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砂の王国
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砂の王国の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.87pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全46件 21~40 2/3ページ
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会社を干され、妻からも三行半を叩きつけられた男、ギャンブル狂のインチキ占い師男、大柄でイケメンの男、この三人のホームレス達が宗教団体を立ち上げる。 上巻では、会員がある程度集まり、意欲的な会員拡大を目指すといった所で終わります。 中々読み応えありますし、面白く読みました。 下巻が楽しみですね。 | ||||
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ともて面白かった。上下巻で長い作品ではあるけれどもどんどん読み進められてあっという間に読み終わってしまった。 おすすめできる一冊だと思う。 | ||||
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上下巻、一気に読みました。すごく面白かったです!! 本屋で最初見かけた時、胡散臭そうだなと思って買うのを躊躇いましたが、上巻が古本屋で100円だったので試しに買ってみて、そしたら続きが気になってすぐに、ここで買ってしまいました。 これは、一種のビジネスモデルを描いているのだと思います。 ハマる方の心理も(主人公から見た視点でしかないですが)わかった気がする。 アイドルビジネスも、ブランディングも、これと同じですよね、基本は。 アイドルって単語がイコンから来てることもあるし。 この小説が映画化したらいろんな波紋を呼ぶ気がしますが、ぜひ映画化してもらいたいです! | ||||
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上下巻一気に読んでしまいました。 数年前に同作者の「噂」という本を読んであまり好きではないタイプの作家さんだと思い、購入時にやや悩みました。 しかし、ホームレスが金目的で新興宗教を興す、という面白そうな設定に煽られ購入。 結果、大好きな作家さんになりましたw 主人公が代弁する皮肉めいた作者の主張は、現代っ子の私には妙に納得できる物でした。資本主義的アミニズム。実に分りやすい。 高身長でイケメンだが頭が緩い教祖。 天才的な心理誘導テクをもつが金離れが激しい師範代理。 主人公だが地味な事務局長。 この三人がメインで物語りは進みます。 こっちにまで匂ってきそうなウルトラハードなホームレス時の描写。人権や救いなど全くありません。精神がガリガリと削られます。こうはなりたくないな、と思いつつ、自分だったらこうする、などと考えてしまいます。それは恐怖心からでしょう。経済破綻は現代の地獄ですから。 所持金三円→ホームレス脱出→箱根レイブまでの疾走感と爽快感はたまりません。徐々に増えていくカネ、ヒト、モノ。手品もどき、心理誘導、適当な信仰を振り回し、ヒトを騙す。背徳感と達成感がページをめくる手を止めてくれません。 予定調和のように、物語が進むにつれ三人の心は離れていきます。ラストに意外性はありません。予想出来うるシナリオに沿って話は進み、終わります。逆を言えば、読者の期待に応えてくれるお話でもあります。私は後者の考え方でいいと思います。 この手の話に大どんでん返しがあったところでハッピーエンドにはなりえませんから。 私も含め読者は、彼らの布教活動とその裏側を同時進行で目撃しています。 なまじホームレス描写が凄惨だったために、頑張れと主人公たちを応援したくなってくるから不思議です。 だって、明らかに犯罪ですよこれ。倫理的には応援しちゃダメでしょう。私は周囲の人間から良いヒトと呼ばれています。私自身もそうなるように努力しています。スピード違反すらしたことはありません。 ズブズブと宗教にはまり込んでいく婦人や若者を、うひひかかったな、などと思いながら読み進めていくわけです。なんて悪趣味。とっても痛快でしたw ゲスですいません。 蛇足かもしれませんが、主人公視点の時は一人称、他の視点の時は三人称と使い分けているので、流行の群像劇物でなく読みやすかったところも私としては好感が持てました。 | ||||
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転落した人生からの一発逆転、ビジネスとしての新興宗教創設。 個性的な登場人物に加え、徐々の大きくなっていく組織…。 物語の前半は、サクセスストーリーとしての面白さでぐいぐい引っ張ってくれる。 やがて、虚構から創り上げた組織は、巨大化し、統制が取れなくなり… 自ら創り上げた組織に反逆者として追われる事となる…。 やはり「仮想儀礼」とどうしても被るが、 個人的には、登場人物の魅力あるキャラクターや、主人公が、教祖ではない立場で描かれているからこそ、生まれる苦悩が描かれている本作の方が魅力あると感じた。 | ||||
