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春から夏、やがて冬



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【この小説が収録されている参考書籍】
春から夏、やがて冬
春から夏、やがて冬 (文春文庫)

春から夏、やがて冬の評価: 3.67/5点 レビュー 30件。 Bランク
書評・レビュー点数毎のグラフです平均点3.67pt


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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全19件 1~19 1/1ページ
No.19:
(5pt)

心にポッカリ穴が開く

『葉桜の季節に想うということ』のような大仕掛けはなかったけどこれはこれで凄い作品だった。こちらの作品の方が好み。葉桜〜と本作で衝撃を受けて歌野晶午氏の作品を一時期読み耽った。東野圭吾氏の『容疑者Xの献身』や夏樹静子氏の『天使が消えていく』などに感銘を受けた方にはおすすめ。
春から夏、やがて冬Amazon書評・レビュー:春から夏、やがて冬より
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No.18:
(5pt)

読んで損は無い作品

一瞬で読み終わってしまった…
正直な所、つづきがもう少しあって欲しかった。
平々凡々な人間の人生を狂わす出来事…
その対局の人生を歩む少女
ただただ悲しいだけで、虚しく、寂しいと感じた。
ミステリ作品なのだろうけどミステリ好きじゃない人も読みやすい話なのでオススメです。
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No.17:
(4pt)

あまりにかわいそうすぎて・・・

救われないラスト。読んだ直後は哀しすぎて、感想を書けませんでした。でも、皮肉な世の中の一面を描いている気がします。昔見た映画を思い出します。題名も忘れましたが、ギャングのボスがなぜか牧師と親友で、最後拘束されて死刑の判決を受けたときに、「笑って死刑台に上ってやる」と豪語するが、牧師が「あなたを尊敬している若い人達のために、死にたくない、助けてくれとわめいてほしい」と頼む。そのボスはその時は「冗談じゃない」と拒否するが、最後、牧師が頼んだ通りに「死にたくない、助けてくれ」とわめく。牧師だけが彼の真意を知っていて彼の為に祈る・・という内容。もう一つはやはりずっと悪いことをしてきた性悪の男が、最後に一ついいことをしようと回り道をした時皮肉にも雪崩の事故に合って死んでしまう・・という内容。
この女性は悪い人でもないのに、かわいそうすぎるが、世の中必ずしも良い人が幸せになるわけでもないしね。
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No.16:
(5pt)

退屈しないかな。

本もキレイで、内容はやっぱり小説の中の話と思いつつ、さっと読めて良かったです。
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No.15:
(5pt)

確かに世界が一変した、衝撃ミステリー。

葉桜の季節に・・も良かったけれど、本作も心にズシリと来た。心情に寄り添い、リアリズムを追及した描写は読み手をぐっと物語の世界へ引き込んでいく。ラストの数ページ。確かに世界は一変した。衝撃。
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No.14:
(4pt)

歌野昌午ミステリーにはまりつつあります♪

昔から荒唐無稽でちょっと不思議なお話が大好物。
不思議と言っても異世界ではなく、現代を舞台に不思議なことが起るドラマにワクワクする。
その意味ではミステリーも『不思議物』と言えるかもしれない。
いわゆる『犯人探し』という本格推理に興味はないが、このちょっと不思議な感覚を味わえるという意味で、
ミステリーに惹きつけられるのかもしれない。

『葉桜の季節に君を想うということ』で歌野昌午ワールドに引き込まれた。ちょっと珍しい感動だった。
この本は2冊目の歌野本。読後感は『やはり期待通り面白かった!』である。

名探偵や刑事が登場しなくても、密室トリックなどなくても、
謎と殺人を含むドラマをミステリーと呼ぶなら、本作も十分にミステリーである。

スーパーの保安部長平田誠は、ある日、末永ますみという若い女性を万引きの現行犯として捕える。
いつもは万引き犯に厳しい平田が、この女の子にだけ妙に優しく振るまい、警察に通報もせず解放する。
平田が末永ますみを許した理由。それは調書に書かれた彼女の誕生日の日付だった。
この平田誠と万引き犯末永ますみを中心に物語が動き出す。

