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婚活詐欺女
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婚活詐欺女の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点2.40pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
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まず、帯に書かれたコピー(とくに裏帯)をみて、あまりにベタなキワモノを想像してしまいました。確かに作品そのものに、「○○キッチン」の事件を明らかに意識したような、ちょっと浅はかとも思える「あざとさ」はあります......それと、作中小説と現実の世界とをパラレルにする手法自体は比較的凡庸だと思います(ネタバレを避けるために、この辺は各位が実際にご一読ください)。 などと、ハナっから貶しておきながら、☆四つを進呈するのは、やはり本書が現実にあった事件のルポルタージュではなく、あくまでもフィクションとして一級だと思ったからです。この作品はある意味では、強烈な「リアリズム」だと思います。ただ、現実の世界に居所のない惨めな「敗残者」が刹那的に、金と虚栄と性的快楽を貪るように求めたあげくに、現実の存在を離脱してしまう。そんな虚像こそが、まぎれもないその人のリアルに摩り替ってしまう。そういう、倒錯した「ありえない実在」を鮮烈に描き、あまりに醜悪で、グロテスクながらも、あまりに惨めで哀しい、そんな人間を刺激の強い官能表現で彩られた、いわば歪みきった極彩色の空間のなかに描く作者には、やはり敬服します。さすが変態作家の令名高い(?)志摩子さん! なお、最初にふれた、帯に書かれたコピーですが、そういう意味では、出版社側の商業的な意図があるのに違いはないでしょうが、私の印象ながら、これは却って逆効果かもしれないと思いました。 | ||||
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