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ガソリン生活
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ガソリン生活の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.19pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全96件 41~60 3/5ページ
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主人公? と同じクルマを入手したというきっかけで読みました。楽しゅうございました。 クルマを擬人化といえばピクサーの『カーズ』ですが、まさに本作は大人向け『カーズ』。人と車が同じ世界で共存して、同じ事象を捉えているのに、意思の疎通はできない。もどかしくもあるけれど、本作でクルマたちは「意思のある視点」として情景を想像しやすくしてくれる。 | ||||
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毎日通勤電車でプロットが複雑すぎないので読むのにぴったりでした。 | ||||
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緑のデミオ、通称「緑デミ」が語り手となって車同士がおしゃべりしながら展開されていくミステリ小説。 トンネル事故やトガシという悪者による悪巧みに巻き込まれる善良な家族を描きつつ、車の世界では物語全体が優しさに包まれているような気がして心地よかった。特に車同士の他愛無い会話がユーモアに溢れていた。個人的に以下のようなやりとりが好きだった。 「また来てくれよな。瑠奈さんがバイトを辞めない限り、この時間はここにいるから」 「来たい気持ちはあるけれど、僕の一存では決められない」 「ザッパは、夢がないな」 「地に足が着いてる、と言えよ。正確には、タイヤだけどな」 「貨物列車を見た時には、その車両数をカウントすると長生きできる、つまり廃車の時期が延びる、とまことしやかに言われているのだ」 「誰もが知っている話題」の一つ、俗に言う「工場でエンジンを登載中の新車も知ってる話」 「君もフランス?」 「馬鹿なことを言わないように!イタリアに決まっているじゃないか。アルファロメオ156を知らないのか」 「故障の多い、燃費の悪い下品な車だ。フランスで作られるわけがない」 また、人間の粗末な運転によって事故に遭う車の無念さや、運転手の怒りや苛立ちを表明するために使われるクラクションの疑問など、まさに車の気持ちを代弁したような発言も楽しかった。10年後を描いたエピローグも楽しめた。 タイトルに「ガソリン」という言葉を使っているので、ガソリンスタンドでの給油の話やガス欠寸前での走行などの話もほしかった。 | ||||
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「俺たち記者がどういう事件を追うのか分かるか?重要な事件か?それとも国民の役に立つものか?違うだろう。みんなが読みたくなるもの、それだけだ」 (略) 代わりに亨が、「玉ちゃん、少しそれは違うよ」と気安く、ちゃん付けをした。「だって、みんな別に、そんなニュースがなかったらなくても構わないんだから。芸能人のプライベートなことが記事になっていたら、それは知りたくなる人もいるけど、ないならないで、みんな気にしないよ。知る権利、とか言うけど、知らなくてもぜんぜんいいものじゃないか、そんなの。『知らないと困る情報』と『知ったら退屈しのぎになる情報』は全然違う」 「小学生なのに、何ていうか」 「生意気でしょ」亨が真面目な顔で言い返す。「だから、ちゃんと学校では苛められているんだから、安心して」とまた言った。(以上引用) 仙台市で被災した伊坂幸太郎は、震災直後発言しなかった。出来なかった。エッセイ「仙台ぐらし」で彼はこう意味のことを書いている。「しばらく小説を読むことも書くこともできなかったが、さまざまな情報に不安になっておろおろするよりも、小説を読んでいたほうが豊かな気持ちになれたのではないか、フィクションにも価値はあるかもしれないという気持ちがわきあがり、楽しい話を書きたいと思うようになった」 この小説は、2011年11月から約1年間朝日新聞で連載された。第一期の伊坂のように伏線を散りばめた推理っぽい話を書いた。 解説では楽しく幸福なラストが来ると言っている。しかし、そこに落とされた陰は濃く深い、と思うのは私だけなのだろうか。 2016年3月28日読了 | ||||
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車(読者)は知っているのに主人公家族は知らないことがあってハラハラドキドキさせられたり、また、その逆に、車(読者)が知らなくて想像するしかないことが散りばめられている。 それらに端を発する複数の伏線が、一つの事件で発生して、まったく別の事件と合わせて回収される収束の妙。 そして、ことわざ等を人から車に置き換えた言葉遊びの妙。 伊坂幸太郎の新境地を垣間見た気がした。 | ||||
