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夜は短し歩けよ乙女
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夜は短し歩けよ乙女の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.90pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全430件 301~320 16/22ページ
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昔の女学生のような文体で語る京都の女子大生と、その女子大生を追いかける「先輩」の、その二人が交互に語る形式で綴られます。 夜の繁華街を舞台にした「夜は短し歩けよ乙女」。古本市を舞台にした「深海魚たち」。学園祭の顛末を語る「御都合主義者かく語りき」。風邪に襲われた京都を描いた「魔風邪恋風邪」。この四つ。私は中でも「深海魚たち」と「御都合主義者かく語りき」が素晴らしい出来だと思います。 奇妙なユーモアときらびやかで古典的な幻像で語られた本作は小説としてのセンス充実してます。文章のセンスもさることながら、幻想世界を具体的に描く絵画的センスもいい(結局は文章だけど)。 われわれが生きている世界を、このように楽しくて華々しい世界として提示してくれるのは凄いと思います。暗いところの殆どない世界が京都に広がっています。 | ||||
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この本は傑作です。私はこの本とともにいる間、なんとも心地よくちょっと不思議な世界を彷徨いました。そして、ひたすら彼女に声援を送り、彼女を好きになっていきました。否、彼女の登場と同時に彼女に魅了されたと言っても良いでしょう。これがこれが森見ワールドというものでしょうか。 ちなみに彼女は天然です。いや天真爛漫といった方が適切でしょう。いやそれでも足りない。純真無垢、無邪気、可憐という称号も付け加えさせていただきましょう。妄想と現実とをごちゃごちゃにする無謀も、奇遇というご都合主義も、中身がなく結末がみえみえという誹謗中傷の類も、彼女の罪のない無邪気の前には全く説得力を持たない。なぜなら、理屈で無垢を断ずることはできないから。 生まれ変わったら京大へ行く。ひたすら勉強の暗い中学・高校時代を過ごそうとも、二浪、三浪しようとも、生まれ変わったら必ず京大に行きたい。私にそう思わせた小説はこれで二つ目だ。一つは三月に読んだ万城目学氏の『鴨川ホルモー』。もう一つは本著である。 「詭弁踊り」 見たい! 「偽電気ブラン」 飲みたい!! 「愛に満ちたおともだちパンチ」 見舞って欲しい!!! なむなむ! | ||||
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表紙に惹かれて文庫を買いました。 先輩の健気さはキモさと紙一重だなとちょっと考えさせられました。 少女マンガのようにカワイイ小説で、楽しく読めました。 良い買い物をしたと思います。 | ||||
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まず、この主人公の語り口がやけにまどろっこしい、、 うぜ〜っと思いつつも読み進める。 つぎに乙女のモノローグ、ほっと一息つけます。 いやなんか面白いコだな、と早くも引き込まれてゆく。 また次の主人公のごちゃごちゃした語り口、、うざっつ、 説明なげ〜んだよ、と思いつつ我慢して読み進める。。 さらに次の乙女のかわいくも面白センス溢れるモノローグに一息つき、 またウザ男のモノローグを、、あ〜ん?おもろいやんこやつ、、 っつかー今時代はウザ男かもね。 物語が佳境に入ると、もうすっかりこのウザ男を応援する姿勢で 読んでいました。 | ||||
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農学部卒という異色の経歴を持つ森見氏の世界に足を踏み入れるきっかけとなった逸作。 はじめに書いておくが、氏の文体や表現方法は独特で、 生理的に受け入れられないという方がいるのは否めない。 それを端的に、簡単に言えば、すべてにおいて濃ゆいのである。 理系の方の共通の性質のような気もするが、 目で見たこと、あるいは感じたたことをもれなく書かなければならないかのように、 ひたすら描写が細かい。 氏はまさにその典型(計算済み?)で、情報が息もつかせず読者の脳内になだれ込んでくる。 それが、時に重く感じられる。いいかえればくどい。 逆に言うと、行間を読む作業が全くない。 