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五分後の世界
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五分後の世界の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.96pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全14件 1~14 1/1ページ
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lこういうパラレルワールドみたいなSFは受け付けないんだな。迫力ある描写で凄いのだけれど、設定が設定でどっかに「あーあ」というところがあるので、入れない。買った私が悪いので、作者には作者の意思がありいいのでしょう。SFは私的にはもうけっこうです。だからヒュウガ・ウイルスも同様です。 | ||||
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圧倒的な戦闘描写。設定は面白いのでもう少し その設定での世界観を戦闘以外で読みたいような… | ||||
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想定が面白いが、筆力がありすぎるのか、それとも足らないのか、グロに走りすぎ。 内容を深くした方が読者の満足感が得られる。 | ||||
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日本人よサバイブせよっていうリューのメッセージwをどう受け取るか。 時空の狂った「5分後」は太平洋戦争が続いています。地下に潜って抵抗する日本兵がいて、占領に来ている国連軍のスパイになってる村があり、疫病が流行ったり、アフリカのどこかの最貧国みたいに滅茶苦茶にされています。占領にきたアメリカ軍がやさしくなかったら、このくらい悲惨な目にあっていてもおかしくなかった、世界はそんなに甘くないんですよ、みたいなメッセージがあまり文学的工夫などなしにゴロっと投げ出されているというか。 一歩間違うと「硫黄島戦線で勝っていたら」みたいなバブル期に大量にあった?三文の戦争IFものですが、コレは負けているので方向が180度違います。でも何となく図書館とかに置いてある戦記もの漫画とかにまじっておいてあってもバレなそうなノリ?ベクシルとかとかけあわせたらカリスマアニメが出来そうです。CGとか使って映画化とかされたらかなり笑います。 村上龍のサバイバルはちょっとたわごとというか、女流作家の「恋」みたいな感じで、サバイバルで未来が変えられると思うなら、直球で架空戦記を描けばいいのにと思いました。だいたい侵略されて精鋭が育つなら、アフガンとかベトナムとかアフリカとか精鋭兵だらけですが。 それでも村上龍は戦闘シーンとか文章がすごくうまいし、戦記物の専門家でもないのにこれだけリアルに描写するのはすごい。しかし豪華なキャストでカッコよく撮るほど笑えるというものもあります。これは実験作なんだろうと思います。大好きという人もいるけど、ないよwという人もいそうです。 | ||||
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その爆裂的な長さと爆裂的な世界観。特殊強化プラスチックの地下拠点など。世界観の構築が面白いです。 こう言った強烈な世界観の中、書き手が僅かに含んだユーモアな文体で笑えてしまう。例えば戦闘中にあるキャラの顔を文章で描写しているのであるが「もしもこの顔のまま普通に表に出てみれば、きっと狂人だと思われるだろう」の様な風に、吹いてしまう書き方が面白い。 テーマとしてはもし日本が負けずにゲリラ戦闘を継続していればと言う物語であります。 次から次へと起こる鬼気迫る物事に対して、こと細かに描かれている。 ただあまりにも「5分後の世界」と言うタイトルが思わせぶりと言うか、タイトルだけだと架空タイムスリップ戦争物語と言うのがわからない。10分でも良かったんじゃないかと。このタイトルでは時空間物に興味のある人も誘われてしまう。 どうやら地下で磁力が狂ったらしいとのことが少し後半に書かれているのですが、それ以外そこの所の科学的な理由説明が一切されていない。例えばもしも人に「"五分後の世界"。読んだよ」と言うと、"何?!5分後の世界?!""なにか非常に知的な物語でも読んだんじゃないか"と思わせるが、実際は爆裂的な戦争物語だった・・・と言う感じになってしまう。 そこの所、芥川・羅生門の様にあれだけダークな世界観描写しておきながら、最終的には主人公がどうなったのか分らない様な、物語の理屈を合わせるよりも、その場の物語・文章の面白さを追求する様な荒っぽさがあり、そこの所を看過できない読み手にとっては欲求不満になると思う。ただ物語りと言うのはいろいろあって、例えば黒澤映画「どん底」の様に、ただ単にその場の、どん底的な人間の状況を描き出しているだけに終始しているスタイルもあるので。 物語は、"一粒のアメを食べると相当に美味しかった"と言うレベルの生死を分けた状況であるので、その状況に置かれた主人公と、リアルに戦後の平和な日本の自分と比べ合わせた時に、感動が生まれるかもしれない。 | ||||
