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ソロモンの偽証



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ソロモンの偽証の評価: 3.91/5点 レビュー 509件。 Sランク
書評・レビュー点数毎のグラフです平均点3.91pt


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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全351件 321~340 17/18ページ
No.31:
(5pt)

いやはや、うまいなあ

クラスメイトの自殺と思われる事件の発生に端を発した出来事の中で、中学生の少年・少女を
主人公にストーリーは進みます。10代の少年少女の心の中にある「闇」の描き方は秀逸です。
長編三部作3となるのは描写の細かさ故でしょう。ページ数が多いですが一気に読めるおもしろさ
です。1990年代を舞台にしていることで読み手にはよりリアルに感じることができます(私が
同年代ということもありますが)現代を舞台にした場合ケータイ電話が物語の質を邪魔するので
しょうね。
ソロモンの偽証 第I部 事件Amazon書評・レビュー:ソロモンの偽証 第I部 事件より
4103750103
No.30:
(5pt)

ひとりひとりの「決意」

ある生徒の死をきっかけに、
どこにでもある中学校が事件に巻き込まれていった過程が描かれた第一部。

第二部は、タイトルの通り「決意」の章。

自分たちの通う学校が巻き込まれた事件なのに、
警察も教師も保護者も、誰ひとり真実を教えてくれない。

そんな状況下で、主人公の涼子を中心に生徒は自分たちの力で真相を調べ、
それを学校内裁判で明らかにすることを決意します。

殺人犯として疑われた生徒、
告発者として疑われた生徒、
弁護人を希望しながら、検事として挑むことを決めた生徒、
他校の生徒ながら、弁護人をかってでた生徒、
ひとりひとりが自分なりの理由から「決意」して、
「自分たちの」事件を調べていく。

登場人物を丁寧に描く手腕は健在で、
彼らの「決意」と「成長」を感じながら、
ともにひと夏を過ごすような気持ちで読みました。
700ページが、本当にあっというまです。

ミステリとしては、第一部で描かれた「事実のように思われたもの」が揺らぎ始め、
この事件の真相はどこにあるのか、純粋に気になりました。

いよいよ第三部。
彼らの事件、そして裁判がどのような結末を迎えるのか、
タイトル『ソロモンの偽証』にはどんな意味があるのか、
とても楽しみです。
ソロモンの偽証 第II部 決意Amazon書評・レビュー:ソロモンの偽証 第II部 決意より
4103750111
No.29:
(4pt)

おや・・?

第一部に続いて丁寧な書き方は同じなのですが、違和感を感じる部分があります。
第一部で主人公の少年少女たちの心の中にあった「闇」がどこかに行ってしまい、
実に素直な子供たちに変化しています。あまりにも簡単それぞれの抱える闇を
処理しすぎなような・・。
また、多くの親や教師が子供たちの行動を手放しで応援していますが、実社会
においては書かれている方向とは逆にシフトすると想像します。
第二部は少しご都合主義の傾向が強く感じました。とはいえストーリーは
ぐいぐい読ませます。早く第三部を読みたい。発売まで他の小説は読まないことに
しています。この話に集中していたいのでエッセイなどを読んで第三部の発売日
を心待ちにしています。
ソロモンの偽証 第II部 決意Amazon書評・レビュー:ソロモンの偽証 第II部 決意より
4103750111
No.28:
(5pt)

いや、凄い、圧巻の741頁。しかもまだ事件は起こったばかり・・・

それぞれの登場人物の内面とその他者への観察をなめるように描写し、また彼らの発言と内面の独白を巧妙につなぎ合わせることで、あたかもその人物が生身を伴って眼前にいるかのような錯覚さえ受けました。様々な事象と事象、微細な点と点が、やはり次第につなぎ合わさって「物語」という怪物がムラムラと立ち上ってくるさまは見事としか云いようがありません。これぞ読書の醍醐味。

宮部さんの現代物作品は、これまでも時々の時代や社会に特徴的な事件などとシンクロすることが多かったように思いますが、2002年に本作の連載が開始されているところ、「いじめ問題」が改めて社会の耳目を集めているこの2012年に本書が刊行されたという点には、(単なる符合ではない)彼女のもって生まれたかのような「時代の巫女」としてのある種の預言者性を感じています。