おそらく教科書や試験問題に最もなりにくい作者のひとりだろう。 著者の小説は、おそらく漫画をそのまま文章にしたのに似ている。 漫画のひとこまひとこまに書かれている情報を、すべて書き尽くしたような感じに似ている (実際、この小説は漫画化されているそうだ)。 ところで、漫画といえば、巻末に海羽野チカ氏の「かいせつ(?)」が掲載されている。 私は、小説は後ろの方から読むことがしばしばあるという困った性格の持ち主であり、 今回もついつい「かいせつ」を先に読んでしまった。 そのせいで、読んでいる最中、海羽野氏の書くちょっとロリーなキャラの乙女が、 脳内を所狭しと駆けめぐった。銅鑼をもって頭の中を駆けめぐっている感じだった。 そんな状態で、どこまでが現実で、どこまでが虚構、誇大なのか分からないままに、ついに読了。 結果、私は、氏の世界にどっぷりと浸かってしまった。 はっきり言って万人に勧められない。 だが、私の感想に共感できた方には、自信をもってオススメする。 | ||||
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外堀を埋める行為に専念する先輩と 対象と180度反対方向に走っていくパンツ総番長。 この二人の対比が面白かった。 「ハッピーエンド」であっていいはずのラストに近づくにつれて 先輩は「実際は彼女に惚れていないのではないか」といった 自問自答にはまっていく・・・・ 初デートを前にして落ち込んでいく先輩に対して 期待を膨らませていく彼女。 しかし、この彼女であるが、相手はひょっとしたら 破廉恥極まりない東堂氏であっても「幸せ」になれる 能力を持ち合わせているのでは? 森見登美彦を日本浪漫派の残党と位置づけて 大伴家持から近代文学までの文学史を 「萌え」系とそれ以外に分類して解説した浅羽通明氏の 流行神241号は一読の価値ありです。 昭和三十年代主義―もう成長しない日本 | ||||
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出会いは表紙から始まりました・・・。 表紙がかわいいなぁと思って買ってみました。 しかし!!表紙とは裏腹に中身は京都を舞台に摩訶不思議な世界でした。 言い回しも独特で、難しい言葉もたくさん。 本をあんまり読まない私は、途中で棄権します。。。。になるかなぁと思ったのですが・・・ 読み進めていくうちに、ずるずると物語に引き込まれていきました。 登場人物が個性的なので、私の頭の中で具体的に映像化されていました。 読み終わった後は何か一本映画を見たような感覚です。 すごく素敵な作品だと思います。 | ||||
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独特な文なので、馴染めるかはそれぞれですが・・・ この「独特」感が滲み出る文面と それに合わせて読み進めるリズムがたまらなく面白い! 個性あるキャラクターもみんな可愛い! なんとも愛らしい! 特に乙女の行動は天然っぽさがあふれていて すごく可愛い! 先輩の行動にもどこかしら驚かされたりして… つい「がんばれ!!!」と応援したくなります。 後半はもう止まりません! どんどん終盤へ加速していっちゃいます。 読むのがやめられないです。 個性あふれるキャラクター、 独特な世界観・・・ まさに「キュートでポップ!」 さらに文庫には羽海野チカさんの解説もついていて、これまた可愛い! 解説まで飽きずに「見れます」。 是非お勧めしたい。 | ||||
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なぜなら、途中で吹き出してしまいそうになるから。 私は、何度も笑い出しそうになり、そのたびに、他の乗客に怪しまれはしなかったろうかと、周りを遠慮がちに見回しておりました。 独特の語り口に浸るも良し。甘酸っぱい大学生活を思い出すも良し。登場人物の怪しさを楽しむのも良しです。 朝日新聞夕刊に連載されている「聖なる怠け者の冒険」を楽しめる方なら、文句なく「買い」です。 | ||||
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文章でコミックを読んでいる感覚。 文体は独特ですが、ジュニア小説のように読みやすく、コミカルな描写が漫画を読んでいるようです。 普段、文章を読むのは嫌いじゃないけど小説はめんどくさい、と、思われているような方にお勧めできます。 私の場合、沈んだ気分の時の暇つぶしに読み始めて、見事にハマって、一気に最後まで完読してしまいました。 読みながら、笑・微笑・笑、ちょっぴり感動、それから納得。 読み終わる頃には、沈んだ気分がすっかり浮上していて、良い小説に出会えたなぁ、と、久しぶりに思えた作品です。 内容的に柔らかめなので、硬い文章を読むのに慣れているような方には不向きかもしれませんね。 個人的に、10代半ば〜20代半ばくらいの方向けかな? ・・・と、思いました。(あと、漫画等、架空の物語好きの方とか) | ||||