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設定がちょっとだけディックの「高い城の男」に似ているような気もした。まあとらえようによっては正反対かもしれないが。 面白い小説ではあると思う。バイオレンスも多く、描写も細かく、視点も当時としては斬新とも思える。 だが、解説とは反対に、ひどくきれいごとを並べたある意味で暗愚な小説とも思えた。歴史設定にリアリティがない。やたら一面的な見方をしているようでもあり、こういう見方では早晩蹉跌をきたすであろうということは常識で考えればわかるのではないか。 解説では圧倒的な描写で読者に変化を迫るというようなことが書かれてあったが、これを読んだところで大して変わりゃせんだろう。 | ||||
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この著者の作品には様々な感銘を受けてきた、がほとんどの作品が似ている 半島を出よ クジラの歌 希望の国のエクソダス そして五分後の世界 全部日本が酷いことになっている… 特にクジラの歌と五分後の世界は激しく被る 両方地下のような組織だし、謎の薬を人々が服用していたり…… この作風は嫌いではないが、さすがにクジラの歌は読むに堪えなかった 何故ならカギ括弧が一つもない。文体としてはあまり楽しむことができなかったのが残念でならない 話はそれたが、この作品もまた著者独特の風刺が効いていたが、やっぱり他の作品と被る 簡単な話、この作品を読むくらいなら上に上げた他作品を読むことをオススメする | ||||
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小田桐はいつのまにか、自分がもといた世界とはまるで違う「五分後の世界」にワープしてし まったことを知る。何も知らぬままその世界に放り込まれた彼は、その苛酷で劣悪な状況を、 わずかな情報と体力だけを頼りにサヴァイブしていく… この作品はあるパラレルワールドを描いている。もしあのときああしていなければ、現在の状況 はまるで別の様相を呈していたかもしれない。そういう想像遊びというのは、僕も子どもの頃から 好きではあるが、本書のテーマとなっているのは「日本」である。日本が「あのとき」、ああしていな ければ、どうなっていたか。村上龍はそれを想像する。 ただ小説の中盤、その「あのとき」という分岐点から「五分後の世界」の歩んだ道程が、「国民 学校小学部六年教科書」という形でいっきに読者に提示されるのだが、著者のあとがきでの 語調とは裏腹に、その箇所によってこの作品の小説としての「限界」が露呈したような気がし た。あれは小説ではなくて、単なるシミュレーションだ。 それはさておき、きわめてメッセージ性の強い内容と時期(日本が「金しか出さない」と批判 を浴びた湾岸戦争期)に出版された本作を通して、村上龍はどちらの世界を支持するのか、 僕は結局よく分からなかった。 あの日、日本が降伏していなければ、ひょっとしたらこういう世界になっていたのかもしれない。 では、書いた当の彼自身は「こうならなくてよかったね」なのか「こうだったらよかったのに…」 なのか。そこんところが、よくわからない。 確かに、作中で小田桐は自分がもといた世界、つまり実在する戦後日本を吐き捨てるように批 判し、また反米や、日本の技術主義賛美に読める箇所もある。文芸評論家の斎藤美奈子も村上 がこの作品でアメリカの属国としての日本の屈辱を表現しようとしているみたいなことを書い ていた(『文壇アイドル論 』参照)。 しかし、そうなのだとしても、これを読んだ僕には、地中深くに巣ごもり、国連軍と終わりの 見えない殺戮を繰り広げる「五分後の世界」の側の日本にこそ、すこしも魅力的には感じなか ったのだが。。 と、こんなこと書いたのが蝉の音のうるさい夏の日の某日というのには、別に意味はない。 たまたまです。 | ||||
