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源にふれろ



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【この小説が収録されている参考書籍】
源にふれろ (Hayakawa novels)
源にふれろ (ハヤカワ・ミステリ文庫)

源にふれろの評価: 4.67/5点 レビュー 12件。 Dランク
書評・レビュー点数毎のグラフです平均点4.67pt


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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全12件 1~12 1/1ページ
No.12:
(4pt)

確かに「胸がキュンとなる小説」だった

サーフィン小説の傑作との評判で、確か北方謙三さんだったと思うけど、本書を評して「胸がキュンとなる小説だ」と、どこかに書かれていたのを読んだことがあるが、まったくそのとおりで、弱っちい主人公の青年が、無謀にも事件と真正面から取り組んで、のたうちまわっている中で、自分自身の価値に目覚めていくプロセスを丁寧に書き込んであって、特に若い男性読者は共感する部分が多いと思う。
ストーリー・文体ともひりひりするようなハードボイルドだが、主人公があまりにも無力な場面がずっと続いて、暴力の応酬や麻薬密売などダークな沼にどんどんハマっていくので、読んでいるうちにストレスが溜まって来て、最初読んだときには、途中で投げ出してしまった。
それ以来、30年?も積んどく本になっていたのを、このたび引っ張り出して読み直し、結末が分かって、とりあえず積年のもやもやを解消できた。
最後まで読んでみて、やはり主人公の人物像の書きぶりがすばらしいと思った半面、悪役の人物像は今いちリアリティが不足しているような印象を抱いた。
源にふれろ (ハヤカワ・ミステリ文庫)Amazon書評・レビュー:源にふれろ (ハヤカワ・ミステリ文庫)より
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No.11:
(5pt)

ノースピークイングリッシュ

すごく面白い本でした
厚みが5センチほどありとても分厚かったですが
まず表紙カッコよかったです!
内容はすべて英語表記されていて読みやすい字体でした
私は英語がわかりませんがよい本だったのは確かです
源にふれろ (ハヤカワ・ミステリ文庫)Amazon書評・レビュー:源にふれろ (ハヤカワ・ミステリ文庫)より
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No.10:
(4pt)

29年前に書店で見かけて以来、すごく気になっていた本。

カリフォルニア州の田舎に住む若者が失踪した姉を追ってハンティントン・ビーチにやって来る。そこで出会った人々を通じて主人公が成長していく一夏を描いた軽いサスペンスタッチの青春物語。
文章が読みやすく結構引き込まれた。ウエイトとしては「ビブリア古書堂の事件手帖」くらいの感じか。誰かも書いていたが、まるで映画でも見ているみたいな映像的な文章だと思う。うなるほど面白いというほどでもないが、結末まで引っ張って行ってくれるある種の力強さはあると思う。片岡義男の推薦や表紙のイメージからサーフィン探求小説かと勝手にイメージしていたが、波乗りについてはそれ程詳細には描かれてはいない。
別の作家が同じ内容を書いたらもっとおどろおどろしい小説になったかもしれない。
源にふれろ (ハヤカワ・ミステリ文庫)Amazon書評・レビュー:源にふれろ (ハヤカワ・ミステリ文庫)より
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No.9:
(5pt)
【ネタバレあり!?】 (1件の連絡あり)[]  ネタバレを表示する

ザ、サーフィン!

Nice story!サーフィンやるなら読んだほうがいいらと思った!
源にふれろ (ハヤカワ・ミステリ文庫)Amazon書評・レビュー:源にふれろ (ハヤカワ・ミステリ文庫)より
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No.8:
(5pt)

こころの奥底。海とバイク。

何度、部屋の中のモノを減らしても、転居を重ねても、手元に残り続ける本が数冊ある。
その中の一冊がこれ。特に有名な作家の作品でもないし、巷で有名な評価の定まった名作でもない。
でも一度読んで、手放せなくなった。

