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半島を出よ
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半島を出よの評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.00pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全230件 21~40 2/12ページ
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「退廃の発見」の章が圧倒的に素晴らしい 占領車と非占領者の危険な恋の続きを、もう少し見てみたかった | ||||
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タケイが武器をお披露目しているシーンの途中で、頭の中で急に、画面がジョジョ風に切り替わった。タケイがトヨハラに撃たれてしまう辺りまで。 上でも、そうだったけど。気がつくと活字だけ目で追っていたりした。食いつくところは食いついた。 | ||||
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村上龍は、「作家は社会の目である」という意思がいつも背後に感じ取れて好感度が高いです。この作品もリアルな現実に思えてくる。鋭く現実を見抜くセンスが、ぼんやりしたノンポリ社会の日本に怖い現実が潜んでいることを知らせてくれます。 | ||||
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単行本出版時に読んで、久しぶりに再読。村上龍の架空系小説は、時に予言書かと思うほどの鋭さをみせる。 想定外の危機に対して、状況に忙殺されて、決定権者が決定しないまま事態が、悪化していく様を、福島原発事故に対する政府と現場の混乱に重ねた。 そして、国家的なシステムの不備を突いて完遂される侵攻を、尖閣諸島で進行中の事案と重ねてしまう。尖閣諸島に、政府が、対応に困るような準軍事行動が起きたり、市民や、自衛隊に血が流れる決断を取る必要が出てきた時、この小説の内容は再び現実となる。 | ||||
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ドームが占拠された時点でテロリスト制圧に動くべきだと思うが、緻密に計画された犯行に緊急対応として限られた時間でその決断を下すのは本書の通り難しい。この場合のテロリスト制圧は反射的対応であり、反射は経験と反復による。そのような経験と日常を持つことは良いことだろうか。本書の登場人物の言葉にあるようにそのような経験は無い方がよい。 暴力は日常生活にも脅迫、いじめ、パワハラ、DV等あり解決には英雄的行為が必要となる。英雄的行為は命がけとなることもあり多くは望めない一方、暴力は容易にその度合いを上げることができる。暴力の存在により英雄が生まれその大きさは正比例する。近所のいたずら子の対応に英雄は必要ないのである。本書においては多数の人質を手にした狂気に、もはや狂気と呼べるもので対応し解決を見ている。このような狂気は現実にも存在するが本書のような形で解決されることはないだろうし、犠牲というものを考えた場合暴力に対する完全な対応、解決策はない。 世の中には暴力というものが混在し大きな力を持っていると理解することは出来るがそれがあるべき正しい姿だとは思わない。「事実は小説よりも奇なり」という言葉があるように、これから先思いもよらぬ方法、形でこの問題は解決していくのではと思う。 | ||||
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名作。朝鮮特殊部隊の日本襲撃に立ち向かい撃退したのは、普段日本でどちらかというと「ダメな男」の烙印を押されていた6人の若者達だった。襲撃者が朝鮮特殊部隊工作員達、という設定は、当時の時代の気分を反映したものだったのかもしれない。襲撃者は、例えば、どこかの犯罪組織でも、プロのオリンピックテロリストでも、他にもいろいろあり得ると思う。村上龍ワールドの、リアルでドライな世界観がたまらない。激しくおすすめ。 | ||||
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名作。必ず下巻も読んでほしい。ラストはネタバレになるから詳しく書けないが、ワイルドで殺伐とした中にもドライな美学が感じられた。理想論的なハッピーエンドとはかけ離れつつも満足のゆくエンディングは、さすが村上龍ワールド。激しくおすすめ。 | ||||
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久しぶりに会った友達と呑んでいたら「あんた世紀末思想やな」と言われた。この本の影響かな。それはそうと「世紀末思想」って言葉にグッときた。 | ||||
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しっかりとした設定から、すこし読み進めるのがしんどいところもありますが、その過程が報われるかのように後半のスピード感は、私の中で村上龍の最高傑作と思っています。 | ||||
