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Rommy
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Rommyの評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.25pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全8件 1~8 1/1ページ
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動機もトリックも今ではさほど珍しくはない。 特に動機についていうなら現代ではそれであそこまでしてしまうのか? というクエスチョンはついてしまう。 さらに言うなら今この作品を発表するなら最後にもうひと捻り欲しいところ。 だが本作が書かれたのは1990年代、そういう意味で当時はやはり傑作だったと思う。 名作と呼ばれるミステリはやはり話題になった時に読んでおくべきだったとつくづく感じました。 | ||||
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設定や世界観などが作りこまれ、楽曲の歌詞、アルバム名、構想メモ、ノート、ランキング、評論なども含め本当に実在したアーティストの伝記というかドキュメンタリーというか、ノンフィクションと錯覚さえしてしまうかのような物語です。本格ミステリとしてはそれほど魅力的な謎があったり連続で山場があるわけではなくちょっと冗長、密室トリックの解明も言葉だけではややわかりにくい感じがしましたが、物語の根幹にある衝撃的な真相にまつわる伏線は、早い段階からそこかしこに散りばめられており見事でした。タイトルの意味も終盤でなるほどと思わされますし、深いテーマでした。これを95年に発表されたことはすごいと思います。ただひとつ非常に不満点があり、これは著者の責任ではなく出版社の問題ですが、ある登場人物の名前の表記が完全に間違っている部分(似ている漢字の誤植)が1箇所があり、え?これは誰?あの人とは別人なの?まさかこれ、叙述トリックものなの?と思ったら結局全然関係なく、ただのミスプリだったことです。これは活字ミステリにおいて絶対やっちゃ駄目なミスでしょう! | ||||
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今ではベストセラーにもなったり、直木賞にノミネートされるなど人気作家として活躍されている歌野氏ではあるが、新本格ブーム時にデビューした際は大学生の落書きなどと散々な言われようで、90年代初期には誘拐ものなど意欲的な作品を数編出したものの、2年ほど作家活動を中止してしまう。そして再始動後の第1作目が本作なのだが、カリスマ女性歌手が録音スタジオで切断死体となって発見され、それまでの生い立ちを振り返るという正直あまりミステリーとして面白くなさそうなストーリーなのだが、これが読むと非常に読み応えのある不思議な雰囲気の作品になっている。特にカリスマ女性シンガーの描写は一歩間違えば少女漫画だが、ストーリー自体の求心力が凄いため、思わず感情移入してしまい、全くの著者のでっち上げの人物なのでまるで実在したかのように思わせてしまう。その後の作家として飛躍的なレベルアップを果たす氏の片鱗が見える意欲作である。 | ||||
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歌野晶午さんの作品、全部読んでるわけではありませんが、 「おいおい勘弁してよ」みたいな作品も過去読んでるので、ちょっと不安でしたが まぁ文庫ですからね。裏切られたとしても、ってやつで読んでみました。 「え?」 なんか気持ちよく騙されました。 ただ、あんな短時間によくもまぁ・・・ってのはあります。 冒頭に作者自身が「今だったら、書き直す」みたいなこと言ってますが、 これはこれでいいのではないでしょうか。 これを読んで、今現在どんなアーティスト想像するでしょうか? そんなとこも一興かと。 | ||||
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天才的歌手、ROMMYをめぐる人間たちの考え、行動が生なましく、黒い感情や汚い部分、色んな思惑によって一つの偉大な才能が消費されていく・・そんな中、ただ純粋にお互いを思いやる気持ちが余計に切ない感動を誘います。 ただ、作中容疑者となる人物の行動の動機については、昨今の報道や刑事ドラマなどの氾濫の中では若干違和感を感じました。そこに納得し切れなかったので☆3つです。 | ||||
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人気絶頂の歌手ROMMYが絞殺死体となって発見された ROMMYを支え続けた中村がとる奇妙な行動とは? 一瞬目を離した隙にROMMYの死体は 何者かに切り刻まれ奇妙な装飾を施されていた 天才歌手に隠された驚愕の真相とは? 私はこんなに悲しく深く切ないミステリーに出会ったのは初めてでしたo 特に読んでいただきたいのは 中村のROMMYに対する愛情…を越えたもの(と言った方がいいんでしょうか)ですo そしてこの小説には複数のトリックが仕込まれています。 途中で分かる人には分かるかもしれませんがそんな事はさほど気になりませんo 中村の狂人ぶりが実はそんな理由だったなんて… ROMMYの気持ちと中村の気持ちo 二人からROMMYは生まれた… 歌野さん、貴方は凄い(笑) | ||||
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かなり異彩を放ったミステリです。 ストーリーは伝説的人気の天才歌手のROMMYが音楽スタジオで殺害され、その犯人をカメラマンの男が突き止めるというのもの。話自体は珍しいものじゃないけど、構成がとても凝っています。 登場人物は多く、話の展開に合わせて一人一人の視点で今の状況や心情を描かれています。 挿絵の代わりに実際に撮った写真があったり、ROMMYの顔のメイクデザインのデッサンなどとても生々しくて不気味な雰囲気にしてくれる。 また、この殺人事件と同時進行でROMMYの過去や変容を絡ませていて、それがひとつずつ明らかになるごとにこの事件の本当に重要な部分とそこから見えてくる意味を知ったときに初めてこのミステリのおもしろさが感じられると思います。 それとこの本のテーマに「ジェンダー」というのがあり社会派ミステリという印象も受けた。 歌野晶午のゾクリとした作風は健在ですが、読後感はなぜか寂しくとてもしんみりしてしまった。 | ||||
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かなり異彩を放ったミステリです。 ストーリーは伝説的人気の天才歌手のROMMYが音楽スタジオで殺害され、その犯人をカメラマンの男が突き止めるというのもの。話自体は珍しいものじゃないけど、構成がとても凝っています。 登場人物は多く、話の展開に合わせて一人一人の視点で今の状況や心情を描かれています。 挿絵の代わりに実際に撮った写真があったり、ROMMYの顔のメイクデザインのデッサンなどとても生々しくて不気味な雰囲気にしてくれる。 また、この殺人事件と同時進行でROMMYの過去や変容を絡ませていて、それがひとつずつ明らかになるごとにこの事件の本当に重要な部分とそこから見えてくる意味を知ったときに初めてこのミステリのおもしろさが感じられると思います。 それとこの本のテーマに「ジェンダー」というのがあり社会派ミステリという印象も受けた。 歌野晶午のゾクリとした作風は健在ですが、読後感はなぜか寂しくとてもしんみりしてしまった。 | ||||
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