■スポンサードリンク
黒死館殺人事件
新規レビューを書く⇒みなさんの感想をお待ちしております!!
【この小説が収録されている参考書籍】
黒死館殺人事件の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.89pt |
■スポンサードリンク
Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全148件 121~140 7/8ページ
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
呪われた一族:降矢木家。 館の主、降矢木算哲は他界し、息子のの降矢木旗太郎が今は主として住んでいる。 なぜ黒死館と言われるかについてはかつて黒死病患者を詰め込んだ城に 由来している為。 算哲は西洋に研究後帰国した際、西洋の赤子4人を連れて帰り 何十年も門外不出にし絃楽四重奏団として教育したのである。 その後、絃楽四重奏団が次々と殺害され、その殺害方法がなんとも奇妙であった。 主人公である法水麟太郎が怪事件を推理する、、。 日本のミステリー三大奇書と言われるだけあって本の内容に恐怖するのではなく 作者の脳内に恐怖しました。 というのもこれを推理小説と呼ぶべきなのか、、? と痛感したからです。 この作品に読んでて挫折する人多いと思います。 それはまず絶対この事件に関係ないでしょ!と言いたくなる 法水のオカルトうんちく(心理学、宗教学、数式、犯罪学、薬学)の 長い事長い事この人が作中で喋る喋る。 そして一つ一つ理解ができない! 難解な漢字のルビにも脱帽。京極夏彦先生の本も難しい漢字でいっぱいだけど この作品はなおさらです。 また難解漢字に外国語カタカナルビも非常に多い。 以下はその一部です。 秘密表示=サイファリングエキスブレッション 檸檬水=レモナーデ 比斯呈利病者=ヒステリー など。 作品文章が難解で文章を解読するという意味で ある意味立派な推理小説かもしれません。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
この本はかなり前から持っていたが、最初の2ページで訳が分からなくなって読むのをやめた(5、6回)。しかし、意を決して3ページ目に突入!…すごい!むちゃくちゃ面白い!何が書いてあるのか全然分からない!探偵と犯人の頭の中、どうなってんの?とにかく夢中になって一気に読了。ミステリとして、オールタイムベスト級の最高の出来。ミステリが好きで、この本の存在を知っていたら、読まなきゃ損です。大丈夫、3ページ目から面白くなるから!生前にこの作者にインタビューしたかった…。奇才どころじゃないです。鬼才です。よくもまあこんなミステリがあったもんだ。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
この本は出版社が違うものを2冊持っていたが、最初の2ページで訳が分からなくなって読むのをやめた(5、6回)。しかし、意を決して3ページ目に突入!…すごい!むちゃくちゃ面白い!何が書いてあるのか全然分からない!探偵と犯人の頭の中、どうなってんの?とにかく夢中になって一気に読了。ミステリとして、オールタイムベスト級の最高の出来。ミステリが好きで、この本の存在を知っていたら、読まなきゃ損です。大丈夫、3ページ目から面白くなるから!生前にこの作者にインタビューしたかった…。奇才どころじゃないです。鬼才です。よくもまあこんなミステリがあったもんだ。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
発売日を過ぎて知った、不覚。黒死館は、創元文庫の挿し絵を切り取って、教養文庫の該当ページにはさみこんで、老後の完読用(拾い読みで挫折)に保存してある。河出文庫で出るとは、再加工が楽しみ(笑)。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
発売日を過ぎて知った、不覚。黒死館は、創元文庫の挿し絵を切り取って、教養文庫の該当ページにはさみこんで、老後の完読用(拾い読みで挫折)に保存してある。河出文庫で出るとは、再加工が楽しみ(笑)。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
