華氏451度

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華氏451度の評価:

4.08/5点 レビュー 60件。 D ランク

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平均点4.08pt

Amazonレビュー一覧

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未読の方はご注意ください

全177件 81〜100 5/9ページ
No.97
(5pt)

再読

ブラッドベリらしい世界でした。昔読んで本も売ってしまったので、もう一度、読みたいなと思ったら、すぐにこちらで、簡単に入手できてよかったです。
華氏451度 (ハヤカワ文庫SF) Amazon書評・レビュー: 華氏451度 (ハヤカワ文庫SF)より
4150116911
No.96
(5pt)

雑誌、テレビ、スマホ、ネットに囲まれ楽しい君へ

電車内ではスマホやDS、PSP等で愚にもつかないゲームをし続け、家に帰れば下らないテレビをダラダラと観て、たまに読む活字と言えば雑誌かせいぜい流行の小説かタレント本やダイエット本。アレが良いとテレビがいえばそれに飛びつき、これが流行と雑誌がいえばそれを買い求める。
そんなバカ丸出しの君に是非読んで欲しい本。

おっと、年がら年中下らないゲームをして、マトモな本なんか全然読まず
愚にもつかないエアバンドを良いと言われれば、それに飛びつき
一山幾らのアイドルグループの誰が1番かって下らないことに喧々諤々
そんな君にどうして怒る資格がある?

数十年前の本とは思えない。ただ、著者の予言の唯一の間違いは、快楽漬けにされてしまった連中には、法規制なんかいらないことだ。むしろ、君らは自らその共犯となってさえいることだ。
無駄な情報と無駄な消費に飲み込まれて前も後ろも分からなくなって、自分が頭良いと勘違いしている君らに是非読んで欲しいね。
こみ入ったことなんか考えられず、感情的にがなり立てるしか出来ないお前等にね。
華氏451度 (1964年) (ハヤカワ・SF・シリーズ) Amazon書評・レビュー: 華氏451度 (1964年) (ハヤカワ・SF・シリーズ)より
B000JAGPH8
No.95
(5pt)

雑誌、テレビ、スマホ、ネットに囲まれ楽しい君へ

電車内ではスマホやDS、PSP等で愚にもつかないゲームをし続け、家に帰れば下らないテレビをダラダラと観て、たまに読む活字と言えば雑誌かせいぜい流行の小説かタレント本やダイエット本。アレが良いとテレビがいえばそれに飛びつき、これが流行と雑誌がいえばそれを買い求める。
そんなバカ丸出しの君に是非読んで欲しい本。

おっと、年がら年中下らないゲームをして、マトモな本なんか全然読まず
愚にもつかないエアバンドを良いと言われれば、それに飛びつき
一山幾らのアイドルグループの誰が1番かって下らないことに喧々諤々
そんな君にどうして怒る資格がある?

数十年前の本とは思えない。ただ、著者の予言の唯一の間違いは、快楽漬けにされてしまった連中には、法規制なんかいらないことだ。むしろ、君らは自らその共犯となってさえいることだ。
無駄な情報と無駄な消費に飲み込まれて前も後ろも分からなくなって、自分が頭良いと勘違いしている君らに是非読んで欲しいね。
こみ入ったことなんか考えられず、感情的にがなり立てるしか出来ないお前等にね。
華氏451度 (ハヤカワ文庫 NV 106) Amazon書評・レビュー: 華氏451度 (ハヤカワ文庫 NV 106)より
4150401063
No.94
(5pt)

雑誌、テレビ、スマホ、ネットに囲まれ楽しい君へ

電車内ではスマホやDS、PSP等で愚にもつかないゲームをし続け、家に帰れば下らないテレビをダラダラと観て、たまに読む活字と言えば雑誌かせいぜい流行の小説かタレント本やダイエット本。アレが良いとテレビがいえばそれに飛びつき、これが流行と雑誌がいえばそれを買い求める。
そんなバカ丸出しの君に是非読んで欲しい本。

おっと、年がら年中下らないゲームをして、マトモな本なんか全然読まず
愚にもつかないエアバンドを良いと言われれば、それに飛びつき
一山幾らのアイドルグループの誰が1番かって下らないことに喧々諤々
そんな君にどうして怒る資格がある?