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「五分後」の世界にトリップした主人公が、旧日本軍の意志を継ぐテロリスト集団と行動をともにし、国連軍とバトルを繰り広げるという話。これだけ書くと何のこっちゃ、という感じだし、実際読後感も「それで終わり!?」って感じなんだけどね。 けど、「あとがき」で、村上龍は、これが自分の最高傑作だと言い切っている。本作は、だんだんセックスとか芸能とか、そういうものから離れてきた村上龍の画期をなす作品なのだと思う。セックス書くのは渡辺先生にまかせて、自分は世直しします、世の中に必要なのはサバイバル能力なんですよ、っていう主張をします、と。必ずしも心地よい主張でもないし、全面的に賛成するわけでもないが、この手の主張をする人があまりに少ないのが事実。その点で、村上龍的存在をぼくは高く買っている。 今読んでみると、みょうちくりんな舞台設定がされている本作より、『昭和歌謡大全集』や『半島を出よ』の方が戦闘に明け暮れる日常をリアリティをもって描ききっており、はるかに完成度は高いように思われる。つまり本作は習作のような位置づけなのだろうが、それにしても(今でも)十分に新機軸の刺激があり、読める一冊である。 | ||||
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かなりの期待高の先入観ありで読みました。期待し過ぎたのでしょうか。確かに面白いんですが何か物足りないんです(欲ばりすぎー)。私はSFが好きなのでもっとスゴイことになるのかなと思っていたのですがあれっもう終わりってな感じ、もうちょっと盛り上がってほしかった。でも十分に読む価値はあります。ヒュウガ・ウィルスが未読のままなのでそのうち読んでみようと思います。 | ||||
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昔読んだのを最近になって再度読み返してみた。 以前はとても面白かった気がしていたが、文章からして頭に入ってこない。 文章が不自然に感じるのだ。 なぜだろう・・・多分表現が今の時代にあっていないように感じる。 古くなってしまったんだね。 この本は時の試練に負けそうであると思った。 | ||||
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もしも、戦争が終わっていなかったら? この疑問に一つの答えを出しているのが、この「5分後の世界」。 今、この日本に生きる自分にとってはあまりにも衝撃的な世界でした。 日本全土は列強の国々に占領統治されています。一つの国として成立 し得なくなってしまった日本。そこに生きる純粋な日本人。移民との 混血児。そして退化してゆく日本人。描かれる世界はあまりに 生々しく痛々しい。 「生きる」ためのエネルギー。その強さに、圧倒されてしまいました。 読み終わったあとの疲労感。異世界に置き去りにされたような感覚。 最後のページが終わっても、手足は泥にまみれ、硝煙のにおい、 血のにおいが頭に残っています。 気軽に読み始めましたが、読み進むのになかなかのパワーが必要でした。 1回目は星3つ。おそらく何度も読むうちに星の数が増える作品ではないでしょうか。 | ||||
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この本で鮮烈なのはアメリカに降伏した場合、 つまり実際の歴史をシミュレートすることで現在の政策を 痛烈に批判しているところです。 「プライドや日本人の誇りを全て棄ててアメリカに追従するでしょう」というところだと思いました。確かに外交にしても政策にしてもアメリカの顔色を伺い、 アメリカに莫大な金を貸している現状を見るとそういえるんだと思うんです。 でも、それを語るにしては物語の流れが強引だなって思いました。 五分後の世界に「来てしまったんだから仕方がない」と 割り切って考える主人公はカッコ良いと言うこともなく、劇的な成長を遂げるわけでもない。感情移入がしにくいです。 また、登場人物の軍人たちも戦争時なら英雄であっても、私の目からは“人を殺すのが楽しい”という印象がありありと伝わり、 理解に苦しみました。 | ||||
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とにかく凄まじい暴力描写に度肝を抜かれる。 著者が現代日本に感じている嫌悪感や苛立ちが行間からいやというほど伝わってくる。ただ村上龍の場合、彼の日本に対する思いが強すぎるために作品としての完成度をそいでしまう傾向がある。この作品もそうで、政治性や思想がダイレクトに伝わる半面それ以外の場面、例えば登場人物の会話や舞台設定についての説得力という点で急激にモチベーションが下がるのだ。現代日本が隠蔽しているものを露にしたいという欲求は理解できるが、それをそのまま表現するのであればエッセイで十分で、何も小説というスタイルを取る必要はないはずだ。 あえて小説という表現形態を取るのであれば、著者の個人的思想だけではなく、緻密な小説世界を構築することが不可欠と思う。 | ||||
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