さよなら渓谷

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さよなら渓谷の評価:

3.58/5点 レビュー 88件。 C ランク

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平均点3.58pt

Amazonレビュー一覧

Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全180件 41〜60 3/9ページ
No.140
(5pt)

最後にかすかな光

本作は吉田修一氏によるミステリー? はたまたサスペンス? 的な作品。
2013年に映画化もされている。

時は現代、舞台は西東京。
山間部の渓流で男児の死体が発見される。警察は男児の母親が強く関与した事件として捜査を行い、やがて男児の母が逮捕される…

と、ミステリーかなと思いながら読み進めるうちに、次第に物語の焦点が変わり、気付いたら男児の隣に住む俊介・かなこ夫婦の過去の話になっていた。
しかもその二人は予想外の過去を共有している。その過去とは!?
え? 死んだ男児はどうなった?

…という意外な展開を楽しみながら、謎の夫婦の想いに身を寄せる作品。
基本的に暗澹としたトーンで進むが、最後に一縷の光を見ることができる。
吉田修一ファンじゃなくてもおすすめしたい作品。
さよなら渓谷 (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: さよなら渓谷 (新潮文庫)より
4101287546
No.139
(5pt)

最後にかすかな光

本作は吉田修一氏によるミステリー? はたまたサスペンス? 的な作品。
2013年に映画化もされている。

時は現代、舞台は西東京。
山間部の渓流で男児の死体が発見される。警察は男児の母親が強く関与した事件として捜査を行い、やがて男児の母が逮捕される…

と、ミステリーかなと思いながら読み進めるうちに、次第に物語の焦点が変わり、気付いたら男児の隣に住む俊介・かなこ夫婦の過去の話になっていた。
しかもその二人は予想外の過去を共有している。その過去とは!?
え? 死んだ男児はどうなった?

…という意外な展開を楽しみながら、謎の夫婦の想いに身を寄せる作品。
基本的に暗澹としたトーンで進むが、最後に一縷の光を見ることができる。
吉田修一ファンじゃなくてもおすすめしたい作品。
さよなら渓谷 Amazon書評・レビュー: さよなら渓谷より
4104628042
No.138
(3pt)

参考になりました。

息子の大学の課題図書で、購入しました。探してすぐ購入できたので、助かりました。
さよなら渓谷 (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: さよなら渓谷 (新潮文庫)より
4101287546
No.137
(3pt)

参考になりました。

息子の大学の課題図書で、購入しました。探してすぐ購入できたので、助かりました。
さよなら渓谷 Amazon書評・レビュー: さよなら渓谷より
4104628042
No.136
(5pt)

とっても考えさせられます

最初からどっさりと登場人物が出てきて、ちょっと混乱しましたが、読み進めるうちに、大体把握でき、その後はすっと読めました。
ただ、ミステリとして読みたいと思う方にはあまりお薦めはできません。叙述トリックが一応は入ってはいますが、きっとあらすじを面白いものにするためのスパイスみたいなもので、作者の方もあまりそこには無頓着というか、それありきの物語ではないという印象を受けましたので。
重要なのは、集団レイプを受けた被害者と加害者とのその後のこと。大学生活において、このようなことは表沙汰にならないだけで結構身近にあることだと思うし、自分も昔のことを思いだし、結構考えさせられました。
性的な被害者はいつも女性で、加害者の男性は比較的、社会は簡単に許してくれます。全くその通りだな、と。
作中の被害者の女性のように不幸の連鎖が断ち切れない方も当然いらっしゃるのでしょう。
よくこういう過去があるけど、今はバリバリ仕事頑張ってます!みたいな警察小説なんかがありますが、結局はそれって綺麗事なのかな、とも感じました。作品としては前向きで面白いのですが…。
この作品に出てくる女性は、不幸の最先端みたいな被害者で、実際そこまで…?と大袈裟にも感じましたが、小説だからこそ、そこは問題提示としてここまで追い詰められる可能性もあるんだよ、と。
性的なことをあまりにも容易に考えている男性にこそ読んでもらいたい作品です。
さよなら渓谷 (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: さよなら渓谷 (新潮文庫)より
4101287546
No.135
(5pt)

