最後の陪審員
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青年ウィリーの目を通して語られ、描写されるミシシッピー州フォード群クラントンの人々の生き生きとした姿によって、物語り世界は、俄然目の前に現実のもののように広がった。いったい作者のジョングリシャムは、毎日30人の人たちと面談し、50人の人たちの生活を傍に行って観察していたのではないか、そうでなければ、これほどまでに歯切れよく人物の総体を把握して表現できるだろうか、こんなに夥しい数を、と思わせるほどである。悲しく凄絶な事件をワサビにして物語は展開していくが、取材を通して知り合った黒人肝っ玉母さんのカリア・ラフィンは、ウィリーの最良の友人となった。最後の場面で、友人として、カリアへの思いを吐露するウィリーの姿には泣かされた。 | ||||
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ジョン・グリシャムは、『法律事務所』、『ペリカン文書』などの映画を通してしか知らなかったが、今回、「未亡人強姦殺人事件から9年、次々殺される陪審員たち・・・」という惹句に、ミステリーファンとしてはゾクゾクするリーガル・サスペンスを期待して、初めて手にとって読んでみた。しかしグリシャムが本書を書いた真の目的は、そんなセンセーショナルなものではなかった。 作品全体を貫くのは、なるほど残虐な殺人事件とその公判、そして9年後の陪審員連続殺人である。しかし、この長い物語で描かれるのは、弱冠23才の青年ウィリーが、1970年、アメリカ深南部ミシシッピ州の地方都市クラントンで週刊新聞社の若き社主となって以後、10年にわたって、さまざまな住民と出会い、大小の事件に遭遇し、街の発展をつぶさに報道していった結果見えてくる当時のアメリカ南部の現状なのである。いわく、人種差別、犯罪の発生、街の経済発展に伴う住民たちの不公平感、権力構造の形成と政治の変遷、信仰する宗教の問題などである。 そして、ウィリーはそんななかで右往左往しながら、一度は倒産した新聞を復活・成功させ、その新聞と共に成長し、やがて成熟してゆく。 本書は、ウィリーの成長物語であると同時に、アメリカ現代史の縮図とでも言うべき南部の地方都市クラントンを描いた、魅力的な小説である。 | ||||
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ジョン・グリシャムは、『法律事務所』、『ペリカン文書』などの映画を通してしか知らなかったが、今回、「未亡人強姦殺人事件から9年、次々殺される陪審員たち・・・」という惹句に、ミステリーファンとしてはゾクゾクするリーガル・サスペンスを期待して、初めて手にとって読んでみた。しかしグリシャムが本書を書いた真の目的は、そんなセンセーショナルなものではなかった。 作品全体を貫くのは、なるほど残虐な殺人事件とその公判、そして9年後の陪審員連続殺人である。しかし、この長い物語で描かれるのは、弱冠23才の青年ウィリーが、1970年、アメリカ深南部ミシシッピ州の地方都市クラントンで週刊新聞社の若き社主となって以後、10年にわたって、さまざまな住民と出会い、大小の事件に遭遇し、街の発展をつぶさに報道していった結果見えてくる当時のアメリカ南部の現状なのである。いわく、人種差別、犯罪の発生、街の経済発展に伴う住民たちの不公平感、権力構造の形成と政治の変遷、信仰する宗教の問題などである。 そして、ウィリーはそんななかで右往左往しながら、一度は倒産した新聞を復活・成功させ、その新聞と共に成長し、やがて成熟してゆく。 本書は、ウィリーの成長物語であると同時に、アメリカ現代史の縮図とでも言うべき南部の地方都市クラントンを描いた、魅力的な小説である。 | ||||
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昨年の大統領特赦に続き、白石朗氏翻訳のグリシャムに相当の期待をしたんですが??? 全くの急降下。グリシャムの良さが全く出ていない。主人公の若手新聞会社社主の奮闘から成長小説との意味は分かるんですが、多分グリシャムの読者の殆どが期待する「わくわくするようなスリルに富んだストリーテラーぶり」が本当に感じられない。以前の彼の好作品達と比較すると、☆2つがやっと。 | ||||
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久しぶりのグリシャム。 舞台はアメリカ南部の街、クラントン。1970年、この街の小さな新聞社を買い取ることになったウィリー。記者として活躍する彼の前で、街を揺るがす大事件が起きた。 一度は有罪判決が下り、収監された殺人犯。しかし、十年程度で仮釈放されてしまう州の法制度。 そして、かつての陪審員たちが狙われる。 若者がさまざまな困難をくぐり抜け、多くの人々との出会いを重ねていく間に成長していく様子を描いた物語。リーガル・サスペンスの枠ははずして読みましょう。「原告側弁護人」「路上の弁護士」がお好きな方にはお勧め。 | ||||
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