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なんか久しぶりに本を読んでお腹いっぱいになった気分。 車同士が会話してるなんて本当だったら馬鹿馬鹿しいと思うのに、なぜかリアルに感じてしまい世界観に惹き込まれました。 主人公が「緑のデミオ」というのがまた凄く良いですね。とても可愛らしく、会話も楽しかった。 ストーリーは車視点で描かれるため、人間たちの会話を聞きながら車たちがあれこれ推測を立てていくけれど、 断片的だったものがどんどん全体が明らかになっていく話の組み立て方はさすが伊坂さん!といった感じ。 ユーモアな設定、ストーリー展開、会話、登場人物のキャラどれをとっても、バランスの良い作品だと思います。 | ||||
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伊坂さんのファンですが、久々にこんな素敵な作品に出会った。 主人公が車だったため、最初はストーリーが完全に把握できないじゃないか、もしくは読みにくいじゃないかと思っていたんだが、まったく心配無用ですね。 ストーリー自身はもちろん伊坂幸太郎的な展開でした、車同士のやり取りもとても面白い、皆さん是非読んでください。 | ||||
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ダイアナ元妃の事故に興味があると、グイグイ引き込まれること必至。 そうなんだよな、そうかもな、と思わせながら。 上手い具合に伏線が収束していく。 エピローク゛で思わずにっこり。 難点指摘。 オマケでついている寺田式ガソリン生活のフライヤー。 緑のデミオ、イラストの車種DY系ではないのでは? DE系だと思われるのですが。 | ||||
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ふとしたことから、女優を車に乗せることになり、それがきっかけで、主人公やその一家がトラブルに巻き込まれる。 その一連の流れを「車目線」で描いている物語。 この世界(?)には車に意思があり、人間には聞こえない声で会話をしている。 主人公の行動を見てアドバイスしたり、老婆心から心配したりするが、人間の主人公には聞こえない。 これが二度手間なのである。わざわざ車目線で話を進行させなくても、人間の心情をそのまま書いても良いのである。しかし著者はあえて車に意思を持たせ、そこから見ているものを文章化している。 読めば分かるが、この二度手間が良いのである。総じて「無くても良い文章」は逆に言えば「あると物語が引き立つ文章」なのである。中には「無くても良い文章」を繰り返し書いて、読者を飽きさせる駄作もあるだろうが、この作品に関しては良い方向に作用している。 物語の結末も中々面白かった。こんな終わり方もありなのかもしれないと思った。 あと、文中に出てくるエピソードに同じ著者の作品「残り全部バケーション」の一部が登場していたと感じるのは私だけだろうか?(警官がトランクの中身を云々のくだりです) | ||||
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車の一人称で進められる、新しいスタイルの小説。 それにもかかわらず、伏線に次ぐ伏線、しっかりミステリしていて、さすが伊坂幸太郎とうならずをえないです。 情景描写は読み返してしまうほど巧みで、思わず吹き出してしまうようなユニークな場面もちりばめられています。 フランク・ザッパの名言を引用するあたりもお洒落です。 伊坂作品は数多く読んでいますが、その中でも忘れられない一冊となりました。 出来ることなら廃車まで乗り続けようと思わされる、愛車がさらに愛おしくなる作品です。 | ||||
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クルマやバイクに乗っていて、 他のクルマ(バイク)のことを、あのクルマ(バイク)カッコイイなあ...とか そろそろ飽きてきたなあ...とか、もう買い替えようかなあ...とか 自分が乗っているクルマ(バイク)の前で口に出すと、 急に調子が悪くなる??? 以前からそんな風に感じていた自分には、強く感情移入できる小説でした。 読んで良かった。 | ||||
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車に感情があったら素敵な世界だな、って感じられる。いつものミステリーもあるけど、それはある意味車の日常を演出するためのストーリー。 | ||||
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文庫化を待ちきれず購入。 軽快なテンポでサクサク読みやすい! 車が喋る。なんて妄想は、大人になってもする人が多いはず。ありえないような、でも親近感が湧いてしまう『自家用車』の社会やキャラクター。ウチの車もこんな風に考えたり喋ったりしてるのかな…なんて。 最後には、なんともいえないほっこりとした温かい気持ちになる作品でした。 | ||||