とっても考えさせられます

最初からどっさりと登場人物が出てきて、ちょっと混乱しましたが、読み進めるうちに、大体把握でき、その後はすっと読めました。
ただ、ミステリとして読みたいと思う方にはあまりお薦めはできません。叙述トリックが一応は入ってはいますが、きっとあらすじを面白いものにするためのスパイスみたいなもので、作者の方もあまりそこには無頓着というか、それありきの物語ではないという印象を受けましたので。
重要なのは、集団レイプを受けた被害者と加害者とのその後のこと。大学生活において、このようなことは表沙汰にならないだけで結構身近にあることだと思うし、自分も昔のことを思いだし、結構考えさせられました。
性的な被害者はいつも女性で、加害者の男性は比較的、社会は簡単に許してくれます。全くその通りだな、と。
作中の被害者の女性のように不幸の連鎖が断ち切れない方も当然いらっしゃるのでしょう。
よくこういう過去があるけど、今はバリバリ仕事頑張ってます!みたいな警察小説なんかがありますが、結局はそれって綺麗事なのかな、とも感じました。作品としては前向きで面白いのですが…。
この作品に出てくる女性は、不幸の最先端みたいな被害者で、実際そこまで…?と大袈裟にも感じましたが、小説だからこそ、そこは問題提示としてここまで追い詰められる可能性もあるんだよ、と。
性的なことをあまりにも容易に考えている男性にこそ読んでもらいたい作品です。
さよなら渓谷 Amazon書評・レビュー: さよなら渓谷より
4104628042
No.134
(5pt)

とっても考えさせられます

最初からどっさりと登場人物が出てきて、ちょっと混乱しましたが、読み進めるうちに、大体把握でき、その後はすっと読めました。
ただ、ミステリとして読みたいと思う方にはあまりお薦めはできません。叙述トリックが一応は入ってはいますが、きっとあらすじを面白いものにするためのスパイスみたいなもので、作者の方もあまりそこには無頓着というか、それありきの物語ではないという印象を受けましたので。
重要なのは、集団レイプを受けた被害者と加害者とのその後のこと。大学生活において、このようなことは表沙汰にならないだけで結構身近にあることだと思うし、自分も昔のことを思いだし、結構考えさせられました。
性的な被害者はいつも女性で、加害者の男性は比較的、社会は簡単に許してくれます。全くその通りだな、と。
作中の被害者の女性のように不幸の連鎖が断ち切れない方も当然いらっしゃるのでしょう。
よくこういう過去があるけど、今はバリバリ仕事頑張ってます!みたいな警察小説なんかがありますが、結局はそれって綺麗事なのかな、とも感じました。作品としては前向きで面白いのですが。
この作品に出てくる女性は、不幸の最先端みたいな被害者で、実際そこまで?と大袈裟にも感じましたが、小説だからこそ、そこは問題提示としてここまで追い詰められる可能性もあるんだよ、と。
性的なことをあまりにも容易に考えている男性にこそ読んでもらいたい作品です。
さよなら渓谷 (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: さよなら渓谷 (新潮文庫)より
4101287546
No.133
(5pt)

