さよなら渓谷

【この小説が収録されている参考書籍】

【この小説が載っている参考書籍】

評判

さよなら渓谷の評価:

3.58/5点 レビュー 88件。 C ランク

Amazon書評・レビュー点数毎のグラフです

平均点3.58pt

Amazonレビュー一覧

Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全180件 61〜80 4/9ページ
No.120
(5pt)

ひとつの愛のかたち

景勝地として人気の高い桂川渓谷で発見された幼児の死体。殺人事件の容疑者として逮捕されたのは、渓谷近隣の寂れた市営団地に暮らす幼児の母親 立花里美だった。里美は取り調べで、隣家に住む尾崎俊介の関与をほのめかす。母子家庭の母 里美と俊介に男女の関係があったというのだ。全く見に覚えのない俊介だったが、無実を知っているはずの妻かなこ は、二人の関係を認める発言をしてしまう。戸惑う俊介は、なぜか警察の取り調べで里美とかなこの証言が真実であると語り始めるのだった。俊介の行動に疑問を抱いた週刊誌記者 渡辺事件は、事件の背景を探るうちに、尾崎夫妻の隠された過去に気がついていく ・・・

本作品は、殺人事件そのものをテーマとするミステリとは違う。事件は、俊介とかなこの凍りついたような不可思議な関係が、動き出すきっかけにすぎない。心を抉るような愛憎のものがたりなのだ。湿度が少ないながら、がっちりと気持ちをつかまれてしまうのが、吉田修一さんの恋愛小説。本作品も、ひとつの愛のかたちを提示する恋愛小説なのだろう。

過去の悲惨な出来事から抜け出せない俊介とかなこ。俊介とかなこがそれでも二人でいる理由、だからこそ離れられない理由は、読み手に大きくのしかかってくる。赦されたいけれど、それは別れを意味する。赦したいけれど、赦すと自分を見失ってしまう。二人の思いが交差する地点で、むねがアツくなるだろう。

哀しみや憎しみから出発する愛もある。そしてそれは真実の愛に辿り着くのかもしれない。現実的かどうかは別として、僕にとって深い感銘を残したのは確かである。
さよなら渓谷 (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: さよなら渓谷 (新潮文庫)より
4101287546
No.119
(5pt)

ひとつの愛のかたち

景勝地として人気の高い桂川渓谷で発見された幼児の死体。殺人事件の容疑者として逮捕されたのは、渓谷近隣の寂れた市営団地に暮らす幼児の母親 立花里美だった。里美は取り調べで、隣家に住む尾崎俊介の関与をほのめかす。母子家庭の母 里美と俊介に男女の関係があったというのだ。全く見に覚えのない俊介だったが、無実を知っているはずの妻かなこ は、二人の関係を認める発言をしてしまう。戸惑う俊介は、なぜか警察の取り調べで里美とかなこの証言が真実であると語り始めるのだった。俊介の行動に疑問を抱いた週刊誌記者 渡辺事件は、事件の背景を探るうちに、尾崎夫妻の隠された過去に気がついていく ・・・

本作品は、殺人事件そのものをテーマとするミステリとは違う。事件は、俊介とかなこの凍りついたような不可思議な関係が、動き出すきっかけにすぎない。心を抉るような愛憎のものがたりなのだ。湿度が少ないながら、がっちりと気持ちをつかまれてしまうのが、吉田修一さんの恋愛小説。本作品も、ひとつの愛のかたちを提示する恋愛小説なのだろう。

過去の悲惨な出来事から抜け出せない俊介とかなこ。俊介とかなこがそれでも二人でいる理由、だからこそ離れられない理由は、読み手に大きくのしかかってくる。赦されたいけれど、それは別れを意味する。赦したいけれど、赦すと自分を見失ってしまう。二人の思いが交差する地点で、むねがアツくなるだろう。

哀しみや憎しみから出発する愛もある。そしてそれは真実の愛に辿り着くのかもしれない。現実的かどうかは別として、僕にとって深い感銘を残したのは確かである。
さよなら渓谷 Amazon書評・レビュー: さよなら渓谷より
4104628042
No.118
(4pt)

どちらかというと。

映画を見る前にこの原作を読んだ方がいいかな。
文章自体はそれほど難しくもなく、ストーリーもわかりやすいと思います。
さよなら渓谷 (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: さよなら渓谷 (新潮文庫)より
4101287546
No.117
(4pt)

どちらかというと。

映画を見る前にこの原作を読んだ方がいいかな。
文章自体はそれほど難しくもなく、ストーリーもわかりやすいと思います。
さよなら渓谷 Amazon書評・レビュー: さよなら渓谷より
4104628042
No.116
(1pt)