数十年前の本とは思えない。ただ、著者の予言の唯一の間違いは、快楽漬けにされてしまった連中には、法規制なんかいらないことだ。むしろ、君らは自らその共犯となってさえいることだ。
無駄な情報と無駄な消費に飲み込まれて前も後ろも分からなくなって、自分が頭良いと勘違いしている君らに是非読んで欲しいね。
こみ入ったことなんか考えられず、感情的にがなり立てるしか出来ないお前等にね。
華氏451度 (ハヤカワ文庫SF) Amazon書評・レビュー: 華氏451度 (ハヤカワ文庫SF)より
4150116911
No.93
(3pt)

死に接することで「実存」にかわっていく(ネタばれあります)

本書は「華氏451度」という象徴的なタイトルと、本を持つことが禁止されたディストピア社会で本を燃やす人、という概略で昔からかなり著名な本だ。僕も本書を読み始め、「本を焼くことをワン・モチーフで書かれた小説なんだろうな〜」という意識でいた。確かに焚書は本作のメイン・テーマである。しかし、この作品はそのテーマだけに留まってはいない。主人公のモンターグは焚書にいった先の家でその本を守ろうとした老女が焼身自殺をとげることで、焚書そのものと生きることへの意識の変化が生じはじめる。そして自ら盗みかくしていた本が仲間によって燃やされ、その後、自分の上司や仲間を殺してしまうことから、更に展開をみせていく。そこからこの物語のストーリ・テリングはぐっと冴え、かなり面白くなってくる。
そして実存の重みとしても様々な様相をおびてくる。逃げ延びるなかで、感じる「暇」=自分の生をほんとうにゆっくり考えてみること。川や自然のなかでゆったりと身を浸していくこと。etc,etc・・・。本書は書物の重さのみ意図した作品ではなく、人の生死にかかわることによって、自分の実存的な生に目覚めていくことを描いた、幅広い作品である。
追記:星が3つなのは、
・前半の第一部(全三部)のストーリー展開が不条理めいたあたりはいいが、構成がやや雑駁かつ前半部分のストーリテリングが冗漫なこと。
・作品の中にテーマを直接しゃべってしまう人物が数人おり、小説の完成度からいうと「理におちている点」があること。
などが理由です。
追記・本作の死に接することで実存にかわるあたりに興味をおぼえた方はドン・デリーロの『コズモポリス (新潮文庫)にも手を伸ばしてはいかがでしょうか。ポストモダン純文学でなかなか読むのに苦労する作品ですが一読の価値はある作品です。
華氏451度 (1964年) (ハヤカワ・SF・シリーズ) Amazon書評・レビュー: 華氏451度 (1964年) (ハヤカワ・SF・シリーズ)より
B000JAGPH8
No.92
(3pt)

死に接することで「実存」にかわっていく(ネタばれあります)

本書は「華氏451度」という象徴的なタイトルと、本を持つことが禁止されたディストピア社会で本を燃やす人、という概略で昔からかなり著名な本だ。僕も本書を読み始め、「本を焼くことをワン・モチーフで書かれた小説なんだろうな〜」という意識でいた。確かに焚書は本作のメイン・テーマである。しかし、この作品はそのテーマだけに留まってはいない。主人公のモンターグは焚書にいった先の家でその本を守ろうとした老女が焼身自殺をとげることで、焚書そのものと生きることへの意識の変化が生じはじめる。そして自ら盗みかくしていた本が仲間によって燃やされ、その後、自分の上司や仲間を殺してしまうことから、更に展開をみせていく。そこからこの物語のストーリ・テリングはぐっと冴え、かなり面白くなってくる。
そして実存の重みとしても様々な様相をおびてくる。逃げ延びるなかで、感じる「暇」=自分の生をほんとうにゆっくり考えてみること。川や自然のなかでゆったりと身を浸していくこと。etc,etc・・・。本書は書物の重さのみ意図した作品ではなく、人の生死にかかわることによって、自分の実存的な生に目覚めていくことを描いた、幅広い作品である。
追記:星が3つなのは、
・前半の第一部(全三部)のストーリー展開が不条理めいたあたりはいいが、構成がやや雑駁かつ前半部分のストーリテリングが冗漫なこと。
・作品の中にテーマを直接しゃべってしまう人物が数人おり、小説の完成度からいうと「理におちている点」があること。
などが理由です。
追記・本作の死に接することで実存にかわるあたりに興味をおぼえた方はドン・デリーロの『コズモポリス (新潮文庫)にも手を伸ばしてはいかがでしょうか。ポストモダン純文学でなかなか読むのに苦労する作品ですが一読の価値はある作品です。
華氏451度 (ハヤカワ文庫 NV 106) Amazon書評・レビュー: 華氏451度 (ハヤカワ文庫 NV 106)より
4150401063
No.91
(3pt)

死に接することで「実存」にかわっていく(ネタばれあります)