とっても考えさせられます

最初からどっさりと登場人物が出てきて、ちょっと混乱しましたが、読み進めるうちに、大体把握でき、その後はすっと読めました。
ただ、ミステリとして読みたいと思う方にはあまりお薦めはできません。叙述トリックが一応は入ってはいますが、きっとあらすじを面白いものにするためのスパイスみたいなもので、作者の方もあまりそこには無頓着というか、それありきの物語ではないという印象を受けましたので。
重要なのは、集団レイプを受けた被害者と加害者とのその後のこと。大学生活において、このようなことは表沙汰にならないだけで結構身近にあることだと思うし、自分も昔のことを思いだし、結構考えさせられました。
性的な被害者はいつも女性で、加害者の男性は比較的、社会は簡単に許してくれます。全くその通りだな、と。
作中の被害者の女性のように不幸の連鎖が断ち切れない方も当然いらっしゃるのでしょう。
よくこういう過去があるけど、今はバリバリ仕事頑張ってます!みたいな警察小説なんかがありますが、結局はそれって綺麗事なのかな、とも感じました。作品としては前向きで面白いのですが。
この作品に出てくる女性は、不幸の最先端みたいな被害者で、実際そこまで?と大袈裟にも感じましたが、小説だからこそ、そこは問題提示としてここまで追い詰められる可能性もあるんだよ、と。
性的なことをあまりにも容易に考えている男性にこそ読んでもらいたい作品です。
さよなら渓谷 Amazon書評・レビュー: さよなら渓谷より
4104628042
No.132
(5pt)

最高です

最高です、かなり楽しめました映画を見た後読みましたが、より細かくキャラの心情を理解できました。
さよなら渓谷 (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: さよなら渓谷 (新潮文庫)より
4101287546
No.131
(5pt)

最高です

最高です、かなり楽しめました映画を見た後読みましたが、より細かくキャラの心情を理解できました。
さよなら渓谷 Amazon書評・レビュー: さよなら渓谷より
4104628042
No.130
(3pt)

ちょっと非現実的すぎるかなぁ…。

期待していたけれど、ちょっと拍子抜けだったような気がする。
題名の真意はどこにあるんだろう?内容とあまりリンクしていない。

レビューを拝見していると、『悪人』と比較している人が目立つ。
確かに本書も“悪人”がテーマである。“悪人”であるがゆえに、“悪人”でしか遂行できない愛もある。確かに、本書で登場する男側(加害者)の意見も、女側(被害者)の意見も合理的には理解できる。
本来、一方的にしか見ない反対側の心境を見せてくれて、ハッとすることの多い吉田修一の作品。しかし、本書はその設定が少し非現実的に見えて、最後までちょっと世界観に入り込めなかったです。
映画化するには好ましいような内容ではありましたが。そして、題名にもなっている渓谷での子殺し。どうして殺されなければならなかったのか読み終わっても最後まで腑に落ちなかったです。

著者:法政大学経営学部卒、『最後の息子』で文學界新人賞。
発行:H22.12.1 - H25.7.21 6刷
読了:2015年/52冊(5月/3冊)★3.2
さよなら渓谷 (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: さよなら渓谷 (新潮文庫)より
4101287546
No.129
(3pt)

ちょっと非現実的すぎるかなぁ…。

期待していたけれど、ちょっと拍子抜けだったような気がする。
題名の真意はどこにあるんだろう?内容とあまりリンクしていない。

レビューを拝見していると、『悪人』と比較している人が目立つ。
確かに本書も“悪人”がテーマである。“悪人”であるがゆえに、“悪人”でしか遂行できない愛もある。確かに、本書で登場する男側(加害者)の意見も、女側(被害者)の意見も合理的には理解できる。
本来、一方的にしか見ない反対側の心境を見せてくれて、ハッとすることの多い吉田修一の作品。しかし、本書はその設定が少し非現実的に見えて、最後までちょっと世界観に入り込めなかったです。
映画化するには好ましいような内容ではありましたが。そして、題名にもなっている渓谷での子殺し。どうして殺されなければならなかったのか読み終わっても最後まで腑に落ちなかったです。

著者:法政大学経営学部卒、『最後の息子』で文學界新人賞。
発行:H22.12.1 - H25.7.21 6刷
読了:2015年/52冊(5月/3冊)★3.2
さよなら渓谷 Amazon書評・レビュー: さよなら渓谷より
4104628042
No.128
(5pt)