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「アメリカの庇護に頼ることによって、面倒くさくてやっかいなリアルな現実と向かい合うことを避けてきた戦後日本。 そういう国はひたすら現実をなぞり、社会や文化が洗練されていくが、やがてダイナミズムを失って衰退に向かう。」 「国家というものは必ず少数者を犠牲にして多数派を守るものなのだが、日本は、国家として戦略的に少数を犠牲にして多数を生かすということができない。」 したがって高麗遠征軍となのる北朝鮮武装集団が福岡を占拠するするというリアルな現実に、日本政府は対応することができない。 何を犠牲にし何を守るべきなのか分からないがため、何も決定できない。最優先事項を決めずにその場しのぎの対策で基本方針が示されない。 そんな中で、唯一それができるとしたら、村上龍の作品中、最もぶっ飛んだ傑作といえる「昭和歌謡大全集」で漫画的なまでにハチャメチャな活躍をみせたあの若者たちのような存在しかいない。 「昭和歌謡大全集」で20代だったイシハラが更にイッテしまったように強烈な性格の49歳詩人となって再登場し、、55歳となったノブエは川崎市でホームレスとなり、周りがおそれるほどの存在感を放っているのには笑ってしまいましたが、そのイシハラをしたって自然と集まった、いわゆる通常社会からははみ出した若者たちのような存在こそが、唯一奴らを敵として認識し現実的な努力によって現状を変えることができるのだ。 「あれを倒すのは簡単じゃないけど不可能じゃない」と決意する場面は見事だ。 後半のホテルでの作戦はもう何度読んでも(本書を読むのはハードカバー出版直後に初読して以降もう4度目)手に汗握る展開でページをめくるのももどかしいほどだ。 特にヒノが、コリョに対する恐怖を気づかないふりをしてごまかすのではなく、恐怖を自覚し、それに対してどう対処するかを決めることでとりあえず立ち向かっていけることに気づくと同時に自分を殺そうとした母親を思い出すくだりは、緊迫する状況の中でも涙が出そうなくらい感動的だ。 一方北朝鮮側からの視点で語られるパートも少なくなく、このパートも面白い。 巻末の参考文献を見ると北朝鮮関係の書籍がずらりと紹介されているが、かなりの情報収集に裏付かれた物語構成になっていると思われ、リアルで説得力がある。北朝鮮人が日本に来て感じた違和感は、実は村上龍自身が感じている違和感なのだろう。 村上龍はこれまでに様々な作品を発表していますが、「コインロッカーベイビーズ」「五分後の世界」「昭和歌謡大全集」「半島を出よ」といった破壊系の作品こそが、村上龍がもっとも輝く、本領発揮できる舞台なんだと再認識したしだいです。 | ||||
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自分はディテールとかそれほど気にしないのでサクッとよみました。 参考文献が最後の方にあって100作くらいの本があり、作家って大変だなーと単純に思いました。 大学の卒論とかの比ではないかなw 兵器とかテロに興味ある人には非常におもしろいでしょうが、グロデスクな場面も多々あり抵抗がある方も多いでしょう。 なのでブックカバーのカエルみて気持ちわるーって思った人にはおすすめしませんな。 | ||||
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村上龍って実は、あんまり好きじゃなかったんだよ。 どうしても、あの顔が出てきちまう。 作家ってのは顔を、あんまり出さない方がいいな。 俺の想像力がないだけかもしんないけど。 でも、この本は、よかった。 どんどんのめり込んでいった。 実際、これからの日本は、こういうことが起こっても不思議じゃないよなぁと考えさせられたよ。 | ||||
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無防備で、危機対応の判断力、決断力に乏しい今の日本人を見事に表現してくれました。こういう事態が起きると国民はすぐに政府を批判しますが、実は日本人一人ひとりがまさに平和ボケ、ノー天気。だから、多くの日本人はこれを読んでもなお、ピンと来る切実感を持たないかもしれません。そうだとしたら情けない。 | ||||
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面白い。久しぶりに小説を読んだが、これを選んで良かった。 もう出版されてしばらく経っており、小説の世界の年度を過ぎてしまっているが、地道に現実化の可能性の高まりを現在の社会背景から感じてしまう。 現在はアベノミクスによる短期的な好景気を中小企業は例年よりも倒産している一方で日本経済は得られている。しかしもう少しで消費税がアップしてしまうためこの先の不景気の未来は目に見えている。買物を消費税のかからない経費で落とすような一部の金持ちなどを除いてますます税を搾取され、多くの国民は外国人にじわじわと仕事を奪われ、結果として格差は拡大する。なんとかオリンピックで良い経済効果を得られるかもしれない。だが、それに甘えてだらだらと現状維持を決められたらそれこそ祭のあとに一気に経済地獄がスタートしそうであり、実際に私的にはそっちへ転がる可能性の方が高いだろうなという感触である。 極めつけは昨年の冬前くらいにあった特定機密保護法の実施。これで国のお偉いさんは都合の悪い政治家を排除できる。こうされることで日本のナショナリズムが強まることもまた目に見えてしまう。だから今後も政治は変わる気配はなくむしろ泥沼にはまる気配をより一層高めている印象である。つまり、徐々に半島を出よの社会背景がリアルになっているんじゃないかなと。福岡に住んでるけど怖いなー。 何もかもがどうしようもなくなってからでしか手を打てないようにしか思えない日本。この小説を読みながらますます国は個人を助けてくれないなという気持ちが強まった。もう村上龍のいうようにこの国でサバイバルするという言葉はまったく 大袈裟な響きには感じられない。だから私は特別に能力は高くないが、これからどこに行っても生き残ることができるスキルを身につけようとしている。私はまだ若者世代の人間でチャンスがあるからだ。 これからの世の中は気づいたもん勝ちだと思う。でもその前に戦闘員に殺されたらどうしようもない笑 | ||||