うーん,

なんだろう、受け付けない(^_^;A

ミステリーとしても,そんなに…
さよなら渓谷 (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: さよなら渓谷 (新潮文庫)より
4101287546
No.115
(1pt)

うーん,

なんだろう、受け付けない(^_^;A

ミステリーとしても,そんなに…
さよなら渓谷 Amazon書評・レビュー: さよなら渓谷より
4104628042
No.114
(4pt)

ハッピーエンド

面白い、最初から最後まで一気に行ける。
でも推理ものにあるような、ページを進むほど真実に近づいているといった感覚ではない。
どこか、悲痛な感じで物語を見ていた。

ラストシーン、状況から考えると、主人公は彼女から許された。と言えると想像するが、
それにしても、もう少し二人にとって平穏な結末は描けなかったのかと、思う。
さよなら渓谷 (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: さよなら渓谷 (新潮文庫)より
4101287546
No.113
(4pt)

ハッピーエンド

面白い、最初から最後まで一気に行ける。
でも推理ものにあるような、ページを進むほど真実に近づいているといった感覚ではない。
どこか、悲痛な感じで物語を見ていた。

ラストシーン、状況から考えると、主人公は彼女から許された。と言えると想像するが、
それにしても、もう少し二人にとって平穏な結末は描けなかったのかと、思う。
さよなら渓谷 Amazon書評・レビュー: さよなら渓谷より
4104628042
No.112
(4pt)

「男って、ほんとに嫉妬深いっていうか、狷介っていうか」…男性世界からの内部告発

映画みて消化不良で、原作に手を伸ばした。

「男って、ほんとに嫉妬深いっていうか、狷介っていうか」作中の小林の、この言葉に集約されていると思う。
本作は、男・吉田修一による、男の小ささの内部告発である。

極端に装飾的・叙情的描写を抑え、
暑さに何もかも裸にされたような味気ない情景の中で、とにかく渡辺、俊介から汗が流れ、
生きているだけでからがらの、虜囚の情けなさ息苦しさが
重苦しい通奏低音のように描かれ続ける。

(その中を吹き抜ける涼しい渓谷は、
一歩踏み出せば楽になれる別の世界(死)の象徴なのだろうか。)

映画で描かれたら良かったのに、と思ったピースは、渡辺の原風景だ。
母が屈強な男達に侮辱され、あわや、という風景を見て渡辺少年は、
男達に飛びかかるでもなく、助けを呼びに行くでもない。

そしてその場に居尽くした彼が感じ、噛み締めた感情は、
大切な者を踏みにじられた憤りでもなく、哀れな母への同情でもなく、
「弱者の側になりたくない」という切迫し硬直した浅ましいプライドだ。
それが罪悪感も批難もなく、彼の青春の原動力となったのだ。

また渡辺は「男の犯人だと、なんとなく何を考えているかわかる。
女だと分からず、必要以上にマイクを突っ込んでしまう、もっと謝ってほしいと思っていしまう」
とも小林女史に告白している。

俗に言う、男は男に甘い、という部分が客観化や、
女というだけで未知の恐怖を抱き、そく攻撃性に変化してしまう小ささも告発している。

ほか、マウンティングの手段のようにレイプが発生したこと。
マッチョイズムの虜囚となって、そのなかでもがいた先にあるのは、
コネでしか生きられない、男の狷介な世界、という体育会系の暗部の告発も見逃し難い。

かなこが俊介と暮らすことを選ぶ、というのがありえるかどうか、が議論になっているようだが、
それほどまでに無情に性犯罪被害者を締め出している社会を描き出すための総体的な演出というか…
そこの現実性つつき回すよりは、今も実社会で生きている性犯罪被害者に
そんな選択肢を選ばせるような姿勢を自分は社会構成員として取っていないか、
省みる材料として心に留めておいては、と感じた。
さよなら渓谷 (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: さよなら渓谷 (新潮文庫)より
4101287546
No.111
(4pt)

「男って、ほんとに嫉妬深いっていうか、狷介っていうか」…男性世界からの内部告発

映画みて消化不良で、原作に手を伸ばした。

「男って、ほんとに嫉妬深いっていうか、狷介っていうか」作中の小林の、この言葉に集約されていると思う。
本作は、男・吉田修一による、男の小ささの内部告発である。

極端に装飾的・叙情的描写を抑え、
暑さに何もかも裸にされたような味気ない情景の中で、とにかく渡辺、俊介から汗が流れ、
生きているだけでからがらの、虜囚の情けなさ息苦しさが
重苦しい通奏低音のように描かれ続ける。