この小説全集の味噌は推理小説全集ではなく探偵小説全集の一言である。 それに惑わされた私は、結局だまされてしまった。 この本は衒学主義にあるにもかかわらず、科学的裏づけが皆無に等しいことです。 まず、作者が勝手に作った創作用語のオンパレードです。 一つ一つのトリックを理解をしようとしてもまったくの無駄。 単に探偵自身が悦に入って様々な仮説を打ち立てて捜査陣を混乱させただけだ。 かえって探偵が出てこなければ単純に解決する事件ではなかったのかと思ったのが私の感想。 鍵のトリックが気になって専門家の知人に読んでもらったところ、 下手でまったく分からない文章と言うほどだから、 真面目にトリックを理解しようとした人はたまった物ではない。 最低文章というのは相手に伝えられてこそ面白いのに、 この作品はまったくそれを無視している。単に妄想と夢想に溺れたい方に進める。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
'黒死館殺人事件' を専門的に扱う時,必要な資料は第一に自筆原稿,次に初出の '新青年' のテクスト,そうして初版本である.自筆原稿は必ずしも完全には残っていないだろうから,残る二つが重要となる.この出版物は,1935 (昭和10) 年5月に新潮社から出版された初版本の複刻版で,いかにもその当時のものらしく本字旧かな総ルビの,懐かしい,しかも後の再刊本では失われた人名の読み方の詳細を教えてくれるものである.紙谷伸子の姓の部分の読みを私は知らなかった.後年の版では印刷されない (桃源社版を除く) 自序によって,この極めて視覚的な作品がモッツァルトの埋葬の情景から発想されたものであることなど,学のない日本の探偵小説評論家達には挨拶の仕様もない事情が明かされる.ドイツ語的には,モーツァルトよりモッツァルトの方が原発音に近い.著者は私立旧制中学を出ただけなのに,なんと言う学識か,と改めて敬服する.とにかく普通の鑑賞には向かない,マニア及び専門家用のものだとご注意申し上げる. | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
この作品は雑誌 '新青年' に連載され,1935年5月異例にも新潮社から豪華本として発行された.著者序文によれば,"褒められるにも,誹られるにも,悉く最大級の用語を以ってせられた" そうだが,それは現在まで70年以上の間継続している.探偵小説であるかどうかは全く問題ではなく,明治以後この国で書かれた最も衒学的な,謎に満ち満ちた作品で,この方面の達人であった澁澤龍彦氏もどこまでが本当でどこからが捏造かを桃源社版の解説で研究したが,ウィチグス呪法典で挫折した程である.この早川版は旧字旧かなのままで,それが最大の長所である.この作品は解けない謎なのだから濫りに改めては謎がより見えなくなるのだ.私はこの傑作と60年来付き合っているが,今度初めて判った本当が一つあった.それはヴィオラの巨匠テルチスで,今井信子さんの本で初めて知った Lionel Tertis のことだった.この始末なので,うっかり嘘だと言えない恐ろしさがあるのだ.それと,生粋の神田っ子の歯切れ良い戦前の下町言葉.とにかく天下の奇書である. | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
この作品は雑誌 '新青年' に連載され,1935年5月異例にも新潮社から豪華本として発行された.著者序文によれば,"褒められるにも,誹られるにも,悉く最大級の用語を以ってせられた" そうだが,それは現在まで70年以上の間継続している.探偵小説であるかどうかは全く問題ではなく,明治以後この国で書かれた最も衒学的な,謎に満ち満ちた作品で,この方面の達人であった澁澤龍彦氏もどこまでが本当でどこからが捏造かを桃源社版の解説で研究したが,ウィチグス呪法典で挫折した程である.この早川版は旧字旧かなのままで,それが最大の長所である.この作品は解けない謎なのだから濫りに改めては謎がより見えなくなるのだ.私はこの傑作と60年来付き合っているが,今度初めて判った本当が一つあった.それはヴィオラの巨匠テルチスで,今井信子さんの本で初めて知った Lionel Tertis のことだった.この始末なので,うっかり嘘だと言えない恐ろしさがあるのだ.それと,生粋の神田っ子の歯切れ良い戦前の下町言葉.とにかく天下の奇書である. | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