深い、とっても深い人の気持ち

最後まで読んでいって一本筋がつながった感じがしました。 人の気持ちの葛藤、過去を引きずって今を生きられない人。 同じ青春時代を歩んだはずが大人になって感じる疎外感。 そんなたくさんの人生を一本の物語に紡いだすばらしい作品だと思いました。
さよなら渓谷 (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: さよなら渓谷 (新潮文庫)より
4101287546
No.127
(5pt)

深い、とっても深い人の気持ち

最後まで読んでいって一本筋がつながった感じがしました。 人の気持ちの葛藤、過去を引きずって今を生きられない人。 同じ青春時代を歩んだはずが大人になって感じる疎外感。 そんなたくさんの人生を一本の物語に紡いだすばらしい作品だと思いました。
さよなら渓谷 Amazon書評・レビュー: さよなら渓谷より
4104628042
No.126
(4pt)

謎を漂わせる名人

この著者は、謎を謎と明言せずに、読む者に?を作らせるのが本当にうまい。

この作品も、最初は、幼児殺害の容疑がかかった母の話かと
思えば、隣の家の男女の話になり、その男女に対する謎を散らばめていく。
男に対して?と思えば、今度は女に対して?がついたりして
読者は?に翻弄される。私は、吉田修一作品を読むときこの?に翻弄されながら
読むのが好きだ。そしてぐいぐい話に引き込まれるというのがいつものパターンだ。

さて、本作品では、男女の愛について主題が置かれている(すくなくとも宣伝やレビューで)
ようだが、私の見解はちょっと違う。

なぜ、幼児殺害事件をからませたか考えてみてほしい。はっきり言って二人の愛の話だけなら
幼児殺害事件は不要だったはず。報道されるのは、幼児殺害やレイプ事件のことで、
その後の話は、報道されない。そのことに疑問を投げかけていると思う。

問題は、レイプ事件がその報道が終われば終わるのではなく
当事者はずっとその事件とともに生きていかなくてはならず、その後の被害者なり加害者の
一生背負うものも含めて犯罪(事件)なんだ、ということが一番のメッセージと思う。
さよなら渓谷 (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: さよなら渓谷 (新潮文庫)より
4101287546
No.125
(4pt)

謎を漂わせる名人

この著者は、謎を謎と明言せずに、読む者に?を作らせるのが本当にうまい。

この作品も、最初は、幼児殺害の容疑がかかった母の話かと
思えば、隣の家の男女の話になり、その男女に対する謎を散らばめていく。
男に対して?と思えば、今度は女に対して?がついたりして
読者は?に翻弄される。私は、吉田修一作品を読むときこの?に翻弄されながら
読むのが好きだ。そしてぐいぐい話に引き込まれるというのがいつものパターンだ。

さて、本作品では、男女の愛について主題が置かれている(すくなくとも宣伝やレビューで)
ようだが、私の見解はちょっと違う。

なぜ、幼児殺害事件をからませたか考えてみてほしい。はっきり言って二人の愛の話だけなら
幼児殺害事件は不要だったはず。報道されるのは、幼児殺害やレイプ事件のことで、
その後の話は、報道されない。そのことに疑問を投げかけていると思う。

問題は、レイプ事件がその報道が終われば終わるのではなく
当事者はずっとその事件とともに生きていかなくてはならず、その後の被害者なり加害者の
一生背負うものも含めて犯罪(事件)なんだ、ということが一番のメッセージと思う。
さよなら渓谷 Amazon書評・レビュー: さよなら渓谷より
4104628042
No.124
(1pt)

必要ないよね

幼児殺人事件は必要だったのかな、子を持つ親として複雑です、と書いていた方がいましたが、まさにそれ。映画もミスキャストで、どう考えても里美が真木よう子だし…結局キレイ事で終わる。小説は奇なるもんじゃないとダメなんじゃないの?
さよなら渓谷 (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: さよなら渓谷 (新潮文庫)より
4101287546
No.123
(1pt)