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初めは“黒髪の乙女”のキャラにイラッとくるかな〜 と思っていましたが、読み進んでいくと小説の世界にすっかり入り込んでしまいした。 舞台は現代の京都ですが、非現実的な出来事やキャラクターが登場するあたりが、何となくうる星やつらを彷彿とさせられました。 読んでいる最中は“先輩”と“乙女”の結末を早く知りたい!でも本が終わってしまうのも寂しいな...ともどかしい思いでした。 あの濃いキャラクター達を、この1作で終わらせてしまうのは惜しい気がします。 ぜひシリーズ化して欲しいです♪ | ||||
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一見草食系男子の代表かと思われる大学生の「わたし」が、 もはやファンタジーにしか存在しない鈍感で天然な「黒髪の乙女」にお近づきになるため 日々せっせと彼女への外堀を埋める(笑)日常を描いた作品です。 草食系のくせにがんばる「わたし」を見て、もしや肉食系だったかな?と思う箇所もありますが、 見事に空回ったり、かっこわるい言い訳ばっかりしている姿は草食系というより新しい何かな気もします。 そういった二人を中心に、自称天狗やパンツ総番長などもろもろの多種多彩な登場人物が不思議の街、京都を舞台にほのぼのしながらも大活躍(?)するというものです。 ストーリーに目新しさはありませんが、次の3点が、それを補ってあまりある本書の特徴だと思います。 こってり系文体 何人もの方が書いてらっしゃるように読む人を選びます…… ですが、この独特のこってり感はちょっと他では味わえないと思います。 ちょっと古い言い回し、任侠っぽいセリフも全てふんわりとした作品の雰囲気に包まれて、ソフトに目に入ってくるので、 合う方にはぜひこのほんわかした雰囲気味わっていただきたいです。 むりのないファンタジー 内容はどっぷりファンタジーなんですが、背景描写がたくみなので違和感を感じず、読む事ができます。 あんまりファンタジーな作品は受け付けないのですが、非常に仔細にお店や通りの名前が書かれていて楽しんで読む事ができました。 最後まで読んで初めてわかる構成の妙 ネタバレになってしまうので言えないのですが… 伏線がきれいに回収されていく様は、(読んでるだけですが)ちょっとした達成感すら感じます。 私は本書が初めての森見さんの作品だったのですが、 これで一気に森見ワールドのファンになりました♪ | ||||
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最初は古めかしい文体、癖のある台詞回しに癖のありすぎる登場人物に、拒否反応を起こす人もいるかもしれません。私もそのクチです。 けれどこの本、読めば読むほど味がでる。メインキャラクターが総じてキュート。先輩のダメっぷりも、黒髪の乙女のおとぼけっぷりも、古典文学のような文体のおかげで軽くなりすぎないのかも。まるで童話の世界の登場人物のように純粋な黒髪の乙女。先輩の気持ちになど気付くはずもなくふわりふわりとしたキャラクターのまま終わるのかと思いきや意外や意外…な展開だったのが、黒髪の乙女の人間性を感じることができて良かったです。 | ||||
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1編ごとに舞台は異なり、個性的なキャラクターと奇怪な出来事が、幻想と現実のハザマを行き来します。黒髪の乙女が町を歩き、それを追いかけて先輩も歩く。2人のすれ違う視点を行き来するのがとても楽しい。ラストはほっこりハッピーエンド。 宵山万華鏡 有頂天家族 | ||||
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1編ごとに舞台は異なり、個性的なキャラクターと奇怪な出来事が、幻想と現実のハザマを行き来します。黒髪の乙女が町を歩き、それを追いかけて先輩も歩く。2人のすれ違う視点を行き来するのがとても楽しい。ラストはほっこりハッピーエンド。 宵山万華鏡 有頂天家族 | ||||