一読すればわかるように超人的なペダントリー小説である。そして知識の一つ一つが有機的に絡み合い底知れないミステリーを形成している。作家は言語で虚無な実体に過剰な装飾をさせたかったらしく、その理想の集積である。文学作品としてテーマは序文にもあるとおり「ファウスト」と同一である。だから最低限ファウストを読んでから、この本に挑戦してほしい。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
値段の割りにページ数がたくさんあり、黒死館のみならず短編が数編収められており、 かなりお得感があります。しかも短編が普通に本格で、面白いです。 小栗虫太郎はすごいです。何がすごいかといえばこんなの書ける気がまったくしないからです。 現代日本の歴史小説推理小説文学、その他の小説は同時代の文章だからということもあるでしょうが 少しはまねできる気がします。言い換えれば同じ人間が書いた小説と感じられるのです。しかし小栗の 書いた小説ははっきりいって同じ人間が書いたとは思えないし、到底まねすらできそうにないです。 これを読むと平野啓一郎の小説がライトノベルのようにすら感じられます。それぐらい小栗の小説は 衒学的な濃密度が高いです。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
本作だけに限らないのだが、作者の書くミステリは観念だけで実体がない。百科事典を引き写したかのような内容はコケオドシで全くの空虚である。後期の冒険小説の方がもっと中身がある。 太平洋戦争に行く際、一冊だけ本を持って行くとしたら何を選ぶと聞かれて、本作と答えた人がいるそうである。そういった本作のファンというような人は一種の宗教の信者のようで、オウムの信者を連想させ、私は怖い。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
「アストロ球団」ってのがありますよね。 ちょいと乱暴な言い方すれば、『黒死館』はそれの推理小説版。かな。 違うかもしれない。 あちらこちらで炸裂する、生身の人間の身体能力やら思考能力やらを超越しちゃうトリック。それに対する、法水の、これまた超人的な推理。そして、本筋から猛々しく脱線しまくって垂れ流される薀蓄。 正面から読むと難解。文学に対して門外漢である私には、チンプンカンプンです、はい。でも、これは『アストロ球団』の世界なんだ、と思ったとき、なんだか一気に作品世界に引きずり込まれましたよ。 こんな読み方、はっきりいって良くない、というより悪いでしょう。でもまぁ、そんな読み方も一応許してくださるこの『黒死館』という書物の包容力のすごさ、きっと100人が読んだら100通りの楽しみ方ができる空前の書だと思いますが。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
「アストロ球団」ってのがありますよね。 ちょいと乱暴な言い方すれば、『黒死館』はそれの推理小説版。かな。 違うかもしれない。 あちらこちらで炸裂する、生身の人間の身体能力やら思考能力やらを超越しちゃうトリック。それに対する、法水の、これまた超人的な推理。そして、本筋から猛々しく脱線しまくって垂れ流される薀蓄。 正面から読むと難解。文学に対して門外漢である私には、チンプンカンプンです、はい。でも、これは『アストロ球団』の世界なんだ、と思ったとき、なんだか一気に作品世界に引きずり込まれましたよ。 こんな読み方、はっきりいって良くない、というより悪いでしょう。でもまぁ、そんな読み方も一応許してくださるこの『黒死館』という書物の包容力のすごさ、きっと100人が読んだら100通りの楽しみ方ができる空前の書だと思いますが。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
この小説を難解だとか楽しめないとか、一般に良く云われるけれど、推理小説の最右翼とも言うべきこの作品をわたしは存分に楽しむことが出来る。どういうものかちっとも難しいとは思わないし、探偵法水麟太郎の変幻自在の推理はとても魅力がある。この小説を読む時は決して日常生活における常識や光景といったものを求めない事。超俗神秘のゴシックロマンの世界が、黒死館とあだ名される神奈川県の荒涼たる丘陵地に建つ西洋館に見事に造形されている。わが国の文学で、西洋的な幽遠幻想の世界をほぼ完璧に描いた唯一の作品で、単なるミステリーの範疇を完全に超えている。世俗的な志の低いストーリーに飽き飽きした知的な読者には応えられない興奮をもたらす事だろう。この小説は昭和10年(1935年)に発表されたが、全く古さを感じさせないばかりか、膨大な知識を積み上げて物語世界を構築する小説、例えば「薔薇の名前」のウンベルト・エーコや京極夏彦の妖怪小説、その他数え切れないほどのこの手の小説の先駆となっているのではないだろうか。この小説の魅力はなんと言っても常人の理解を超えた黒死館の秘密であり、その迷宮に迷う事の快楽である。事件が起こる。一応犯人がわかって、一応謎が解かれる。そして最後まで読んだ読者は気が付くのだ。謎はますます深まった、と。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
