紙の月

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評判

紙の月の評価:

3.79/5点 レビュー 162件。 B ランク

Amazon書評・レビュー点数毎のグラフです

平均点3.79pt

Amazonレビュー一覧

Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全317件 121〜140 7/16ページ
No.197
(5pt)

おもしろかった

おもしろかったー どんどん引き込まれます。 このほか2作品くらいを読んだので、角田光代作品制覇しよー!と思いました。
紙の月 Amazon書評・レビュー: 紙の月より
4758411905
No.196
(3pt)

ドラマ➡原作➡映画、見ました

主人公が夫の上から目線の態度から自分の存在価値を見つけるため銀行で働き始めるまでは共感できましたが信頼してくれた顧客の金を年下の光太に貢ぎ豪遊しバレると逃亡、理解できませんがドラマは面白かったです
紙の月 (ハルキ文庫 か 8-2) Amazon書評・レビュー: 紙の月 (ハルキ文庫 か 8-2)より
4758438455
No.195
(3pt)

ドラマ➡原作➡映画、見ました

主人公が夫の上から目線の態度から自分の存在価値を見つけるため銀行で働き始めるまでは共感できましたが信頼してくれた顧客の金を年下の光太に貢ぎ豪遊しバレると逃亡、理解できませんがドラマは面白かったです
紙の月 Amazon書評・レビュー: 紙の月より
4758411905
No.194
(4pt)

男性にはおすすめできない

読みやすい文章で、あっという間に読み終えてしまいました。面白かったです。

「主人公が銀行のお金を横領する話」という触れ込みで読み始めましたが、なかなかそういう展開にならない。そんなことをしそうな気配すらない。

どうして1億円も横領をしてしまったのか?一体なにに使ったのか?
その経緯を知りたくて読み進めました。

平林光太との関係は読んでいて楽しかったです。
男性の方が本作を、「面白くない」と評されているのが、なんとなくわかります。

私はきっと、梅沢梨花同様、平林光太との日々を楽しんでいました。
違和感を覚えるようになった夫のいない間に、若い男性と豪遊する日々。
むしろ、それだけだったような気がします。

ただ好きで、ただ会いたいだけだった―――

背表紙にはそのように書かれていますが、果たしてそうだろうか?
梨花は洸太のことが好きだったのだろうか?
よくわからないなと思いました。

また、洸太は梨花を騙していたと思いますか?
私は、大学を中退したのも、本当に梨花が忘れているだけなのかな?と読みましたが、みなさんがどう読まれたのか気になりました。
紙の月 (ハルキ文庫 か 8-2) Amazon書評・レビュー: 紙の月 (ハルキ文庫 か 8-2)より
4758438455
No.193
(4pt)

男性にはおすすめできない

読みやすい文章で、あっという間に読み終えてしまいました。面白かったです。

「主人公が銀行のお金を横領する話」という触れ込みで読み始めましたが、なかなかそういう展開にならない。そんなことをしそうな気配すらない。

どうして1億円も横領をしてしまったのか?一体なにに使ったのか?
その経緯を知りたくて読み進めました。

平林光太との関係は読んでいて楽しかったです。
男性の方が本作を、「面白くない」と評されているのが、なんとなくわかります。

私はきっと、梅沢梨花同様、平林光太との日々を楽しんでいました。
違和感を覚えるようになった夫のいない間に、若い男性と豪遊する日々。
むしろ、それだけだったような気がします。

ただ好きで、ただ会いたいだけだった―――

背表紙にはそのように書かれていますが、果たしてそうだろうか?
梨花は洸太のことが好きだったのだろうか?
よくわからないなと思いました。

また、洸太は梨花を騙していたと思いますか?
私は、大学を中退したのも、本当に梨花が忘れているだけなのかな?と読みましたが、みなさんがどう読まれたのか気になりました。
紙の月 Amazon書評・レビュー: 紙の月より
4758411905
No.192
(4pt)