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かつては大金を動かしていた証券マンは、権力争いに敗れ、会社をクビになり、妻には逃げられ、ついには所持金3円のホームレスになる。この男、清々しいほどに落ちるとこまで落ちた。転落とはこの事。 底辺のなかの底辺を経験しただけあって、迷う事ない決断とホームレスだからこそ培う事のできた人脈で「宗教」を作り上げて、人生の逆転を狙う。 流れるような展開と文章で、物語に入り込みやすく、上下巻あるが、あっという間に読めてしまう。 結末には賛否両論あるらしいが、僕はこれはこれでありかもなと思った。充分にこの男の転落からの人生には楽しませてもらった。 この男は人生を逆転するために「宗教」を選んだ。宗教とは集団と崇拝である。人の心理は非常に脆く、操りが利くものだ。それは一歩方向を間違えれば、人生と同じく、転落する恐れがある。 あなたなら人生を逆転するために、どんな決断をするか。そして人生の成功とは一体何か。この物語は、人それぞれに答えを与えてくれる。 | ||||
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上下一気に読みました。 面白かったです。 萩原さんは「四度目の氷河期」で出会いファンになりました。 今回は全然内容が違いますが、読ませてくれます。 新興宗教とか成り上がり物に興味がある方はよいかも。 ただし、終わり方に賛否あるみたいです。 私は気にならないけど。 むしろ、続きをお願いしたい! どうなんでしょう、萩原さん。 | ||||
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「たぶんこんな感じで展開していくんだろうな」という予想は、ほぼ、8〜9割当たっていた。 小説にしろ、映画にしろ、そこまで想像通りだとつまらなく感じてしまうこともよくあるのだけど、本作ではそれをあまり感じなかった。 読みながら特に感じたのは、『逆襲』で動いてしまってはダメなんだということ。 人間なんだから欲は持っていて当たり前だと思うし、なければ社会は発展して行くことはないということは間違いないと思う。 だけどその方向性に、他人を「貶めてやろう」とか「利用してやろう」とかいう思いがあってはいけないんだと教えられた気がした。 その考えでやっていって、儲けたり組織を大きくすることはできるかもしれないが、一時的なものであるということが山崎(木島)や龍斎そして大地の会を見ていたらよくわかる。 誰しもが感じなければいけないことだと思うので、多くの人に読んでほしい。 | ||||
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オウム事件以後の新こう宗教の実態を実にしっかり調べて物語にした傑作、上下スラスラ読んで楽しめる。著者の作品は初めてだったが、他の作品も読んでみよう。 | ||||
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萩原氏の作品を読むのは初めてです。ポップな文体が読みやすく、流れるように物語が展開していきます。失業し、路上生活者に転落しながらも、人生に絶望せず、新興宗教を立ち上げる主人公のパワーに感服しました。そこにこの小説の面白さがあると思います。辻原登の『冬の旅』では主人公は同じく失業して路上生活者に転落し、最後には殺人を犯してしまうという不幸・不運の連続のような人生模様を詳細に描いていますが、この作品の主人公は人生に絶望しない、ニーチェの超人のように、人生を肯定し、さらばもう一度と立ち上がる、漲るようなパワー(生きる力)を発揮しています。このようなストーリー展開がこの小説特有の曙光と希望をあたえてくれます。まるで「悪」もまた「正」なりと肯定しているかのようです。でもこの小説はブラックノベルではありません。純文学作品です。お薦めの一冊です。 | ||||
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登場人物のキャラクターが皆おかしい。おなか抱えて笑っちゃう場面も少なくなかった。特に占い師は魅力的。 | ||||
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軽いタッチで描かれているものの中身濃い、盲目的な服従、怖いな~。 | ||||
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ホームレスの行動、心理描写などとても巧みに表現されている。 また宗教団体を設立する過程。発展と共に生じる不和。そしてパージなど。 これって会社、サークルなんかと全く同じだよなあと。 教祖と裏方。ライブドアの堀江と宮内。勝間和代と出版社など様々なことが当てはまるんじゃないだろうか。 クリエイティブ志望(失笑)の初期創設メンバーの若者は自分のことみたいで笑えなかった。 無知で、名誉を与えられる場所を見つけるといいようにこき使われてしまう。 そしてそもそもの能力がないため、教団の発展と共に用無しになる。 離婚した元妻が登場するような伏線が書かれていたが、最後まで登場せず。 あれ?と思った。 長く書きすぎて、筆者も飽きたんじゃないか。 面白かったけどてんこ盛りすぎ。 | ||||
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今、全てに軽く絶望しているオレが今、ここにいて、この小説を読んだんだ。 この物語がスタートした瞬間、主人公は絶望の中にいる。 今の自分にシンクロして、一気に読めた。そしてそれは途方もなく快感だった。 この本は一章と二章に分かれている。 「自分にシンクロして、一気に読めた」それは一章までの話で。 そこからはあまり楽しめなかった。 ぶつりと何かが途絶えたのは、語り手が変わったからかな。 一章は本当に面白くて良かった。 二章はあんまり覚えてない。オレにとってはそんな本。 | ||||
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出だしはメチャ暗いが、その後の展開は明るく楽しんで 読めるホームレス小説です。 一攫千金を夢見て競馬で当て、宗教を始める発想は斬新 かつとても面白いですが、ビジネスを一緒にする肝心の パートナー選びが間違っていましたね。 宗教もビジネスの一つだと思いますので、入り口でそこに 気付いて欲しかった。そもそも氏素性のはっきりしない 人間となんか怖くてビジネスなんか出来ない筈です。 ただ、著者の小説は長編でもいつの間にか引き込まれて、 どんどん読み進めてしまいます。 やっぱり面白いからなんでしょうね。後編に続く。 | ||||