現代教養文庫が主要作品を文庫化した時に非常に嬉しかった覚えがありますが、本文庫は更に嬉しい事に挿絵が在ります。(おもわず買いあらためってしまった)まぁけっして読み易い作品ではありませんが推理小説にしては再三再四読んでも飽きませんし理解が深まるどころか、中途半端、解明しきれない部分等がどんどん出てきて読む度に愉しませてくれます。横溝の本格もこれ以降だし発表された年代等を踏まえて読んで頂くとこの作品の先駆性・凄さが解ると思います。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
3大奇書(あるいは4大奇書)のひとつと言われる『黒死館殺人事件』を読んでみたくてこの本を手に取ってみました。いやはや。覚悟はしていたものの、「さっぱりわからん」というのが正直な感想です。推理の過程に探偵によるペダントリが披露されるのはヴァン・ダインの得意技でもあり、さして珍しいものではありません。ですが、ヴァン・ダインの衒学が推理小説に現実感を与える為の道具であるのに対し、本作の探偵・法水麟太郎はウンチクを語れば語るほど事件が現実世界のことではないような不可思議な世界に入ってしまいます。しかも、法水は雑談をしているのではなく、天文学や西洋中世史などの知識を用いて大真面目に事件を解こうとしているのです。他の収録作『完全犯罪』『後光殺人事件』『聖アレキセイ寺院の惨劇』『オフェリア殺し』はさほど長くもなく、『黒死館』に比べればはるかに容易に読みこなせる(但し、『黒死館』より後に書かれた『オフェリア』にはペダントリによって謎を解くという同様の手法が採用されています)。特に『完全犯罪』は割と素直な密室もの。但し、なぜかわざわざ舞台を中国にしてロシア人やスウェーデン人を登場人物にしています。つくづく不思議な作家だなあ。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
町はずれの洋館。閉ざされた世界の中、高貴で陰惨な生活を送る貴族達。殺人予告があって、密室の殺人事件が起きるのは探偵ものの定石としても、占星術から中世・近代西洋史、医学に薬学に物理学、闇を歩く自動人形に門外不出の謎の四重奏団。さらに注釈があっても俄には理解できない衒学的な登場人物達の言葉の応酬。少なくともゲーテの「ファウスト」ぐらいは読んでからでないと、筋にすらついて行けない。こんなに馬鹿馬鹿しく道具立ての仰々しい殺人事件は他にない。ちなみに、「正統派の推理小説」「ありがちなサスペンス」を期待する人は、反則技の連発に頭に来ると思うのでおすすめしません。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
真面目な推理小説として読み解こうと考えると騙されます。私自身は作品全体から発している重苦しく奇怪な雰囲気(漢字の多用によってもたらされている)を楽しむことが出来たのですが、万人に勧めるものではありません。アンチミステリーと言われますが、どうでも良い事です。狂気や犯罪心理学や神秘学などの得体の知れない古典書物の山、テレーズ人形、中世ヨーロッパの陰惨画、甲冑武者、薬品庫、挙句の果てには宇宙論さえ駆使して推理が展開されます。こういったキーワードに惹かれる方は是非一読を。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
真面目な推理小説として読み解こうと考えると騙されます。 私自身は作品全体から発している重苦しく 奇怪な雰囲気(漢字の多用によってもたらされている)を 楽しむことが出来たのですが、万人に勧めるものではありません。 アンチミステリーと言われますが、どうでも良い事です。 狂気や犯罪心理学や神秘学などの得体の知れない古典書物の山、 テレーズ人形、中世ヨーロッパの陰惨画、甲冑武者、薬品庫、 挙句の果てには宇宙論さえ駆使して推理が展開されます。 こういったキーワードに惹かれる方は是非一読を。 | ||||
| ||||
|
■スポンサードリンク
|
|
新規レビューを書く⇒みなさんの感想をお待ちしております!!