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迷宮の淵から
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迷宮の淵からの評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.33pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全6件 1~6 1/1ページ
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物語はスコットランド東部のファイフに根差している・・首都エディンバラとフォース湾を挟んで北に位置するファイフ地区・・かつて炭鉱労働者が多く住んだ地域・・著者自身が生まれたところ・・イアン・ランキンもファイフ出身・・Google MAPで、イースト・ウィームス、グレンロセス、カーコーディーといった聞きなれないファイフの地名を拾いながら読み進める・・登場人物の現在と過去をカットバックさせてよじれる糸のように紡ぎだされる物語は、ミステリー、犯罪小説、警察小説としてたいへん読み応えがある・・それにしても、邦訳で読めるタータン・ノワールは、イアン・ランキンを別にして、スチュアート・マクブライド『獣たちの葬列』『花崗岩の街』、マクダーミドの小説で新品注文できるのはこの1冊だけ・・CWAゴールド・ダガーに輝いた『殺しの儀式』もクリストファー・ブルックマイア、クィンティン・ジャーディン、デニーズ・ミーナ、ウィリアム・マッキルヴァニーの邦訳も品切絶版状態・・遅れて来たタータン・ノワール・ファンとしては残念な限りです。 | ||||
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単発と思われがちですが、実はコールドケース担当部署のカレン・ピーリー刑事を主人公としたシリーズの第2弾です。 現在第4弾まで出版されていますが日本語版は今のところこの第2弾までです。 ちなみに第1弾が「過去からの殺意」という日本語タイトルで出ています。 ただこの第1弾ではカレンはコールドケース担当部署の一刑事で、トップは別の刑事です。 さてここで一つ注意しないといけないのは、この第2弾「迷宮の淵から」に出てくる会話を全て記憶してしまってから第1弾の「過去からの殺意」を読むと、真犯人が早い段階で分かってしまういう点で、そこはちょっと悩ましいところですね。 なのであまり細かい部分にはこだわらずに未読の人はぜひ第1弾を読んでほしいところです。 | ||||
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著者の両祖父はスコットランドの炭鉱労働者であったようだが、彼らと彼らの社会を描写する著者の視線は非常に温かく胸を打たれるものがある。映画「リトルダンサー」を思い出した。 肝心の事件は派手さはないものの、謎に謎をからませながら繋がりそうで繋がらない2つの事件を交互に進行させ、やっと繋がったと思ったら最後にひねりが待っている良質のミステリー。 炭鉱労働者ばりの骨太な主人公の女性警部補の存在も素晴らしい。キャロル警部補シリーズが段々つまらなくなるので、こちらをシリーズ化してもいいのではないかと思った。 | ||||
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そうそうたる作家が受賞しているダイアモンドダガー賞を受賞したヴァル・マクダーミドのシリーズ物ではない単発ミステリー。 20年前の炭鉱ストの時に失踪した炭鉱労働者の男性と、誘拐事件の被害者(母は殺害され、子供は行方不明)の2つの別々なストーリーが徐々に絡み合いながら結末を迎える。 炭鉱労働者の失踪と誘拐事件の顛末の謎解きが主体となった円熟味のあるミステリーだった。 トマス・クックの手法と同様なカットバック(過去のできごとを徐々に掘り下げる)が多用され、全く接点がなさそうな2つの事件(失踪と誘拐)が徐々にリンクし始める。 徐々に謎が明らかになるため、大きなひねりなどはないが読者を引き付け続ける力量はさすがなもの。 ハラハラドキドキのページターナーではなく、じっくりと良質なミステリーを楽しむことができた。 | ||||
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二十年以上前の同時期、同地域で起こった二つの事件を捜査することになった警部補カレンと、名を上げるため一方の事件の調査に乗り出したジャーナリストのベル、この二人を軸に物語は進行します。 この小説は、証言が始まると証言者を視点人物とした過去の場面に切り替わり終わると現在に戻るという、ちょっとドラマや映画っぽい演出をしていました。作中でたびたび映画を引き合いに出していたし、映像作品が好きで手法を取り入れたのかな? 手に汗握るようなスリルや謎が解かれるときの爽快さはあまり感じなかったけれど、過去が小刻みなフラッシュバックで時系列もバラバラに現れる様子は、神経衰弱でもしているような感覚でなかなかの読み応えでした。たまに、この場面の話を聞いていたのって誰だっけ、と思うこともありましたけどね。 | ||||
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ミーシャは、骨髄移植を要する子どもを持っている。 適合者を探して親戚中を訪ねたが、思うような人が 見つからない。 唯一の頼みの綱は、行方不明になっている自分の父親だった。 そこで出された、失踪して22年後の捜索願い。 未解決事件捜査班のカレン警部補が興味を示し、古い古い 事件の掘り起こしが始まった。 同じころに起こった誘拐事件の新しい資料も発見され、 二つの事件を抱えて急に忙しくなったカレンに、有力者の圧力と 野心的なジャーナリストの女性が絡み、事件は思わぬ展開を見せる。 著者については、スプラッターな印象があったのだが、前半は案外。 後半にいたり納得。 | ||||
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