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プリンセス・トヨトミ
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プリンセス・トヨトミの評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.42pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全122件 101~120 6/7ページ
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初めての万城目学の本。今話題の「鴨川ホルモー」を読む前に、新刊の「プリンセス・トヨトミ」を先に読んでしまいました。冒頭いきなり、東京駅を新大阪に向けて発車する新幹線の中の3人の検査官のキャラが強くて、思わず頭の中でキャスティング。副長の鬼の松平は、吹越満がいいと思ったけどやっぱり柳葉敏郎かも。めちゃくちゃ頭とスタイルのいい旭ゲーンズブールは土屋アンナにやってもらいたい。鳥居は、ドランクドラゴンの塚地しか思い浮かびません。そして、私の頭の中にはまだ映画化されてもいないこの作品の映像が鮮明に映し出されるのです。狭い路地をいくつも抱えた空堀商店街の片隅に建つレンガ色のレトロな長濱ビルも、毎朝、似合わないセーラー服姿の奇妙な男子(?)中学生が手を合わせる巳さんも、真っ赤にライトアップされた大阪城も、まるで映画を観ているように、目の前に浮かび上がって来ました。そして、終盤、こういう荒唐無稽な話は、なんだかな〜とはぐらかされた気持ちがして読み終わることが多いのですが、この本には、大阪人の男と女について実に深い観察眼があり、なるほどな〜。だからこの男の子の設定も、そういうことになってたのか〜と伏線がつながり、すべて府に落ちてすっきりするのです。実際の映画化の話も近い将来ありそうですが、キャスティングがとても楽しみです。 | ||||
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大阪人が守り続けてきたもの。 今の大阪は大阪国としての気概を 失いつつあるのではないですか。 リトルトーキョーなんて大阪の存在価値ない。 | ||||
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例によって大胆かつ周到な大ボラ噺ではありますが、 根底に骨太な主張が埋め込まれているので、 旧作とは比較にならないほど読み応えがあります。 情で結びついた社会の強さ、あるいは思いやりの共有。 それらが後半に行くほど鮮明に浮かび上がり、重みを増していきます。 終盤、ある人物の落涙に激しく琴線をかき鳴らされたのは、 自分自身が肉親との対話を軽視してきたからに他なりません。 そろそろ親父と膝突き合わせなきゃとマジで痛感しました。 冒頭から仕掛けとギャグで徹底的に楽しませつつ、 思春期の少年が性同一性障害とどう向き合うべきか、 周囲がそれをどう受け止めるべきかなど、 かなりハードな問題提起も成されていて気を抜けない。 それでいて説教臭くならない辺りが、 多くの読者がこの作家に漱石の面影を見る所以でしょう。 膨大な読書量に裏打ちされた端正な文体と 規格外の想像力・構成力で注目された万城目氏ですが、 本作で国民的小説家への第一歩を踏み出した気がします。 マルケス級の才能の萌芽に立ち会えた僥倖に感謝。 | ||||
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以前、ドラマ版の鹿男に夢中になったこと、 そして自分が大阪人であるということで、この本を手に取りました。 作者が大阪出身なので、非近畿圏の作者が書く、 しつこいような(でんがなまんがな調な)違和感のある関西弁ではなく、 関西人にとって違和感の少ない、自然な関西弁で、 地元の人間としては読みやすく、親しみも持てました。 内容については、この作品ではどれを述べてもネタばれになりそうな感がありますので多くは書きませんが、 帯や内容紹介にある、「大阪全停止」というのは、全体の三分の二が終わってからのことで、 それに関する謎解きの類いもあまりありませんので、 帯や内容紹介を見て買おうか悩んでいる、という人には注意が必要かもしれません。 メインは「会計検査院から検査に派遣された三人対大阪」という構図で話は進んでいくのですが、 中盤辺りから、まさに荒唐無稽、ややファンタジーや妄想の域に入るほど、 話は明後日の方向に向かっていきます。 しかし、それも作者の歴史と大阪人気質に関する造詣の深さでなんとかカバーされ、 骨のある話になっていると思います。 特に面白いのはそれぞれの登場人物の名前でしょう。 東京(つまり東)から派遣された三人がそれぞれ松平、旭(これはファーストネームですが)、鳥居、 大阪(つまり西)に住む人々の名前が、真田、橋場、島と、 戦国時代後期の歴史に詳しい方なら、 名前だけで登場人物の大体の立ち位置がわかるような構造になっています。 話の内容的にも、歴史についてより詳しい方が、ニヤリとできる箇所が多いかもしれません。 また、荒唐無稽な話でありながらも、根底のテーマはしっかりとしたものを持っていて、 ただ作者の妄想を書いただけの絵空事に留まらない、面白い小説でした。 | ||||
