Xの悲劇

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評判

Xの悲劇の評価:

4.05/5点 レビュー 107件。 A ランク

Amazon書評・レビュー点数毎のグラフです

平均点4.05pt

Amazonレビュー一覧

Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全129件 1〜20 1/7ページ
No.129
(5pt)

ポーの影響

エドガー・アラン・ポーは、探偵と犯人が鏡像関係にあることを繰り返し描きました(『謎ときエドガー・アラン・ポー』参照)。エラリー・クイーンのこの作品でも、探偵と犯人は本質的に似通っています。探偵は元役者で、メークや衣装を変えて、一人で何役もこなせる人物です。そして犯人もまた……。
 Yの悲劇では、ポーのデュパン第一作(モルグ街の殺人)における犯人(オランウータン)をなぞってクイーンは犯人を造形したと私は思っています(クイーンの犯人も「猿まね」が上手です)。Xの悲劇では、デュパンものの最終作(盗まれた手紙)の犯人像(探偵デュパンの「双子」のような犯人)にクイーンはインスパイアされたのではないでしょうか。ならばZの悲劇はどうなのでしょう。こんど読んでみたいと思います。
 ちなみに、この新訳はとても読みやすいです。Zの悲劇も中村さんの訳で……しかし、まだ(2024年7月時点)出ていないようですね。
Xの悲劇【新訳版】 (創元推理文庫) Amazon書評・レビュー: Xの悲劇【新訳版】 (創元推理文庫)より
4488104436
No.128
(5pt)

XもYも実は面白い

エラリー・クイーンはYの悲劇から先に読んだのですが、翻訳も読みにくいしなんだかなぁ。。。と言う印象でした。が、こちらのXはテンポが良く入りやすかったです。その上でもう一回Yを思い浮かべると、Xと同じくらい良い作品と感じました。車掌業務を掛け持ちとか、多少無理ある気はしましたが、全体を通して推理小説らしい論理的な展開だったと思います。
Xの悲劇 (1963年) (角川文庫) Amazon書評・レビュー: Xの悲劇 (1963年) (角川文庫)より
B000JAJ2S2
No.127
(4pt)

ヴァン・ダインも読みたくなる

後世的にはクイーンの方が知名度や評価が高いが作品の数と打率、話題作りなどそれは個人的にも納得である。が、クイーンの最高傑作との呼び声も高い本書を読んでみると単品においては両者甲乙つけがたくクイーンはヴァンダインのフォーマットを流用している事と当然ヴァンダインの方が先という事で個人的にはヴァンダインの方が上な気はする。といっても本作は老俳優探偵でその仕事がら変装も得意というオリジナルな面白さ。日本の推理大家たちの多くがクイーンの後追いと言ってもいい位の事を鑑みるにクイーンもやはりすごい。クイーンを読むとヴァンダインのグリーン家や僧正あたりも読んでみたくなる。ようは色々この時代の「元祖推理作家たち」の作品を読みたくなる事間違いなしの作品。
Xの悲劇 (1963年) (角川文庫) Amazon書評・レビュー: Xの悲劇 (1963年) (角川文庫)より
B000JAJ2S2
No.126
(5pt)

数10年ぶりに読んでみた

三大ミステリー作家と言われているが、日本ではアガサアガサアガサなのだろう。
時代は100年くらい前のニューヨーク。
この小説が正確なのかどうかは分からないが、当時のNYの描写には引き込まれる。
だが、訳されたのも50年くらい前なのだろう。
放送禁止用語、言葉狩りで無くなった言葉(良いことか悪いことかは分からない)、そして、今の日本語としては違う漢字になった熟語や言い回し、原音に忠実なカタカナ英語。