最初に読んだのは25歳の時。
それ以来、一度も読み返していないし、最初の1行に眼を走らせてもいなかった。

2回目の通読は、50歳を過ぎた頃。読み返してみても、話の内容はほとんど覚えていなかったので、
初めて読むのと同じ新鮮な感慨や興味を持って読み進めることができた。
25歳の自分がなぜそれほど強い衝撃を受けながらこの本を読み、
その後25年間も手放せずにいたのかがよく分かった。

冒頭、主人公のアイクはアメリカの砂漠の街にいる。乾いた街でバイクの整備工として働く少年の日常が
優れた映画を思わせる、無駄のない、叙情性を含んだ文体・文章で綴られる。

アイクは街を出る決心をするが、それは失踪した姉を捜す旅に出るためだった。
彼は姉に深い愛情を抱いていて、それは恋人に対するものと変わらない肉体性を含んだものだった。

彼がたどり着くのは、メキシコ国境に近い南カリフォルニア。海岸の街、ハンティントン・ビーチ。
ここは実在する有名なサーフスポットで、名画『ビッグウェンズディ』にも印象的な”うねり”と共に登場する。
そこでアイクは、波乗りと、性愛と、暴力と、人と社会の二面性を深く知っていく。

この作品には、観念的な文章や上滑りした箇所がいっさいなく、描写は具体的で、謎解きを含んだ物語は
興味をかき立て、最後のページまで緊張感が持続する。

小説というものを、今ではほとんど読まないが、物語が後半にさしかかったあたりから、時間があると、この本の
ページを開くようになり、ラスト50ページは一気に読んだ。

人は、青春と出会い、それを体験し、味わい、決別する。そしてその時に、それが自分に深く刻まれたことを知る。
『源にふれろ』は、その全体をビーチの街を舞台に、ハーレーとサーフィンの上で書ききった一冊の本だった。

再読が充実していたので、原書も買った。原文は読みやすく、内容がすっと頭に入ってくる。その分、ややそっけなく、
日本語訳が乾いたハードボイルドな感じと、かすかに漂う叙情を原文以上にうまく表現していたことを知った。
自分がチェックした時には、「黄色い枠」があるペーパーバックが表示されていなかったので、青っぽい
ざらついた表紙のものを買ったが、本文の文字組などを見ると、「黄色」本の方がいいようだ。
源にふれろ (ハヤカワ・ミステリ文庫)Amazon書評・レビュー:源にふれろ (ハヤカワ・ミステリ文庫)より
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No.7:
(4pt)

ジャンル・フィクションよりフィクションに近いのでは?

失踪した姉を探して海岸の町に辿り着いた少年が体験する一夏を描いた小説。サーフィンで荒波に揉まれるように様々な体験をして成長していく少年が大人になっていく様を描いたビルドウングス・ロマン。
兎に角文体が個性的というか全くギャグやユーモアがない文体でここまで感傷や情緒、笑いを排除した乾いた文体も珍しいと思う。陽光溢れる町の話なのに全然明るくなく、かといって暗くもならないという特異な小説。傾向は違うけどクラムリーの「我ひとり永久に行進す」などを想起しました。ジャンル・フィクションよりフィクションに近い小説だと思いましたが、どうでしょうか。
この次に紹介された小説が失敗作扱いされた為か紹介が止まってしまいましたが、もっと読みたい作家です。
源にふれろ (ハヤカワ・ミステリ文庫)Amazon書評・レビュー:源にふれろ (ハヤカワ・ミステリ文庫)より
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No.6:
(5pt)
【ネタバレあり!?】 (2件の連絡あり)[]  ネタバレを表示する

源にふれる

とにかく海の描写が素晴らしい。

冒頭のサーファーがたむろする雑多な町の風景から,後半に登場する,誰も立ち入ることのできない禁断の海辺まで,どこも海の蒼さ,空の青さ,海の香りまで感じられそうなくらいリアルで美しい。