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私はこんな結末を期待して読んでいたので、最後まで違和感 なく読めました。 自分が作り上げた組織にもかかわらず、いつの間にか組織が 大きくなりすぎて制御不能になったり、ある日突然、その 組織から追い出されたり、他の組織に乗っ取られることなど ビジネスの世界ではよくあることです。 私は真っ先に居酒屋「つぼ八」の例を思い出しました。 ただ、宗教というテーマならでは「洗脳されやすい人たち」や 「宗教を利用しようとする政治家」などが興味深く描かれて、 とても面白かったです。しかし、まさかあの女優が政界に 打って出るとは思いませんでした。 前編、後編通しで読むのはかなりしんどいですが、サクサク 読めてしまいます。 | ||||
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ホームレスにまで落ちてしまった主人公が同じような境遇の者達で インチキ新興宗教をたちあげる。それじたいは篠田節子の「仮想儀礼」とよく似ています。 ただ筆者ならでわのユーモアと巧みな話の展開にグングン引き込まれていきます。 さあ 下巻ではどうなるのかな? | ||||
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私は、上下2巻に分かれた長大な単行本は、基本的に読まないことにしている。というのも、どんなに世上の評価が高い作品でも、人それぞれ、合う合わないがあるわけで、合わなかった場合の最後まで読み続けるフラストレーションを考えると、読む気がしなくなってしまうのだ。そんなわけで、この作品も、これまで荻原浩の全作品を読んできた手前、読まないわけにはいかないという、半ば義務感のような気持で読み始めたというのが、本音のところだ。 さて、この長大な作品を読んだ印象なのだが、私は「オイアウエ漂流記」のレビューで、「もっと、読者を引き付けて離さない力のある作品を書いてほしい」と書いた。そういった意味では、この作品は、力の入った作品ではあると思う。ただ、これだけの長大な作品を、皆さんにお勧めできると思ったかということになると、話は変わってくる。 この作品では、主人公がカルト宗教を立ち上げるまでと、そのカルト宗教が徐々に信者を増やし、肥大化していく過程が、丹念過ぎるほど丹念に描かれている。それは、さながら、「カルト宗教や悪徳マルチは、こういう手口であなたたちを取り込んでいくんですよ」と、読者に懇切丁寧に解説しているような趣があるのだが、そんなものに全く関心がなく、取り込まれるつもりもない読者からしてみれば、所詮は自分には無縁の特殊な世界のことが、長々と書き連ねられているような思いを感じてしまう面があるのだ。 下巻の本当に終盤も終盤になって、ようやくサスペンス小説的な盛り上がりを見せ、次のページをめくる指が止まらなくなってくるのだが、とにかく、そこまでが長いのだ。この作品の評価は、そこまでの長い道のりをどう捉えるかによって、変わってくると思う。私は、たしかに、そこまでの長い道のりにも、それなりのドラマが作られているとは思うし、荻原浩には筆力もあるので、退屈も感じない。しかし、その一方で、荻原浩の特徴である良くも悪くも軽い筆致で、さしたる緊張感、緊迫感もなく流れていくそこまでのストーリー展開には、次のページ、次のページと、指が止まらなくなるほどの面白さも感じないのだ。私は、やはり、作品自体が必要以上に長過ぎたと思う。この作品を直木賞の受賞作としなかった選考委員の判断は、妥当なところだろう。 | ||||
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上巻はぐっと引き込まれて、あっという間に読めたのですが。 下巻に入るとぐぐっと重くなるのと、展開も遅め。 この物語は、出来ればハッピーエンド・・というか、希望が持てるような終わり方が 好ましかったと思います。 上巻の最後の方から、「きっと、ホームレスに戻って終わるんだろうなーー」と思っていたら、 案の定・・ とはいえ、面白かった! もしも、この続きの第3巻があったら、期待を持ってぜひ読みたい、そんな感じです。 | ||||
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かつては大手証券会社に勤めていた山崎がホームレスに転落。そんなどん底の生活から這い上がるべくホームレス暮らしで見つけた俳優のような容姿と魅力的な声をもつナカムラと、辻占いをやっている龍斎を率いて新興宗教「大地の会」をはじめる。 ホームレスの状態から宗教を立ち上げるまでの展開、宗教をはじめてから会員たちが増えていき、やがて制御ができなくなっていく様子が事細かに描かれていて読みやすかった。特にエコ・レイブでの演説はおもしろかった。 自分の日常の欠けている部分を他人に埋めてもらいたい、現実じゃない力がこの世にあることを信じたい、内部に入り込めば入り込むほど周囲が見えなくなっていく、なぜ人が宗教にのめりこんでいくのか、非常にリアルに描かれていたと思う。はまってしまうと真実を受け入れられない気持ちも分かる気がする。 ただ、実体のない砂のお城があっという間に崩れてしまうように、最後はあっさり終わってしまった。さらに続きがあると思わせるような微妙な感じの終わり方だったのが残念だった。 | ||||
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