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人質の朗読会
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【この小説が収録されている参考書籍】
人質の朗読会

人質の朗読会の評価: 4.23/5点 レビュー 69件。 Bランク
書評・レビュー点数毎のグラフです平均点4.23pt
Created with Highcharts 5.0.103件4.35%2件2.90%8件11.59%19件27.54%37件53.62%得点得点☆1☆2☆3☆4☆5


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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全56件 1~20 1/3ページ
123>>
No.56:
(5pt)

朗読と物語

奇妙なタイトルだと思った。「人質」と「朗読会」が結びつかない。「人質」とは、地球の裏側で起こった「ツアーの参加者七人及び添乗員と現地人運転手、計九人の乗ったマイクロバスが遺跡観光を終えて首都へ向かう帰路、反政府ゲリラの襲撃を受け、運転手を除く八人がバスごと拉致された。」犠牲者である。
そして「朗読会」とは、事件から二年後、「犯人グループの動きを探るため、元猟師小屋で録音された盗聴テープが公開された」そのテープの中に人質各人が自身の体験をつづった記録を自ら朗読したものだった。その中身は「少なくとも遺言を残すという深刻な心境ではなかったのは確かである。」
 事件発生から百日以上たった頃、軍と警察の特殊部隊が強行突入したとき、犯人の仕掛けたダイナマイトの爆発によって八人全員が死亡した。
 遺族の了承を得て、『人質の朗読会』というラジオ番組が八回にわたって放送された。このラジオ番組のタイトルがこの本のタイトルになっている。
人質八人は、五三歳女性(インテリアコーディネーター)、六一歳女性(調理師専門学校製菓コース教授)、四二歳男性(作家)、三四歳男性(医科大学眼科学教室講師)、四九歳男性(精密機械工場経営者)、五九歳女性(貿易会社事務員)、四五歳女性(主婦)、二八歳男性(ツアーガイド)、それに盗聴していた政府軍兵士二二歳男性(通訳により放送)の九話である。子どもの頃や若き日の体験が多い。
私たちは生涯の思い出というと、どんなことを思い浮かべ、それを文字に書き写すのだろうか。そこには忘れられない非日常な物語が展開されることだろう。ここでは、本人にとって、その後の人生において忘れがたい体験がその人なりの言葉で描かれている。それはこの作品群が、一人の小説家のフィクションとして描かれたということを忘れさせてしまい、今は亡き人たちの声がよみがえり語りかけているようだ。
実は私はこの小説と初めて出会ったのは、オーディオブックだった。就寝する前に、スマホに入れてあるオーディオブックを枕元で聴きながら眠りについた。時には物語にひきこまれて次の展開に胸をつまらせた。今回書評を書くにあたって原作を取り寄せた。薄い浅黄色の地に淡い肌色の小鹿の絵が大きく描いてある表紙カバーだった。耳から先に入ったため、「朗読会」を文字通り朗読されたものとして聴いて、私は思わず聴き入ってしまった。
 第一話は、十一歳になったばかりの少女の視点で、第二話は、高校卒業後、製菓工場で働き始めたばかりの女性の視点。第三話は、私立大学の出版部で働く二八歳の青年の視点で、第四話は、私立中学一年生の男子生徒の視点。第五話は、八歳の少年の視点でこちらは「です・ます調」。第六話は、夫を亡くして十年になる四六歳の女性の視点。第七話は二十歳の女子大生の時と結婚したばかりで古いマンションに住んでいた時。第八話は大学を中退し、男性用スーツ専門店でアルバイトをしていた時で、今回のツアーガイドをしていた青年だった。第九話は、犯人の動きを盗聴していた二二歳の政府軍兵士が、七歳の時に出会った日本人昆虫学者たちと家族との話だ。なぜ人質でもなく、日本人でもないのに登場させたのか。それは彼が人質たちの息遣いをじかに聞いていたからだろう。彼は通訳によってその内容を知り、どのように朗読会が進行され、一話終わるごとにどのような拍手が起きたのか知る生き証人でもある。人質の八名を弔うにふさわしい人物と、作者は考えたのではないか。この第九話を読み終わり、読者はあらためて集団としての八名と、その個々の姿を思い浮かべることができるのだ。
人質の朗読会Amazon書評・レビュー:人質の朗読会より
4120041956
No.55:
(5pt)

この短編集で至福の時間を味わった!