そんな美しい世界の中で,題名にもなっている「源にふれろ」という言葉が非常に効果的に使われているのが秀逸です。

登場人物がどれも魅力的な人物で,その人物たちの過去の悲劇が徐々に明かされていくところはかなり上質なミステリだと思いました。

複線もしっかり張られていて,最後の最後まで「あぁ!こーくるか!!」と思わず唸らされるし。

あ,でも最後がいきなり急転直下の展開なので,一瞬( ゜д゜)ポカーンとしてしまいました(^^;)。まぁそれはご愛嬌か。

そんなこんなの事件の末に,主人公のアイクは青年から男になっていきます。

大人になる過程がイタイ。

誰にでも覚えがあるような,バカなことをやってみたり。

何か大きなものを彼は失い,大人になっていった。

読み終えたときに,本当に切なくなった。
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No.5:
(5pt)

夏になると読んでいた本

毎年、夏になると読んでいた本がこれだった。 どうしようもないプア・ホワイトの家に生まれた姉弟が、その街を抜け出し、カルフォルニアのハンティントン・ビーチで、妙なカルトにつかまる、というのがおおまかなあらすじだが、そんなことはどうでもよくて、主人公であるアイクが遭遇するサーフィンの圧倒的な美しさ(誰もやってこないプライベートビーチに忍び込み、酸っぱいオレンジジュースをガブ飲みしてから眠る昼寝なども含めて-ああ、何度、このシーンを読み直したことか!)、どうやっても理解できない頭のネジが緩んだ大人たちの殺し合い、気持ちだけでは抑えられない性の衝動、それをつつんでくれるような出会いなどが、奇跡的に、見事に描かれている。 ケム・ナンに関して知っていることといえば、この小説と、2作目がやはりカルト宗教を扱っているものだという役者あとがきの情報だけ。日本ではその2作目も翻訳されなかったし、86年にハードカバーで出版されたこの本は、どういなのか20年ちかく文庫化されずにいた。まあ、それはおいていて、Tapping the Saurceというメッセージは、ずっとこの本を読んだ人の中に残っていたんだと思う。
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No.4:
(5pt)

青春小説の裏最高傑作

キングのスタンド・バイ・ミーが表の青春小説の傑作だとすれば、
「源にふれろ」は裏青春小説のナンバーワンです。ぜひ映画になって
ほしい!
源にふれろ (ハヤカワ・ミステリ文庫)Amazon書評・レビュー:源にふれろ (ハヤカワ・ミステリ文庫)より
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No.3:
(5pt)

うらやましい。

本当に面白い青春小説。長らく品切れだったがやっと文庫で出た。なんで今まででてなかったのか!これからこの本を初めて読む若い人がうらやましい。もちろん、年取った人もうらやましい。
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No.2:
(5pt)

Tapping the source そして Dogs of winter

もうかなり昔の事ですが、出版されてすぐに購入し、一気に読みました。表紙の波に惹かれ手にとりすぐレジにならびました。直感は正しかった。波乗りやウィンドサーフィンをしていることもあって、こういうジャンル(?)の小説に餓えています。同じ作者の「Dogs of Winter」は洋書で手に入れましたが、これの翻訳もあったらとおもうのですが...
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No.1:
(4pt)

なぜ廃刊なの?早川さん!

ずいぶん前にコメディアン兼冒険小説評論家の内藤陳氏がよいと誉めていたので買おうとしていたところ、単行本で値段が高く、いつか買おうとしていたら廃刊になっていました。神田の古書店町でも探しましたがありませんでした。最近になって近くの図書館で見つけ感激し読んでみましたが、たしかに読み応えのある作品でした。田舎のやせっぽちの少年が家出した姉を見つけに洗練されたサーフィンの町に出かけ、波乗りを経験し、様々な人間と出会い成長していくという、文にするとありきたりな物語のような感じがしますが、ほろ苦いラストシーンといい、登場人物ひとりひとりの緻密な性格設定といい、不思議な読後感に浸れる作品でした。ぜひ、早川書房さんには復刻をお願いしたい。それも文庫本で。
源にふれろ (ハヤカワ・ミステリ文庫)Amazon書評・レビュー:源にふれろ (ハヤカワ・ミステリ文庫)より
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