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硝子の葦



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【この小説が収録されている参考書籍】
硝子の葦
硝子の葦 (新潮文庫)

硝子の葦の評価: 3.92/5点 レビュー 36件。 Bランク
書評・レビュー点数毎のグラフです平均点3.92pt


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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全24件 21~24 2/2ページ
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No.4:
(5pt)

さらさら乾いているのだが

文章も、登場人物もさらさら乾いていて、ともすれば人を拒否するような感じが
凛々しい。
媚を売らない冷静さの中に、登場人物の熱い情熱が散りばめられていて、
心打たれる。
運命には逆らえない。逆らわずに生きて行く。だけども流されて生きていくのではなく、
淡々と受け止め、自分の意思でただ生きて行く主人公には高貴な雰囲気さえ漂う。

素敵な一冊。




硝子の葦Amazon書評・レビュー:硝子の葦より
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No.3:
(5pt)

静かに狂っていく主婦の日常

歳の離れた夫の交通事故をきっかけに、主婦の日常が崩れていく様子が、とても静かに描写されています。
さまざまな人間関係や愛憎が表に出始め、その感情的になるはずの描写が抑えられて、ただただ静かなストーリー展開。
日常が狂い始めさらに事件を呼び込んで、戻れない所に追い込まれていく様子が丁寧に書き込まれていて、読まされました。
温度のない女性の情念をひたひたと感じる面白さを感じました。


硝子の葦Amazon書評・レビュー:硝子の葦より
4103277211
No.2:
(5pt)

こんな、すばらしい作家が、日本にいたとは!

読書好きの友人に、桜木紫乃、知ってる? 彼女の小説『凍原』、すごいよ! と薦められ、正直、名前、聞いたことないし……と思ったのだが、その友人の薦める本はこれまで外れだったことがないので、まあ、新しい作家も開拓しようと、読み始めて……ノックアウトされたのでした。
その桜木紫乃の最新作が出た! 『硝子の葦』、すばらしい! 面白い!
とにかく文章がいい。美文調でもなく、軽快なテンポのケータイ小説にもない、すこやかな日本語で丁寧に書き綴られた文章。目で追って読んでいても心地よい。ストーリーもなかなかだ。
こんなに優れた小説、比類ない作家が、なぜ、埋もれたままになってしまうのか? 薦めてくれた友人がいなければ、『硝子の葦』を、私も手にすることはなかっただろう。
小説の最後、(ミステリーでもあるので、あらすじは書けないのだが)雪のシーンは、登場人物とともに、「どうか……」と祈るような気持ちになった。
硝子の葦Amazon書評・レビュー:硝子の葦より
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No.1:
(5pt)

次の作品が待ち遠しいランキング、トップクラス

良く行く本屋で、表紙と帯に惹かれて手にした本である。いうなればジャケ買いした本、ということだ。購入後に調べてみると、海堂尊の「バチスタ」シリーズの表紙を描いている人の絵、だった。著者の名前は、どこかで聞いたことがあった、という程度で、実際に読むのはこれが初めてだった。一読、驚いた。すげえよ、これ、と。一体、何にか。最近の小説にありがちな、この時、主人公はこう感じたとか、こういう理由からこのように振る舞ったのであるといった、作者が、「この登場人物のことは、こう理解してください」と共感を強いる押しつけがましさがなかったのである。そこに、だ。そこに、震えた。その潔さと、勇気に。行間を読む快楽を、自分の想像力で場面を構築し、動いている人の内面を類推する喜びを、久しぶりに得られた本、といいかえてもよい。ストーリーを追うだけでも十分楽しめるが、文章が締まっている。流し読みを許さない密度で迫ってくる。なかなかここまで考えに考えて言葉を選び配置している作家もめずらしいのではないか。プロットも練りこまれている。具体的に記せば、ネタバレしそうで怖いから書けない。そのくらい繊細で、かつ、大胆だ。今年初めて読んだ作家の本、ということでいえば、梓崎優の『叫びと祈り』に匹敵する衝撃だった。梓崎のものとの違いは、こちらの方が映像化したときにも楽しめるに違いないと思った、という点である。次の作品が待ち遠しいランキング、トップクラス。書いてくれ、もっと。この路線でもいいし、違う方向性でもいい。素直に惚れた。その前に既刊を読まなければならないが。
硝子の葦Amazon書評・レビュー:硝子の葦より
4103277211

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