一点だけ、評者としてリアリティが薄いと感じられたのは、三宅樹里の取り扱いです。経営管理者的な視点からみれば、責任は責任ですからその後のフォローは考えるにしても、彼女を問い詰めて「ゲロ」させていれば、多くの人物が不幸に陥るのを防ぐことができたのは、リスク管理上余りに明らかであるように思われます(645頁や667頁、673頁、677頁参照)。しかし、それでは物語が成り立たないので、校長先生のような方が出てくるのでしょう。(もちろん、教育や人道といった問題もあります。)その意味では、読み手の立場や見解により様々な読みができるであろう点も、本書の優れたテキスト性を例証しているように思います。

さて、次は第II部だ。
ソロモンの偽証 第I部 事件Amazon書評・レビュー:ソロモンの偽証 第I部 事件より
4103750103
No.27:
(5pt)

事件の波紋に魅かれます

分厚いハードカバーの本が、こんなにもスピーディーに読めたなんて…。
久しぶりに面白い小説を読みました。

クリスマスの朝の一人の男子中学生の死が次から次へと事件を巻き起こします。
中学生の思惑や複雑な家庭事情も事件の背景にみえました。
いじめと自殺問題が中心にある作品だと思いますので、
中学生を持つ家庭環境のむずかしさや保護者の責任を強く感じ、
現実問題とも受け止められる内容でした。
作者が十年の年月を費やした作品だけあって、中身の濃い現代ミステリーだったと思います。
ソロモンの偽証 第I部 事件Amazon書評・レビュー:ソロモンの偽証 第I部 事件より
4103750103
No.26:
(5pt)

前半辛抱、後半爆発

前半、藤野涼子や神原和彦たちが学校内裁判での主張立証に向けて準備を進めるくだりは、伏線張りなどもちろん物語の構築に不可欠な場面であるとはいえややテンポに欠けた。しかしながら、我慢して読み続けた後、12月24日に柏木家にかかってきた電話の発信元番号が判明したシーン(526頁)からは、またまた一気呵成の面白さ。どうして、第III部の発売が10月12日なの。待ちきれませんよ。

「この疑念を晴らさないことには、あたしは大人になれない」(698頁)。
「真実は、これまでの思い込みから離れたところに存在しているのかもしれない。それを突き止めなければならない」(715頁)。

やはり、キー・パーソンは神原和彦であることを予感させた第II巻(例えば、382頁、466頁、528頁、644頁、652頁、708頁や709頁の描写など)ですが、そもそも彼が自分で小林電器店を訪問しないのが怪しいですね。12月24日の夜、ここから柏木家に電話をかけたのは彼自身だったのではないでしょうか・・・
ソロモンの偽証 第II部 決意Amazon書評・レビュー:ソロモンの偽証 第II部 決意より
4103750111
No.25:
(5pt)

U部は読まなきゃ後悔する。

'T部を読んだ時に、なんだか時事ネタな気がして俗な感じがしたんだけど、'U部の始まり20ページくらいまで読んで腕が鳥になりました。
徐々に真相に近づいて来るような話の展開に終始ドキドキしながら最後まで読みました。

'V部が楽しみで仕方がないです。やっぱり逆転裁判みたいな展開か!?
こんなストーリーの展開をこんなに上手く表現できるなんて凄すぎるわ。

出てくる中学生たちが美人すぎたり男前すぎたりで三十路すぎの俺にはいささか眩しすぎます。
ソロモンの偽証 第II部 決意Amazon書評・レビュー:ソロモンの偽証 第II部 決意より
4103750111
No.24:
(4pt)

面白いですよ

第I部に比べると、無駄な表現が少なくなり、多少は読みやすくなりました。
ただ伏線の張り方がくどくて、ちょっとネタバレ感がありますが、
まあ、ストーリーの骨子は面白いのでこの先が楽しみです。
ソロモンの偽証 第II部 決意Amazon書評・レビュー:ソロモンの偽証 第II部 決意より
4103750111
No.23:
(5pt)