『葉桜の季節に~』を読んだとき感心したのはトリックではなく、ドラマで扱われる題材だった。
それは『悪質な霊感商法』であり、本作では『万引き』である。
どちらもわれわれの日常にある身近なものだ。
こういう日常の扱いがとてもスリリングで、どうなるのだろう? とすぐに引き込まれた。
うまいなぁ~と感心するのだ。

『葉桜の季節に~』より短い本作は、それでも読み応えがあり、読後に切ない余韻を残す。
クライマックスで、ちょっと都合がいい展開だなと思った矢先、最終章で納得させられた。
これが真実なら… あり得るかもと。

とにかく、読んでいて辛かった。末永ますみの純情がひたすら悲しく、可哀想だった。
こういう物語を多くの人に勧めていいものかとも思うが… サクサク読めるのでお勧めします♪
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No.13:
(4pt)

陰惨な人生の果てに待つものは

スーパーの保安員・平田は、万引きした末永ますみを捕まえた。
彼女が昭和60年生まれであることに気付いた平田は、彼女を放免して世話を焼き始める。
実はこの年は、若くして死んだ娘の生年なのだ。

エリート社員であった平田が家族を失う顛末は、読んでいて胸が痛む。
末永ますみは、どこを見ても典型的な底辺住民で、貧困と暴力に苦しむ毎日だ。
今の日本には山ほどありそうな話だが、無気力さが腹ただしい。
通常ならばまるで接点のない二人の出会いが、たがいの人生に重大な衝撃を与えることになる。
探偵も犯罪捜査も出てこないが、本作はミステリである。
人生そのものがテーマのミステリとでもいおうか。意外な真相や逆転が鮮やかな佳作だ。
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No.12:
(4pt)

蛇足。 ただただ本当に蛇足

最後のエピソードが本当に余計でそれがただただ残念。
蛇足。この言葉の意味をこれほど適切に表している例も無いなと思った。

導入〜中盤の引き込みとクライマックスの後半部はすごく良かったのに、最後のエピローグ?で全てがぶち壊しになったと思う。
それまでそれなりにきっちりと辻褄が合って収まっていた物語の世界が、最後のエピソードで、何故?、どうして?、あり得るか?
と言った検証の要素で分断されてしまったし、またその辻褄も合わないものだから、ガタガタになった立て付けの悪い家に家に居るみたいな居心地の悪さを感じるラストになってしまった。
しかし、それを差し引いてもこの作品に対する評価は4を与えたい。
それまでの部分が素晴らしい為である。
物語の世界への引き込み方、読者を無理やり引きずり込んで直面させるようなところは本当に凄い。
心情的にかなり深く入り込んで読んでしまいました。
あと、前回読んだ「葉桜〜」でも感じた事ですが、この作者は社会派の要素が多分にありますね。
社会問題の提起の仕方が非常に上手だと感じました。
そういう所も含めて多くの人に読んでもらいたい作品です。
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No.11:
(5pt)

春から夏、やがて冬

家族を失った人、人生におびえている人の短い期間のやり取り
この2人の心の思いに考えさせられ、思い、とても感心した。
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No.10:
(4pt)

こぢんまりした秀作

作者のこれまでの作品系列からみると、新しい領域に踏み出したかのようにみえる「心理サスペンス小説」、といったところか。 スケールは大きくはなく、トリックは地味で、テーマも重苦しい。 しかし、ストーリーはかっちりしており、人間心理の危うさと犯罪の関係を切実な筆致で描き出そうといている辺り、なかなかに読ませる。
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No.9:
(5pt)

