■スポンサードリンク
半島を出よ
新規レビューを書く⇒みなさんの感想をお待ちしております!!
半島を出よの評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.00pt |
■スポンサードリンク
Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全230件 61~80 4/12ページ
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
長い本なので俺読めるかな?と思いましたがサラサラ読むことができました。 最近虫がいる!!みたいなことをコリョの兵士が言った時に「シノハラだっ!!!」っと鳥肌が立ちました。 屈強で鍛え抜かれたコリョの兵士達が、いや、だからこそかもしれないが、日本のユルイ空気の中で統率力や団結力が薄れていく過程も私は楽しめました。 気持のよい本ではないですが面白かったです。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
加筆完全版宣戦布告を読み、それならと薦められた本作品。 時代背景や生活が大変緻密に書かれており、リアリティあふれる作品となっていた。 近未来の設定であるが、おそらくその近未来まで、 小説の中と現在のの諸問題は今のところ解決されそうにない。 日本の行く末を考えさせられる本作品であった。 読み終わって完結する物語は多いが、今後の自分を考えさせられる本作品は稀有な物語である。 ご一読、お薦めします。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
隣接する国の危うさを通して日本の危うさも浮かび上がらせる作品。 国境、道徳、法律など人が描いた物全てはその立場に置いて、ある時意味を成さなくなる。 過酷な環境に身を置き研ぎすまされる隣国人と甘やかされ自我すら保てなくなっている日本人が 拷問と痺れる程の甘さをもたらす胡麻の菓子にオーバーラップしてきます。 世界有数の富める国、知的水準も高く、平和な国そんな誤摩化しで支えられた日本。 足下広がる湖面の薄氷のように今にも陥りそうな危機を透かしているようです。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
個人的には面白かったです。 しかし、人物の背景や内面以外の説明が多く細かいのが今作の特徴の一つで、その為全編に渡りスピード感が無く、登場人物(イシハラ達)が余り動かない事もあり感情移入出来ませんでした。 僕は興味の無い箇所はスカッと流す感じ読んだんですが、それでも所々でめんどくさい感じがしました。 近い作品を挙げるなら麻生幾の(ZERO)みたいな感じでしょうか? | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
上下巻を2日で読み切ってしまいました。他のレビューアーも書いているように、字数が圧倒的に多いです。丁寧に読むと、特にカタカナの名前の人物が誰が誰やらわからなくなり、いちいち確認していると、イライラします。でも、そんな必要は全然ない物語です。これを「文学」と思って読んで文句を言っている人は、現実がわかってない人です。北朝鮮の兵士については、知識がないのでわかりませんが、政府内の状況、病院の状況、東京と福岡の市民の感情など、どれもこれもまさに今の日本ではありませんか。この小説の後で本当にドルが暴落し、日本の経済状態が悪化し、オバマ大統領が任命した駐日大使は「ジャパンパッシングの現れか」と新聞にかかれ・・・村上龍が書いたこの小説の書き出しにあまりに似ていませんか? 確かにグロいです。活字が多すぎます。誰に感情移入していいかわかりません。下巻は突然ものすごいスピードで話が進んでしまうし、ラストはちょっときれいすぎ。でも、それがなんだというのでしょうか。これは、文学ではなく、近未来シミュレーション小説というべきでしょう。村上龍は、日本の現状を官僚よりも政治家よりも銀行家よりも企業家よりもまじめに本質を理解して憂えているのでしょう。よくこんな小説を書いたものです。読むこっちもヘトヘトになるのですから、村上さんは、さぞや疲労困憊なさったことでしょう。しかし、これ以上こんな小説を書かれては、ファンは困りますので、当分はのんびり休養にあてて適当なエッセイでも書いていてほしいです。しかし、この小説の中で、一番説得力がある場面は、赤坂のバーでした。これが村上さんの一番親密な世界なんでしょうねえ・・・ | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