(その中を吹き抜ける涼しい渓谷は、
一歩踏み出せば楽になれる別の世界(死)の象徴なのだろうか。)

映画で描かれたら良かったのに、と思ったピースは、渡辺の原風景だ。
母が屈強な男達に侮辱され、あわや、という風景を見て渡辺少年は、
男達に飛びかかるでもなく、助けを呼びに行くでもない。

そしてその場に居尽くした彼が感じ、噛み締めた感情は、
大切な者を踏みにじられた憤りでもなく、哀れな母への同情でもなく、
「弱者の側になりたくない」という切迫し硬直した浅ましいプライドだ。
それが罪悪感も批難もなく、彼の青春の原動力となったのだ。

また渡辺は「男の犯人だと、なんとなく何を考えているかわかる。
女だと分からず、必要以上にマイクを突っ込んでしまう、もっと謝ってほしいと思っていしまう」
とも小林女史に告白している。

俗に言う、男は男に甘い、という部分が客観化や、
女というだけで未知の恐怖を抱き、そく攻撃性に変化してしまう小ささも告発している。

ほか、マウンティングの手段のようにレイプが発生したこと。
マッチョイズムの虜囚となって、そのなかでもがいた先にあるのは、
コネでしか生きられない、男の狷介な世界、という体育会系の暗部の告発も見逃し難い。

かなこが俊介と暮らすことを選ぶ、というのがありえるかどうか、が議論になっているようだが、
それほどまでに無情に性犯罪被害者を締め出している社会を描き出すための総体的な演出というか…
そこの現実性つつき回すよりは、今も実社会で生きている性犯罪被害者に
そんな選択肢を選ばせるような姿勢を自分は社会構成員として取っていないか、
省みる材料として心に留めておいては、と感じた。
さよなら渓谷 Amazon書評・レビュー: さよなら渓谷より
4104628042
No.110
(5pt)

苦しめる人へ。

ものすごい小説。
生きることの苦しみを突きつけられる。
だけど、それで苦しくなるわけじゃない。
むしろ、何か突き動かされるものがある。

こういう小説でこれだけ心を動かされるのは
きちんと苦しんできたからだと思った。
辛いことを経験すればするほど、
新しい出会いが味わい深くなるのだと実感した。

数少ないけれど、
恋愛をしてきてよかったと思った。
辛いこともあったけれど、
それがなければ、
この小説は記憶にも残らなかったかもしれない。
さよなら渓谷 (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: さよなら渓谷 (新潮文庫)より
4101287546
No.109
(5pt)

苦しめる人へ。

ものすごい小説。
生きることの苦しみを突きつけられる。
だけど、それで苦しくなるわけじゃない。
むしろ、何か突き動かされるものがある。

こういう小説でこれだけ心を動かされるのは
きちんと苦しんできたからだと思った。
辛いことを経験すればするほど、
新しい出会いが味わい深くなるのだと実感した。

数少ないけれど、
恋愛をしてきてよかったと思った。
辛いこともあったけれど、
それがなければ、
この小説は記憶にも残らなかったかもしれない。
さよなら渓谷 Amazon書評・レビュー: さよなら渓谷より
4104628042
No.108
(5pt)

死んで楽になるのなら、決して死なせない・・・。

このレビューを見てみると否定的な見解が多いのだが、
元来小説とはフィクションで、作者は共感してほしいとかではなく、
架空の話を創作し、世に出しているだけだというドライな感覚を前提に、
今作を読んでほしいと思う。
読者がいろいろ物議をかもしあっていることだけで価値がある。

確かに、性犯罪被害者の苦しみを軽んじているようにも見えるであろう。
ここまで贖罪意識が強い加害者が果たしてこのような犯罪を犯したであろうか
という疑問を持つであろう。

しかも、この二人が・・・していることが一番ありえないと思えるだろう・・・。

しかしだ。
拙私は、幸いなことに犯罪加害者・被害者になったことのないいい年したおっさんなので、
あくまで仮定の話ではあるが、主人公の気持ちを察するにわからないでもない部分があった。

自分にとって、壮絶な過去を隠す必要のない唯一の対象は誰か?
しかも、その対象が人生をかけて贖罪をしたいとそばにいたなら・・・。
必死に前向きに生きようと努力してきたが、過去の悲劇がそれをすべて
ぶち壊してきた・・・。

人生を生きるにあたり、どうにもならないことの中で一番もどかしいことは何か?