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はじめて浅田次郎を知ったときと 同じような読後感を持った。 空堀商店街も巳さんもタコ焼き屋も、 幼稚園も公園も十二軒町も、松屋町筋も谷町筋も上町筋も、 大阪城も森ノ宮駅も噴水も府庁も府警もNHKも、 ビックマンもグリコの看板も浜寺公園駅も、全部知ってる、 日常利用している、行ったことがある。 (唯一、蜂須賀組の事務所が特定できず残念) すべてが、自分の生活圏の中で展開される物語ゆえ、 たぶん他の人の数十倍、数百倍もリアルな錯覚を楽しめたことを、意図的に思いっきり差し引く作業をしたとしても、 星5つ。 大阪を知っているものには、 一見、無理目ないろんな設定も妙に腑に落ちる。 知らない人でも実際の街、 路地を歩いたなら「ありかも」と思うんじゃないかな。 大輔の存在、設定に「?」をもつ人がいるようだけれど、 彼はさまざまに“大阪”のメンタリティを体現してるし、 すべては必然に帰結すると思う。 (森下裕美の『大阪ハムレット』の影響もある?) 「お前らアァッ、お父ちゃんの言うこと聞けエェェェッ」は、まんま、大阪のおばちゃんの強さやからね。 最後のゲーンズブールの展開する大団円は、 まんま浅田次郎調。 クサイけど、うまい!大衆演劇のようだ。 | ||||
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男子中学生の大輔がセーラー服で登校することより、大輔は性同一性障害かという議論もあるが、大輔は自分のことを「ぼく」と呼んでいて、性同一性障害にしては、ややおかしい。 しかし、大輔が真田である事を考えると、筆者の意図がわかる。 つまり、 セーラー服=女子の服=赤色の服=真田の赤備え、 という図式。 すなわち、大輔君が学校にセーラー服で登校していく姿は、真田隊が大阪夏の陣で、赤備えで徳川本陣へと突っ込んでいく姿に重なる次第である。 | ||||
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作者の著作を初めて読みましたが、手軽に読めてスピード感があり楽しめました。 大阪の方が読まれるといっそう面白いでしょうね。 鳥居くんは、鳥居強右衛門の子孫なのかな? 旭は、秀吉の妹で家康の正室の朝日(旭)姫? 島くんは、島左近かな? あとはみんなわかるよね♪ | ||||
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これは現実?空想?自分のいる世界が実は架空の世界なんじゃないか?本の中の世界が現実なんじゃなか?と感じるほどのめり込んでしまう魅力的な本です。 万城目作品の登場人物はいつも多彩ですが、「こんなのありえない!」と突っ込みつつも、実はどこか自分にも思い当たるふしがあるから、本の世界に入り込めるのでしょうね。 大阪で生まれ、京都の大学に通う万城目氏と同じような道を毎日通っているはずなのに、自分にはこのような発想がありません。同じものを見ていたとしても、人とは違うような観点から見つめ、それをアウトプットできる能力に脱帽です。 父親と一時間、二時間かけてゆっくりと歩いてみたくなる・・・うーん、やっぱり恥ずかしいかな?会話がなくても、まぁいいか。 お勧めです。 | ||||
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前作は京都、この作品は大阪。それぞれに古都を舞台とした奇想天外物語。私としてはこっちの方が面白く感じました。少し前まで、10年ほど大阪に住んでいたからそう感じるのかもしれません。 大阪を知らない人は、大阪の地図を片手に、またWEBサイトで空堀商店街のイメージを掴んでおくと、雰囲気が分かるのではないでしょうか。 | ||||
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ウソと歴史を上手に織り交ぜた万城目ワールドの奇想天外さは健在。 よくしゃべり、いつも冗談ばかり言っているように思われる大阪の人たち。 実は普段は口に出せない大きな大きな秘密をもっていて、それをカムフラージュしたいから・・・ そう考えるとこの物語の舞台は大阪以外には考えられない(笑) 私が本気で吹き出してしまった「大阪国内閣総理大臣」という単語が出てきて、話がどんどんおかしい方向へ行くまでが長すぎる。 会計検査院の仕事風景とか、前半の長さは余計でしょ。大阪国の歴史と法律の件も解説じみていて冗長すぎる点は残念。 が、ありえない・ばかばかしい設定の中にも男が男として守らればならないもの、父と息子の強い強い絆・・・それを思うと熱いものがこみ上げてきます。 地域とか家族とか、時代が進むごとに失われつつ絆の大切さを再認識。 まさか万城目作品でこういう気持ちでいっぱいになれるとはっ!! 最後の最後の大阪女の懐の深さと強さに感服。やっぱ大阪のおばちゃんはサイコー(^o^)/ | ||||