事実は小説よりも奇なり

宮沢リエの映画版をみて、原作を読んでみたくてよんだ。 しかしこれは実話の小説化だとわかったので、その実話に興味をもった。 実際は、この主人公の梨花は、向こうで捕まって、光太と思しき男性も共犯で逮捕されたという。 全く罪の意識もなく、たんたんと横領して、贅沢三昧をする根底には、借りているだけで返せば良いんだという実に身勝手な心理がはたらいている。 前に木嶋とかいう女性が、男を騙して金を巻き上げ、殺害した事件があったが、男に貢いで犯罪をした 主人公と同じ心理かと思う。 映画版の方が、面白かった。 犯行が発覚して、捕まるまでのプロセスを描いてほしかった。
紙の月 (ハルキ文庫 か 8-2) Amazon書評・レビュー: 紙の月 (ハルキ文庫 か 8-2)より
4758438455
No.191
(4pt)

事実は小説よりも奇なり

宮沢リエの映画版をみて、原作を読んでみたくてよんだ。 しかしこれは実話の小説化だとわかったので、その実話に興味をもった。 実際は、この主人公の梨花は、向こうで捕まって、光太と思しき男性も共犯で逮捕されたという。 全く罪の意識もなく、たんたんと横領して、贅沢三昧をする根底には、借りているだけで返せば良いんだという実に身勝手な心理がはたらいている。 前に木嶋とかいう女性が、男を騙して金を巻き上げ、殺害した事件があったが、男に貢いで犯罪をした 主人公と同じ心理かと思う。 映画版の方が、面白かった。 犯行が発覚して、捕まるまでのプロセスを描いてほしかった。
紙の月 Amazon書評・レビュー: 紙の月より
4758411905
No.190
(5pt)

いずれ欠けてゆく満月 paper moon

自分を保つ尺度が持てないことの怖さを感じました。 これでいい、大丈夫と思えるもののない登場人物たちが、形を変えてみんなお金に振り回されている。 それを静かにすくい取る角田光代さん…さすがです。 追記:「紙の月」は「Paper Moon」=「満月」の意と今ごろ気付きました。 今だけが一番でやがて欠けてゆくとわかっている梨花の気持ちを表す、意味深いタイトルだったのですね。
紙の月 (ハルキ文庫 か 8-2) Amazon書評・レビュー: 紙の月 (ハルキ文庫 か 8-2)より
4758438455
No.189
(5pt)

いずれ欠けてゆく満月 paper moon

自分を保つ尺度が持てないことの怖さを感じました。 これでいい、大丈夫と思えるもののない登場人物たちが、形を変えてみんなお金に振り回されている。 それを静かにすくい取る角田光代さん…さすがです。 追記:「紙の月」は「Paper Moon」=「満月」の意と今ごろ気付きました。 今だけが一番でやがて欠けてゆくとわかっている梨花の気持ちを表す、意味深いタイトルだったのですね。
紙の月 Amazon書評・レビュー: 紙の月より
4758411905
No.188
(3pt)

劣化した角田光代

とタイトルしてみた。
伊東素子の事件がベースなのだろうが、なんとも足りないものを感じる。
犯罪に至る過程(これは本作で書かれた)、それから、逮捕された後あっけらかんとしていたが、取り調べに対して何と答えたのかが、読者の知りたいところ。東南アジアに逃げて放浪する場面は蛇足だろう。

八日目の蟬、空中庭園などに比べると格段に落ちる。
紙の月 (ハルキ文庫 か 8-2) Amazon書評・レビュー: 紙の月 (ハルキ文庫 か 8-2)より
4758438455
No.187
(3pt)

劣化した角田光代

とタイトルしてみた。
伊東素子の事件がベースなのだろうが、なんとも足りないものを感じる。
犯罪に至る過程(これは本作で書かれた)、それから、逮捕された後あっけらかんとしていたが、取り調べに対して何と答えたのかが、読者の知りたいところ。東南アジアに逃げて放浪する場面は蛇足だろう。

八日目の蟬、空中庭園などに比べると格段に落ちる。
紙の月 Amazon書評・レビュー: 紙の月より
4758411905
No.186
(3pt)

少し物足りない

NHKドラマ→映画の順で観てから原作を手に取りました.
NHKドラマは時間がたっぷりあるおかげでかなり原作に忠実に製作されているように感じました.
個人的には梅澤梨花よりもその周辺の人物,特に夫の正文や中條亜紀,岡崎木綿子の
人物像にそそられました.彼らには,誰でも少しは持っているであろうお金に対する絶対感や
恐怖感を象徴する役割がそれぞれに与えられています.本書を読みながら,自分の中の正文や
中條亜紀,岡崎木綿子に改めて気づかされました.

