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(短編集)

縛り首の塔の館 シャルル・ベルトランの事件簿



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縛り首の塔の館 シャルル・ベルトランの事件簿の評価: 3.67/5点 レビュー 3件。 -ランク
書評・レビュー点数毎のグラフです平均点3.67pt


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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全2件 1~2 1/1ページ
No.2:
(3pt)

怪奇な事件

「シャルル・ベルトラン」シリーズの第4弾。5本を収める中編集である。
 『密室殺人大百科』(2003)に入っていた「縛り首の塔の館」、『メフィスト』に2009-10年に連載された「人狼の影」「白魔の囁き」「吸血鬼の塔」「妖女の島」。
 いずれも怪奇趣味が横行するミステリで、魔女やらウェンディゴやら吸血鬼やら人狼やらが登場する。しかし、ミステリとしての出来はきわめて悪く、読み始めた途端に真相が分かってしまったり、あまりにもダメなトリックだったり。
 それでも読まされてしまうのは、怪奇趣味ゆえだろうか。
縛り首の塔の館 シャルル・ベルトランの事件簿 (講談社ノベルス)Amazon書評・レビュー:縛り首の塔の館 シャルル・ベルトランの事件簿 (講談社ノベルス)より
4061827715
No.1:
(3pt)

密室。

『十角館の殺人』の冒頭でエラリイが、
「やっぱりね、ミステリと言えば、切り立つ館、怪しげな住人、血みどろの惨劇、そして破天荒な大トリック…例え、時代錯誤と言われてもね」
と言いました(うろ覚えですが)。
しかし、70年前の海外本格黄金期に、そういう作品が少ないとも聞きます。
むしろ日本人、わけても二階堂黎人、綾辻行人とかがそれを実践しているのでしょう。
この作品は、そんな『古さ』を極限まで追求した作品になっています。
まさに怪しい館で起こる、怪奇としか言いようがない密室殺人の数々…。
しかし、とても『古い』トリックがこれでもかと散りばめられているので、
「ああ、なるほど。そうすれば密室の謎が解けるね」と納得するだけで、驚嘆はありません。
二階堂黎人の『人狼城の恐怖』も、最高に面白かったですが、やっぱり密室トリックは発想のジャンプがない実際的な出来ばかりでした。
私は世界ミステリ史上三大密室トリックは、
『斜め屋敷の犯罪』、『すべてがFになる』、『姑獲鳥の夏』だと思っています。
これらは、天才的な閃きで、謎が解かれた瞬間、魂が飛んでいくような素晴らしい興奮を感じます。それこそがミステリの神髄。
この作者も、もっと天啓の閃きで『密室』という壁を跳躍して欲しいです。
…色々書いたけど、面白かったよ!
縛り首の塔の館 シャルル・ベルトランの事件簿 (講談社ノベルス)Amazon書評・レビュー:縛り首の塔の館 シャルル・ベルトランの事件簿 (講談社ノベルス)より
4061827715

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