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大阪国って本当にあるんじゃないの!?って信じてしまいそうだし、信じたい!特に大阪国のルールが何か大阪っぽい人情溢れる方法で家族って良いと感じました。大人になると自分のオヤジと2人っきりで話すことなんてないですからね… | ||||
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京都・奈良に続く著者の伝奇(!?)小説の舞台は大阪 。大阪という街が持つ歴史的背景を縦糸に、周囲との関係に悩む主人公的な少年(少女)と周りの友人・大人の繋がりを横糸に、荒唐無稽な「大阪の公然の秘密」を書き綴っていきます。 私自身、幼い頃から本作の舞台・空堀商店街とその周辺の雰囲気に馴染んできたこともあってか、読み進める内に、嘗て自分自身が経験したか、のような既視感を感じてしまいました。『鴨川〜』や『鹿男〜』の舞台ほどメジャーではないですが、この小説の舞台を読後、廻って見ることをお薦めします。 『坂を抱いている』商店街や路地(ろじではなく「ろうじ」)を造る長屋達、そして「女の子になりたい」と少年が願掛けをした榎木の巳(みい)さんの祠まで。実際に歩いた上で、改めてこの小説を紐解けば、より愉しめると思います(すみません、思いっきり私情一杯のレヴューになってしまいました)。 | ||||
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いかにもありそうで、よく考えればありえない物語。 ひさびさに、こころ躍らせて、一日で一気に小説を読み切りました。 会計検査院や大阪の歴史も少し勉強できました。 空堀商店街周辺を散策してみたくなりました。 | ||||
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全般的に面白かった。『鴨川ホルモー』の面白さを期待しては少々酷だが、安定したエンターテインメントを提供してくれる稀有な作家である所以は本作でさらに盤石になったと言っても言い過ぎでは無いと思う。 それほどに面白かった本作であるが、ひとつ疑問がある。 それはセーラー服を着たがる中学生の少年の心理描写についてだ。 性同一性障害について考察が及んでいるのかと思えばそうでもなく、少年はただ『可愛いものに憧れがある程度』であって、同性に愛を感じる訳でもなく生臭いところまで話は進まない。 ただ少年の悩みが性の不一致を示唆するのは明白で、どうせこの問題が不可避ならばとことん掘り下げて欲しかったと思う。 そういうセンシティブな問題にこのキャラクタではちょっと配慮が足りない気がしたのは私だけだろうか。 思うに、万城目先生は『自分への理解を拒む世間への挑戦をコスプレ癖というマイナーな嗜好に仮託したかった』のではないか。 ”女装癖があって異性愛”って人はたしかに存在するのだが、万人から共感を得られるような趣味ではない。控え目に言っても今はまだその時期では無い。単なる変態の誹りを免れない。 ゆえに彼の所作に多くの読者が戸惑ったのでは無いだろうか。 『プリンセス・トヨトミ』はそういう意味で時代の一歩先を行っている。 ある意味前衛的な小説。 それを除けば意外性は少なく手堅い作風ではある。 文章が上手かったな。ほれぼれする。 | ||||
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大阪人ではありませんがまさに読みたかった作品!です。 「鴨川ホルモー」、「鹿男あをによし」とそれぞれ素晴らしかったですがこの作品もまた壮大な虚構がベースですが全然気になりません。 これぞ大人のための知的ファンタジーでしょうか。 登場人物達の名前が松平、真田、橋場、鳥居・・・そして旭!となっているところは話の展開もそうですがちょっと歴史がわかっておれば「くすくす」笑わざるを得ません。 そういえば「鹿男」でも登場人物が藤原先生、長岡先生、難波先生、堀田イト(イト国)と古代史版で凝っていました。 その中で堀田イトと同じ剣道クラブの先輩が佐倉という名前でこれって佐倉城主の堀田氏の組合せになっていたりしてこのような「遊び」の世界はますます進化しています。 とは云えやはり素晴らしいのは起承転結の転以降の驚きのハナシの展開。 ハートフルストーリーとしての出来映えはまさに万城目ワールドならでは。 特に後半の濃さはやはり万城目さんの作品の安定度を見せつけてくれます。 人間が生きていく上で大事にしないといけないものが何であるかを問い続けている万城目氏の人に対する暖かい目線、視線が心地良いです。 誰にでもお勧めできる傑作がまたひとつ誕生しました。 | ||||