ドラマや映画と比べると,原作は,秘密がいつばれるのかという緊迫感が少なく,ちょっと
物足りない感じがしました.
紙の月 (ハルキ文庫 か 8-2) Amazon書評・レビュー: 紙の月 (ハルキ文庫 か 8-2)より
4758438455
No.185
(3pt)

少し物足りない

NHKドラマ→映画の順で観てから原作を手に取りました.
NHKドラマは時間がたっぷりあるおかげでかなり原作に忠実に製作されているように感じました.
個人的には梅澤梨花よりもその周辺の人物,特に夫の正文や中條亜紀,岡崎木綿子の
人物像にそそられました.彼らには,誰でも少しは持っているであろうお金に対する絶対感や
恐怖感を象徴する役割がそれぞれに与えられています.本書を読みながら,自分の中の正文や
中條亜紀,岡崎木綿子に改めて気づかされました.

ドラマや映画と比べると,原作は,秘密がいつばれるのかという緊迫感が少なく,ちょっと
物足りない感じがしました.
紙の月 Amazon書評・レビュー: 紙の月より
4758411905
No.184
(5pt)

30代の主婦が自分らしさを求め続けたその先

普通の主婦が、なんとなく感じる「これじゃない感」を頼りに、働き始めたり、している間に若い愛人ができて、何でもできるような気になって、気がついたら勤め先の銀行の金を横領して戻れないところまで行ってしまう話。

それだけ読むと「バカじゃねえの」と思いがちだが、そこに至るまでの心理描写が上手く、そうなっちゃった主人公に共感こそしないが、最後は罪を償って欲しいと思うものの、もう少し逃げちゃえという感情も湧いてきて、魅力的な主人公だった。
紙の月 (ハルキ文庫 か 8-2) Amazon書評・レビュー: 紙の月 (ハルキ文庫 か 8-2)より
4758438455
No.183
(5pt)

30代の主婦が自分らしさを求め続けたその先

普通の主婦が、なんとなく感じる「これじゃない感」を頼りに、働き始めたり、している間に若い愛人ができて、何でもできるような気になって、気がついたら勤め先の銀行の金を横領して戻れないところまで行ってしまう話。

それだけ読むと「バカじゃねえの」と思いがちだが、そこに至るまでの心理描写が上手く、そうなっちゃった主人公に共感こそしないが、最後は罪を償って欲しいと思うものの、もう少し逃げちゃえという感情も湧いてきて、魅力的な主人公だった。
紙の月 Amazon書評・レビュー: 紙の月より
4758411905
No.182
(5pt)

最高の作品!

角田さんの力量に敬意を表します。実際に経験されていない方が
想像で書くにはあまりにもリアルで、魂を揺さぶられる数少ない
傑作と思います。けして愛に溺れた浅はかな女のお話ではありません。
存在の不確かさが全ての根源をぐらつかせ、人は何処にでも流れていける。
そこに真実などないのです。
紙の月 (ハルキ文庫 か 8-2) Amazon書評・レビュー: 紙の月 (ハルキ文庫 か 8-2)より
4758438455
No.181
(5pt)

最高の作品!

角田さんの力量に敬意を表します。実際に経験されていない方が
想像で書くにはあまりにもリアルで、魂を揺さぶられる数少ない
傑作と思います。けして愛に溺れた浅はかな女のお話ではありません。
存在の不確かさが全ての根源をぐらつかせ、人は何処にでも流れていける。
そこに真実などないのです。
紙の月 Amazon書評・レビュー: 紙の月より
4758411905
No.180
(3pt)

内側からじわじわと確実にせり上がってくる感じ。

映画から入った。当初、まったく興味がなく、見るつもりがなかった。
ある事情から見ることになり、何の期待もなく見てみると、
非常に良くできた、優秀な作品であることに感銘を受けた。