謎の国、北朝鮮を扱った作品であるため、その真偽は別としても、 圧倒的な情報量とリアルさに驚かされる。 北の反乱軍が福岡を武力制圧するという、一見荒唐無稽なストーリーが、 ディテール描写により肉付けされ、瞬く間に現実感を帯びながら、 読者の前に起立している。 このレビューは下巻の読後に書いているのだが、 上巻を読み終わった時点では、結末は何となく予想できたものの、 一体どんな過程で結末に持っていくのか、そのプロセスは見当がつかなかった。 長い、重い、読み難い、とのレビューがあるが、 活字に慣れていれば全くそんなことはない。普通の本。 乞う映画化。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
内容については、他のレヴュアーが書いているので、割愛。 上巻とはかなり趣が異なり、イシハラグループの最終的な破壊工作に至るまでの 各人、各方面が描写されている。 ただし、上巻で描かれた内閣官房や危機管理に関わる政府要人たちの動向は、 パラレルにはほとんど書かれておらず、そこが残念。 同じ九州内の他県の動向や市井の福岡市民を登場させてもよかった。 もっと描けたし、描いて欲しかった。 これだけのスケールの大きな物語なので、 切り口は豊富にあるし、上下2巻は確かに相当なボリュームだが、 その倍あっても濃密な心理・情景描写があれば、退屈しないはず。 それにしても傑作、一気に読めた。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
まだ上巻の途中までしか読んでいないが、最高の出だしだった。その点は「希望の国のエクソダス」と同様だと思った。北朝鮮は最悪である、という前提を持っている日本人は多いと思うのだが、本書を読むとイメージが変わる。そして北朝鮮のコマンド達と、今後一戦交えることになる日本人のチーム(マイノリティー)との戦い、という展開は面白すぎて、先を待たずにはいられない。村上龍さんにしか書くことができない小説であると思った。映画化のはなしは流れたのかもしれないが、実写版も個人的には見てみたかった。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
ずいぶん前に出版されていて、気にはなっていたものの、まとまった時間で一気に読んだ。 経済が没落し、失業率が10%を越え、アメリカからは見放され、国内には閉塞感が漂い、 その出口を核武装も辞さない軍拡主義に見出した日本に、 北朝鮮の「反乱軍」を名乗る精鋭部隊が侵入し、福岡を「占領」、 その独立と、12日後、12万人の「反乱軍」が日本に入国することを日本国政府に要望する。 一方、イシハラというカリスマ的人物の周りに集まった少年たちが、 その「反乱軍」に対して、ある計画を実行する、というストーリーである。 荒唐無稽なようで、上巻は、圧倒的な情報量で、非常に緻密に描かれている。 日本の政治家が「最優先事項を決められない」ということ、 北朝鮮の内情、兵士の訓練の様子、人間性の記述、冷徹さ、脆さ、 イシハラグループの少年たちの生い立ち、心の傷、心理描写、 あまりにもリアルであり、巨大な作戦が少しずつ動いていく様子に、まったく無理がない。 下巻の計画実行のくだりは、さすがにリアリティーに欠けるように思えたものの、 構築されている世界はすさまじい。 北朝鮮兵士の日本人からは想像しがたい精神構造、退廃を発見する瞬間、 北朝鮮兵士とアナウンサーとの恋、それを打ち消す職務への邁進、 西日本新聞記者の北朝鮮兵士への問いかけ、 「国家というものは必ず少数派を犠牲にして多数派を守るものだ」という問題意識、 処刑式を阻止しようと走る老医、 少年たちの、それぞれの物事への狂気的なこだわり、愛情の欠落、何かの欠落、 自分を刺した母親を許した少年など、 映画のシーンが思い浮かぶような印象的な場面、 強烈なイメージを残す思考の跡が随所にある。 