去年、新宿紀伊国屋のおすすめ小説の棚にあった本です。その紹介タグの中で著者の「この本さえ残れば、私のほかの小説はぜんぶ廃棄されてしまってもかまわない」というようなコメントが書いてあり、「ずいぶんオーバーだな」とおもいつつも思わず買って(買わされて?)しまいました。結果は大正解でした!さすが著者がそう言うだけあってどの短編も完成度が非常に高く珠玉のような味わいを持っています。私は新宿で夜勤明けの仕事が終わるといつも「やよい軒」に立ち寄り(ローカルですみません)、朝のビールを味わいながら1章ずつ丁寧に読んでいったのですが、もうほんとに至福の時間でした!こんなにも充実した読書は久しぶりでした。別にビールを飲みながら、でなくてもいいですけど(ビールを飲みながらだと感動度が15%
増すような気がしますが)、ぜひ皆さんにも一読をおすすめしたい小説です。
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4120041956
No.54:
(5pt)

誰にでも物語はある

すごく好きな本になりました。
小川洋子さんの、ちょっとメインストリームからずれたような物や人への、優しい眼差しを随所に感じて、温かい気持ちになります。
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4120041956
No.53:
(5pt)

ゾワっとしました

私は適当な人間なので、読んだけれどしばらくしたらどんな内容だったか忘れてしまう、面白かった、と漠然とした感想をもつ本も多いのですが、この本は表紙の絵をみるだけでも思い出します。
読んだあとの後味...読んでよかったです。
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4120041956
No.52:
(5pt)

小川洋子らしい作品。最高。

シチュエーション設定も語られるストーリーも小川洋子らしく、非日常の世界に連れて行ってくれます。難しい表現が一切無いので小学生でも読めると思います。
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4120041956
No.51:
(5pt)

ついに万人のものになった小川洋子作品

〇 小川洋子さんは人気作家なのだが、その小説にはちょっと秘密めいた雰囲気があって、「世の中の片隅で、自分なりの小さな喜びを持ちながら静かにひっそりと生きている者たちの物語です。よろしかったら読んでみてください」と、読者を選ぶような感じを漂わせている。ところがこの本については、「9篇とも小さな物語ばかりです。でもどんな人もこんな物語を持っていますよね。そんな物語を皆さん大切にしませんか」と呼びかけているようだ。大げさに言えば、小川洋子が普遍性を獲得した画期的な小説だと思うのだが、どうだろう。

〇 たまたま乗り合わせたツアーバスが過激派ゲリラに襲われて人質になった8人の日本人と、現地の兵士1名が、時間つぶしに自分の人生の思い出を順番に紹介する、という設定。ごく平凡な人たちの誰もが、平凡で小さいけれど聞く人の心に残る印象的な思い出を語る。

〇 わたしは9篇すべてが大好きだが、足を骨折した鉄工所の工員に女の子が杖を作ってあげる話、公民館の談話室で物語に耳を傾ける人の話、辞めるときにお得意さんから花束をもらった洋服店の店員の話などが特に印象に残った。
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No.50:
(4pt)

