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廃用身



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【この小説が収録されている参考書籍】
廃用身
廃用身 (幻冬舎文庫)

廃用身の評価: 4.23/5点 レビュー 93件。 Bランク
書評・レビュー点数毎のグラフです平均点4.23pt


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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全77件 61~77 4/4ページ
No.17:
(5pt)

人間をDNAを運ぶ船と考えて

廃用身
久坂部 羊
身体の一部ではあるが
麻痺などで用を足さないからだの一部のことを言う
人間をDNAを運ぶ船と考えいらなくなった無機能な部分を排除することにより
老朽化した船を墓場まで運ぶ周りの乗組員のことを考え
船長こと漆原医師の究極の医療「Aケア」
>私の脳みそ
廃用肢は医学用語にある
漆原は「私にとって要らないのもはこの頭」と言って・・・
だから廃用”身”
漆原は酒鬼薔薇のもじりか?
最近新聞で騒がれた老女に熱風を当てて殺害した介護職員
彼は仕事に誇りを持ち、生き甲斐を感じていたそうだ
その彼を、殺人に駆り立てた物は何だったのか?
図らずもこの本が代弁しているようだ
廃用身Amazon書評・レビュー:廃用身より
4344003403
No.16:
(5pt)

フィクションとしてのレビュー

2002年にワイドショーや週刊誌上で盛んに報じられた「Aケア」の発案者・漆原糾医師の手記「廃用身」に、出版元の山月館・矢倉俊太郎氏による編集部註を併せた一冊です。「Aケア」は脳梗塞などが原因で回復が見込めないほど麻痺した四肢(廃用身)を切断することにより、高齢者の体重を減らして介護負担を軽減し、さらには高齢者自身のQOL(生活の質)やADL(日常生活動作)を向上させることが目的でした。しかしこの特異な手術はメディア・サーカスの中で悪魔の所業として糾弾されたことも記憶に新しいことです。 この手記を読むと、急速に進む高齢化社会に対して漆原医師が誠意をもって向き合っていたことが良く判ります。切断手術は報道にあったように高齢者に強要していたわけではなく、説明と同意に基づいた「治療」であったことも見えてきます。 私自身、介護保険制度発足前に「老老介護」の苦労を聞かされて暗澹たる思いにとらわれたことがあります。日本では他人に老親の介護を任せることを潔しとしない意識があるため家族が自宅で慣れぬ介護を続け、結果的に被介護者ばかりか家族全員が疲弊してしまう場合があります。自宅での高齢者介護の一つのヒントが「Aケア」にあったのかもしれないということを私たちは、メディアに踊らされることなくもっと冷静に検討すべきだったと思います。 回復する見込みがないとはいえ、麻痺四肢を切断する行為の「イメージ」の醜悪さが一人歩きして、メディアに興味本位に取り上げられてしまったのは漆原医師にとって大変不幸でした。この本は高齢化日本の介護問題に対してかなり過激な一石を投じるのは間違いありませんが、一方でメディアの十年一日変わらぬ皮相な取材ぶりをも鋭く指摘している本と言えます。事実とは何なのか、ということも含め、大変興味深く、考えさせられることの多い一冊でした。

廃用身Amazon書評・レビュー:廃用身より
4344003403
No.15:
(4pt)

すごい小説でした(汗)

この話はフィクションです、と断り書きがなければノンフィクションかと思いました。老人の麻痺した手足をどうすればそのQOLをあげられるのか…、怖いような話ですが、近い将来本当の話になるかもしれません。それにしても、このお話の構成にはびっくりさせられました。こんな構成の小説はいままで読んだことがありませんでした。絵画でだまし絵というのがありますがそれに通ずるものがあると思いました。医術に関する記述ももちろんですが、マスコミによる個人攻撃、その結果、にも大変興味を覚えました。こちらは近い将来といわず、もう既に起こりつつあるように感じます。誰にでもおもしろい、と薦められる1冊ではありませんが、いろいろな人に読んでもらいたいなと思いました。
廃用身Amazon書評・レビュー:廃用身より
4344003403
No.14:
(5pt)

マジでフィクションなの?