著者は、 「コインロッカーベイビーズ」で、人間と人間のつながりは何か、本性は何か、ということを問いかけた。 また、「五分後の世界」、「希望の国のエクソダス」は、 「日本は有史以来、日本固有の領土を侵略された経験を持っていない」という問題意識が貫かれ、 日本の現状を根底から問うていた。 本作は、その両方の問いが、さらに激烈な形で、現れているように思う。 グロテスクな描写もあり、非常に好き嫌いが分かれる作品だとは思うが、 現在の日本へのアンチテーゼ、心の傷とその快復を、圧倒的な情報量と迫力で描ききった、傑作だと思う。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
ずいぶん前に出版されていて、気にはなっていたものの、まとまった時間で一気に読んだ。 経済が没落し、失業率が10%を越え、アメリカからは見放され、国内には閉塞感が漂い、 その出口を核武装も辞さない軍拡主義に見出した日本に、 北朝鮮の「反乱軍」を名乗る精鋭部隊が侵入し、福岡を「占領」、 その独立と、12日後、12万人の「反乱軍」が日本に入国することを日本国政府に要望する。 一方、イシハラというカリスマ的人物の周りに集まった少年たちが、 その「反乱軍」に対して、ある計画を実行する、というストーリーである。 荒唐無稽なようで、上巻は、圧倒的な情報量で、非常に緻密に描かれている。 日本の政治家が「最優先事項を決められない」ということ、 北朝鮮の内情、兵士の訓練の様子、人間性の記述、冷徹さ、脆さ、 イシハラグループの少年たちの生い立ち、心の傷、心理描写、 あまりにもリアルであり、巨大な作戦が少しずつ動いていく様子に、まったく無理がない。 下巻の計画実行のくだりは、さすがにリアリティーに欠けるように思えたものの、 構築されている世界はすさまじい。 北朝鮮兵士の日本人からは想像しがたい精神構造、退廃を発見する瞬間、 北朝鮮兵士とアナウンサーとの恋、それを打ち消す職務への邁進、 西日本新聞記者の北朝鮮兵士への問いかけ、 「国家というものは必ず少数派を犠牲にして多数派を守るものだ」という問題意識、 処刑式を阻止しようと走る老医、 少年たちの、それぞれの物事への狂気的なこだわり、愛情の欠落、何かの欠落、 自分を刺した母親を許した少年など、 映画のシーンが思い浮かぶような印象的な場面、 強烈なイメージを残す思考の跡が随所にある。 著者は、 「コインロッカーベイビーズ」で、人間と人間のつながりは何か、本性は何か、ということを問いかけた。 また、「五分後の世界」、「希望の国のエクソダス」は、 「日本は有史以来、日本固有の領土を侵略された経験を持っていない」という問題意識が貫かれ、 日本の現状を根底から問うていた。 本作は、その両方の問いが、さらに激烈な形で、現れているように思う。 グロテスクな描写もあり、非常に好き嫌いが分かれる作品だとは思うが、 現在の日本へのアンチテーゼ、心の傷とその快復を、圧倒的な情報量と迫力で描ききった、傑作だと思う。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
「情熱大陸」で、本の装丁作家の方が取り上げられた時に、この本も彼が手がけている本の一つということで紹介され、翌日すぐに本屋に走った。普段、文庫派の私だが、この本はどうしても文庫まで待てない気持ちにさせる吸引力があった。 福岡市周辺の住民は、めちゃくちゃリアルに体感してしまうような内容だと思う。 主な地名や商業施設、地理的描写など容易に想像がつくほど、ほぼほぼ実名で脚色無しに 書かれているので、読んだ当初は本当に北朝鮮軍が攻めてきそうで怖かった。 そして読んだ直後に友人の結婚式で文中に登場するホテルシーホークに行った時は「このチャペルで。。。」などと、一人で想像していたら、列席する友人が真緑のドレスを着てきたので一人で可笑しくてしょうがなかった。 なぜ、可笑しいかは下巻を読んだらわかる。 ちなみに、ハードカバーのカバーを見たら、福岡市周辺の人間は絶対「我が家はどこだ?」と探してしまうはず。。。。 とにかく福岡県民には、特に読んでほしい本。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
