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ヒア・カムズ・ザ・サン
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ヒア・カムズ・ザ・サンの評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.67pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全36件 21~36 2/2ページ
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2013年 最初に読んだ本。 私自身がこの本に吸い寄せられたんじゃないかと思う設定にびっくり。 読み進めていくうちにカオルに感情移入しすぎて,どちらの話も切なくなった。 1話目は「カオルのいれてくれたお茶」がなんともいえないなぁと思った。 モノから感じ取る能力がなくてもそんな風に思える気がした。 2話目は「親を諦める」ということ。 ここらあたりから泣きながら読んでしまった。 自分のことに置き換えてしまいながら,さらに苦しくなる一方,こんな風に自己解決していけば,ラクになるなと思えた1冊でした。 真也のひめられた力の強さは特別だけど,ものから感じ取れるんじゃないかと思ってしまいました。 | ||||
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主人公と登場人物が同じで同じ時期を描いたストー利が異なる2つの物語。 最初それがわからず2つめを読んでいて納得。 有川浩さんのいつもながらの発想に感心しきり。 自分的には1話目の方が好き。 登場人物の感情の変化が伝わってきて面白かった。 2作目は恋人の父親の性格が自分の会社にいる人を思いだし興味深かった。 いつもながら心理描写がうまいですね。 | ||||
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物にしみついた思いがわかる主人公、という設定が そこはかとなく、吉本ばななでした。 主人公が同じで設定の違う2つの物語が展開されていますが、 どちらかというと前半の方が好みでしたね。 でも、いずれもじんわりといい話です。 | ||||
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Here comes the sun. ほら太陽が顔を出すよ。 何が太陽なのか。 7行の概要にもとづいてできた有川浩による小説と 作家による劇。 劇の筋に影響を受けて作ったもう一つの小説。 2つの小説の主人公と設定は同じだが,展開は異なる。 一方は父親が亡くなっていた。 他方は父親は虚勢癖がある。 どちらも男性の同僚が助け船を出す。 最初の話は男性の不思議な能力が主題。 有川浩らしいのは最初の話だが、 もう一方の話も有川浩の平衡感覚が伺える。 | ||||
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たった七行のあらすじから同じ登場人物で二つの物語が出来上がった。物や場所に残された人の記憶をそれに触れることで“見えてしまう”力を持つ30歳の真也。妻子と別れてまでアメリカでの再起にかけたカオルの父・晴男。20年ぶりの突然の帰国に複雑な思いを抱え空港に向かうカオルと伸也。二つの物語で伸也がふれた晴男がカオルに宛てた手紙はどちらも立っていられないくらいの強い思いが込められており、それにふれた瞬間に渦を巻くように伸也の中に流れ込む。どちらにもカオルを愛する父親の情が痛いほど強く込められていた。そしてカオルもまた20年間ほったらかしにしてきた父への愛憎に苦しんでいた。二人の気持ちを“力”で知ってしまった伸也は祖母が科した禁忌・・・自分の欲得のために力を使ってはいけない・・・を、再び逢うことがないかもしれない親子のために“力”を使い二人の本当の気持ちを探していく。頑なな親子の気持ちをほぐし素直に向き合えた時・・・。二つの物語の結末は当然違います。物語の雰囲気もそれぞれに違いを楽しめます。どっちのお話の方が好きですか? | ||||