と、思わせるくらいリアル。奥付まであるし、アマゾンのレビューを
みるまでノンフィクションだと思ってた。ちょうど、この1年ぐらい
テレビをあまり見ていなかったし、こんな事があってもおかしくないな、
と読ませるあたりも本作の見所だろう。本作で私に最も訴えたのは、今後さらに加速する高齢化社会における老人介護の問題だ。もし自分の親が寝たきりになったら、と思うと、ぞっとさ
せられる現実の数々が現場の視点で描かれているのは、テレビのドキュメン
タリーのような綺麗事とは訳が違う。自分の両親が、いや自分自身が老いたら、そんなことを考えると、目を背け
られない圧倒的なリアリティーを、本書は私に突きつけた。
廃用身Amazon書評・レビュー:廃用身より
4344003403
No.13:
(5pt)

どこまで考えればいいのか・・・?

阪大医学部卒の現役医師によるデビュー作です。
残酷で猟奇的でグロテスクな色彩が強くて、かつ徹底的にリアルな小説に対峙したとき、読者は得てして無意識のうちに距離を置くものだと思いますが、この作品は決してそうさせてはくれません。
遠い世界の話じゃ済まされないというリアルな世界が舞台となっています。距離なんて置けないのです。だけど同時に襲ってくる脱力感や疲労感は激しく強烈。
こういうのを読み応えがあるというのでしょうか。医療職や福祉職に携わる人に特に読んでもらいたい本です。
だけどわたしは最近歳を感じさせるようになった父に勧めることはできませんでした。
廃用身Amazon書評・レビュー:廃用身より
4344003403
No.12:
(5pt)

親に読ませたくない・でも働く30代に読んで欲しい

ものかきをするかたわら、内科で事務をしています。
正直私にはまだ介護はちょっと自分から遠くに置いておきたい問題でしたが、
Drや薬剤師さんとのおつきあいからこの本を読みました。
よく"子供には見せられない本"というけれど、
今読み終って…私にはこれ、"老いた親には見せられない本"です。
今読ませたくない女性の友人もいます。そういう本が現れた事実にも驚愕です。だけどこれ、私は
働く20代30代40代・・・特に30代の男性で
医療や介護に関わる人、報道に関わる人、家族と暮らす人、に
読んで欲しい、と思います。何らかの揺さぶられる価値観があると思います。
それで初めてレビューに参加させていただきました。
感想を敢えていうのなら、映画"Dancer in the dark"を観終った時の気持ちと似てる気がする…。だけどこの作品の映像化だけは絶対イヤだな…(==;)
最初はドキュメントと思わせる構成にもギョッとしました。
奥付ふたつはヤラれたなぁ・・・
廃用身Amazon書評・レビュー:廃用身より
4344003403
No.11:
(5pt)

現実と非現実の境目

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廃用身Amazon書評・レビュー:廃用身より
4344003403
No.10:
(4pt)

老人介護の未来という憂鬱

差し迫る老人介護の破綻をまえにして、できうる一つの手段としての廃用肢切断というアイデアをめぐるシミュレーション小説というべきか。
老人介護問題の解決については、実は誰もが思っていても誰もいわない手段がある。尊厳死ないし尊厳殺である。本書はあえてそれをさけて廃用肢切断を行ったときに社会はどう反応するかを描いている。マスコミその他の社会の反応を綿密に予測していて、この話がもしかしたらフィクションではないのではないかとまで思わせるところは、極めて世知に長けた医師たる著者であると感じた。小説としてのひねりが少ないのが難点だが、一気に読ませる筆力は大したものだと思う。ミステリーとして読むと期待はずれかもしれないので、情報小説の一種として読んだ方がよい。
廃用身Amazon書評・レビュー:廃用身より
4344003403
No.9:
(4pt)