記憶に間違いが無ければ、エラリー・クィーンのデビュー作への対抗として書かれている。
発表時は変名だったため。

数十年前は4部作を一週間で読んでしまったが、一日一章と決めて辞書で漢字や熟語、時代背景を確かめながら読んだ。

 アガサは今でも色々な訳者がいて、時代に言葉もあわせてくれているが、物語に入るまでは勇気がいる。
 できれば新しい訳者に出てきて欲しいと思う、良い作品だ。
 私は4部作で一つだと思っていて、これがミステリーの最高傑作だと、数十年前も、今、読み返してみても、そう思う。
 一度時代と世界に入れば、その中で動き回れる。
 また、夜更かしに引きずり込んでくれた、とても良い作品。
Xの悲劇 (1963年) (角川文庫) Amazon書評・レビュー: Xの悲劇 (1963年) (角川文庫)より
B000JAJ2S2
No.125
(4pt)

読み易い訳文

従兄に進められて購入しました。
訳文も読みやすく、サクサクと読み進めました。
解説者も有栖川有栖氏で、エラリー・クイーンへの愛が溢れていて、好感がもてました。
 物語は面白かったのです。芝居を観るのが好きなので、引退したハムレット役者という設定も楽しめました。ただ、第一の殺人で探偵が犯人を予想しているなら、警察へもっと早く忠告していれば…と思いました。論理的に犯人を指摘するには証拠が全て揃わないとダメなのも分かっているのですが。
Xの悲劇 (角川文庫) Amazon書評・レビュー: Xの悲劇 (角川文庫)より
4042507158
No.124
(4pt)

鮮やかな推理

本格ミステリの名作。推理ロジックに納得感があり、読後の爽快感が強い。レーンのキャラクターには少々くどさを感じる部分もあるものの、全体としては魅力ある探偵として特徴づけることに成功している。
Xの悲劇 (ハヤカワ・ミステリ文庫) Amazon書評・レビュー: Xの悲劇 (ハヤカワ・ミステリ文庫)より
4150701415
No.123
(5pt)

読んで後悔なし

恥ずかしながら54にして初めてエラリークイーンを手に取りました。読んでみて後悔なしです。
犯人は誰、誰なの?子どもっぽい感想で申し訳ないですが、でもそんなドキドキ感を最後まで持たせて頂きました。
迷われてる方是非お薦め致します。
Xの悲劇【新訳版】 (創元推理文庫) Amazon書評・レビュー: Xの悲劇【新訳版】 (創元推理文庫)より
4488104436
No.122
(4pt)

Xの悲劇

海外ミステリ作品の名作、なんとかネタバレ踏まずに読めた。シェイクスピアの蘊蓄は正直よくわからず途中しんどかったけど、解決編は一気に読破。
探偵レーンの強烈なキャラ、伏線の散布、動機の悲劇性、論理の美しさは「これが名作かぁ」の一言。…染みるわ。
Xの悲劇 (角川文庫) Amazon書評・レビュー: Xの悲劇 (角川文庫)より
4042507158
No.121
(5pt)

面白い

レーンシリーズ4冊読むつもりです。
Xの悲劇 (角川文庫) Amazon書評・レビュー: Xの悲劇 (角川文庫)より
4042507158
No.120
(5pt)

映像化して欲しい

ハドソン川を見下ろす山の手に建つ中世風の城。イギリスの田舎風景を思わせる小さな家も周りにある。城内へ入るには跳ね橋を使う。使用人は皆古風なお仕着せ姿。ガーゴイルのような傴僂男クエイシーはセットの一部のよう。そうハムレット荘は聴力を失い舞台から降りた有名俳優レーンの現実的舞台セットなのだ。
シェイクスピアの台詞からの引用といい、レーンの時代がかった身なりや仕草といい映像化でたっぷり見たいと思った。
高校生だった頃一度読んでいるが、その後数十年数々のミステリーを読み、ドラマを見てから再読するとこの作品の素晴らしさがよく分かる。
やたらとスピード感のある最近のミステリーを読み慣れていると、ちょっと早送りしたいなあ…等と思う場面も出てくるのは否めない。が、それでもたっぷり古き良き時代に浸れる贅沢な一冊だと思った。アメリカだが、前世紀の英国ミステリーが好きな人ならまず気に入ると思う。
それから宇野さんの翻訳、これが本当に良い。上質。
Xの悲劇 (ハヤカワ・ミステリ文庫) Amazon書評・レビュー: Xの悲劇 (ハヤカワ・ミステリ文庫)より
4150701415
No.119
(5pt)