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出版社で働く真也には不思議な能力があった。それは、品物や場所に残された人の記憶や想いを 感じ取ることができるものだった。ある日彼は、20年ぶりに帰国するという同僚のカオルの父を 迎えるために空港に向う。そこで彼が感じ取ったことは・・・。2編を収録。 ひとつの発想から、まったく違う物語が紡ぎ出されている。それはとても興味深いことなのだが、 いまひとつ感動にかける。ありふれた物語、ありふれた感動場面。どこか白々しさを感じてしまう。 ぎこちなさ。不自然さ。読んでいてもどこかにそういうものも感じてしまう。人物像も現実味に 欠け、共感できるには至らなかった。のめり込みづらい作品だと思う。前半の作品よりも、後半の 作品により強くそういう感じを抱いた。今まで読んだ有川作品には感じられなかったものだ。最初に テーマを与えられてから描かれた作品だからなのだろうか?とはいえ、どちらも父親の娘に対する 愛情や、人が人を想う心はよく表現されていたと思う。読後感は悪くなかった。 | ||||
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有川浩の作風は好きで、図書館戦争シリーズを省いてほぼ全部読んでいます。 この作品は、最近の有川浩らしく「まあまあ」な感じです。プロットも面白いし、ぐっとくるし、意外性もある・・・なのに、何だろう、この期待を裏切られた感は。 やっぱり、初期3部作から阪急電車、フリーター家を買う、ごろのワクワク感を求めてしまうからかな。 有川さん、あなたも「普通」の日本の作家だったんですね・・って感じかな。 本心は、もっと骨のある、読んで魂が震える作品を読みたい。有川さんなら書いてくれるはずと思うのは、僕の勝手ですかね。 | ||||
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ストーリーセラーもそうでしたが、中編2本を一冊にまとめる場合、作風の異なる話にしたほうがよいですね。 今回なんかはとくに、登場人物の名前が同じでパラレルな世界を描くという試みなので、 彼らに感情移入しづらかったです。前編だけでいいじゃないか、と。 すごく素敵なヒロインもいて、主人公にも特殊能力があって、これで長編1本分掘り下げて書いたら もっと良かったのにと、そういう思いが強いので、大好きな有川先生ですが、★の数は厳しめです。 | ||||
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主人公の設定と、冒頭部分が7行分決まっている中で 書かれた二つの物語。 一編は 温かく、切ない背景の込められた いわば正統派。 一遍は 弱くて情けなくてあぁっもう。 と思うのだけれど やはり最後が温かい作品。 ほぼ同じ登場人物、ほぼ同じ場所で 全く違う物語です。 きっと読後感の良いのは正統派の方だと思います。 が私は後半部分に書かれたもう一遍の物語が 共感を持って、好きでした。 親への葛藤から、頑なになってしまう女性と 大風呂敷を広げ過ぎて自分では収める方法の分からなくなった父親。 その間を取り持つ主人公。 どのベクトルにも、愛情があります。 好きだから許せない。 好きだから格好つけたい。 好きだから、呪縛を解いてあげたい。 心理描写がそれぞれの立場を鑑みると 分かるだけに、何とかうまく行って欲しいと願わずにいられませんでした。 有川さんの代名詞 ベタ甘な会話こそありませんが 特に後半の一遍は 主人公と女性の間柄が十分甘いです。 想い合っています。 合うか合わないかは人それぞれかと思いますが 有川さんファンの方には伝わるんじゃないかと思います。 | ||||
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7行のあらすじから、作られた2つの話。 どちらもすごく面白かった。 有川さんは、本当に人物を書くのが上手いなぁと実感。 「読む側」の人間だけど、歯噛みしちゃうくらい上手いし、引き込まれます。 パラレルの方のお父さんとか「いるいるこういう人!」とイライラしながらも、 苦笑してしまいました。 そして、最後はグスグスしてた。あれは泣けます。 それに生まれ持った力のせいで、知りたくもない、 他人や自分の悪意に気づかされるってのは、つらいだろうと思います。 知るべきではないことを知ってしまうという引け目も、きっと永遠に消えない。 そんな真也には、「ずる」をせずにがむしゃらに頑張っているカオルが眩しい。 そんなカオルの輝きを曇らせないようにと自分の意志で力を使い、カオルを救った。そのことが、きっとその力を愛する第一歩になるんだと思いました。 | ||||
