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天を衝く
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【この小説が収録されている参考書籍】
天を衝くの評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.62pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全64件 41~60 3/4ページ
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天を衝くの第3巻です。2巻は少し、間延びした印象を受けましたが、第3巻は、感動的な盛り上がりを見せます。大軍に包囲され、決死の籠城戦を勝利に戦いながら、陸奥の将来のため、投降する雅実。己を捨てる武士の心意気を見せてくれます。それに呼応する者たちの心意気が感動を呼びます。現代の日本人が忘れつつある気持ちをすがすがしく描いていると思います。第3巻を読むために、1巻・2巻を読んでいたことがわかります。 | ||||
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天を衝く 第2巻です。織田信長や豊臣秀吉などの全国区の勢力が伸長するなかでの、陸奥の諸国の動きの中での局地戦や諸国の駆け引きが描かれています。歴史とは、こうした小さな出来事の積み重ねで、大きな流れに流されていくのを丁寧に描いていて、その面白さはよくわかりますが、いかんせん、登場人物やエピソードが、あまり馴染みが無さ過ぎるため、読むのに、いささか飽きがきてしまいました。もう少し、陸奥について詳しくなれれば、もっと楽しめた巻だと思いました。 | ||||
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高橋克彦さんの陸奥3部作の最終作です。時代は、織田信長が勢力を伸ばし始めた時代です。陸奥の南部家の跡取りを巡る南部家内の争いです。近隣勢力が力を伸ばしている時に、まとまらない南部家。自他ともに認める実力者九戸政実は、歯がゆい思いで、過ごします。南部家の跡目争いの様相を描き、面白いと思います。今の時代にも示唆多く、生き抜く上でためになる本だと思います。 | ||||
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僕がこの本を読む前に,炎立つ,風の陣,火炎(この順で)を読んでいました。蝦夷の地で,不条理な都の貴族たちと対峙した阿弖流為などの英雄に感動した身には,やはりもう一冊このような本があると読んでしまいます。主人公の九戸政美は,どう見ても蝦夷の長のようで,戦国時代に生きたというには,あまりに蝦夷的です。そんな気持ちを味わいたい人にはお勧めします。 | ||||
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本の状態もよく、来たのも早かったので良かったです。 話としては、少し前の作品ですが、最近の研究結果も踏まえた作品なので面白かったです。 複雑怪奇な北東北の歴史の一端に触れたい方はぜひ。 | ||||
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天才すぎる人には、付いていく人以上に、付いていけれない人の方がはるかに多いです。 身内ほど、そうかもしれません。 | ||||
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結局、自分勝手と見せかけていろいろととらわれている。 でも、自分で満足していれば、それで良いのでしょう。そんな気がします。 | ||||
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高橋勝彦が本当に書きたい世界を,思うように書いています。蝦夷のロマンに浸った人には,この「天を衝く」の本当の意味も分かると思います。是非読んでください。九戸政美と阿弖流為,伊治鮮麻呂が一体となって表れてくると思います。 | ||||
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この本で初めて九戸政実を知しり、この本で一気に「心は九戸党」になりました。 高橋さんのこれまでの本で「伊冶公呰麻呂」「阿弖流為」「安倍貞任」「奥州藤原氏」の話を綿々と紡いできた。 遠い昔、近畿の中央政権から制圧されてきた蝦夷の魂を語りつないできた。 この「九戸政実」の話も間違いなく蝦夷の魂の流れの上にある。 なぜか、あるいは必然なのか、必ず蝦夷は最後には制圧されていく。和議という形で終戦しても約束を守られたことはない。 非常に過酷な歴史の中、高橋さんは恨みの視点ではなく、凛として筋を通そうとする蝦夷魂を丁寧に描いている。 地理的に不利な条件のために、常に軽んじられる。けれど、魂まで軽んじられることは許さない。 そんな言葉がこの「九戸政実」から聞こえてきそうです。 | ||||