必要ないよね

幼児殺人事件は必要だったのかな、子を持つ親として複雑です、と書いていた方がいましたが、まさにそれ。映画もミスキャストで、どう考えても里美が真木よう子だし…結局キレイ事で終わる。小説は奇なるもんじゃないとダメなんじゃないの?
さよなら渓谷 Amazon書評・レビュー: さよなら渓谷より
4104628042
No.122
(4pt)

何かを十数年思い続けることなど,人間には簡単なことなのだ。

あの夜から逃れて,自分だけが幸せになっていくことを,一生心のどこかで許せずにいる男。
 あの夜を必死に隠そうとして,いつバレるかといつもビクビク暮らして,自分なりに一生懸命かんばって,それでも結局ずっと酷い目ばかり,という女。
 辛かった過去を忘れ,未来に目を向けて前向きに生きろ,と言うのは簡単だが,心の奥に居続ける罪悪感。
 十数年たっても自分の罪を心から許すことができず,幸せになることよりも,罰を求め続ける。
 「十数年という月日は,決して途方もなく長い歳月ではない。何かを十数年思い続けることなど,人間には簡単なことなのだ」
 
 そんな男女を追う週刊誌記者渡辺自身,妻からは軽蔑され,二人の関係は冷め切っている。
 その渡辺が取材をしていく中で,ふと気づく。
 「俺は男だから,女のことは分かりっこないって,最初から諦めてた」
 そして自分をバカにし続ける妻については
 「逃げられなくなった女なのだ」とふと思う。「俺のような男から,自分が選んでしまった生活から,一歩も出ていけなくなった女なのだ,と」
 
 他者を完全に理解することは不可能だ。
 それでも人は,相手の気持ちを理解しようとし,もがき苦しんでいる。
 「許し」よりも「罰」を求め続けるほどに心が悲鳴を上げ続けている男に幸福が訪れる日が来るのか。
 それでも,微かな希望を感じさせる,そんな余韻を感じている。
さよなら渓谷 (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: さよなら渓谷 (新潮文庫)より
4101287546
No.121
(4pt)

何かを十数年思い続けることなど,人間には簡単なことなのだ。

あの夜から逃れて,自分だけが幸せになっていくことを,一生心のどこかで許せずにいる男。
 あの夜を必死に隠そうとして,いつバレるかといつもビクビク暮らして,自分なりに一生懸命かんばって,それでも結局ずっと酷い目ばかり,という女。
 辛かった過去を忘れ,未来に目を向けて前向きに生きろ,と言うのは簡単だが,心の奥に居続ける罪悪感。
 十数年たっても自分の罪を心から許すことができず,幸せになることよりも,罰を求め続ける。
 「十数年という月日は,決して途方もなく長い歳月ではない。何かを十数年思い続けることなど,人間には簡単なことなのだ」
 
 そんな男女を追う週刊誌記者渡辺自身,妻からは軽蔑され,二人の関係は冷め切っている。
 その渡辺が取材をしていく中で,ふと気づく。
 「俺は男だから,女のことは分かりっこないって,最初から諦めてた」
 そして自分をバカにし続ける妻については
 「逃げられなくなった女なのだ」とふと思う。「俺のような男から,自分が選んでしまった生活から,一歩も出ていけなくなった女なのだ,と」
 
 他者を完全に理解することは不可能だ。
 それでも人は,相手の気持ちを理解しようとし,もがき苦しんでいる。
 「許し」よりも「罰」を求め続けるほどに心が悲鳴を上げ続けている男に幸福が訪れる日が来るのか。
 それでも,微かな希望を感じさせる,そんな余韻を感じている。
さよなら渓谷 Amazon書評・レビュー: さよなら渓谷より
4104628042