最高の推理小説

世界の最高の推理小説の一つだと思います。できれば全部忘れて最初から読み返せればいいなあと思います。
Xの悲劇 (1963年) (角川文庫) Amazon書評・レビュー: Xの悲劇 (1963年) (角川文庫)より
B000JAJ2S2
No.118
(5pt)

解説に結構ネタバレがある

この版で読むなら、解説だけは4部とも読んだ後にした方がいいかも。
解説だけで犯人がわかるようになってるので。
一応配慮されてはいるけど、そこ以外の部分にも続刊の展開のバレがある。
推理小説の解説って難しそうですね。

内容については今この現代でも十分、面白いと思う。
厚みがあり、読み応えがある。
Xの悲劇 (ハヤカワ・ミステリ文庫) Amazon書評・レビュー: Xの悲劇 (ハヤカワ・ミステリ文庫)より
4150701415
No.117
(5pt)

推理小説界最初のダイイングメッセージ

バーナビー・ロス名義で発表したドルリー・レーン・シリーズの第一作。『論理』を重んじるプロットは実に爽快で、読後にその爽快感が渦を巻き続けるかのような快適な余韻があります。

ヴァン・ダインを意識した演劇仕立てのチャプターはドルリー・レーン自身が役者であるが故により一層効果的であり、変装が随所に出てきてすばらしく視覚的です。

そして、おそらくは推理小説で初めて『ダイイングメッセージ』というのを意図して使ったのは本作ではないかと思います(1932年!!)。あらゆる意味で現在の推理小説のあらゆるファクター(キャラクター・プロット・ダイイングメッセージ・・・etc)の萌芽を感じさせる作品です。エラリー・クイーンの幅広い知識と教養に支えられた第一級の名作としてオススメです。
Xの悲劇【新訳版】 (創元推理文庫) Amazon書評・レビュー: Xの悲劇【新訳版】 (創元推理文庫)より
4488104436
No.116
(4pt)

全く内容を忘れてしまっていた!

最近、推理小説の古典を読み直しているんだけど、本作は冒頭の殺人シーン以外完全に忘れてしまっていた! もしかしてボケてきたんじゃ?なんて思った次第。
 内容的には、良くも悪くも本格推理小説だということだと思う。パズルの一種だと考えて読めば楽しめる。というかパズルとしては今もって一級品だと思うんだけど…。この後推理小説もどんどん洗練されて、進化して、小説としてというか、文学としてというべきか迷うが、リアルさ、心情描写の迫真性、人物像の破綻の無さといったものが微細に描かれるようになってきてるから、そういうものを基準に評価したら、だいぶ厳しい結果になりそうである。でも、本作のような傑作があったればこそ、今があるわけで、そこは考えないといけないんじゃないかな…。クイーン自身、作品の質が変わっていくんだし、この作品はまだ初期のものなんだしね…。
 それで再読して思ったんだけど、3人目の被害者の娘って、犯人の実の娘だよねえ? その辺踏み込んでくるのかな?なんて思ったんだけど、それだったら内容覚えてたのかな?なんて思っちゃった。たぶん現在の作家さんだったら、そこらへんで愁嘆場を用意するんだろうな…。でもでも、「ベンスン」でも「グリーン家」でも被害者の家に親子の関係が明らかにされてない親子がいて、事件の鍵を握ってたりするから、やはりヴァン・ダインのプロットを意識的に使いまわしてるんじゃ…なんて思っちゃう。ほんで明らかにされていない親族関係なんていうと、やっぱり横溝正史ってことになっちゃうんだけど、この辺りやっぱり影響受けてるんだろうね…なんて思っちゃう。
Xの悲劇 (角川文庫) Amazon書評・レビュー: Xの悲劇 (角川文庫)より
4042507158
No.115
(4pt)

全く内容を忘れてしまっていた!