それは、「記憶を葬ること」ではないか。

いい思い出は消え去ってほしくないのだが、消え去ってほしい記憶こそ
忘れられない。

彼女が身体を重ねるのも、その瞬間だけは忌まわしい過去を記憶の中から消すため
ではなかったか?

「幸せになりそうだったから・・・。」

切ない。やりきれない。幸せになっていいんだよ、夏美。

結末の解釈は、消し去れない記憶と共に、「強く生きていくこと」を選択
したんだろうと思いたい。

悩んだ末、他の人にこの役をやらせたくないと言って、演じきった真木よう子。
確かにアカデミー最優秀主演女優賞モノの凄味のある演技だった・・・。
さよなら渓谷 (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: さよなら渓谷 (新潮文庫)より
4101287546
No.107
(5pt)

死んで楽になるのなら、決して死なせない・・・。

このレビューを見てみると否定的な見解が多いのだが、
元来小説とはフィクションで、作者は共感してほしいとかではなく、
架空の話を創作し、世に出しているだけだというドライな感覚を前提に、
今作を読んでほしいと思う。
読者がいろいろ物議をかもしあっていることだけで価値がある。

確かに、性犯罪被害者の苦しみを軽んじているようにも見えるであろう。
ここまで贖罪意識が強い加害者が果たしてこのような犯罪を犯したであろうか
という疑問を持つであろう。

しかも、この二人が・・・していることが一番ありえないと思えるだろう・・・。

しかしだ。
拙私は、幸いなことに犯罪加害者・被害者になったことのないいい年したおっさんなので、
あくまで仮定の話ではあるが、主人公の気持ちを察するにわからないでもない部分があった。

自分にとって、壮絶な過去を隠す必要のない唯一の対象は誰か?
しかも、その対象が人生をかけて贖罪をしたいとそばにいたなら・・・。
必死に前向きに生きようと努力してきたが、過去の悲劇がそれをすべて
ぶち壊してきた・・・。

人生を生きるにあたり、どうにもならないことの中で一番もどかしいことは何か?

それは、「記憶を葬ること」ではないか。

いい思い出は消え去ってほしくないのだが、消え去ってほしい記憶こそ
忘れられない。

彼女が身体を重ねるのも、その瞬間だけは忌まわしい過去を記憶の中から消すため
ではなかったか?

「幸せになりそうだったから・・・。」

切ない。やりきれない。幸せになっていいんだよ、夏美。

結末の解釈は、消し去れない記憶と共に、「強く生きていくこと」を選択
したんだろうと思いたい。

悩んだ末、他の人にこの役をやらせたくないと言って、演じきった真木よう子。
確かにアカデミー最優秀主演女優賞モノの凄味のある演技だった・・・。
さよなら渓谷 Amazon書評・レビュー: さよなら渓谷より
4104628042
No.106
(4pt)

透明感のありよう

映画「さよなら渓谷」を鑑賞したことで本書を読むきっかけとなった。

映画はかなり気に入った作品となった。題名にある「渓谷」も美しく描かれており、主人公のカナコが
渓谷を「去った」ことへのリアリティーが生まれていた。一方、原作は「暑さ」が際立っている。常に主人公は汗だくになっている印象を強く受けた。

「汗臭い」作品はいくつかある。例えば中上健次 のいくつかの作品は行間から正に汗の臭いが立ち上っていた。
においを漢字変換すると「臭い」と「匂い」が出てくるが、まさに「臭い」に当てはまる作品群であった。けもの
臭とすら言って良い。
それに比べると本作は汗まみれながらも、「匂い」という言葉が相応しい気がする。これは主人公と
カナコにある妙な透明感によるものだろう。

主人公とカナコの透明感が何から齎されているのか。

本書が設定しているシチュエーションは透明感から程遠い。但し、そのシチュエーションに対峙している
二人の「対峙の有り様」が不思議と透明なのである。ある意味では「他人事」のように状況を眺めている
かのような描き方だ。その意味で、現実感がそこにはない。いや、少なくともカナコが現実感を持つことを
恐れていた点は描かれている。

その意味ではカナコが最後に家を出て行ったところから現実感が動き出したのかもしれない。
本書はそこで終わっているので、その後の二人がどうなるのかは各自想像するしかないわけだが。
さよなら渓谷 (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: さよなら渓谷 (新潮文庫)より
4101287546
No.105
(4pt)

透明感のありよう

映画「さよなら渓谷」を鑑賞したことで本書を読むきっかけとなった。

映画はかなり気に入った作品となった。題名にある「渓谷」も美しく描かれており、主人公のカナコが
渓谷を「去った」ことへのリアリティーが生まれていた。一方、原作は「暑さ」が際立っている。常に主人公は汗だくになっている印象を強く受けた。