映画のレビューを見ると、賛否がはっきり分かれていた。
原作から入って映画を見た人は、多くが否定的な意見になっていた。

それが気になり、原作を手に取った。

原作が優れているのは、主人公梅澤梨花を、中心に据えて、それを軸に物語をストレートにつむいでいくのではなく、
友人たちを配することで、彼らの発言から、梨花の輪郭を間接的に浮き彫りにしている点だ。

この”間接話法”が、こちらの無意識と意識の両方を、あるいはその境界を、揺り動かす。

そのことによって、梨花という存在が、女性、若い男の恋人、妻、銀行員、犯罪者といった、
分かりやすい性格を持った人物というよりも、何か得体の知れない、不気味なモンスターのような存在になっていく。

読み進むうちに、梨花が持っている毒(悪事に手を染め、転落していく可能性)を、自分自身が持っていることに気づく。
気づかされる。あるいはその毒のうごめきを識る。これが不気味で恐ろしい。語り口は、たとえば湊かなえなどの作品にも
近いのだが、こうした内側からじわじわ確実にせり上がってくるような嫌な感じは、この作品に独特のものだ。

そして、本から入った人たちが映画を見て「ちがう」と思ったことにも納得できた。
小説の方は、言葉の力で、梅澤梨花という世界を、強烈に、強固に、作り上げている。
全体の2/3を過ぎてもまだ物語は、梨花の周辺の人々を通じて、彼女の”正体”をあぶりだそうとしている。
これを読んでいて、黒沢清映画監督の映画『CURE』を思い出した。

だが、映画の方は、逆に、友人たちの視点のような客観性、間接性を払拭して、ストレートに梅澤梨花本人に焦点を合わせ、
彼女が他人の金を自分の快楽のために使いまくるさまを、一種の疾走のように描き切っている。
映画では、静かさを強調するような学校の教会での集会の風景から、始まり、
この分量あたりまで来ると、もう梨花は、偽造証券を作りまくり、人の金を右から左に動かし、新車のBMWに乗り、
二人の愛の巣での生活を満喫している。

本の中では、「スィートルームでの10連泊」という出来事も、友人たちの逸話の中でのワン・オブ・ゼムだが、
映画のそれは、まっすぐに一気に引かれた線のような、梨花の”出来事全体”の一部になっている。
だから小説を好んだ人が、映画を見て「違う」と思うのは当然だ。

主な舞台は銀行であり、そこで行われる諸々の業務。そして恋人である平林光太と過ごす時間。
光太との日々は純度の高い輝くような幸福なモメントの連続として描かれ、
その一方で、銀行内での描写には、梨花と向き合う形で、最後の劇的な対決を画面に生み出す、
隅より子(小林聡美)が配される。

自分が読んだ文庫本の解説は、映画監督の吉田大八が書いていた。
彼は、本の中で梨花が「物語を単独で牽引する絶対的な主人公」のようにではなく、
どういう存在だったのかを決めつけない描き方で表されていたことにふれ、
それを「誤読」の奨励、あるいは認可というふうに受けとめたといっている。
では、本の中では描き出されなかった、一人称で駆け抜ける梅澤梨花を
自分は描いてみようと彼は思う。

小説と映画。まったく違う場所に立つ2つの作品。この距離感こそが、すばらしい。

本を読み終えて、浮かんできたのは、真新しいBMWに乗って、ふたりでドライブする
宮沢りえ(梅澤梨花)の姿だった。
紙の月 (ハルキ文庫 か 8-2) Amazon書評・レビュー: 紙の月 (ハルキ文庫 か 8-2)より
4758438455
No.179
(3pt)

内側からじわじわと確実にせり上がってくる感じ。

映画から入った。当初、まったく興味がなく、見るつもりがなかった。
ある事情から見ることになり、何の期待もなく見てみると、
非常に良くできた、優秀な作品であることに感銘を受けた。

映画のレビューを見ると、賛否がはっきり分かれていた。
原作から入って映画を見た人は、多くが否定的な意見になっていた。

それが気になり、原作を手に取った。

原作が優れているのは、主人公梅澤梨花を、中心に据えて、それを軸に物語をストレートにつむいでいくのではなく、
友人たちを配することで、彼らの発言から、梨花の輪郭を間接的に浮き彫りにしている点だ。