「花束」は小川洋子さんらしく、暖かさと残酷さが入り混じった作品です

9つの短編はどれも一風変わったそれでいて心に染み入ってくる物語りでした。第八夜の「花束」は小川洋子さんらしく、暖かさと残酷さが入り混じった作品です。
主人公の僕は8歳の時母親が癌で亡くなり、父親は再婚する。僕の継母の連れ子である4歳の女の子は自分の思い通りにならないといつも泣きわめくので、僕はその妹に悩まされ続けている。妹には一つ大事な人形があり、ベッドの中では人形の手を握りながら眠りにつくのが常だった。ある日昼寝をしている妹の手からそっと人形を抜き取り、家を走り出て高い建物の屋上から人形を投げ落とす。それから落下した人形を拾い上げ土を払って家に持ち帰り、眠っている妹の隣に滑り込ませた。
「妹が人形に頬ずりをしたり抱き締めたりするたび、『それは脳みそも内臓も潰れて血まみれになった死体なんだぞ』と僕は声にならない声で妹に告げた」という少年の残酷さに衝撃を受けました。この事で僕は長い間自責の念にかられているのですが、大人になって取引先の顧客から貰った【花束(大きくて持て余したが捨てずにいた)】によって救われたような気がします。
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4120041956
No.49:
(4pt)

事前情報無しが良いです

何も事前情報を入れずに読んでみてください。
そして読もうかどうか迷っている人は最初の7ページだけ読んでみてください。
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No.48:
(5pt)

読書初心者の私

今まで読書らしい読書をしたことがないので、試しにkindleを購入しました。
非常に読みやすく、今後の読書に影響しそうです。
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4120041956
No.47:
(5pt)

文章が沁みる。

冬眠するヤマネが好きです。

死の狭間に立たされた人質たちが、
自分たちの最期を意図せずとも
今までの自分の為人を造ったエピソードを
披露する一話一話が面白いです。

私の好きな話は、
目の片方みえないホームレスの様な老人を
おんぶすることで、自分と社会の隔たりがなくなり、自分が何をすべきか少年が解る話です。
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4120041956
No.46:
(4pt)

非日常の場面で語られる静かに胸に響く物語

本書は一万円選書のいわた書店に選んで頂いた一冊だったが、自分ではなかなか選ばない種類の本だったので感慨深かった。

遠く離れた地で反政府ゲリラの人質となった8人が、退屈を紛らわす手段の一つとして、自分の中に仕舞われている何気ない過去をそっと取り出して言葉の舟に乗せる、そんな朗読を綴った物語。

印象的だったのは、どの話も家族や大事な人との思い出ではなく、何気ない、けれど、なんとなく記憶に残っている話だったいうこと。

どの話もきちんと結末があるわけではないけれど、心に引っかかって忘れがたく、ずっと記憶の片隅に残っている、そんな余韻が楽しめた。

そっと話すことで癒され、静かに聴くことで支えられる。非日常の場面で語られる物語は、静かに胸に響くものだった。
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4120041956
No.45:
(4pt)

人生に埋もれている小さなドラマを味わえます

特殊な状況で行動を制限されて時間を持て余した男女8人の年齢も、職業も様々な人物が、これまでの人生のエピソードを1人ずつ語る内容です。事件という程でもないちょっと記憶に残る程度の出来事が淡々と語られていきます。本当に何ひとつ特別なことは起きていない話もあり、でもそんなことが話者の人生に微妙な彩りを与えている事に気づきます。
振り返ると誰の人生にも素敵なドラマがあるのだと気づかされます。
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4120041956
No.44:
(5pt)

極限状態での究極のコミュニケーション

一つ一つの話が奇妙で、TV特番の「世にも奇妙な物語」のようだ。ほぼオムニバス形式で語られる九つの物語。それを無理やり一つにくくってしまう極限状況の設定がなされている。南米のカルト集団に監禁され、結局助からなかった人質旅行者たちだったという設定だ。すると、そこには死の影が差す。我々はオムニバスとしてではなく、何か共通点を見つけようとする。
 それは無理だ。それぞれの話には、教訓どころか意味さえないかもしれない。だが、人が生きるということはそういうことなのかもしれない。一人一人はバラバラで、共通の意味なんて持たない。だが、一所懸命生きたのだという軌跡だけが残される。見かけのリアリティーなどどうでもよい。語り手を理解できたような気さえする。面白かった。
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4120041956
No.43:
(4pt)