愛おしい登場人物

一部の内容を忘れないうちに二部を手に取りました。学校で裁判?中学生?リアル感に欠けるところがあるのは正直否めませんでした。おかげでなかなか先に進まなかったのですが、神原和彦の出現で粛々と扉の向こうへ案内されたような感じでした。読み進むうちに彼らが、登場人物として、義務教育を受けなければいけない未成年の中学生であることの意味が理解できました。、家族、学校という縛りのなかで生きていく息苦しさ、どうしようもない自我、あらがえない運。、これらは大人になってもまとわりついて離れないものなんですが、今はこの子たちに寄り添ってあげたいと思えてくるんです。登場人物皆、愛おしく感じられるんです。気づいたら、読み終わっていました。すぐにでも三部を読みたいです。
ソロモンの偽証 第II部 決意Amazon書評・レビュー:ソロモンの偽証 第II部 決意より
4103750111
No.22:
(5pt)

すごい!

誰もが認める稀代のストーリーテラー宮部みゆきが、9年間連載していたものを三ヶ月で読めるとはなんたる贅沢。飛びつかないわけがない。
相変わらず、うまい・すごい・おもしろい。この人が書くと、事件が怖ろしいほど厚みが出る。事件にほんの少ししか関わらない人物にまで人間性を持たせ、それでいて決して無駄にしない。もう名人芸。
そしてやはり宮部氏は文章力がえげつない。使う言葉、句読点の位置、改行のタイミングなど、日本語って難しいけどうまく使うとこんなにも美しいのかと、感心した。私なんて会社に提出する数行の報告書でも苦労するのに、700ページ以上このレベルの文章が続くとは・・・。お見事。
二巻を読み始めた。こちらも最初から目が放せない。ラストはどこに着地するのか、いまから楽しみでしょうがない。宮部みゆき、新たな代表作の誕生。
ソロモンの偽証 第I部 事件Amazon書評・レビュー:ソロモンの偽証 第I部 事件より
4103750103
No.21:
(5pt)

早く第'V部が読みたいです

本当は自殺した生徒のパーソナルな事情以外には謎は存在しなかった。
誰かが嘘を書いた告発文で、火の無いところに煙が立った。
煙の影響で一人が死に、一人は大けがを負った。
煙が燻ってきて、さらに放火事件が起きて一人が死んだ。

虚偽と妄想を払しょくするために中学生が立ち上がる話だと思って'第1部を読了しましたが、
'第2部を読み終わってみると、本当に火の無いところに煙が立ったのか、大いなる疑問が沸いてきました。
告発文は本当にウソだったのか?
電器店のオジサンが見た少年とは?
解散した塾とは?
もう、今すぐにでも'第3部を読みたいです。

それにしても、700ページを一気に読ませる作者の才能は素晴らしいです。
3冊で5,670円は安くはありませんが、映画3本くらいの価値は十分にあります。
ソロモンの偽証 第II部 決意Amazon書評・レビュー:ソロモンの偽証 第II部 決意より
4103750111
No.20:
(5pt)

砂漠の幽霊はオアシスを見出すことができるのか?

第1部に引き続き、大著にも関わらず読み進める手は止まることなく、睡眠時間を削って読了。

ただ勢いはさておき、雰囲気は第1部と大分異なります
第1部は明るくも軽くもない中身と分量を、微塵の苦もなく読み切らせる宮部みゆきの筆力に感嘆したものの、内容的に「面白い」と言える雰囲気ではありませんでした。が、第2部に関しては言えます。面白かった!
学校内裁判に参加する子ども達の、軽妙で、時々可愛らしささえ感じる遣り取り(或いは心のツッコミ)に、声を出して笑った箇所も多数。君たち、みんなキャラ良すぎ!(笑)
第1部と同じように重苦しく、ある意味硬派な雰囲気を第2部にも予想或いは期待していた人にとっては、肩透かしないし期待外れの感があるかもしれません。
自分も少し心配になったのですが、読み進める内、この作品はそれでいいのだ、と思うようになりました。
この作品の主役は子ども達、そしてこの作品の主眼は、如何にもスキャンダラスでグロテスクな「真実」を晒すことにではなく、子ども達へエールを送ることにあるように思ったからです。