話の流れや情報量のすごさに最初圧倒されましたが、なにより登場人物がかっこ良過ぎます。 カネシロ 年齢と過去は不詳。テロへの強い憧れをもつ。両手首に無数のリストカットの痕。 シノハラ 18歳。カエルやクモや毒ムカデを大量に飼育している。 チェ・ヒョイル 32歳。特殊第八軍団九〇七部隊出身。射撃・撃術など傑対外破壊工作指導者でビルマ・ラグーン爆破事件の立案者。 リ・キヒ 28歳。国家安全保衛部偵察局出身。高等学校を最優秀で卒業後、人民保安省から金正日政治軍事大学に進み、電子通信技術と破壊工作を学ぶ。女性士官。高麗遠征軍電子情報班。 個性派ぞろいです。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
上巻同様、北朝鮮側の面々、日本政府の面々、そしてホームレスの人々の生い立ち、キャリア、視点などが詳細に描かれ、物語の背景も細かく作り込まれている。ただ、登場人物が武器の説明を延々としたかと思うと、あっと言う間に死んでしまったり、スピード感は上巻よりも損なわれているような気もする。ボリュームの多い大著ですが、読後感は爽快。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
たった9人の北朝鮮の武装ゲリラが福岡ドームを占拠したら、、そんな奇抜なアイディアにこの物語は現実をシミュレートする。 そのディティールは緻密でリアリティに満ちている。しかし村上龍は「日本国がウロタエる」だけの、ただそのリアリティだけを追及する程度の作家ではない。『昭和歌謡大全集』で生き残ったイシハラをはじめ、社会非適格者である者(多くは少年)たちが、偏向した知識・傑出した感性を用いて無謀にも熟練された兵士相手に立ち向かう姿を希望を込めて描く。 作中、記者や医師からアナウンサーや市職員、更には驚いた事に北朝鮮の兵士まで、あらゆる立場の人間の対応を彼等のバックグラウンドを下敷きに描きながら、感覚的に我々読者に「平和というモラトリアムの中で生きている」事を実感させてくれる。 そして後半、第11章へ突入した時、村上龍が描きたかった総てがまるで汚物のように吐き出される。この章の為にこの小説は書かれたものだとすら思う。この時代を生き抜く、そのヒントがそこにある。 作中の言葉を借りるなら、この本を読むか否か「それはお前の自由だ。」 この作品はフィクションだが、これを読む貴方の心のドキュメントを感じて欲しい一作。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
日本の経済が縮小していく過程とそれに対する対策、北朝鮮の福岡占領とそれに対する日本政府の対応等々、いかにもあり得そうなリアルな展開。北朝鮮側の面々、日本政府の面々、そしてホームレスの人々の生い立ち、キャリア、視点などが詳細に描かれ、物語の背景も細かく作り込まれている。それでいて物語全体のスピード感が損なわれていないのはがすごいところ。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
この「半島を出よ」という作品は、上巻と下巻で少しスタイルが違っていて、上巻が徹底的にリアルな想像を元に執筆された話であり、下巻はエンターテイメント性を重視した物語へと展開される。それ故、若干上巻・下巻で読者として戸惑ってしまう部分はあったが、全体的にとても楽しむ事が出来た。話のボリュームは多いけれど、作品通してスリリングな展開が広がり、飽きずに読ませてしまうのはやはり流石だと感じた。 この上巻は北朝鮮が日本でテロを起こす事がメインで描かれているが、これに関しては非常に緻密な情報収集を行った上での、一種のシミュレーションといった感じで、前述したように、話が現在の日本の状況に即していて、とてもリアルな緊張感に満ち溢れている。