「汗臭い」作品はいくつかある。例えば中上健次 のいくつかの作品は行間から正に汗の臭いが立ち上っていた。
においを漢字変換すると「臭い」と「匂い」が出てくるが、まさに「臭い」に当てはまる作品群であった。けもの
臭とすら言って良い。
それに比べると本作は汗まみれながらも、「匂い」という言葉が相応しい気がする。これは主人公と
カナコにある妙な透明感によるものだろう。

主人公とカナコの透明感が何から齎されているのか。

本書が設定しているシチュエーションは透明感から程遠い。但し、そのシチュエーションに対峙している
二人の「対峙の有り様」が不思議と透明なのである。ある意味では「他人事」のように状況を眺めている
かのような描き方だ。その意味で、現実感がそこにはない。いや、少なくともカナコが現実感を持つことを
恐れていた点は描かれている。

その意味ではカナコが最後に家を出て行ったところから現実感が動き出したのかもしれない。
本書はそこで終わっているので、その後の二人がどうなるのかは各自想像するしかないわけだが。
さよなら渓谷 Amazon書評・レビュー: さよなら渓谷より
4104628042
No.104
(2pt)

思ったより

悪人の内容の濃さを思うと
とんでもなく薄いと感じてしまった。
隣家の子供殺害をした母親との
心理的な絡みなどがあるのかなと思えば
そうでもないし、ミステリー要素が
もっと濃くなるのかなと言えばそうでもない。
若気の至り(で括るには残忍過ぎるが)で
しでかしたレイプという犯罪に対して
意識の薄い人間とそうでない人間の対比を
もっと掘り下げる方が面白くなった気もする。
主犯格がここまで懺悔できるかなぁ。
そんな良心的な思考の持ち主が
レイプに走るかなぁという印象もある。
おまけにそんな残忍なことやった奴が
どれだけいい奴になって
罪の意識に苛まれていようが
クズであることに変わりはないので
感情移入もできないし、
世間から見放された男女が
傷を舐め合う形で一緒にいることになった
という構図は理解出来ても
相手が自分の素性を分かっているのに
セックスをしているカナコにも疑問。
(私は相手がカナコの素性を分かっていないと
最初思っていたので)

いろんな意味で登場人物の思考に
寄り添えなかったから余計に薄い内容と
感じたのかもしれない。
面白いか面白くないかで言えば、
それほど面白くない、かな。
さよなら渓谷 (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: さよなら渓谷 (新潮文庫)より
4101287546
No.103
(2pt)

思ったより

悪人の内容の濃さを思うと
とんでもなく薄いと感じてしまった。
隣家の子供殺害をした母親との
心理的な絡みなどがあるのかなと思えば
そうでもないし、ミステリー要素が
もっと濃くなるのかなと言えばそうでもない。
若気の至り(で括るには残忍過ぎるが)で
しでかしたレイプという犯罪に対して
意識の薄い人間とそうでない人間の対比を
もっと掘り下げる方が面白くなった気もする。
主犯格がここまで懺悔できるかなぁ。
そんな良心的な思考の持ち主が
レイプに走るかなぁという印象もある。
おまけにそんな残忍なことやった奴が
どれだけいい奴になって
罪の意識に苛まれていようが
クズであることに変わりはないので
感情移入もできないし、
世間から見放された男女が
傷を舐め合う形で一緒にいることになった
という構図は理解出来ても
相手が自分の素性を分かっているのに
セックスをしているカナコにも疑問。
(私は相手がカナコの素性を分かっていないと
最初思っていたので)

いろんな意味で登場人物の思考に
寄り添えなかったから余計に薄い内容と
感じたのかもしれない。
面白いか面白くないかで言えば、
それほど面白くない、かな。
さよなら渓谷 Amazon書評・レビュー: さよなら渓谷より
4104628042
No.102
(5pt)

さよなら渓谷

映画を観てから小説を読んだのですが,やはり小説の方が内容が濃く,自分の想像で映像をイメージ出来るので,大変面白かったです。
さよなら渓谷 (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: さよなら渓谷 (新潮文庫)より
4101287546
No.101
(5pt)

さよなら渓谷

映画を観てから小説を読んだのですが,やはり小説の方が内容が濃く,自分の想像で映像をイメージ出来るので,大変面白かったです。
さよなら渓谷 Amazon書評・レビュー: さよなら渓谷より
4104628042