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(短編集)
廃墟に乞う
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廃墟に乞うの評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.58pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全60件 41~60 3/3ページ
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直樹賞と言うほど面白いとも思いづらかった。 暗い作品はキライではないのだが登場人物の台詞などの言い回しに面白みがなく 人が話すような口語ではなく台詞も文語でした。 私はとても気になったのですが、とても好みの分かれる作品でした。 | ||||
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短編ひとつひとつの出来もあまり良いとは思えないし、主人公の休職中の刑事も光らないし、ぱっとしない小説だった。短編小説は、長編よりも難しい、といわれるらしいけれど、なるほど、これではねえ、と思わせられました。 | ||||
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北海道の雰囲気というのか匂いというか空気というものが大変よく出ています。 目を閉じていると情景が浮かんでくるような。 私は笑う警官のファンなのですが、、この作品も面白かったです。 でも短編より長編の方がいいかな、という思いも残りました。 でもそれは直木賞作家にありがちな、ほかにもいい作品がいっぱいあるからだと思います。 | ||||
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想像力をかき立ててくれる。そして犯人に結びつける演出が非常に凝っている。休職中の仙道刑事の役がいい! | ||||
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休職中の刑事が、事件を解決していくというストーリー。 まず設定が新しくて、興味をそそられました。 探偵のようにこっそり動くことはないけれども、 実際に捜査している刑事よりは情報を仕入れることは容易ではない。 そんなギリギリのところが、面白さだと思います。 6つの短編それぞれが全く違った設定だし、 北海道の風土に精通している作者ならではの視点で、 面白く読みました。 ただ、「犯人を捕まえる」ことが最終目的のお話ではないので、 一つの事件の顛末がはっきりしないことに、 私はストレスを感じてしまいました。 人間ドラマと思って読むか、謎解きと思って読むか、 読み手の好みの問題だと思います。 そういう点で、評価が分かれる作品ではないでしょうか。 | ||||
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省略・描かなさがうまい。ある殺人事件で凡ミスを犯し、責任感と衝撃から休職を命じられた北海道警の刑事。仙道のひきずる過去の大事件、その他関わったいくつかの事件、同僚をはじめとする人間関係が、少しずつ引っ張り出されて描かれる。大きな背景があぶり出しのように浮かび上がる。 また、本作で関わるいくつかの事件にしても、あまりしつこくひらめきやオチを説明しない。その省略の仕方が絶妙だ。少しずつ過去を乗り越えていく過程にも明るさがあり、読後感をよくしている。 表題作「廃墟に乞う」は特に佳作。犯人の身勝手な理屈にふりまわされながら、心のどこかで犯人のやるせない孤独に心を通わせる微妙な心情が繊細に感じられる。だから「乞う」なんて言葉が使われたのだなあ。 | ||||
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直木賞受賞で著者を知り,本作を手に取った. サスペンス小説なのかと思い読み始めたが,短編の事件がつらつらと並び, 何のドラマチックな山もなくそのまま終了. 正直拍子抜けしてしまった.直木賞って..... というのが正直な感想, 直木賞の作品は多々読んできたが,その中でも低いランクと評価する. 期待しすぎた私が悪いのか... | ||||