作中で繰り返しほのめかされ、読者にとっては冒頭からその存在が明らかな、弁護人・神原和彦が隠し持つ「真実」。
この「真実」(であり嘘)は、当然学校内裁判のメンバーにとっては裏切りであり、彼に友情を抱く野田健一を傷付けるものであることも想像に難くありません。
けれど野田健一や大出俊次、藤野涼子と共に時間を過ごす彼を見るにつけ、過去に存在するその「真実」が、子ども達と彼本人を傷つけるだけで終わるものではないことを、願わずにいられません。
死んでからわかったって意味がない。それは自己満足にしかならない。神原和彦の言うとおりだ。
この物語を締めくくるであろう『ソロモンの偽証』が、彼らの未来に光をもたらすものでありますように。
藤野検事と野田助手、そして学校内裁判の面々に期待して、第三部を待ちます。
ソロモンの偽証 第II部 決意Amazon書評・レビュー:ソロモンの偽証 第II部 決意より
4103750111
No.19:
(4pt)

模様は見えてきたけれど。

1作目でめぐらされた登場人物、登場人物の性格設定、物語の場、事件などの縦糸に
ストーリーが展開していくことで横糸がめぐらされてきたのが本作です。
自分たちで真実をつきとめようとする中学生たち、周辺の大人たち。
「学校で行う裁判」という大きなストーリーラインを示したことで
ストーリーの模様が見えてきました。
最終的に見える絵柄を想像しながら2作目を読み進めましたが
まだ先が見えてきません。
時折、凡庸な図柄が見えかかったり、想像していない色合いの図柄を想像させてみたり。
他校から来た弁護人の神原と自殺した柏木の関係とか。
宮部さんが張り巡らしている伏線が3作目でどう結実するのか、しないのか。
どきどきしつつ3作目を待ちます。
せっかちな宮部ファンは3作目まで待って、せーので3冊買って読むのがいいかもしれませんね。
ソロモンの偽証 第II部 決意Amazon書評・レビュー:ソロモンの偽証 第II部 決意より
4103750111
No.18:
(5pt)

なに、これ!!という、おもしろさ

はっきりいって「最高!」でした。

あらすじを読んだとき、「生徒の自殺」がメインという印象だったので
誤解のある書き方かもしれませんが、
「地味な話かも」
っていう思い込みでした。

ところが、ところが、読み進めていくと
ありとあらゆることが絡み合っていて、
複雑な内容ながら、宮部さんの筆力ゆえに
読者に非常にわかりやすく書かれています。

一人一人のキャラクターも非常に確立されていて、
読みながら、それぞれの人物を想像しやすいゆえに
頭に話の入ってきやすいこと!!

あらためて、宮部さんの力には敬服いたしました。

早く続きが読みたいです。
ソロモンの偽証 第I部 事件Amazon書評・レビュー:ソロモンの偽証 第I部 事件より
4103750103
No.17:
(5pt)

合成の誤謬

合成の誤謬という経済用語がある。個々が部分最適をめざして利益の最大化を目指すと全体としての利益が失われてしまうという話だ。第一部を読む限り、個々が自分の正義を追求することで不幸が生み出されるということを描こうとしているようにしか見えない。それは現実にはあまたあることなのだが、それを推理小説であえて読みたくはない。正義の追求が推理小説の醍醐味であり目的なのだ。
この話が、皆が正しいことをしようとしたが為に不幸が生み出され、それを解決するためには偽証しかなかったという話なら悲しすぎる。ビッグエンターテイナーとしての宮部みゆきを評価してる私はみごとなどんでん返しを期待する。
ソロモンの偽証 第I部 事件Amazon書評・レビュー:ソロモンの偽証 第I部 事件より
4103750103
No.16:
(4pt)

縦軸の広がりが凄いです。

小説は縦軸(作品の中の人物設定、舞台設定、事件設定)、横軸(人物の変化、舞台の変化、事件の展開)を
どう織りなすかではないかと思います。
今回の第1作は縦軸をどんどん広げていくという作業をした1冊であったと思います。
自殺した少年、その少年をめぐる人間関係(家族、友人、同級生、学校、警察)が丁寧に描かれます。
善意と悪意、関心と無関心の間を揺れる思春期の中学生たち。
職業的な倫理観と保身、打算、計算の間を蠢く教師、警察、父兄、マスコミ。
関わっている全ての人間の心の動きを全て拾い上げようとするかのように丹念な描写ゆうが続きます。
心の中にしまいこんでいた、思春期の嫌な自分をフィルムで見せられているような気持ちの箇所もあり
大人の自分が例えば教師の立場なら、例えば父兄の立場なら・・・と非常にリアルに思いを馳せる箇所もあり。
ここまでくるとすっかり宮部ワールドの迷宮の中にいる感じです。
次の1冊でさらに縦軸を広げに行くのか、それとも結末に向かって横軸をつむぎにかかるのか。
次の1冊の発売日が待ち遠しいです。
「後味が素晴らしい!」というテイストの本ではありません。
が、現代の中学校高校をめぐる闇の一部を上手く見せている作品ではないかと思います。
宮部さんが描きたかったのは人間の心の闇・・・なのかもしれませんが。
ソロモンの偽証 第I部 事件Amazon書評・レビュー:ソロモンの偽証 第I部 事件より
4103750103
No.15:
(5pt)

