなわち潮ノ道とは、著者の住む尾道をモデルにした海沿いの町。 日本の町というイメージはしっかりとありながら、さまざまな味わいの綺想のつむがれる場所となっていて、七編全部トーンが違います。 いかにも日本の昔ながらの伝説をかかえこんだ「帰去来の井戸」、若い俳優が民話を劇仕立てにして霊を祓う「天の音、地の声」、少しオカルトな念の世界を多次元にわたって見通す「扉守」、絵の中に入りこむ「桜絵師」、想いを吸い取る写真家の話「写想家」、ギリシア神話のアラクネをモチーフにした「旅の編み人」、そしてすべての弦がすぐ切れてしまうピアノの「ピアニシモより小さな祈り」。 中心人物となっているのは持福寺の住職了斎で、七つの物語に登場する不思議な存在たちと、どこかでうっすら通じ合っています。 そして魅力的なのはどの話も「旅」や「まれびと」(旅人)が、町にこうした息吹をもたらすことで、潮風が吹きかようような後味があります。 少し重たい想いのよどみが、まれびとの往還によって祓われてゆく、というのでしょうか。 私としては、座敷わらしのようなほんわかした存在を描いた「天の音、地の声」がサクヤという俳優の魅力とあわせて印象深かったのと、同じく中性的な主人公を配して、ひとびとのネガティブな念でフィルムを感光させて美しい写真を撮る「写想家」、このふたつがもっとも著者らしい作品だなと感じました。 ぜんたいにどぎつさのない、ふっくらとした童話的なトーンで、女性向きかと思います。目の覚めるようなカタルシスや解決というよりは、ものやわらかな煮含めるような結びかたで、光原ファンなら好ましい繊細な連作です。 | ||||
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また一人、新しい作家をみつけた。嬉しい。 もっともそれはこちらの事情で、光原さんはとっくに作家としての地位を確立した人らしい。 何をきっかけにこの本を読み出したのか忘れてしまったが、 どうもこれより少し前に読んだ原田マハがからんでいそうな気がする。 この二人、似ているというと乱暴な言い方になってしまうが、それでも共通点がないわけではない。 生きていくことに伴う傷み、苦しみ、それを包み込んでなお、人物たちに前を向かせようとするある種の優しさ。 本書は、ここでは「潮の道」と呼ばれているが、作家の故郷である尾道を舞台に、 「不思議な」話を集めた連作短編集である。 私自身は、尾道にはほんの一度、一泊旅行で行っただけだが、 それでも自分の記憶にある場所が鮮やかに蘇ってくるようで楽しかった。 尾道の雰囲気は、この作品を通じてよく伝わってくる。 そしてそこには、何かしら懐かしいものがある。 わずかな時間訪れただけの私が懐かしいというのはもちろんおかしなことだが、 しかしおそらくこの作品には、具体的な場所の記憶という以上に、 深いところで我々に懐かしさを抱かせるものがあるのだ。 使い古された言い方だが、心の故郷、日本人の魂、というようなものか。 そう思うと、この物語集の「主人公」はほかでもない、潮の道=尾道の町なのかもしれない、という気がしてくる。 いや、こういうだけでは不十分だろう。 「潮の道」自体が主人公のように感じられるのは、ここが不思議な霊力の集まる「生きた」町だからでもある。 人間以外の存在、「思い」などが登場するこの物語集は、だから一種のファンタジーでもある。 そして懐かしさ、というのもそのことと無縁ではない。 人間であるとかないとか、この世の存在であるとかないとかを超えた、 何か根源的な、つながり、そして優しさがあるのだ。 だからお化けのような存在が出てきても決して怖くはない(例外がないとも言い切れないが)。 人間ではない存在も含めて、登場するキャラクターがみんなとても生き生きしているのも特徴だろう。 収められた話は、どれもそれぞれに味があって楽しい。 個人的には中でも「ピアニシモより小さな祈り」が一番心に残った。最後に置かれただけのことはある。 変わった工夫などはとくにないのだが、心に沁みる一編だった。 | ||||
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潮ノ道という、尾道をモデルとした街を舞台に繰り広げられるファンタジー7篇が収められている。尾道は著者の故郷/現在の住みかであり、街への強い愛が伝わってくる。青春小説/少女小説の側面も。 現実の街を背景に、ちょっと不思議な力を持った人たちが活躍するというストーリー。しっとりとしたノスタルジックな味わいで、ちょっとベタつきすぎるきらいはあるが、著者の作品のなかでも上々の一冊と思う。 ただ、この人の作品はいつも危ういバランスの上に成り立っていて、ややもすると情感過多で押しつけがましい話になってしまうことがある。そういうのが抑制された作品は素晴らしいのだが。今回も、何編かはちょっとなあという印象。べたべたしたストーリーが苦手な人は手を出さないほうがいいだろう。 | ||||
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瀬戸内沿岸の山に囲まれた町 かつて信仰を集めたこの町で起こる7つの不思議な出来事を綴った連作短編集 (町のモデルは著者の故郷・尾道) 個人的には一話目の「帰去来の井戸」が最も好きです 町の歴史と不思議な物語が一番うまく絡まりあっているように思います 暖かななかにも、芯の通った視点で書かれている非常に上質な物語でした ひとつひとつ、大切にじっくりと堪能させていただきました ただ、不思議な出来事が少しわかり易く、メルヘンチックに書かれすぎのような気もしました もう少し、幻想的で、不可解な部分を残してほしかったかも・・・ | ||||
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心地よいファンタジーです。 日常と境界者がきわめて日常的に共存できています。非常にうまい上質な物語です。 大仰な仕掛け、舞台装置を持ち出さず(まれに出てきますが)、それだけに上手に作者の用意してくれた 舞台に運んでくれます。「時計を忘れて守に行こう」、「最後の願い」に通じる「日常ファンタジー」です。 | ||||
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瀬戸内に臨む“潮ノ道(しおのみち)”という町を舞台にした連作短篇集。恩田 陸の光の帝国―常野物語 (集英社文庫)に、話の空気が似ているかなあ。ゆったりとした伸びやかさ、あたたかさにあふれた話が、全部で七つ。どの話にも、不思議なきらめきと魔法の香りが満ちていて、その感触がとてもよかったです。 本書の「あとがき」に記されているように、“潮ノ道”は、作者の故郷である尾道の町をモデルにしているのですね。私にとっては、大林宣彦監督の映画で親しみを覚えた尾道の町。山に囲まれ、海に面し、坂の多いこの土地独特のマジカルな空気が、話の隅々まで浸透していたところ。そこに、本作品の一番の魅力を感じました。 持福寺住職の了斎(りょうさい)を筆頭に、片耳ピアスの青年、時空を超えた絵を描く絵師、その筋では有名な編み物作家など、不思議の力を持つ人たちのキャラも印象に残ります。 デビュー作時計を忘れて森へいこう (創元推理文庫)の清新な息吹が、特に忘れがたい光原百合(みつはら ゆり)さん。「あとがき」で、<この本にまとめた作品は一応、“潮ノ道ファンタジー”とでも言うべきシリーズを意識しています。>と書いていらっしゃいます。てことは、本書の続編は十分期待できそう。楽しみに待ちたいと思います。 | ||||
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