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伊坂氏の長編が好きです。 今回の「ガソリン生活」は 起きた事件があらかた終結するのが約60%辺り。 それなのにそこから2山、3山事件が起きて、当初貼られていた 伏線が見事に回収されていく。 いつも作者の小説で思うことは、この先もっと続きを読みたい、 この先おこるべき彼の(彼女の)人生を見届けたい、って長編でも 思ってしまいます。 それが、この小説ではその続きを見させてくれます。 すっきりさせてくれます。 こんなサービス満載の小説は久しぶりです。 そして この小説から「物は生きている」って思わせてもらいました。 車だけに限らず、雑に扱えば悲しむ、 大切に扱えば喜んでもらえる物たちが周りにいるって思えます。 きっとこのレビューを入力しているキーボードも私からバシバシ 叩かれて、「チョットー勘弁してよぉ」って思われているかも しれません・・・。 | ||||
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車目線の話ですが、ちゃんとミステリーでおもしろく読みました。 車に乗りたくなりました。 | ||||
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車が主人公で語り部も担当…ってのは面白かったが、中身は到って普通のミステリ風味な小説なんで読み進める内に飽きてしまった部分もある。完全に車視点かというと、そうでもないし中途半端。そもそもこの内容なら主人公はデミオじゃなくて、人間の亨 家族愛がテーマという批評もあるが、実際は車同士の友情がメインかな。エピローグで帰ってきたデミオも、家族をムシして友達(車)に挨拶したしね。 しかしトガリはガチの悪党だね。この本は、ページ数が無駄に多い割に改行ばかりでハイテンポに進展するが、トガリも早々に死ぬ事がテンポの良さにも繋がって、そこは良かった(てっきり400ページ丸ごとトガリとの戦いだと思ってた。それは読んでて疲れると容易に想像できる)。 ま、死んだというか、冒頭で死んでるのだが。最後に出てくるヤサイトリオもクズすぎる。でもちゃんとクズが駆逐されるストーリーで一安心 ところでこの小説、思いっきり色々な車が実物の車名で登場し、メーカーごとに事実ながらもかなり偏ったイメージを持たせてるが、大丈夫だったのかな? アルファロメオやシトロエンなんて悪役だし、「燃費が悪くてすぐ故障する」、などと言われているし。 | ||||
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最高すぎる!伊坂さんは神ですか。車を見る目が変わります 面白すぎて読み続けました | ||||
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伊坂幸太郎のファンタジー。ピリリと社会風刺。生意気な小学生の亮もお約束キャラクスリと笑う部分も多く、感心させられる風刺も満載で、楽しく読めたかな。 | ||||
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時間の流れをゆるやかに感じました。 いつもは、「面白過ぎて、先へ先へ進んでしまう」のに、この作品は存分に楽しめました。 彼が実際に、緑の旧型デミオを愛してやまないことを考えると、 伊坂さん自身も作品の中での生活を「楽しみながら生きている」ように思います。 デミオの親友である、フランクザッパを愛してやまないカローラも、 実際に「モデル」がいるのではないでしょうか、仙台の、きっと、伊坂さんのおうちの近くに。 === 確かに、車というのは、時として、自分の「馬」のように愛してしまいます。 機械とわかっていても。 それに、トヨタの車のように、20年以上、20万km以上生きるのであれば、 もはや、犬のようなペット以上の存在だといえる。 その意味で、本作品は、 「我輩は猫である」 の現代バージョンのように思います。 ==== それでいて、他の伊坂作品同様に、「人が残酷な殺され方をしない」けど、 「事件」と「ミステリー」がある。 間違いなく、「最新進化型」「新たな最高傑作」「伊坂作品の集大成」です。 彼と同じ時代に生まれたことをうれしく思います。 そして、次の作品に期待します。 表紙の絵もいいですね。 「ガソリン生活」という題も秀逸! | ||||
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伊坂幸太郎の作品はすべて読んでいる伊坂ファンです。 車が喋るというアイデアもストーリーももちろん面白かったのですが、 所々はさみこまれる音楽ネタがいかにも伊坂さんらしく、 ノンストップで読んでしまいました。 読後感が痛快で、いかにも伊坂ワールドという感じです。☆4つ。 | ||||
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