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生存者、一名
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生存者、一名の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.31pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全6件 1~6 1/1ページ
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歌野晶午さんがクリスティー女史の名作「そして誰もいなくなった」に挑戦したトリッキーな孤島ミステリの秀作中編小説。2000年に書かれた本書は、真の道福音教会の信徒による爆弾テロ事件という設定で、明らかに5年前の1995年に起きたオウム真理教による地下鉄サリン事件をモデルにしていますね。鹿児島県の遥か沖の無人島・屍島に逃れた実行犯の男女6人が次々に姿を消し殺されて行くストーリーは十分魅力的です。殺人事件の真相は割と現実的で地味目でしたが、生存者一名の正体は全く予想外のサプライズで著者の企みに唸らされましたね。 | ||||
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爆破テロを実行した新興宗教の信者四名は、 教会幹部二名と、孤島に身を隠すことになる。 しかし、しばらくして幹部の一人がクルーザーとともに孤島から姿を消したことをうけ、 取り残されたもう一人の幹部は、教会が自分たちを切捨て、スケープゴートにしよう としていることを告白する。 島を脱出する交通手段はなく、万が一、救助されたとしても、逮捕 は免れないという絶望的なジレンマに陥らされた五人の信者たち。 そんな彼らが、何者かによって、一人ずつ殺されていき……。 冒頭に掲げられた報道の記事で「生存者一名、 死者五名」という、結末が提示されている本作。 島でサバイバル生活を送る羽目になったのは合計五人ですから、この 人数の齟齬が、どのように解消されるのかが、読みどころとなります。 (逃げた幹部が数に含まれるのか、それとも……というわけですね) 何より、未来に何の希望もないはずの彼らのなかに、わざわざ 殺人を犯すにたる動機を持つ人物を紛れ込ませる手際が秀逸。 ただ、この動機設定を不快に感じる向きもあるとは思います。 リドルストーリー的幕切れも、結末を読者に委ねるというより、むしろ、 ある人の悪意が顕現した皮肉なものに感じられ、賛否両論でしょうね。 ★『そして名探偵は生まれた』 | ||||
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あまり期待しないで読みましたが、なかなか良かったです。 言ってみれば、孤島で次々と殺人が起こり、疑心暗鬼の中−というベタな設定 なのですが、なんといっても構成がうまい。 タイトルでもわかるとおり、冒頭でも1名生存者がいるという事は明かされます。 深読みすれば、必ずしもこの物語と関連しているとは限らないのですが。 ラストはもやもやが残りますが、読みやすい文章とサスペンスフルな内容、傑作 とまではいきませんが十分満足できる内容です。 | ||||
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薦められて読みました。 文章が簡潔で、ストーリーは「どうなっていくのかな?」という期待と、その期待を予想しなかった形で裏切ってくれて、最後まで謎を残して終わる。楽しめました。 ストーリーは、どなたかがとても素晴らしく書いて下さっているので、略。 白黒はっきりつけた(例えば日本の時代劇などの)物語を望む人。 「お茶とお菓子」タイプの雰囲気のミステリーがお好きな人。 には、向かないと思います。 元々は同志・仲間であるはずの人間が、次々と死んで行き、恐怖が益々恐怖を増幅していく物語は、やっぱり冷たい感じがして、趣という意味では物足りない気もしますが、一気に読めて、楽しめました。 | ||||
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新興宗教の教祖の命により、爆弾テロを実行した4名が逃亡中に無人島に置き去りにされてしまった。そんな中で一人殺され二人殺され…。孤島での連続殺人を描いた有名な『そして誰もいなくなった』を下敷きにした作品。タイトルと、冒頭に新聞記事的に無人島から一名が救出された、という堂々たるラストが提示されているが、それがうまくレッドヘリングとして機能している。フーダニットからホワイダニットへ、そして構造トリックへ、という鮮やかな転換・融合が見事。中編にしておくには勿体ない感じもするが、だからこそ無理のある設定に抵抗が少なく、トリックが効いている結果になった。 | ||||
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題名からして、無人島でのバトルロワイヤルの末、「誰が生き残るのか?」といったストーリーに思えるが、それだけではない。想像もつかない結末にたどり着くまで、終始テンションは落ちない。中編としては、中身が濃く、作者お得意の「どんでん返し」に拍手。 | ||||
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