本書は「華氏451度」という象徴的なタイトルと、本を持つことが禁止されたディストピア社会で本を燃やす人、という概略で昔からかなり著名な本だ。僕も本書を読み始め、「本を焼くことをワン・モチーフで書かれた小説なんだろうな〜」という意識でいた。確かに焚書は本作のメイン・テーマである。しかし、この作品はそのテーマだけに留まってはいない。主人公のモンターグは焚書にいった先の家でその本を守ろうとした老女が焼身自殺をとげることで、焚書そのものと生きることへの意識の変化が生じはじめる。そして自ら盗みかくしていた本が仲間によって燃やされ、その後、自分の上司や仲間を殺してしまうことから、更に展開をみせていく。そこからこの物語のストーリ・テリングはぐっと冴え、かなり面白くなってくる。
そして実存の重みとしても様々な様相をおびてくる。逃げ延びるなかで、感じる「暇」=自分の生をほんとうにゆっくり考えてみること。川や自然のなかでゆったりと身を浸していくこと。etc,etc・・・。本書は書物の重さのみ意図した作品ではなく、人の生死にかかわることによって、自分の実存的な生に目覚めていくことを描いた、幅広い作品である。
追記:星が3つなのは、
・前半の第一部(全三部)のストーリー展開が不条理めいたあたりはいいが、構成がやや雑駁かつ前半部分のストーリテリングが冗漫なこと。
・作品の中にテーマを直接しゃべってしまう人物が数人おり、小説の完成度からいうと「理におちている点」があること。
などが理由です。
追記・本作の死に接することで実存にかわるあたりに興味をおぼえた方はドン・デリーロの『コズモポリス (新潮文庫)にも手を伸ばしてはいかがでしょうか。ポストモダン純文学でなかなか読むのに苦労する作品ですが一読の価値はある作品です。
華氏451度 (ハヤカワ文庫SF) Amazon書評・レビュー: 華氏451度 (ハヤカワ文庫SF)より
4150116911
No.90
(5pt)

面白い。Kindle版でもやっぱり面白い。

Kindle Paper Whiteで 読みました。通して読む時間がなかったので細切れの読書でしたが、PaperWhiteは想像以上に読みやすく、楽しめました。複数の書籍を切り替えながら読めるので、どの本をカバンに入れるかを考えないでいいのはとても楽です。中身は皆さんがお薦めになるでしょうから、ネット人間には必読とだけ書いておきます。
華氏451度 (1964年) (ハヤカワ・SF・シリーズ) Amazon書評・レビュー: 華氏451度 (1964年) (ハヤカワ・SF・シリーズ)より
B000JAGPH8
No.89
(5pt)

面白い。Kindle版でもやっぱり面白い。

Kindle Paper Whiteで 読みました。通して読む時間がなかったので細切れの読書でしたが、PaperWhiteは想像以上に読みやすく、楽しめました。複数の書籍を切り替えながら読めるので、どの本をカバンに入れるかを考えないでいいのはとても楽です。中身は皆さんがお薦めになるでしょうから、ネット人間には必読とだけ書いておきます。
華氏451度 (ハヤカワ文庫 NV 106) Amazon書評・レビュー: 華氏451度 (ハヤカワ文庫 NV 106)より
4150401063
No.88
(5pt)

面白い。Kindle版でもやっぱり面白い。

Kindle Paper Whiteで 読みました。通して読む時間がなかったので細切れの読書でしたが、PaperWhiteは想像以上に読みやすく、楽しめました。複数の書籍を切り替えながら読めるので、どの本をカバンに入れるかを考えないでいいのはとても楽です。中身は皆さんがお薦めになるでしょうから、ネット人間には必読とだけ書いておきます。
華氏451度 (ハヤカワ文庫SF) Amazon書評・レビュー: 華氏451度 (ハヤカワ文庫SF)より
4150116911
No.87
(4pt)

ディストピアを描く代表作

ディストピアを描いた往年の名作。
近年の同様な作品に比べ設定などの風呂敷を広げすぎない点は、このジャンルのファンには物足りないかもしれませんが
その分登場人物の内省に目が行きコンパクトな作品に感じさせます。
華氏451度 (1964年) (ハヤカワ・SF・シリーズ) Amazon書評・レビュー: 華氏451度 (1964年) (ハヤカワ・SF・シリーズ)より
B000JAGPH8
No.86
(4pt)

ディストピアを描く代表作

ディストピアを描いた往年の名作。
近年の同様な作品に比べ設定などの風呂敷を広げすぎない点は、このジャンルのファンには物足りないかもしれませんが
その分登場人物の内省に目が行きコンパクトな作品に感じさせます。
華氏451度 (ハヤカワ文庫 NV 106) Amazon書評・レビュー: 華氏451度 (ハヤカワ文庫 NV 106)より
4150401063
No.85
(4pt)