流涙

過去「葉桜の季節に君を想うということ」の衝撃からそれに類した本作品とうたっていた事もあって、
何かの暇つぶしに読もうかと本書を購入した。
読んだのが飛行機の機内ということもあって、本物語に深く入り込みすぎ「葉桜~」の衝撃を超えるとは
納得がいきました。
それは登場人物一人一人にスポットライトが当てられ、人物にそれぞれ光があてられているのはもちろん
その影に至るまでよく描き込まれている所にあると思います。
人物達の物語が始まってそれらが後半にかけて一つにまとまっており、その物語の描き方がうまいと
思わせるのはもちろん、その悲しすぎる結末がなんともいえずまるでお湯の水道の蛇口をひねって遅れて
でてくるお湯のように奥深い涙が止まりません。
生きるという事は本書あとがきにあるようにミステリーなのか、本書のように悲しすぎることなのか、
これはもう著者歌野に聞くしかない。
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No.8:
(4pt)

不幸の連鎖に微かに振り掛けられた救いってのがラスト5ページなのかもしれないけどね

ラスト5ページで世界が反転するほどには私うぶじゃなかった(笑)
『葉桜の季節に君を想うということ』のオチにやられちゃった身としては、
もっともっとすごいオチを期待してしまったんだけど、
あれと比べたら酷でしょうな。。。
まあ、その分だけやりきれなさとかむなしさにどっぷりと浸かることができたかしら?
不幸の連鎖に微かに振り掛けられた救いってのがラスト5ページなのかもしれないけどね。
それで救われるのかどうかはまた別の話だな。
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No.7:
(4pt)

主人公の懊悩描写に。

主人公の苦悩や絶望、諦念の描写がすばらしい。
感情移入してしまい、まるで自分のことのようにそれらを感じる事ができる。
ミステリとして読んでしまうと、冗長だと思われるかもしれないが、
これはミステリではなく、心理描写に重きを置いた小説なのだと評価すべきだろう。

他の著書に、類似した結末を見ていたため、私は本書の結末も実は途中から予想ができた。
救われないのか、救われるのか、そのラインを第三者ですら見極めることが難しい結末で、
心の琴線を震わされた。

しかし、それまで浅はかな行動しかとれなかった登場人物が、まるで人が変わったように
論理的で穴のない手段を実行したことが腑に落ちない。それを簡単に信用した登場人物も、
少しく現実性に欠ける。
未読の方には少々ネタバレになるため詳述はしまないが、換言して表現すれば、
良い方向に捉えるならば、多少余韻を残す形で物語を終わらせることが作者の狙いだったのかもしれない。

一読者が言葉にするのも大変おこがましいですが、結末をもう一段深く追求してほしい作品だった。
ですが、これが名作であることには変わりないと思う。
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No.6:
(4pt)

物語全体的に絶望感が漂っているのだが、それでも全体的に暗い印象はなく読みやすかった

娘を事故で亡くし、そのショックで妻にも先立たれたスーパーの保安責任の男の絶望と救済を描いた物語。

物語全体的に絶望感が漂っているのだが、それでも全体的に暗い印象はなく非常に読みやすかったし、まさかの展開が待ち受けていたので最後まで楽しめた。

あまり書くとネタばれになってしまうので触れられないが、最後まで心に悲しさが残る結末だった。
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No.5:
(5pt)

罪と赦し、そして贖い―

本書は、ミステリー作家で、

『葉桜の季節に君を想うということ』で知られる著者による長編小説。

家族を失い、スーパーで保安員として働く男と、

彼が補導した万引犯の少女を描きます。

愛する娘を失った悲しみと、

時効が成立したことへの絶望、

当初は、『捕まえた側』と『捕まえられた側』

という立場に隔てられていた二人次第に心を通わせる姿

などどの場面も印象的でしたが、

とりわけ印象的だったのは、

後半の急展開とそれが醸し出す読後の余韻です。

赦しと償うをめぐる繊細な心理描写と、

著者ならではのストーリーが見事に融合した本書

著者やミステリーのファンに限らず、

多くの方にオススメしたい著作です。
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No.4:
(4pt)