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「耳をすませば」とかさわやか青春ものが好きな人なら、絶対この本好きだと思います。 あらすじは、天然でピュアなかわいらしい女子大生(黒髪の乙女)が、 さまざまな楽しげな珍事件に巻き込まれていきます。 そんな彼女に一目ぼれした「先輩」は、なんとか彼女の眼に止まろうと、この珍事件のなか奔走します。 硬派である「先輩」が彼女のために、必死になって走り回る姿はとても面白く、微笑ましいです。 しかし、彼の努力は彼女の天然ぶりの前では幾度となく、偶然とみなされ、打ち砕かれます。 彼の想いは彼女にとどくのか!? といったお話。 ストーリーは、この「黒髪の乙女」と「先輩」が交互に語り手となって進んでいきます。 文体が本当にかわいらしく、また登場人物ひとりひとりが実に魅力的なのです!! かわいらしいと連呼していますが、男性にもおススメです。 なにせ、私は男の先輩からこの本を薦められて読んだのですから。 表紙はASIAN KUNG-FU GENERATION のCDのジャケットを務めていることで有名な中村佑介さん。 本作品は、山本周五郎賞を受賞し、また本屋大賞2位にも選ばれています。 | ||||
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これほど好みが分かれる作品も珍しい 「読んでみてイマイチだった」なんてレビューはよく拝見するが、「途中で嫌になって読むのを止めた」なんてそうそう見ないだろう 苦手な人がいるのも分かるが、携帯小説のようなスイーツ(笑)で分かりやすい物しか読めない人が言うのならお門違い あと「結局最後は普通にくっつくんだ」とか…初めに語り手が先輩から後輩に移る時の表現を見れば、「最後はくっついて、お互いにその時の話をしたんだな」とよめる気がする 俺は想像を掻き立てる文章と、レトロな日本と現代の日本の両方を味わっているような感覚がとても心地良かった | ||||
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単行本は2006年11月リリース、文庫化は2008年12月25日。本作で山本周五郎賞、本屋大賞第2位(ちなみにこの年の第1位は佐藤多佳子の『一瞬の風になれ』)を受賞している。山本周五郎賞を獲る作品が本屋大賞で第2位なのが面白い。 読み出すともうすぐに『森見ワールド』に没入してしまう。巻末の羽海野チカ氏のイラストのように、イメージが跳梁跋扈して、転がり廻り渦を巻く。それはマジックリアリズムというより、京都という希有なポジションの上に、コトバとシーンを貼り付けていくステキなモノ、という感じだ。おともだちパンチ→偽電気ブラン→詭弁踊り→赤玉ポートワイン→二足歩行→ダルマ・・・と枚挙にいとまがない。もう、読んだ者しか分からない、お腹の底が暖かくなる迷宮である。 そして思うのはここには男子特有の『気持ち』というのが圧倒的に顕在化しているなぁ、ということ。きっと森見ワールドを完璧に『分かる』のは男子だけだと思うのだ。諸君、異論があるか!?あればことごとく却下だ!! | ||||
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旅行に持って行く文庫を探していて本書を手にしました。 この物語、語り口、切り口、私は好きです。 確かに読み始め、文体に特徴があるのと、難しい熟語が並ぶのとで戸惑いはありました。 しかしほんの数ページ読み進むとその面白味にはまりました。あれよあれよと読み進み、あり得ない〜!でもあったら楽しい〜!というファンタジーの世界を満喫しました。そして学生時代を思い出しながら、ああまたあの甘酸っぱい頃に戻れたとしたら・・・などと毎夜夢に耽っていました。展開を確認しながら、そして難しい熟語を調べながら、また読みたいです。 | ||||
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正直な話、第一章はよくわからず話に入っていけませんでした。 しかし、第二章の、舞台が「古本市」であり、「かつて私が愛し、そのくせ罪深くも捨てた本が、今また私の手の中にあるという不思議。これはもう古本市の神様のおかげ以外のナニモノでもないでしょう。」という一文。この古本市の雰囲気がたまらなく好きな私は、急に話に入っていくことができました。 「彼女」は最後まで摩訶不思議な言動。でもそんな彼女を想い続ける主人公に、最初は「わけ分からない」と思っていたのが、最後には応援したくなってくるから不思議。 これは深く考えて読む小説ではなく、「読んで、不思議な世界に浸る」小説だと思います。この摩訶不思議な世界に浸れるか否かで、評価が分かれるかと思います(評価が分かれやすい小説であるのも納得がいきます)。 最後に、羽海野チカさんの「かいせつにかえて」を見たら、普段ほとんど漫画を読まない私ですが、この小説を漫画で見たらまたちょっと違う印象なのかなと思い、読んでみたくなりました。 | ||||
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