ディストピアを描く代表作

ディストピアを描いた往年の名作。
近年の同様な作品に比べ設定などの風呂敷を広げすぎない点は、このジャンルのファンには物足りないかもしれませんが
その分登場人物の内省に目が行きコンパクトな作品に感じさせます。
華氏451度 (ハヤカワ文庫SF) Amazon書評・レビュー: 華氏451度 (ハヤカワ文庫SF)より
4150116911
No.84
(5pt)

今こそ読むべき

サンタさんからクリスマスプレゼントで頂きました。

60年前に書かれた本なのに、現代社会そのものが描かれている。

刹那の楽しさに身を沈めて、思考をしない毎日。そんなんであんたら幸せかい? とぶっとい釘を刺された気がした。あくまでも作者の想像の世界なのに、ものすごく現代社会とシンクロしている。情報を自分から進んで取り入れ、その情報を元に思索する、今の私達はそれを忘れてしまっている。

そしてやっぱり、本は紙に限る。ページをめくる快感は何物にも代えがたい。
華氏451度 (1964年) (ハヤカワ・SF・シリーズ) Amazon書評・レビュー: 華氏451度 (1964年) (ハヤカワ・SF・シリーズ)より
B000JAGPH8
No.83
(5pt)

今こそ読むべき

サンタさんからクリスマスプレゼントで頂きました。

60年前に書かれた本なのに、現代社会そのものが描かれている。

刹那の楽しさに身を沈めて、思考をしない毎日。そんなんであんたら幸せかい? とぶっとい釘を刺された気がした。あくまでも作者の想像の世界なのに、ものすごく現代社会とシンクロしている。情報を自分から進んで取り入れ、その情報を元に思索する、今の私達はそれを忘れてしまっている。

そしてやっぱり、本は紙に限る。ページをめくる快感は何物にも代えがたい。
華氏451度 (ハヤカワ文庫 NV 106) Amazon書評・レビュー: 華氏451度 (ハヤカワ文庫 NV 106)より
4150401063
No.82
(5pt)

今こそ読むべき

サンタさんからクリスマスプレゼントで頂きました。

60年前に書かれた本なのに、現代社会そのものが描かれている。

刹那の楽しさに身を沈めて、思考をしない毎日。そんなんであんたら幸せかい? とぶっとい釘を刺された気がした。あくまでも作者の想像の世界なのに、ものすごく現代社会とシンクロしている。情報を自分から進んで取り入れ、その情報を元に思索する、今の私達はそれを忘れてしまっている。

そしてやっぱり、本は紙に限る。ページをめくる快感は何物にも代えがたい。
華氏451度 (ハヤカワ文庫SF) Amazon書評・レビュー: 華氏451度 (ハヤカワ文庫SF)より
4150116911
No.81
(5pt)

本は紙でできている。燃やさずとも、読む者の心を熱くさせる物語。

華氏451度 (ハヤカワ文庫SF)

2012年6月5日に91歳で亡くなったブラッドベリの初期の長編。帯に「追悼──レイ・ブラッドベリ 幻想と叙情の詩人」とあるが、同じ初期の代表作『火星年代記』と違って(どちらも不朽の名作SFだが)、こちらはリアリティと社会的情熱に溢れた作品だ。

佐野眞一氏の解説は完璧すぎるので、決して先に読まないように。と言いつつ、一部引いてみよう(笑)
「本はよく森や宇宙にたとえられる。一本の樹木では森にならず、一つの星では宇宙にならない。夜空を見上げると、無数の星がある。その星と星を結んで大熊座とかオリオン座とか名づけたのは、人類の叡智である。
 読書とは、無数の星のなかから好きな星を選び取って自分だけの星座をつくる行為に似ている。それにはベストセラー本を読むだけでは無理である。」

図書の森に、SFの宇宙に、この『華氏451度』がそびえ立ち、光り輝いていることを幸せに思う。それを決して忘れてはならない。この作品で描かれているのは国家の検閲ではなく──著者も解説者も述べているように──読者が減ることによる文化の破壊、なのだから。
華氏451度 (1964年) (ハヤカワ・SF・シリーズ) Amazon書評・レビュー: 華氏451度 (1964年) (ハヤカワ・SF・シリーズ)より
B000JAGPH8
No.80
(5pt)

本は紙でできている。燃やさずとも、読む者の心を熱くさせる物語。

華氏451度 (ハヤカワ文庫SF)