不思議な読後感

無用になった手足を切ることが最良と信じる医師をめぐるミステリ。前半はレポート形式で、「なに?ノンフィクション?」というくらいのリアリティを持って読者に訴えかける。
読み進めるうちにやがてミステリの色合いが段々と濃くなっていく。書店で平積みになっていたので買って読んでみた。なんとも気持ちの悪い話なのだが、老後医療の本質について考えさせられることも多く、ついつい次のページをめくってしまった。本の構成といい、そのテーマといい、いろんな意味で現代を象徴する一冊だと感じた。
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4344003403
No.8:
(5pt)

今日的なテーマを根源的な問いかけで取り組んだ意欲的な作品

月並みな表現だが、やはりある種の衝撃作であるのは間違いない。それはまず、この小説の巧みさに負っている。構成と展開自体秀逸である。途中、本当にこれフィクションなのかと何度もいぶかしさを抱かざるを得なかった。奥付まで人を食っている。「読み物」としてとにかく面白い。しかし本書の真骨頂は、なんといっても扱っているそのテーマそれ自体である。我々ひとりひとりすべての者が直面しなければならない「老い」。それをこれほどリアリティと課題提示を併せ持って読者と社会に突きつけた作品を私は知らない。加えて、ある人間の「人格」というものが、見る人間とその立場によっていかに変わりうるものなのか、それこそ不変的な「人格」などそもそもあるものなのだろうか、という第二のテ!ーマをマスコミ論にも巧みに及びながら筆者は深く問いかける。今日的なテーマを根源的な問いかけと意欲的な手法で取り組んだ佳作である。
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4344003403
No.7:
(4pt)

何か嫌だな

ケアの仕事に携わる者であるが…
読後感は最悪だった。なんか、交通事故の現場を
見てしまった感じというのだろうか。見たくないと
思いつつ、顔を押さえた手の指の間から思わず見て
しまう、というような感覚に襲われた。
 確かに、独善的でなければ、進まない事もあるだ
ろうが、それと同時に個人としての「何か嫌だな」という思いも、大事にしていかないとこの”フィク
ション”のようなことも、実質的議論も無くどんど
ん進んでしまうのでは、と考えさせられた。結構、
介護の現場では、事の大小はあるが、閉鎖的空間の
中で本人の意見が介在しない形で、その主のケアが
決められる事も多々ある。
 確かに、ドキュドラマ的手法は、チープなのかもしれないが、この物語に関しては、上手く作用して
いる。特に現場を知る者にとっては、デイケアの描
写は、充分”現場”を感じさせるものであるし、カ
ンファの様子も、そうそうと頷かされるものである。
又、社会的常識としての「Uさん」を介在させる事で
この現場にいる他の職員の感覚が、麻痺して行く様が強調され、著者が多分持たせたかった効果を充分演出
できているのではと感じる。
 色々書いたが、特に居宅ケアに関わる人間は「自分を
律する」という意味でも、1度読んでみればと思う。
廃用身Amazon書評・レビュー:廃用身より
4344003403
No.6:
(4pt)

何か嫌だな

ケアの仕事に携わる者であるが…
読後感は最悪だった。なんか、交通事故の現場を
見てしまった感じというのだろうか。見たくないと
思いつつ、顔を押さえた手の指の間から思わず見て
しまう、というような感覚に襲われた。
 確かに、独善的でなければ、進まない事もあるだ
ろうが、それと同時に個人としての「何か嫌だな」という思いも、大事にしていかないとこの”フィク
ション”のようなことも、実質的議論も無くどんど
ん進んでしまうのでは、と考えさせられた。結構、
介護の現場では、事の大小はあるが、閉鎖的空間の
中で本人の意見が介在しない形で、その主のケアが
決められる事も多々ある。
 確かに、ドキュドラマ的手法は、チープなのかもしれないが、この物語に関しては、上手く作用して
いる。特に現場を知る者にとっては、デイケアの描
写は、充分”現場”を感じさせるものであるし、カ
ンファの様子も、そうそうと頷かされるものである。
又、社会的常識としての「Uさん」を介在させる事で
この現場にいる他の職員の感覚が、麻痺して行く様が強調され、著者が多分持たせたかった効果を充分演出
できているのではと感じる。
 色々書いたが、特に居宅ケアに関わる人間は「自分を
律する」という意味でも、1度読んでみればと思う。
廃用身 (幻冬舎文庫)Amazon書評・レビュー:廃用身 (幻冬舎文庫)より
4344406397
No.5:
(5pt)