人質は助けてやってほしかった

面白かったです。小川洋子の世界、自分の常識でつじつまが合わなくても、文章が美しければ、印象派や抽象画を見るように、小説が読めるということ。役に立つわけではないのですが。
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4120041956
No.42:
(4pt)

誰かの物語に耳を傾けたい方へ

"『彼らは本を朗読しているのではない。自分について、語っているのだ』自己紹介のようなものですが、と私が質問すると、言下に否定した。『いや、もっと深遠な物語だ』"2014年発刊の本書は、ドラマ化もされた8人の人質と救出作戦を実行した兵士たちが語る非日常における日常の細やかで特別な物語。

個人的には毎月1回、黙読とも違う音読の魅力を感じる為に【テキストを声に出す会】を主宰している事から、本書のタイトルに惹かれて手にとりました。

そんな本書は日本からツアー旅行に参加し、ある国の山岳地帯で反政府ゲリラに捕らえられた人質たちが結果的に【全員犠牲になったことが冒頭で明らかにされた上で】残された盗聴テープに残された人質たちの朗読した物語が8つ+救出作戦に従事した兵士が1つ。合計9つの物語が短編的に展開していくわけですが。

書かれた時期的には2013年のアルジェリア人質事件が背景にあるのかな?と思いうかべつつ、それぞれが語る物語は、拘束されている状況とは思えないほど【穏やかで特別なこともなく】また互いに組み合わさるわけでもなく、不思議な読み心地でした。

一方で、あとがきでドラマで主演をつとめた佐藤隆太が書いてるように『小さなことが、それでも当人にとっては、本当に特別な出来事であり、時間だったことがわかる』という意味では、それぞれが主役としてSNSで何かしらの物語を毎日の様に語り、また演じる現在、客観的に眺めれば、そんなものかなあ。と思ったりしました。さて、私が同じ状況だったら。何を語るのだろうか?

誰かの物語に耳を傾けたい方へ、また穏やかな気持ちになりたい方へオススメ。
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4120041956
No.41:
(5pt)

オススメ

直接ではなく、それぞれの物語の中に、命について考えてさせられる、深い内容でした。
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4120041956
No.40:
(5pt)

フフフ…

小川さん独特の雰囲気ある物語です。厳しいシチュエーションであることを忘れ、思わずフフフと微笑んでしまいます。
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4120041956
No.39:
(5pt)

設定が秀逸。

人質の朗読会、という設定がなければ8つの話の短編集となるところが、前書きに描かれた設定によってそれぞれの話が不思議なほど生気を帯びて感じられました。前書きの迫力が凄くて、思わず「え?これ本当にあった事件?」と思ったほどです。一気に引き込まれました。小川さんの作品はいつも生と死、暖かさと冷たさが絶妙に入り混じって独特の世界を作られる作家さんだと思います。また時間をおいて読み返そうと思います。
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4120041956
No.38:
(5pt)

皆さんに伝えたい小さな想い出、人質の朗読会

ゲリラに図らずしも殺されてしまった日本人人質の一人一人の忘れえぬ思い出を語った朗読会。現場からテープが発見されて、その朗読会の内容が明らかになる。小川さんらしい、温かいまなざしの一人一人の小さな思い出をほっこり書いた短編集。この思い出ののち、皆前向きに生きたこと、それなりの人生を刻んだことも最後の一行、経歴で分かる。
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4120041956
No.37:
(5pt)

すごくおもしろかった

数秒間テレビの画面に映っていた背表紙のタイトルに惹かれて買いました。
初めて小川洋子さんの本を読みました。
不思議でそれでいて身近でもあり、どの話もとても良くて一気に読んでしまいました。
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4120041956

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