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万城目さんの小説では、何気ない日常の中に、実は大きな仕掛けが隠されており、歴史の陰で連綿と受け継がれている。それは、ホルモーというオニを鎮める儀式であったり、サンカクを用いた大ナマズを鎮める儀式であったり。仕掛けに支障が出るとおそらく日常生活もままならなくなるような、ばかばかしく見えるんだけれども実は偉大で壮大な仕掛けである。 三都物語勢揃いの大阪を舞台にしたこの物語では、仕掛けが大掛かり過ぎるのか、全体像が見えてくるまでに時間がかかる。主人公に対する暴力の描写も胸が痛い。しかし、三章以降、仕掛けが見えてき始めてから、俄然、面白くなる。そこからは本を置くことが難しくなった。 名前のことはほかのレビュアーさん達も書いているが、当人たちの知らぬ間に、歴史が繰り返されようとしている。そういう物語である。 たとえ名前の由来にぴんと来なくても、主人公大輔の父親の真田幸一のお好み焼き職人としての朴訥とした誠実さ、鬼の松平と異名をとる副長の容赦のない公正さなど、中年男性らの魅力が褪せることはない。両雄引けを取らぬいい男である。そして、女性たちは実に懐深く、大物である。 派手な演出があるわけでもないけれど、何かが大きく変化したわけでもないけれど、やっぱり奇想天外なんだよなぁ。じっくりと味わうような、静かな余韻が残る。 父から息子へ、母から娘へ。数百年間、受け継がれたのは、仕掛けの秘密ではない。秘密に託された気持ちである。その点、親の老いを感じ始めた世代にこそ、お勧めしたい。 | ||||
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みなさんのコメントにあったように、冗長な箇所が多かったと思います。 でも、それぞれのキャラクターがとても素敵に仕上がっておりますし、事件後のお話は電車の中でずっとにやにやしながら読んでしまいました。 ほっこりしましたし、これの続編も読んでみたいと少し思いました。 ホルモー、鹿男からするとどんどん現実味が増してきてしまっておりますが(そうでもない?)もっとおかしな世界のお話も読みたいなと思います。 | ||||
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前半数ページは必要なのか?と思いながら読んでましたが途中から調子戻ってきました。 発想がいい。 男だけの秘密のはずが結局…大阪の女は強いなw 旭の最後の豹変っぷりに爆笑です。 自身の生活圏とカブるために、この人の作品にはいつも身近な地名が頻出して…毎回わくわくします。 空堀、雰囲気出てます。 あー、お好み焼き食べたい。 | ||||
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待ちに待ったマキメ氏最新作。 京都、奈良を舞台にした物語から、今作ではいよいよ大阪を舞台に 壮大なホラ話が展開される。 面白かった。 も〜なんというか、 ここまで壮大な話になってくると 笑いを通り越してぽかんとしてしまう。 500ページ超の傑作! といいたいところだけど、 正直ちょっと長かった。 後半の物語が感動的で、しかもしっかり面白く描けているので その前半部分をもう少し簡潔にまとめられていたら もっと面白かっただろうな。 大輔が女の子になりたいという理由もイマイチはっきりしないし、 こういう設定にした意味もわからない。 最後の「男の気持ちも女の気持ちもわかる」という方向に 持っていくつもりだったのであれば もう少し説明が欲しかったなぁ〜。 ただ大阪方に茶とか市とか真田とか 関東側から松平、旭、鳥居とか しっかり歴史を認識させつつ名前も考えているところが さすがのマキメ氏でした。 何だかんだ言いながら やっぱり面白い作品だったのでした。 さすが、マキメ氏。 一気に読ませたのは物語のバカバカしさと マキメ氏の力でしょうね〜。 | ||||
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とにかく面白い。こんな小説が出るのを待っていた。物語の舞台は大阪に実際にある空堀商店街である。作者の描写通りの路地と坂と崖があり、このラビリンスが物語の味付けになっていることは間違いない。作者の独特の世界観とこの場所が実にマッチして物語を重層的に面白くしている。その上細かいディティールが実によく書けていて、読めば読むほど関心する。全体的にはマキメワールド全開で「鹿男あをによし」や「鴨川ホルモー」に書かれているユーモアーと切なさの微妙なスパイスが効いている。とにかく読んでいて楽しい作品だ。 | ||||
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