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舞台と小説を一緒にして、両方の販売を促進する「売る側」の大人の事情があったのはわかりますが、 パラレルで話が断絶されるよりも、本編をもっと長くじっくり書いてもらったほうがよかった…というのが本音です。 例えるならなら、人気漫画の単行本の最後の話が、読みきりで発表されたバージョンになっているようなかんじです。 だけど、今回残念なのは、その読みきりが本の半分を占めてしまっているってるという点。 パラレルの話がもっと短くて、本当にオマケって感じだったら一冊になってても全然、文句ないです。読みきりって扱いで納得し、両方楽しめたと思います。せっかく単行本で1冊の本にきちんとお金を払ったのに、同じ話(設定は違うけど)を2回読まされて、さらに2回目の話の筋が1回目の話よりも劣るのは、正直ファンでもきつかったです。 役者の顔がわかる人や、脚本家のことを知っている人が読んだらパラレルも面白いのかもしれませんが、 劇団のほうに全然興味がない人には、役者が両方読んでみたいといったから、というような2つを一緒にして売り込む理由を取って付けたような宣伝文句なんか、どうでもいいです。身内で楽しみたいなら、単行本にしてこんな金額で出版しなくてもいいんじゃ…っていうのが本音です。(ごめんなさい) それから、もう一個残念なのが… ストーリー・セラーも、この本も、新潮社さんから出版される本は主人公が二つとも小説家、 小説家の主人公の話って1回、一人の作家さんでよんだら十分だな〜っておもうのも本音です。 *追記、今回は主人公は編集者です。小説家も編集者も、脚本家も…私の中では「書くことを職業にすること」でひとまりです。 ちょっとずれますが、別冊 文藝春秋 2012年 03月号 [雑誌]覗いてみてください。(3月号はまだ読んでいませんが)毎号、数人の作家さんが作家を主人公にした話を書いています…読むほうは、「あ〜、また作家が主人公?!」って正直思いながら読んでいます。でも、作家さんにとっては「はじめての」主人公が作家で、彼らにとっては斬新な設定なんだろうな、ってことで我慢してます。ですが、まさか一人の作家さんが2つも作家さんを主人公にされた物語を書くなんて…。正直驚きました。 ストーリーセラーがおもしろかったのは、有川さんの初の小説家が主人公の話だったから。 読者は、作家さんのこと(作家としての考えや、日常)が知りたければエッセイを読みます。 小説家主人公の本を書くなら、正直エッセイを書いてほしいです。 物語を私たちが読むのは、物語を楽しみたいからです。作家さんの思いや気持ちは、物語を通して汲み取るので「小説家であること」をあえて主張されてしまわなくて良いのにっておもいます。 出版業界だけじゃなくて、演劇業界も潤ってほしい、県庁おもてなし課で、地域復興の話を書くんだからそれが現実になってもいいじゃない!というかんじで現実と小説のコラボに最近すごく力を入れておられているのは、素敵です。文句なしです。 シアター! (メディアワークス文庫)も、県庁おもてなし課も楽しく読みました。 で〜も、「ヒアカムズサン」物足りないです。 星4つなのは、本編の物語はわくわくしながら楽しめたから、星1個おまけにしてつけました。 批判的でごめんなさい。 | ||||
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読後の感想としてはとても面白い本だったと思います。しかし、個人的に後半のパラレルはなくてもよかったと感じます。前半で自分の中で勝手に想像していた人物像が崩れてしまい残念でした。別の作品と考えればいいのですが、ならば一冊にまとめなくてよかったのかなあと。 また、舞台で上演されていたそうですが、そんなことは何も知らない私からすればどうでもいいことでで、押しつけがましい印象を受けました。加えて言うなら、7行のあらすじから誕生した、などというのはさらにどうでもいい情報です。無駄な情報を載せなくても、面白かどうかは読者が判断することで、出版社に押しつけられることではないと思います。とてもいい本でしたが、書籍の形式がしっくりこなかったのでこの評価です。 | ||||