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本当に個人的な都合で、最初の3編だけを読んで、手元から消えたのだが(涙)。 最初の「オージー好みの村」などは驚くほど「謎解き」などのレベルが低く、これは駄目だと思った。しかし、3編目の「兄の想い」は十分に満足のいく作品だった。展開が進むに連れて、それなりに謎解きもあるし、そんなことより構成が巧みで、多面的な人間に会ってゆく中で、豊かに事件の真相が明らかにされてゆく、高質な作品を読む緊張感が味わえた。読後、爽快だった。 出来にバラツキがここまである一冊の本は珍しい。またいつか手にして、残りを読めれば読みたい。 その後、お蔭様で最後まで読了できました。 「オージー好みの村」評価C 「廃墟に乞う」評価C 「兄の想い」評価A 「消えた娘」評価A 「博労沢の殺人」評価B 「復帰する朝」評価BかC 私の「個人的な採点」は以上のとおり。言いたいことは、「作品の水準にバラツキがあるように思える。中盤の二編などは相当に良い」ということで、これから読む人の誰かの参考になればなぁと願っています。 | ||||
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警察小説が好きで話題性から本を知り読みました。 暗い雰囲気だと思っていたのですが、短編なのに厚みのある内容に夢中になっていました。 色々な人間模様や生じる葛藤、過えも去の過ちから現在につながる事件など、とても読み応えのある内容でした。 | ||||
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連作短編集でそれぞれに味わいもあり、安定した実力は感じます。 ただ、それぞれの登場人物の掘り下げも浅く、全体に物足りない感想です。 ミステリーとして読むには、プロットに目新しさもありませんので、お勧めしません。 純粋に休職中の刑事仙道がかかわった事件の人間模様を描いた作品として読むと 楽しめると思います。 著者の人物描写がきっちりしている作品が好きで何冊か読んだだけですが、 直木賞なら佐々木譲氏別の作品でも良かったのでは?という気がしました。 直木賞作品の選定基準がわかりませんが、賞に期待して手にとる方も多いと思いますので あえて少々辛口に☆2つです。 | ||||
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佐々木は、昔冒険小説がうまかったが、近頃の警察を題材にした小説もなかなか。ただ、短編よりもやはり長編のほうがいい。もっと前に直木賞を取ってもおかしくはなかった。 | ||||
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全般的に暗い話が多いです。行方不明の娘を捜す、殺人の容疑をかけられた身内を救ってほしい、数年前の事件と同じ容疑者の事件ではないか・・・。休職中の刑事に頼むのは無理では?と思えるような事件が次々と起こりますが、主人公の仙道は淡々とこなしていく印象です。直木賞受賞作ですが、恐らく賞の主催者である文藝春秋だからこその受賞との感も否めません。警官の血の方が受賞作に相応しいと勝手に思ってしまいますが、受賞作品はやはり短編で落ち着いた作品が好まれるのでしょうか? | ||||
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六つの連作短編収録。表題作はH22直木賞受賞作。 今年度の直木賞選考委員の五木寛之氏が、 佐々木譲氏に対して、三十年という作家生活に 敬意を表してとおっしゃっていました。 確かに納得です。 警察小説の連作短編集ですがどの作品も粒よりで こなれている、という感じがします。 『廃墟に乞う』は廃墟に設定した場所がいい。 読者として容易にイメージしやすい所。 出所したばかりの男がなぜまた類似犯罪を犯すのか? その犯罪動機も頷けます。 六つの短編をテレビドラマのシリーズとして ドラマ化しても面白いかもしれません。 | ||||
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この小説を読んでいると情景がありありと浮かんでくる。まるでドラマを観ているような気分に浸ることができた。仙道とその周りを取り囲む人々とのやりとりは心理的描写も含めて素晴らしい。 | ||||
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非常に渋い連作短編小説でした。 道警の敏腕刑事だった仙道は、ある事件で深い心の傷を負ってしまう。PTSDを癒すため、休職中の仙道のもとに、さまざまな事件が持ち込まれる。 休職中の刑事という設定が、仙道の行動に大きく制約を課しているのですが、このあたりがまた、読みどころとなっているのです。情報を得ようと現地の警察署へ足を運ぶのですが、そこで興味津々に病気のことを聞かれたり、同情をこめた目でみられたり。当然のことながら「休職中の部外者が、なんで首を突っ込んでくるんだ」とあからさまに不快感をしめされることもあります。 相談を持ち込む人たちは、皆、警察の捜査に疑問を持ったり、おざなりな対応に不満をもったりしています。組織の力で解決できなかった事件を、仙道が快刀乱麻のごとく解決できるはずもないのですが、このあたりも、うまくバランスをとっています。さりげなく仙道の言葉をきっかけに事件が方向を変えていく、ヒントが解決の端緒となる、など、佐々木小説のリアリティを保って書かれているところは、感心します。 しかし、私にはちょっと渋すぎました。どうも、こういうトレンチコートに哀愁の後姿が似合う作品は苦手意識が強くて。 またミステリを期待して読んだことも肩すかしでした。刑事が主人公の普通の小説としてお読みください。そうすれば表題作などは、なかなかの感動の秀作です。(いつになったら真犯人がでてくるんだろうと、トンチンカンなことを考えて最後にガックリしたのは秘密です) また全体に暗いトーンでしたね。事件も暗いし、終わり方も暗い。最後に仙道自身が立ち直り始めた兆しが見え、そこは救いになりました。 | ||||