介護

一気に読んでしまいました。最初はノンフィクションと勘違いし、こんな選択肢もあったのかと妙に考えさせられたりもしました。とにかく面白かった。
廃用身Amazon書評・レビュー:廃用身より
4344003403
No.4:
(5pt)

ミステリかSFか

麻痺した老人の四肢を切断して「治療」する医師、というよく考えれば荒唐無稽な設定ですが、よく練られた斬新な構成で読み進めるうちに「介護」「医療」のあり方に関しズシンと考えさせられる傑作フィクション。本書の内容は医学的見地からはどのような評価になるのだろう??と(わたしのような全くの門外漢であっても)無性に知りたくなる、それほどのリアリティ。スゴイ。
廃用身Amazon書評・レビュー:廃用身より
4344003403
No.3:
(4pt)

問題作だ!

一気に読んでしまった。日本は高齢化社会に向かっており、2050年には3人に1人が老人になる時代が来る。私は運がよければ生きているかもしれないが、漆原医師が行ったことは、いろんな面で問題があるかもしれないが、我々が考えていかなければならないことではある。それにしても日本のマスコミには腹立たしさを覚える。自分自身この本を読んだ後どっと疲労感と倦怠感に襲われた。
廃用身Amazon書評・レビュー:廃用身より
4344003403
No.2:
(5pt)

す、す、凄い!けれど・・・。


新聞広告を見て、
         買って、
           一気に読んでしまった。広告に偽りなし!第一級の医学ホラー(?)サスペンスであると同時に問題作である。しかし、(1)(主人公の最後の身の振り方の)オチがよめる。(2)そのオチが主人公自身が設定した“Aケア”の適用規定を満たしていない(満たすことなど不可能なのだが・・・)。(3)(重箱の隅的だが)骨髄が造血機能を担っているはずで、
結果的に相当量“骨の分量が減る”治療法なのだから血液の総量も減るはず。とすると、主人公の仮説“Aケアの結果、脳への血液供給量が増す(ことで副次的に痴呆状態が改善されるする)”
なんて、医学的にありえるのか?(4)神戸小学生殺傷事件の犯人とされる(注1A?A少年のような精神的特質(注2)を持つ子供が
(事件を起こさずに)そのまま成長し、外科医となり高齢者医療に携わったら・・・が発想の原点らしいことがありありと分かる点。と言う部分がひかっかった。(注1)警察の捜査や物証その他に不可思議な点が多く、再審請求を求める運動があることも知っているので、
敢えてこう表現しました。
(注2)仮に、事件後のマスコミ報道が作り上げた像が実像であるとしてのこと。しかし、そんなことを吹き飛ばすだけのズシリとした読後感が残る作品である。同著者の次回作に大大大大大期待!と言う意味で、星5つ。
廃用身Amazon書評・レビュー:廃用身より
4344003403
No.1:
(5pt)

フィクションとは思えない現実感

物凄い話です。読んでいて「これは本当に作り話?作り話でも問題なのでは?」と怖くなってしまいました。簡単に言うと、老人の麻痺した手足を切断することによって起こる社会的事件です。切断に対する医者の手記から始まって、担当編集者の註まで、一気に読み進みました。「面白い」と簡単に言うのが難しい、衝撃的で考えさせられる物語。登場人物の苦悩や高齢社会への警告、真実をつかむことの難しさ(とありきたりの言葉で表現することすらはばかられる)についての描写も丁寧で、新人作家とは思えないクオリティの高さです。そのうち賛否両論、書評などで取り上げられるのではないでしょうか。注目に値する問題作です。
廃用身Amazon書評・レビュー:廃用身より
4344003403

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