最近、推理小説の古典を読み直しているんだけど、本作は冒頭の殺人シーン以外完全に忘れてしまっていた! もしかしてボケてきたんじゃ?なんて思った次第。
 内容的には、良くも悪くも本格推理小説だということだと思う。パズルの一種だと考えて読めば楽しめる。というかパズルとしては今もって一級品だと思うんだけど…。この後推理小説もどんどん洗練されて、進化して、小説としてというか、文学としてというべきか迷うが、リアルさ、心情描写の迫真性、人物像の破綻の無さといったものが微細に描かれるようになってきてるから、そういうものを基準に評価したら、だいぶ厳しい結果になりそうである。でも、本作のような傑作があったればこそ、今があるわけで、そこは考えないといけないんじゃないかな…。クイーン自身、作品の質が変わっていくんだし、この作品はまだ初期のものなんだしね…。
 それで再読して思ったんだけど、3人目の被害者の娘って、犯人の実の娘だよねえ? その辺踏み込んでくるのかな?なんて思ったんだけど、それだったら内容覚えてたのかな?なんて思っちゃった。たぶん現在の作家さんだったら、そこらへんで愁嘆場を用意するんだろうな…。でもでも、「ベンスン」でも「グリーン家」でも被害者の家に親子の関係が明らかにされてない親子がいて、事件の鍵を握ってたりするから、やはりヴァン・ダインのプロットを意識的に使いまわしてるんじゃ…なんて思っちゃう。ほんで明らかにされていない親族関係なんていうと、やっぱり横溝正史ってことになっちゃうんだけど、この辺りやっぱり影響受けてるんだろうね…なんて思っちゃう。
Xの悲劇 (ハヤカワ・ミステリ文庫) Amazon書評・レビュー: Xの悲劇 (ハヤカワ・ミステリ文庫)より
4150701415
No.114
(4pt)

全く内容を忘れてしまっていた!

最近、推理小説の古典を読み直しているんだけど、本作は冒頭の殺人シーン以外完全に忘れてしまっていた! もしかしてボケてきたんじゃ?なんて思った次第。
 内容的には、良くも悪くも本格推理小説だということだと思う。パズルの一種だと考えて読めば楽しめる。というかパズルとしては今もって一級品だと思うんだけど…。この後推理小説もどんどん洗練されて、進化して、小説としてというか、文学としてというべきか迷うが、リアルさ、心情描写の迫真性、人物像の破綻の無さといったものが微細に描かれるようになってきてるから、そういうものを基準に評価したら、だいぶ厳しい結果になりそうである。でも、本作のような傑作があったればこそ、今があるわけで、そこは考えないといけないんじゃないかな…。クイーン自身、作品の質が変わっていくんだし、この作品はまだ初期のものなんだしね…。
 それで再読して思ったんだけど、3人目の被害者の娘って、犯人の実の娘だよねえ? その辺踏み込んでくるのかな?なんて思ったんだけど、それだったら内容覚えてたのかな?なんて思っちゃった。たぶん現在の作家さんだったら、そこらへんで愁嘆場を用意するんだろうな…。でもでも、「ベンスン」でも「グリーン家」でも被害者の家に親子の関係が明らかにされてない親子がいて、事件の鍵を握ってたりするから、やはりヴァン・ダインのプロットを意識的に使いまわしてるんじゃ…なんて思っちゃう。ほんで明らかにされていない親族関係なんていうと、やっぱり横溝正史ってことになっちゃうんだけど、この辺りやっぱり影響受けてるんだろうね…なんて思っちゃう。
Xの悲劇 (創元推理文庫) Amazon書評・レビュー: Xの悲劇 (創元推理文庫)より
4488104010
No.113
(5pt)

XYZ,中でもXは優れた作品

ZYXと、逆から読みました。これから読む方には順番通りに読んで頂きたいと思っております。
Xの悲劇【新訳版】 (創元推理文庫) Amazon書評・レビュー: Xの悲劇【新訳版】 (創元推理文庫)より
4488104436
No.112
(4pt)

古い小説は古い訳で読みたい

創元文庫から新訳の「Ⅹの悲劇」が出ると聞いて、慌てて鮎川信夫氏の旧訳の本書を買った。
「Ⅹの悲劇」が書かれたのは1932年(昭和7年)
随分昔に書かれた本で、もはやミステリー小説においては古典と言ってもよい。