サッサと警察に突き出していれば、、、  

スーパーの保安責任者の男と万引犯の女の出会い。 
 ひき逃げされて死亡した娘の姿を万引き犯に重ねてしまったことで、二人の微妙な関係が始まる。。。。

「葉桜の季節に君を想うということ」の驚愕のオチも見事だったけど、本作も「ええっ?」となること間違いなし。
 ただしねえ、最近のドラマの「相棒」のように、ストーリー展開はよいけれど、後味が、、、

 湊かなえ女史にも当てはまることだけど、救われないエンディングなので、読んだ後の満足感がいまいち。  ま、これはこれぞれの好みがあるけど、、、

 万引き犯だった 末永ますみ が、どのような心境でメールを打ったのか。それを考えると胸が痛む。
 問題作であることは確実。  とてもストレートでスピーディーな話の展開だし、主人公の平田にも好感が持てる。対比を考えているのか、逆に周りにはイヤな奴が沢山。姪とのエピソードは必要だったのかという疑問はある。

 よかれと思った愚者の善意の行為が不幸な連鎖を生み、、、ああ、切ない。


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No.3:
(4pt)

わかるんですけど

ネタバレになってしまうかもしれませんが。確かに、ラストで逆転劇があります。でも、そのあとのさらに逆転、みたいなのは余計だったかなと思いました。びっくりさせるためにこれでもか、のような、無理矢理の感がありました。
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No.2:
(4pt)

せっかくの良作なのに・・・。

強烈な代表作を持つ作家が新作を発表すると、
販促コピーに必ず問題が発生する。

今作も典型的な失敗を犯した。

「葉桜」「最後5ページで・・・」。

書いてはいけない。書いてほしくなかった・・・。

安易なお化け屋敷のつもりか!

情報を開示し、身構えて読ませることで、今作の
読中感・読後感は半減、いや80%減してしまった。

「葉桜」で受けた衝撃というか、騙され感は確かに
素晴らしかったが、販促のために強要するイメージの
植え付けには辟易した。

作品そのものを素直に、何の事前情報をも持たずに
読みたかった。

内容はというと、絶望感・寂寥感、そしてこの、
本質的な救済になりえるのかといった終盤は唸らされる。

平田の境遇、小瀬木の独白には、こじつけ感も否めないのだが、
どちらに転んでもまっ暗闇の今作の世界、皮肉、
人物像の描き方等、先入観がなければ及第点であるのは確実。

出版社の方々、クソコピーのせいで、作品そのものの
評価を落としかねないことを肝に銘じて、今後は
出版してもらいたいことを切に願う。

小説・ミステリー好きの立場から、苦言を呈する。

作品そのもののレベルは高いのだから・・。


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No.1:
(4pt)

“絶望”と“救済(?)”のミステリー

「ラスト5ページで世界が反転する!」
これが帯の表の謳い文句。確かにその通りの内容だが、少しミスリーディング。
この謳い文句だと、たとえば『絶望ノート』のような『葉桜』路線の作品を
どうしても想像してしまう。実際は、その下に添えられた
「……“絶望”と“救済”のミステリー」の方が本書の内容を良く現している。
もっとも、本書から“救済”を読み取れるかも、本書が”ミステリー”なのかも微妙だが。
「歌野晶午」というと(最近は「密室作陣ゲーム」シリーズの印象も強いが)
「葉桜」の印象があまりに鮮烈なため冒頭のような煽り文句になったのであろうが、
実際は、「世界の終わり……』の路線に近い。
自分が無意識のうちに確固たるものと信じていた世界が崩壊していく物語。
本書ではラストでの「世界の反転」も、主人公の悲劇性を高めているだけなのである
(したがって、『葉桜』や『絶望ノート』のような「ダマされる快感」とは無縁です。念の為)。
私事だが、自分も高校生の娘と妻がいるので大変身につまされた。
この路線を「ミステリー」と呼べるのか分からないし、ミステリーである必要もないと思うが、
私のようなものでも“救済”を読み取れる物語であれば五つ星。
春から夏、やがて冬Amazon書評・レビュー:春から夏、やがて冬より
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