この”間接話法”が、こちらの無意識と意識の両方を、あるいはその境界を、揺り動かす。

そのことによって、梨花という存在が、女性、若い男の恋人、妻、銀行員、犯罪者といった、
分かりやすい性格を持った人物というよりも、何か得体の知れない、不気味なモンスターのような存在になっていく。

読み進むうちに、梨花が持っている毒(悪事に手を染め、転落していく可能性)を、自分自身が持っていることに気づく。
気づかされる。あるいはその毒のうごめきを識る。これが不気味で恐ろしい。語り口は、たとえば湊かなえなどの作品にも
近いのだが、こうした内側からじわじわ確実にせり上がってくるような嫌な感じは、この作品に独特のものだ。

そして、本から入った人たちが映画を見て「ちがう」と思ったことにも納得できた。
小説の方は、言葉の力で、梅澤梨花という世界を、強烈に、強固に、作り上げている。
全体の2/3を過ぎてもまだ物語は、梨花の周辺の人々を通じて、彼女の”正体”をあぶりだそうとしている。
これを読んでいて、黒沢清映画監督の映画『CURE』を思い出した。

だが、映画の方は、逆に、友人たちの視点のような客観性、間接性を払拭して、ストレートに梅澤梨花本人に焦点を合わせ、
彼女が他人の金を自分の快楽のために使いまくるさまを、一種の疾走のように描き切っている。
映画では、静かさを強調するような学校の教会での集会の風景から、始まり、
この分量あたりまで来ると、もう梨花は、偽造証券を作りまくり、人の金を右から左に動かし、新車のBMWに乗り、
二人の愛の巣での生活を満喫している。

本の中では、「スィートルームでの10連泊」という出来事も、友人たちの逸話の中でのワン・オブ・ゼムだが、
映画のそれは、まっすぐに一気に引かれた線のような、梨花の”出来事全体”の一部になっている。
だから小説を好んだ人が、映画を見て「違う」と思うのは当然だ。

主な舞台は銀行であり、そこで行われる諸々の業務。そして恋人である平林光太と過ごす時間。
光太との日々は純度の高い輝くような幸福なモメントの連続として描かれ、
その一方で、銀行内での描写には、梨花と向き合う形で、最後の劇的な対決を画面に生み出す、
隅より子(小林聡美)が配される。

自分が読んだ文庫本の解説は、映画監督の吉田大八が書いていた。
彼は、本の中で梨花が「物語を単独で牽引する絶対的な主人公」のようにではなく、
どういう存在だったのかを決めつけない描き方で表されていたことにふれ、
それを「誤読」の奨励、あるいは認可というふうに受けとめたといっている。
では、本の中では描き出されなかった、一人称で駆け抜ける梅澤梨花を
自分は描いてみようと彼は思う。

小説と映画。まったく違う場所に立つ2つの作品。この距離感こそが、すばらしい。

本を読み終えて、浮かんできたのは、真新しいBMWに乗って、ふたりでドライブする
宮沢りえ(梅澤梨花)の姿だった。
紙の月 Amazon書評・レビュー: 紙の月より
4758411905
No.178
(5pt)

映画の予告を見て読みたいと思いました。とてもよかったです。

心の隙間は誰にでもできてしまうものです。それが、社会的に犯罪につながってしまった梨花ですが、光太に合うように若々しく綺麗にいようとしたり、好きであるために喜ばせたい、そんな感情はよくわかります。しかし、そればかりの想いに走ってしまい、光太はそんな暮らしに慣れてしまい、別に好きな女性ができてしまう。なんともやるせない思いがこみ上げます。光太は、梨花さんに何も欲しいとか買ってなんて言ってないよ、と言います。その通り何も欲しがっていなかった。間違った愛し方をしてしまい、自分を取り返しがつかない方向に持って行ってしまった梨花。お金は、人生を人を変えてしまいます。本当に魔物です。フラれても光太を責めない、愛していると思っているような梨花に見えます。光太も梨花にとても悪いと思っている。人は欲望に走ったとき、どこまで抑制できるのか。いえ、抑制しなければなりません。
紙の月 (ハルキ文庫 か 8-2) Amazon書評・レビュー: 紙の月 (ハルキ文庫 か 8-2)より
4758438455