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東北の戦国史を描いた作品。 東北出身者である私もこのような史実があったこと自体知りませんでした。しかし、この作品を読んで非常に興味が沸きました。また、当然ながら主人公である九戸政実も知らなかった訳ですが、東北人として誇りに思える人物であり、是非皆さんにも読んで頂きたいと思います。津軽(大浦)為信との駆け引き、南部氏との対立など、まさに映像が目に浮かぶような展開に興味をひかれない方はいないと思います。著者の高橋さんの作品はどれも面白く、「炎立つ」「火怨」など陸奥三部作として読んでいくと全体が見えてきてとても読みごたえがあり、併せて読まれることをおすすめします。 | ||||
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「天を衝く」文庫最終巻3巻は、いよいよ九戸城籠城戦のクライマックスです。 前巻まで、繰り返す戦術・戦略論の展開と、九戸党の熱い思いで、読者も登場人物も、頭も心もヒートアップしていたところを、この最終巻では対照的に、結末を見越しての決起…クールでしかし晴れ晴れとした最終戦となりました。端的に言うと、意外とあっさり終わった感があります。 この展開について、著者高橋氏自身が「7年もこの小説と向き合っていた。政実が『もうよいのだ』と言った気がした」と巻末に書いており、著者がわざと、こう展開したようです。 豊臣連合軍との最終戦に沈黙を通した八戸氏が、途中から全く描写されなくなったことや、政実の姉妹と嫁にもらった七戸家国との家族についての描写がない、など、多少、後半、小説として消化不良の気配は否めないのかな、とは思いました。 史実とは違うところも所々あり(そもそも資料自体にほとんど残っておらず、整合させることすら難しいとか)、内容はあくまで高橋氏の推論、ではあるのですが(気をつけないとこれが史実だと思いかねない(汗))、この推論は支持したいと思います。 このReviewを書いている私は、まさに九戸生まれ・九戸育ちなのですが、九戸の人間にとって、九戸政実は、蝦夷の活躍と同様に過去の栄光であると同時に、“みちのくは結局最後は中央に勝てない”といういい反面教師、というか、トラウマ的存在だったような気がします。無念な最期であっただろう、という想像が先に立ってしまい、無意識に、触れないように押入れの奥に押し込めるような。 そんなネガティブな印象を、この小説は払拭してくれました。「土地に縛られるな」という文章が小説内にありますが、九戸の人間には一番胸に響く言葉です。しかし、土地に縛られても、上司がどんなに無能でもw、必要なことを自分の思う存分やれば、勝とうが負けようが、死のうが生き残ろうが、やる意味があり、思いは晴れる……熱い思いだけでもなく、理知的な先見性だけでもない九戸政実の人生を、魅力的に推論してくれ、九戸政実を遠慮なく尊敬しなおさせてくれた、大好きな作品です。まさに、冷静と情熱の間で、本当にすべきことは何か、ただ、熱いだけでない歴史推理小説でした。 付け加えれば、映像化希望ww 大河ドラマとかではダメですか?w | ||||
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中央の権力VS地方なんたらと他レビューでありますが、全く理解してませんね。仮に中央が良い政治を行えば地方も快く納得し従いますがね。これは秀吉が東北に強引な政治をしたにも関わらず、東北の大名は秀吉の前で恐れ平伏しちゃったの!!それで最も迷惑するのは領民たちでしょ!それを見兼ねて立ち上がったのが九戸政実でしょ!サブタイトルでもあるように、秀吉に喧嘩を売った。まさにそのとおりであり、東北や地方の意地ちゃうわ!東北の意地いうたらなんで津軽や秋田とか九戸討伐に参戦するわけ?これは九戸政実という男の意地です。そして、勝利し、封印された。そこに着目し見事に描いた!これをNHK大河ドラマにしなさい絶対!! | ||||
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歴史小説で泣かされるとは思わなかった。 高橋克彦さんの作品の中で一番好きな、胸を熱くさせられる作品です。 本当に3巻目は読み終わりたくなくて、ゆっくりと少しずつ読んでいった記憶があります。 こんな思いで読んだ作品はこの天を衝く意外にありません。 | ||||
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「天を衝く」の単行本を買ってから二年近くが経過したが、私は暇さえあれば読み直している。高校生でも簡単に読める内容で、友達や担任をはじめ部活の顧問にまでレンタルしているが、思いのほか速く私の元に返却されてくる。 「つまらなかったんですか?」と尋ねるとおもしろすぎて夜通しで一気に読んでしまったというのである。おかげで夫婦喧嘩になりそうだったとか。 二巻は一巻ほど読み応えがあるわけでもなく、クラマックスの三巻ほど重みがあるわけでもない。しかし、二巻は一巻と三巻をつなぐための重要な場面である。南部晴継の暗殺から九戸党の中陸奥侵攻。大浦為信の独立。これらのことが九戸政実一人のもとに操られて展開されていく。著者の高橋克彦氏の美化、装飾は拭えないが、奥羽を愛する著者の手によって、クセのある装飾でさえも新鮮なものに感じられる。 特に、この小説は全巻を通して東北の人々に読んでもらいたい。東北以外の人々も馴染みのない地名などが登場するが、それなりに新鮮に読めると思う。 是非オススメする一冊である。 | ||||