村上龍の戦争小説として、「愛と幻想のファシズム」や「五分後の世界」といったものは、ある条件を最初に設定しておく事で、物語を構成していた故に、読んでいて現実感というものがとても遠くにあった気がするのだが、この小説はとてもタイムリーな話題ゆえ、僕自身、身の毛のよだつような、恐怖を感じる事が出来た。 特筆されるべき点は、様々な人々の目線より作品が構成されていく所だろうと思う。政治家、一般市民、北朝鮮の兵士、マスメディア、社会からはみ出したもの達等、それぞれの価値観の違いがあり、優先するべきものも違う。そういった中で発生する、ほんの少しの認識のズレが、様々な問題を引き起こし、事態はどんどん悪化していく事になる。実際僕がこの人だったら、どういう行動を取ったのだろう?そういった想像をしながら読んでいくと、やはりこの小説に出てくる人々と同じ行動を取らざるを得なかったのではないか?そんな風にも感じさせられる。本当に取らなくてはならない行動を示されていても、それぞれの立場でモノを考えると、とてもややこしい問題が数多く存在し、正しい行動に繋がっていかないように思う。そういう意味で色々と僕自身も考えさせられる事となった。 多くの情報量を含み、読者に飽きさせない緊張感を作品中に張り巡らせた、村上龍の渾身の作品であるように思う。読んで決して損は無い小説だと思う。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
昔、テレビでやってた村上龍さんが司会をしていたトーク番組がありまして、その番組が好きでよく見ていて、その頃にトレンディーっぽい小説を読んだ事があるのですが、こんな社会派でしかもエンターテイメント性のある小説も書かれるとは・・・多才な方だと改めて思いました。 舞台の始まりは2010年。 今より荒廃し貧富の差が激しい感じのする日本から始まります。 そして2011年、9人の武装コマンドが北朝鮮『反乱軍』と名乗り福岡ドームを占拠し、その後援軍などにより福岡を占拠する。 彼らの目的に惑わされた日本側は福岡を閉鎖し、作戦を練るもうまくいかない。 しかし政府とは全く関係なく動き出すグループがあった・・・。 北朝鮮、日本政府、イシハラグループの主に3つの視点から描かれています。 特に北朝鮮の軍での様々な描写が生生しくて気持ち悪いくらいなんだけど、実際のニュースなどで知る北朝鮮の情報を見ると誇張してるようにも見えなくて怖かったです。 最後はどんどん畳み掛けるように進んでいってホントにこんなことが出来るのか?とも思ったけど、北朝鮮でこんな事件というか民衆による革命が起こればいいのにとも思う。 そうなると金日成がなにをしでかすか・・・日本も壊滅するかもしれませんね(-_-;) そんな恐ろしい未来も考えさせられる小説でした。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
上巻の途中から一気に読み終えた。 上巻のレビューでは、この奇妙な若者たちにちょうど武器とであるところだったから、 てっきり彼らが単純に北朝鮮からの「敵」に立ち向かうんだと思った。ゲリラ的にね。 ま、おおよそとしてそれは当たってなくもなかったが、しかし、その中身ははるかに 緻密でもっともっと物語性に富むもんだった。 いやぁ、堪能した。面白かった。 ただし、私がこの下巻を(いくら読むのが速いとは言え)一日ですきっと読んでしまっ たにはわけがある。 それはですね、超読み飛ばしです(すんません、村上さん)。 どうもレビュアの皆さんによると、この物量、この活字量などなどにかなり悪戦苦闘 されたよう。 でもどうでしょう。もちろん物語としての伏線を読み飛ばしてしまう恐れはあります。 とは言え、たった10日程度で起った出来事なんです。 一気呵成にこの大きな政治的、社会的流れに乗るのは細部にこだわっててもしょうが ない。 北朝鮮の兵士達の名がカタカナで出てきます。立ち向かう若者たちも皆カタカナの名 です。覚えられません(漢字でないとなんと記憶に残らないことか!)。 いいんです、もう、少々区別がつかなくとも。 色男のTVに出るようになった兵士。恐ろしい威圧感の偉いさん。 その程度の区別で、もうどんどん読み飛ばしましょう。 過去のいきさつ。人格形成、家族との確執。これも、何と言うかどんどん読み飛ばし ましょう。