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謀略法廷
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謀略法廷の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点2.43pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全3件 1~3 1/1ページ
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悪徳大企業に、自分の財産も賭けて果敢に戦いを挑む法廷弁護士が最高にカッコいいです。「金持ちは、自分で自分を守れる。貧乏人は自分達が守ってやらなくては。」、正念場には「コンドミニアムを、車を、クルーザーを売れ。」「ダイスを転がせるタフガイになるか、きっぱりと法廷弁護人をやめ、家に帰って不動産書類をつくる仕事につくか。」というセリフには感動しました。確かに読後感は良くありませんが、それだけで評価するのはかわいそうと思います。権力志向が強く、協調性に欠け、スタンドプレイもありますが、法廷弁護士の正義感や反骨精神にアメリカの強さを感じました。読む価値はあると思います。 | ||||
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ここのところ、ミステリーから離れて他の分野の作品も書いていたジョン・グリシャムが広義の“法廷”ものに戻ってきた。 長年にわたる環境汚染で住民に甚大な被害を及ぼしてきた巨大企業が民事裁判で敗訴した。多額の損害賠償金を課せられたこの評決に、被告である企業側は州最高裁への上訴のかまえを見せる。ここで、何もかも犠牲にして貧しい原告側の弁護をつとめる若き弁護士夫妻と、企業側の法廷闘争が始まり、弱者が強者に一矢を報いる爽快なリーガル・ストーリーが展開されるものと思っていると、そうではない。 原告側の巨大企業の社主は、逆転勝訴を企み、なんと上訴を行う最高裁の裁判官を選挙でもって自らの陣営に有利な者に変えてしまおうとするのである。ここに金にものをいわせた一大キャンペーンが行われる。 冒頭で広義の“法廷”ものと書いたが、本書では原告と被告が闘う法廷シーンはごくごくわずかで大半は私たちにも身近な「選挙」の物語が占めている。それは非常に現実的で、生々しく、私はフィクションであることを忘れて一気に読み進んでしまった。そしてその結末に茫然としてしまうのである。 本書は、エンターテインメントの域をはるかに超えた、富めるものはその財力にものを言わせて、そのエゴイスティックなマネーの論理で「正義」を裁くはずの法曹界さえも牛耳ってしまう、醜いアメリカ腐敗の現状を描き切った力作である。 | ||||
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ここのところ、ミステリーから離れて他の分野の作品も書いていたジョン・グリシャムが広義の“法廷”ものに戻ってきた。 長年にわたる環境汚染で住民に甚大な被害を及ぼしてきた巨大企業が民事裁判で敗訴した。多額の損害賠償金を課せられたこの評決に、被告である企業側は州最高裁への上訴のかまえを見せる。ここで、何もかも犠牲にして貧しい原告側の弁護をつとめる若き弁護士夫妻と、企業側の法廷闘争が始まり、弱者が強者に一矢を報いる爽快なリーガル・ストーリーが展開されるものと思っていると、そうではない。 原告側の巨大企業の社主は、逆転勝訴を企み、なんと上訴を行う最高裁の裁判官を選挙でもって自らの陣営に有利な者に変えてしまおうとするのである。ここに金にものをいわせた一大キャンペーンが行われる。 冒頭で広義の“法廷”ものと書いたが、本書では原告と被告が闘う法廷シーンはごくごくわずかで大半は私たちにも身近な「選挙」の物語が占めている。それは非常に現実的で、生々しく、私はフィクションであることを忘れて一気に読み進んでしまった。そしてその結末に茫然としてしまうのである。 本書は、エンターテインメントの域をはるかに超えた、富めるものはその財力にものを言わせて、そのエゴイスティックなマネーの論理で「正義」を裁くはずの法曹界さえも牛耳ってしまう、醜いアメリカ腐敗の現状を描き切った力作である。 | ||||
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