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有川浩は、今日本で最も物語作りがうまい作者の一人と思います。この作品も甘さが十分すぎるのにもかかわらず、非常にうまい。感動を呼ぶ場面も多い作品です。 でも、この作品は、うまさのみが前面に出てきており、「図書館戦争シリーズ」などのような斬新さとか、「県庁おもてなし課」のような甘い中にも鋭い切り込みとか、「阪急電車」のようなじっくりとした感動とか、そうした他の作者とは一線を画す新しさが多少欠けていると感じます。 もちろん、有川浩の作品をはじめて読む取っ掛かりには十分といえるでしょうが、有川浩ファンとしては、甘さを多少抑えても、人に感動と明日への希望を呼ぶ作品をぜひ書いて欲しい、いや有川浩なら絶対にそうした作品が書けると信じて、エールを送りながら星4つとします。 | ||||
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面白かったです、本編が。 個々のキャラクタが強い芯を持っていて、気持ちよかったです。 特に輝子おかあさまが!!! カーテンの後ろに隠れろって……ちびっ子でもバレるのに。 真也が突っ込む瞬間、爆笑しました。 パラレルは個人的に無しの方向で……。 本編で気分よく終われた心地に、水を刺されたようで。 完全別個のお話とは分かっていても、です。 | ||||
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7行のあらすじから生まれたという話ですが、たった7行からよくここまで物語が作れるなあと感動しました。 特に前半のヒア、カムズ、サン、キャラが際立っており、どの登場人物もこの物語になくてはならないキャラだと思います。 最初のエピソードで主人公真也がベテラン作家とのトラブルを解決するエピソード。主人公やヒロインの性格や関係を説明するための物語の導入部かなと最初おもいました。しかしそこで主人公が後輩編集者に言った言葉が、ラストに再度語られており、そのためのシーでもあったんだと思い至りました。 個人的には天然で癒し系、そうれでいてとても聡明なヒロインのお母さん、輝子さんが大好きです。こんな看護師さんいたらいいなあ。 | ||||
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"真也は30歳。出版社で編集の仕事をしている。 彼は幼い頃から、品物や場所に残された、人間の記憶が見えた。 強い記憶は鮮やかに。何年に経っても、鮮やかに。 ある日、真也は会社の同僚のカオルとともに成田空港へ行く。 カオルの父が、アメリカから20年ぶりに帰国したのだ。 父は、ハリウッドで映画の仕事をしていると言う。 しかし、真也の目には、全く違う景色が見えた……。" 演劇集団キャラメルボックスの公演パンフレットに書かれた7行のあらすじ。 この時点で脚本家はまだ物語を書いてはいない。 このあらすじに興味をもった有川浩さんに、俳優の阿部丈二は脚本家・成井豊と小説家・有川浩の二人の物語を読んでみたいと望んだ。 三題噺のように、有川浩さんには7行のあらすじだけが与えられていたわけで、そんな条件の中、これだけのストーリーが紡ぎ出せるというのは本当に恐ろしいと思います。 「ヒア・カムズ・ザ・サン」は、作家・麻井とのトラブルの対応を描く冒頭のストーリーが秀逸。真也がカオルに対して思っていること、カオルが真也に対して思っていること、「人が人を思う」というキャラメルボックスと同様の主眼が強い言葉で記されています。 真也自身の言葉が強いのは、こちらかな。 「ヒア・カムズ・ザ・サン Parallel」に至っては、舞台の「ヒア・カムズ・ザ・サン」の登場人物、設定がほぼ活かされたまま、異なるストーリーが描かれています。 とはいえ、キャラメルボックスの役者をあて書きしているうえに、晴男の病などの設定も活かしているので、ちょっとストーリーが窮屈になった気がします。 ただ、どちらの真也も非常に魅力的に描かれており、ストーリーを追うだけで胸がつまって、よそ見もせずに物語に没頭してしまいます。 なんですかっ、この感情量は。 惜しむらくは、この物語と同時に舞台版のDVDが販売されなかったこと。 舞台版を観ると、Parallelの印象もかなり変わってくるのではないかと思いました。 | ||||
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