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棟居刑事の黙示録



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棟居刑事の黙示録の評価: 4.00/5点 レビュー 2件。 -ランク
書評・レビュー点数毎のグラフです平均点4.00pt


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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全2件 1~2 1/1ページ
No.2:
(3pt)

定食・・・!?

定食・・・と書きましたが久々の森村誠一サンです。「棟居刑事の黙示録」。中高生の頃、ちょっと背伸びをして読んでいた森村小説。わたしのイメージはやっぱり「サラリーマン(悲哀)小説」。森村氏ご当人のサラリーマン時代の経験を活かした独特の「ドロドロ感」が、何となく大人の社会はこんなんか・・・というヴァーチャル・リアリティをもって迫ってきたような記憶があります。

本作品はそういう意味ではサラリーマンは脇役。「棟居刑事の・・」とありますが刑事サンのキャラが特別立っている訳でもなく。少女の殺人事件・大物政界ゴロの殺人事件が微妙に絡み合いつつ、ついに接点が、という著者得意のミステリ仕立て。2つの殺人事件が「繋がる」キッカケの下りは「え〜??」と思っちゃいましたが、後は無難な仕上がり。読んでいていつもの安心感!?がありました。
棟居刑事の黙示録 (中公文庫)Amazon書評・レビュー:棟居刑事の黙示録 (中公文庫)より
4122064678
No.1:
(5pt)

大切なものを失う予感

巧妙に組み立てられた社会派推理だ。

犯人は?動機は?犯行方法は?警察の証拠固めは?

といった、推理内容と平行して、一人の初老の男の生き様が描かれる。

男はかつては凄腕の暴力団組長だった。

そのため、とにかく強い。その身のこなしの鮮やかさに目を見張る。

その強い男が、ある女子中学生と親しくなり、彼女を守る。

男にとって、彼女の存在が生き甲斐となり、命懸けで守ろうとする。

しかし、多感な女子中学生と、初老の男との、心理的な別れの日は近い。

男は生き甲斐を失う日に備えて、何をなすのか?

多くの、会社人間の喪失感を描いてきた著者が、初老の男の喪失感の予感を描く。

物語はスリリングだ。

加えて、初老の男の生き様が描かれるのが面白い。
棟居刑事の黙示録 (中公文庫)Amazon書評・レビュー:棟居刑事の黙示録 (中公文庫)より
4122064678

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