なので、個人的な考えとして、古い本は古い翻訳で読みたいという思いがある。
奥付によれば、鮎川信夫氏訳による創元文庫の初版は1960年(昭和35年)である。
私が購入したのが2017年の108版である。
実に57年にも渡って版を重ねて読み継がれてきたのである。

確かに鮎川氏の訳は、今の感覚からしたら古臭かったり、格式張ったりしている。
人権意識の低かった時代の訳なので、「つんぼ」「せむし」「きちがい」と言った、現代では使用される事のない言葉も散見される。
現代小説を読みなれている人にしてみれば、読みづらい訳ではあると思う。

でも、それが良い。この古臭さが味があって良い。
だから、新訳発売によって旧訳が絶版になる前に購入した。

確かに現代の読者に読み継いでいってもらうには、現代風の表現での訳は必要であろう。それは否定しない。
でも、古い小説は、古い訳で読みたいなあと思ってしまう。
できれば鮎川氏の旧訳の方も残して欲しいなと思っている。
Xの悲劇 (角川文庫) Amazon書評・レビュー: Xの悲劇 (角川文庫)より
4042507158
No.111
(4pt)

古い小説は古い訳で読みたい

創元文庫から新訳の「Ⅹの悲劇」が出ると聞いて、慌てて鮎川信夫氏の旧訳の本書を買った。
「Ⅹの悲劇」が書かれたのは1932年(昭和7年)
随分昔に書かれた本で、もはやミステリー小説においては古典と言ってもよい。

なので、個人的な考えとして、古い本は古い翻訳で読みたいという思いがある。
奥付によれば、鮎川信夫氏訳による創元文庫の初版は1960年(昭和35年)である。
私が購入したのが2017年の108版である。
実に57年にも渡って版を重ねて読み継がれてきたのである。

確かに鮎川氏の訳は、今の感覚からしたら古臭かったり、格式張ったりしている。
人権意識の低かった時代の訳なので、「つんぼ」「せむし」「きちがい」と言った、現代では使用される事のない言葉も散見される。
現代小説を読みなれている人にしてみれば、読みづらい訳ではあると思う。

でも、それが良い。この古臭さが味があって良い。
だから、新訳発売によって旧訳が絶版になる前に購入した。

確かに現代の読者に読み継いでいってもらうには、現代風の表現での訳は必要であろう。それは否定しない。
でも、古い小説は、古い訳で読みたいなあと思ってしまう。
できれば鮎川氏の旧訳の方も残して欲しいなと思っている。
Xの悲劇 (ハヤカワ・ミステリ文庫) Amazon書評・レビュー: Xの悲劇 (ハヤカワ・ミステリ文庫)より
4150701415
No.110
(4pt)

古い小説は古い訳で読みたい

創元文庫から新訳の「Ⅹの悲劇」が出ると聞いて、慌てて鮎川信夫氏の旧訳の本書を買った。
「Ⅹの悲劇」が書かれたのは1932年(昭和7年)
随分昔に書かれた本で、もはやミステリー小説においては古典と言ってもよい。

なので、個人的な考えとして、古い本は古い翻訳で読みたいという思いがある。
奥付によれば、鮎川信夫氏訳による創元文庫の初版は1960年(昭和35年)である。
私が購入したのが2017年の108版である。
実に57年にも渡って版を重ねて読み継がれてきたのである。

確かに鮎川氏の訳は、今の感覚からしたら古臭かったり、格式張ったりしている。
人権意識の低かった時代の訳なので、「つんぼ」「せむし」「きちがい」と言った、現代では使用される事のない言葉も散見される。
現代小説を読みなれている人にしてみれば、読みづらい訳ではあると思う。

でも、それが良い。この古臭さが味があって良い。
だから、新訳発売によって旧訳が絶版になる前に購入した。

確かに現代の読者に読み継いでいってもらうには、現代風の表現での訳は必要であろう。それは否定しない。
でも、古い小説は、古い訳で読みたいなあと思ってしまう。
できれば鮎川氏の旧訳の方も残して欲しいなと思っている。
Xの悲劇 (創元推理文庫) Amazon書評・レビュー: Xの悲劇 (創元推理文庫)より
4488104010