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面白い!とにかくどんどん読み進んで行ってしまうので、もっともっと厚くて冊数があって欲しいと思うぐらい。こんなに読み終えるのが惜しく感じる本は初めてでした。 村上龍は昔から大好きで、学生の頃は図書館で読みふけっていました。 おっさんになった分緻密になってるけど、空気感は昔と変わらない。 ホームレス 公官庁の役人 政府 高麗遠征軍 新聞帰社 など様々な視点で書かれるので、飽きません。 登場人物も多いけど、全員を覚える必要も無いみたい。 読んでいて一番楽しいのは、高麗遠征軍の視点かもしれません。 下巻も楽しみ! | ||||
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北朝が「反乱軍」に偽装した精鋭部隊を九州最大都市へ送り込み、 九州を日本政府から分断し(自ら分断させ)、 大日本帝国にとっての満州国のような、傀儡(かいらい)国家設立を目論む。 突飛なようだがコロンブスの卵的で、「あり得る」と思わせられるストーリーだ。 それを受け入れて身をゆだねれば、 そこからは 例えば、『天空の城ラピュタ』のような(良い意味での)ステレオタイプでもあり、 活劇の王道とも言えるストーリーが展開される。 先が読めないこともないが、それでも、読後のカタルシスは、半端なものではない。 超弩級のエンターテインメント小説である、と、僕は断言しちゃう(笑)。 そして、皆さんご指摘のように、 日本社会の常識に振り下ろされる、強烈なスレッジハンマーでもある。 だが、それだけでは語れない、何かがあるように感じた。 読んだ後で、あるいは2度3度読み返せばきっと、 その思惑の深さに、ひれ伏すことになるのではないか? 小説の技法として、 例えば「コリョ」のスーパーエリートと、 普通であればまとまって生活することなど出来ないであろう「はみ出しもの」達が 同列で描かれる。 実は後者も、イノセントにではあるが何らかの(問題)行動を実行した者であり、 「決断できない・実行できない者」 と強烈な対比をなしていたり、 事後に、どちらも漢字の名前を得ていたりと、 非常に同等のもん、として描かれていく様は、技巧としても凄いし、思惑としても凄い。 考えてみれば、前者も自国では反乱軍として扱われており、その家族は既に粛正されているかも知れない。 視点が移り変わる独特な書き方は、こうした効果を狙ってのことなのか? ヤドクガエルも、構築的な2元的相対の崩壊を暗示しているようで、面白いと思う。 さらに、物語の本筋としては、もっと裏があって、 近視眼的には 「日本はイノセントなはみ出し者の活躍で救われた、めでたしめでたし」 で終わったように見えるが、 本当の勝者は全く別で、 政治家・支配者の器として、 この国は北の将軍様の思慮には全く及ばない、 と読めなくもない。 彼は、どちらに転んでも良いように作戦を立案させ、命令を下し、 結果的に軍資金も得ている。 自軍の精鋭部隊を犠牲にして、体制の維持を計る。 その冷徹さ、力学的な論理性。 それを考えると、ゾクゾクした。 もしかしたら、彼の国は思った以上に長く続くかもしれない。 思っているよりも穏やかに、南北統一を果たすかもしれない。 その時、求心力を得るための仮想敵として利用されるのは、間違いなく我が国だ。 そう考えると、ぞっとする。 多くの人に、ぞっとして欲しい。 しっかりと国家間の力学、パワーバランスを考えながら、生き残りの術を考えよう。 なんて大層なことを、考える機会を与えてくれた小説。 読んで欲しい。 | ||||
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素晴らしいの一言。村上龍の最高傑作です。他のどうでもいいエッセイや駄文はやめて、このレベルの作品をもう一度書いてほしいと思います。60歳を過ぎて、エネルギーも時間もそう残されてはいないのですから。 | ||||
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下巻の半分くらい読んだところで、ああ、あとこれだけで終わってしまうのかと残念なほどの吸引力。「五分後の世界」も面白かったけど、さらにその上を行く村上龍の最高傑作。 | ||||
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北朝鮮がミサイルを射撃している昨今、いつこの作品のような出来事が 起こってもおかしくないだろう。平和ボケしていた私にガツンとハンマー で目覚ませてくれた。 ただ、北朝鮮軍人も非人道的なタイプばかりではなく、話せば解る人もいて 平和的解決策も無きにしも非ずといったところか。 しかし、拷問や食糧危機はなんとしても避けたいので、日本に侵略して欲 しくない。政府には期待できないので、神頼みするしかない。 | ||||
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