ばくっと、あぁ、いろいろ問題抱えてここまで来たのね、でいいのです。 大事なことは、前に進むこと。それも駆け足で。物語の時間の流れのように。 きっと、読み終えた後、あぁ、と満足感を覚える。 で、きっときっと、また読み返したくなる。 初めて歩いた道は長かったのに、帰りは、あれっ?!って近いはず。 そう、この作品もそうです。上下で1200ページなんてそんな大部でもない。 それを多い、すごく長い、と感じるのはこのカタカナ名のせい、が大きい。 そして、それぞれの人物の今を語るのに、その人物の過去をフラッシュバックのよう に入れる点が大きい。 作者にゃ悪いが、一回目の読みでは、これらの部分を適当に(ゴメン)読み飛ばそう。 そして一気にクライマックスまでいってしまおう。 あぁ、なんて面白い作品なんだ。 ささ、2回目、今度は「道の長さ」を知っているから、安心して読むぞ読むぞ。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
実はまだ上巻を読んだところです。 でも、まずここまでのところでも感想を書いておかないと。 経済、政治様々な分野で疲弊してしまった近未来(と言っても時代的にはもう今になっているが)の、仮想日本国はが舞台です。 何もこういうだらしない、国際的に孤立してしまった仮想の我が国ではなくとも、十分に私達はこの国の政治を筆頭とする、社会の仕組みにいい加減うんざりしているのではないだろうか。 その、うんざりかげんが特級に進んでしまった、その日本に、対局ともいえる北朝鮮と言う国の、徹底的に訓練を受け、また彼らの思いの中で大きな希望を持っている兵士達が、この国(福岡)に侵略し、これを統治してしまう。 国の実務的に機能しないシステムを突いて、あっと言ううちに、ごく少数の兵士達に、ものの見事に侵略される。 この為す術もない状況。そして、そうだろうなぁ、と実感できる自分。 いやぁ、怖い。実に怖い。いつあってもおかしくないと思える現実があります。 いったいこの状況はどうなって行くのか。この打開の鍵が、どうやら世の中のはみ出者の若者たち。 国民皆番号制からもはじかれてしまった(「正常」な世の中からは)どうしようもないと思われた若者たち。 ここにキーがあるらしい予感を抱かせつつ、後半に入っていった。 ううう、これは読まずにはおれない。 でも、怖い。ほんと怖いなぁ、これは。 どこか、「希望の国のエクソダス」にも通じる、自分の立つこの国と言うものの危うさを感じる怖い小説です。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
特に、物語最初のホームレスの件は、 この物語の中で、 これらの人がどういう位置づけになるのかが全く見えず、 本当に退屈。 何度も、途中で放りだそうと思った。 けれど、我が妹が、 「福岡市民なら、絶対読むべき」 と強くいうもんだから、 とにかく読んでみた。 文字数多いし、一章一章の話が長い。 だけど、読み進むにつれ、 全体が見えてくると、 どんどんと物語に引き込まれていく。 しかも、もの凄い取材力! それに驚いてしまった。 物語は、福岡ドーム(現YAHOOドーム)近辺 を中心に進んでいく。 私は、ホークスタウン (福岡ドーム・シーホークホテル・ホークスタウンモール)で、 以前仕事に従事していたことがあるが、 村上氏は、このホークスタウンの裏導線まで、 熟知し、物語の中に網羅している。 従業員しか知りえない情報も。 しかも、福岡市内も巻き込んで話が進んでいくので、 福岡在住・福岡出身者には、 物語をリアルに感じていただけると思う。 たまに、博多弁の使い方を間違っているところは、 ちと気になるが(笑。 そして、福岡市民のみなさん、 この物語にあるように、 北朝鮮に制圧されてしまうかも、 または、ミサイルを打ち込まれたりするかも・・・ というこういった危機意識・危機管理能力・・・ この物語を読んで、 考えて欲しいと思います。 この書を教えてくれた妹よ、 ありがとう。 本当に、読み進むの大変で、 時間がかかったけれど、 とても面白い物語です。 | ||||
| ||||
|
■スポンサードリンク
|
|
新規レビューを書く⇒みなさんの感想をお待ちしております!!