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「炎立つ」「火怨」そして「天を衝く」と高橋克彦さんの陸奥三部作といわれていますが、いずれもプロット、登場人物の造形、行動、ラストでの決断などは類似しています。台詞を二つ三つ入れ替えても見分けがつかないかもしれません。 しかしながら、3作いずれもが概ね高い評価を得ているのは、盛岡在住である作者、高橋克彦さんのまさに情念のなせる業なのでしょう。一言で言ってしまえば、勝者の歴史、中央の歴史、それらばかりが正史だとは努々思うな、或いは正義があったから勝者になった訳ではない、という歴史上、政治上、近年まで軽視されてきた東北地方から中央への痛烈な異議申し立て、これだけは言わせてもらわねばならぬ、という情念のようなものが作品全体から迫り、それが読む人をして、登場人物たちへのシンパシーを感じさせるのでしょう。 | ||||
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最後まで読み終えたあと、またすぐに最初から読み返した。 こんな本は久々でした。 最初から最後まで一気に読み返してしまいました。 | ||||
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著者の高橋克彦氏は本県の出身で地元の偉人に関する著書を多く出版している。 炎立つは大河ドラマにもなったのでご存知のかたもいるかもしれないが 九戸政実を知っている人は地元関係者以外はほとんどいないであろう。 岩手県北と青森県南(旧南部藩領)の地名が多く出てくるためにストーリーが理解しにくい人が多いとは思うが、 義に生きた政実の生涯を多くの人に読んでほしい。 どれほど前の記憶かは定かではないが関西地区の酒造会社の某氏が「東北は蝦夷の地。文化程度も低い。」 といわれ物議をかもしたことがある。このように東北はいわれのない偏見があるのも事実である。 この本でそのことが払拭されるとは思わない。政実の言動もデフォルメされているであろうし本の内容がすべて事実であったとは思わないがお勧めの本である。 特にも映画で日本アカデミー賞を取った壬生義士伝の中村貫一郎を知る人には読んでほしいと思う。 残念なのは私より遅く読み始めた妻のほうが先に読み終わってしまったことである。 | ||||
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岩手県出身の高橋克彦氏は、故郷の東北にこだわった歴史小説を書いている。特に講談社文庫の『火怨』、『炎立つ』とこの『天を衝く』の3部作はどれも読み応えがある。 平安初期に朝廷に反旗を翻した蝦夷の英雄アテルイを描いた『火怨』は吉川英治文学賞を受賞、前九年・後三年の役から奥州藤原氏の盛衰までを描いた『炎立つ』は渡辺謙の主演でNHKの大河ドラマにもなった。そして、今回文庫化された『天を衝く』は戦国末期の東北・南部の武将・九戸正実(くのへまさざね)を描く。とにかく戦(いくさ)の場面が多い。勝てる戦(いくさ)しかしないという九戸正実。相手の裏を読んだ緻密な戦略で、数々の戦いを制していく。しかし、最後には豊臣の軍門に下った主家南部家に見切りつけ、東北平定を目指す豊臣軍に負けを覚悟の悲壮な篭城戦を挑む。正実兄弟を中心にした九戸党の結束の強さ、潔さが強く印象に残る。陸奥3部作を通して読まれることをお勧めしたい。 | ||||
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九戸政実。この名をきいて分かる人はほとんどいないだろう。 この男を中心として、斯波、安東との抗争。主家である南部の内乱。大浦為信の独立。中世から近世への移り変わりとともに奥羽の歴史も着実に移り変わっていった・・・・。 全三巻からなる話の最終章は九戸の乱となり政実は天下を相手に大喧嘩を挑む。1ページめくるごとに熱いものが胸に込み上げてくる一冊。 | ||||
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剛毅な九戸政実と八戸党との政治的駆け引きがみものである。 戦国大名の中でも、比較的地味な南部氏の配下として争う二党。 最初は地味な局地戦から、やがては中央権力を含んだ争いごとへと発展していく。 著者高橋氏の作品の中では、「火怨」「炎立つ」に続く東北シリーズであり、最終的な小説の構図は中央権力者vs東北自治勢力である。しかし、前者二作品比べると、東北文化の独自性や伝統といった部分は登場せず、局地的権力闘争が中心に描かれている。 南部氏自体は、鉄器や騎馬飼育の技術など、優れた文化を形成してきたお家柄、お国柄である。 そのあたりの内容が充実していれば、より中央勢力との確執や東北文化のプライドを強く打ち出せたように思われ、減点一点である。 | ||||
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