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ラブホテルで40代の女性が殺害された。ある事件で心に傷を負い休職中の仙道は、 13年前に担当した娼婦殺害事件に手口が似ていることに気づく。「そのときの被疑者 古川幸男は出所しているのか?」仙道は、古川の故郷を訪ねることにしたのだが・・・。 表題作を含む6編を収録。直木賞受賞作品。 主人公は、休職中の警察官。事件に対し何の権限もないまま、依頼人の懇願により、 真相究明に乗り出す。限られた時間、限られた事柄から、彼は事件の裏に隠された真実に 迫っていく。そして、その真実にからみついたさまざまな人間たちの愛憎や悲哀も知ることに なる・・・。どの話も読み手の心に深く入り込んでくる。特に印象深かったのは、表題作の 「廃墟に乞う」だ。登場人物たちの胸の中に抱えるもの、何気ないしぐさの中に隠された 心の闇などを、作者はていねいに、そして深く描いている。派手さや強いインパクトはないが、 いぶし銀のような渋い魅力を持つ、味わいのある作品だと思う。 | ||||
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最近、よい本に行き当たらず欲求不満であったが、一気に読めました。 皆さんに、お勧めします。 | ||||
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北海道警の心の痛手を癒すために休職中の刑事仙道孝司を主人公にした連作短編集です。 著者は、日本でも「私立探偵」を主人公にした推理小説が出来ないかを試した作品であると語っています。 その点については、ある意味では成功しているし、ある意味ではやはり無理があると言うことでしょう。 主人公を休職中の刑事とした設定は成功しています。 刑事の視点を持ちながら、警察手帳を見せられないと言う制約の中、警察とは別のアプローチをすると言うことで、今までの「警察小説」にない新たな感触を持ちました。 しかも、精神的な病気療養中と言うこともあってか、非常に人間を見る眼が優しく、愛情に溢れた感じを受けます。 そのお陰で、非常に読者に訴えかけるものの多い作品になっているような気がします。 一方で、休職中とは言え、やはり警察組織の情報を入手せざるを得ないと言う意味では、完全な「私立探偵」足り得ないところが残念でした。 こうしたことは、先に、斎藤栄も試みていますが、そちらも警察OBと言うことでの情報入手を前提にしています。 そうした「情報」面での壁が破れない限り、日本での「私立探偵」による推理小説と言うのは、なかなか難しいのかも知れません。 いずれにしても、小説としては十分に堪能できる作品集でした。 | ||||
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佐々木譲は長編小説も当然旨いが、本書のような短編連作警察小説を書いてもそれ以上に評価できる作家と思う。ここ数年国内ミステリー市場でも警察小説が脚光を浴びいるが、その分野では今最も油が乗った良作を書いてくれる人と思う。今野敏、黒川博行もいいが作品の安定度は彼が一番と感じる。本作は、休職中の北海道警察本部捜査一課 仙道孝司を主人公とした 作品で、各事件における犯人、容疑者の犯罪動機、心の葛藤等を冷徹な視点で描ききっている。何時ものごとく、文章に余分な味付けは無く、硬質で短めの文体、但し表現豊かな描写が とても新鮮に感じる。まさにプロの仕事といって良い。短編6作の中でも作品のタイトルにもなった「廃墟に乞う」は秀作。終盤での仙道、犯人のギリギリの心情、よもやの結末が印象に残る。 | ||||
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私は北海道に住んでいます。仕事で訪ねた土地が多かったので、 舞台となった街の雰囲気や季節感をリアルに感じながら読みました。 作品は、連作短編集で 「オージー好みの村」、「廃墟に乞う」、「兄の想い」、「消えた娘」、 「博労沢の殺人」、「復帰する朝」の六篇で構成されています。 「消えた娘」で行方不明の娘を探しまわり、途方にくれる父親の切なさ が印象的です。 | ||||
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