名人芸!

宮部みゆきワールドをたっぷり堪能できます。ゆっくり読もうとしても、気がつけばすっかり惹き込まれての一気読み。2部、3部が待ち遠しくてなりません。
10年前からの仕事がまとまり上梓開始となった、このタイミングで世情は「大津いじめ事件」で大騒ぎ。偶然でなんかなく、時代が宮部みゆきを求めているんだと思います。いい作品は、こうして世相と密に繋がって行く。そういうものでしょう。
全巻読了後にレビューを書くつもりでいましたが、その名人芸にただただうっとり。突っ込みどころが皆無と言うわけではありません。しかし、惹き込まれてのスピード感、次への期待感。それだけで十分に最高点だろうと判断しての、第一部読了時点での書き込みです。
ソロモンの偽証 第I部 事件Amazon書評・レビュー:ソロモンの偽証 第I部 事件より
4103750103
No.14:
(5pt)

本当に凄い

グイグイ引き込まれてしまいます。寝不足になります。宮部みゆきさん本当凄い作家です。続きが楽しみ。あっという間に読んでしまいます。寝不足!
ソロモンの偽証 第I部 事件Amazon書評・レビュー:ソロモンの偽証 第I部 事件より
4103750103
No.13:
(5pt)

いじめ問題、あるいは青少年の自死に渾身で向き合う力作!

イジメか、それとも何らかの意図を持った自死なのか?疑心や悪意が生まれ、増幅していく様子や、感情や考えを俯瞰し、微調整していく思考の在り方が、丹念に書き込まれている力作。樹里や宏之、健一の心情描写など絶妙。早く次巻が読みたい。数日間寝不足になりました。
ソロモンの偽証 第I部 事件Amazon書評・レビュー:ソロモンの偽証 第I部 事件より
4103750103
No.12:
(4pt)

タイトルとコピーが素晴らしい

タイトルとコピーが素晴らしいですね。
「その法廷は14歳の死で始まり偽証で完結した」
これだけで、ストーリーがたまらなく気になります。

さて単体でみると、三部作中の第一部なので仕方ないのかもしれませんが、はっきり言って“ミステリー”としての作中でのミステリーたる部分がよくわかりません。
冒頭で自殺する少年の、その動機などがおそらくそれにあたるのでしょうが、少なくともこの第一部ではほとんど触れられません。
警察も自殺で間違いないという判断を下しますし、その動機に限っていえば、大した問題としては扱われずにストーリーは進行します。

ただ、全体的に常に何かもやもやとしたものを漂わせているのもたしか。
終盤では、まさに急展開というくらいにいろいろなことが起こるので、それらについても今後扱われるのでしょう。
いずれにしろ、単体でみるとあまり“ミステリー”という感じはしません。
折込のチラシを見た感じだと、重要な登場人物もまだいるようですし。あくまでも、二部三部へのプロローグという印象です。
700ページ以上あるのでだいぶ長いプロローグですが(笑)

終盤まで、あまり大きな出来事は起きませんが、それでもつまらないということはないです。
小さなトラブルはちょこちょこ起きます。
また、登場人物がそこそこ多いほうだと思うのですが、それぞれキャラクターも立っていて、すんなりストーリーに入り込めると思います。
個人的には、境遇が似ている登場人物がいてほんの少し混乱した場面もありましたが。

二部三部を読んで、早くコピーの意味を知りたいです。
非常に楽しみです。
ソロモンの偽証 第I部 事件Amazon書評・レビュー:ソロモンの偽証 第I部 事件より
4103750103

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