2012年6月5日に91歳で亡くなったブラッドベリの初期の長編。帯に「追悼──レイ・ブラッドベリ 幻想と叙情の詩人」とあるが、同じ初期の代表作『火星年代記』と違って(どちらも不朽の名作SFだが)、こちらはリアリティと社会的情熱に溢れた作品だ。

佐野眞一氏の解説は完璧すぎるので、決して先に読まないように。と言いつつ、一部引いてみよう(笑)
「本はよく森や宇宙にたとえられる。一本の樹木では森にならず、一つの星では宇宙にならない。夜空を見上げると、無数の星がある。その星と星を結んで大熊座とかオリオン座とか名づけたのは、人類の叡智である。
 読書とは、無数の星のなかから好きな星を選び取って自分だけの星座をつくる行為に似ている。それにはベストセラー本を読むだけでは無理である。」

図書の森に、SFの宇宙に、この『華氏451度』がそびえ立ち、光り輝いていることを幸せに思う。それを決して忘れてはならない。この作品で描かれているのは国家の検閲ではなく──著者も解説者も述べているように──読者が減ることによる文化の破壊、なのだから。
華氏451度 (ハヤカワ文庫 NV 106) Amazon書評・レビュー: 華氏451度 (ハヤカワ文庫 NV 106)より
4150401063
No.79
(5pt)

本は紙でできている。燃やさずとも、読む者の心を熱くさせる物語。

華氏451度 (ハヤカワ文庫SF)

2012年6月5日に91歳で亡くなったブラッドベリの初期の長編。帯に「追悼──レイ・ブラッドベリ 幻想と叙情の詩人」とあるが、同じ初期の代表作『火星年代記』と違って(どちらも不朽の名作SFだが)、こちらはリアリティと社会的情熱に溢れた作品だ。

佐野眞一氏の解説は完璧すぎるので、決して先に読まないように。と言いつつ、一部引いてみよう(笑)
「本はよく森や宇宙にたとえられる。一本の樹木では森にならず、一つの星では宇宙にならない。夜空を見上げると、無数の星がある。その星と星を結んで大熊座とかオリオン座とか名づけたのは、人類の叡智である。
 読書とは、無数の星のなかから好きな星を選び取って自分だけの星座をつくる行為に似ている。それにはベストセラー本を読むだけでは無理である。」

図書の森に、SFの宇宙に、この『華氏451度』がそびえ立ち、光り輝いていることを幸せに思う。それを決して忘れてはならない。この作品で描かれているのは国家の検閲ではなく──著者も解説者も述べているように──読者が減ることによる文化の破壊、なのだから。
華氏451度 (ハヤカワ文庫SF) Amazon書評・レビュー: 華氏451度 (ハヤカワ文庫SF)より
4150116911
No.78
(5pt)

あまりにも普遍的な“読書人批判”

黙示録的な傑作。
今日のような発火しそうな酷暑のなかで読むと、いっそうズシリと来る。

若いときは、良く出来た近未来小説と思ったが、いまは違う。
これは、心底おそろしい小説だ。今年6月にブラッドベリが亡くなったとき、
再読しようと思ったものの、盛られた内容があまりにも昨今の出版(とメディア)
状況に似過ぎていることを再確認するのがおそろしく、ためらっていた。

それでも開かずにおれなくさせるのが、傑作の磁力であり、
開けばつき進むように読破せざるを得ないのが、名作の証明だ。
そして、本作が半世紀以上前に描かれたことに、改めて畏怖せざるを得ない。
メディア批判、体制批判、社会風刺、それ以上に古びないのは、いわば
“読書人批判”が実に揺るぎない構成とレトリックで描かれているからだ。

本作がおそろしいのは、自分がガイ・モンターグのようになることでない。
もちろん、彼の妻のようになることでもない(とはいえ、読書を知らず書物そのもの
を嫌忌し、ただダラダラとテレビ漬けになる妻と彼女の友人たちの描写は実に出色だ)。

真におそろしいのは、モンターグの上司である焚書官のように、あまたの読書体験を
もちながら、読書を憎み、読書家を罵り、記された言葉そのものを空疎な虚言と
侮蔑するようになることだ。古来、「論語読みの論語知らず」という格言もある。

改版された本書は、解説を佐野眞一が書いています。
編集者の意図は明らか。ただし(矛盾するようだが)本書の愛読者なら
佐野さんに言われなくても、今そこにある危機の底知れなさは、
わかり過ぎるくらいわかっているはず。
華氏451度 (1964年) (ハヤカワ・SF・シリーズ) Amazon書評・レビュー: 華氏451度 (1964年) (ハヤカワ・SF・シリーズ)より
B000JAGPH8