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ドグラ・マグラ
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【この小説が収録されている参考書籍】
ドグラ・マグラの評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.96pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全349件 121~140 7/18ページ
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呉一郎と「わたし」は同一人物ではないとすれば「わたし」は誰か。 若林が「1926年11月20日」を繰り返し「モヨ子」を「わたし」の隣室にあてがうのは何を認めさせようとした実験か。 手枷足枷がはめられていた正木は本当に自殺か。 八代子も本当に自殺か。 結局一連の事件の犯人は正木なのか解放治療の患者たちを殺害した一郎なのか「わたし」を匿う若林なのかはわからない。 最後まで謎は一切回収されない。 そして「わたし」は自分が誰なのかすら思い出すことが最後まで出来ない。 | ||||
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うーむ、わからない。ちっとも先が読めないぞぉ。私の脳髄が壊れたのか、それともこの小説がキテレツずきるのか。ともなく、次だ。下巻を読まねば、気になって夜も眠れない。 | ||||
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文章に読まれるとは、正にこの事をいうのでしょう。 この作品は読者を飽きさせません。一読してみれば、今作品の精密かつ大胆な小説技巧の虜に陥るはずです。 | ||||
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ぞっとする、という印象であった。 怖さというのは、ホラーというより無限のマトリョーシカというようである。 マトリョーシカを開けるとマトリョーシカを開けている人間の姿が見える、しかしそれはどうみても自分の姿であるのだ・・・というような。 たしかにミステリーであるのだが、話が脱線につぐ脱線。 わずかな伏線を繋げば、全体像は掴めそうであるが、その全体像も果して本当なのか・・・?ということだ。ドグラ・マグラという作品が、「狂人の解放治療」の一環として出てくるあたり、作品全体がすべてウソである可能性すらある。 ちなみに、純科学的な目線で見ると、「心理遺伝(細胞記憶)」というのは、基本的にあまり支持されている学説ではないそうだ。しかし内容を読めば分るが、まったく無下にできるものではない、そんな気はした。 作中の正木博士が唱える「なんで外科や内科は薬で治せるのに、精神だけは閉じ込めるのだ?医者の胸先三寸で症状が決まってしまう」という主張はなんとなく分る気がした。いまも精神疾患への偏見はまだあるだろう。 | ||||
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昔のカナ使いで読みにくい部分は多いが傑作と思われます。特に脳髄論など現代でも面白い。オチは途中で分かってしまいますがそれでも一度は読んでおくべき本でしょう。 | ||||
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日本で最も奇妙で狂っている小説、という噂を聞いて読んだのは10年以上も前のこと。 文章が読みにくい、話が難解といわれてますが途中から一気にのめりこんで読み、読了後、深夜の自室で今自分の見ている光景は現実なのか夢なのか、そもそも自分は存在するのか、などと軽い離人感に襲われました。 主人公の記憶喪失の青年が精神病棟の病室で目覚める。若林博士から渡された「ドグラマグラ」という書物を読み自分が何者かを知ろうとする、強引にシナリオを単純にすればこういう内容だがドグラマグラという小説ので作中作のドグラマグラを読む、という2重構成がまず恐ろしい。 正木博士と若林博士、2人の天才きちがい博士による頭脳戦ともいえるしそもそも人間の脳とは、精神とは何かと突き付けてくる哲学書のようでもあり、一応は探偵小説と銘打ってはいるものの、これこそジャンル分け不可能な世界でも稀な奇書と断言できる。 我思うゆえに我あり、というが自我とは何か?物事を考える自分の脳とは何か?考え出したらきりがないきちがい地獄に読者も突き落とされる。 自分は未だ生まれておらず母の胎内にいるだけなのかもしれない。 数々の謎をもう一度解明すべく再読しようと思います。 精神的に不安定な時に読むのはおすすめできません。 | ||||
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読んだけど、何じゃこりゃです。 ジャンルで説明するとたぶん、怪奇小説。 狂った科学者が人を実験材料にするという、ところどころ良く分からない。 下巻の最後のブウウーンはこの上巻の冒頭につながるのか??? 最終的に輪廻転生したのかな??????? 面白いかときかれたら、面白いと思う??? 独特のセリフまわしに登場人物の不気味さ、ところどころの描写が巧だと思いました 最後まで何かにとりつかれたように読み進めてしまった。 | ||||
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一度目は上巻とはガラリと違う、畳み掛けるような展開に感じるしかなかった。 二度目、上巻の伏線に徐々に勘づくことが出来るようになった。細かい疑問がつきない。 三度目。この物語を俯瞰したいと思えるようになった。 この過程が、まるで研究しているようでとても楽しい。何より、誰かとこの奇妙さを共有したいのに、いざ説明しようすると、どうしても陳腐になってしまう、このもどかしさがたまらない。 日本を代表する奇書と何処かで読んだが、素人なりにその通りだと思った。 やっぱり陳腐なレビューになってしまって申し訳ないが、ともかく「上巻を、流し読みでもいいから乗り切って、下巻を迷っている方」は、下巻はともかく上巻よりは読みやすいと思いますので、とてもお勧めです。 | ||||
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昔読んで、また読みたいと思っていて発見。こんな名作がまさかキンドルで読めるなんて、いい時代になったものです。 | ||||
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頭がおかしくなるご本です。 頭のおかしさを楽しむ内容で、奇書であります。 理解不能が良く、理解した後でまた頭がおかしくなります。 ループして精神安定剤がほしくなりました。(笑) | ||||
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無料とは言いましたが思わず紙の本も読後に購入してしまいました(笑) 内容については余り、前情報がない方が楽しめると思うので伏せまして まずネットやら書評、宣伝などでうたわれる読んで精神がおかしくなるようなことはないと思います。 そもそも私が可笑しいのか(笑) 内容が難解、文章が読むのが大変など、聞きますが私は特別そのように感じませんでした。 読む前に様々な所でやたらと敷居が挙げられて読まれないのは本当にもったいない作品だと思います。 序盤からグッと引き込まれるストーリー 個性の強い登場人物たち 読んでいて癖になりそうな文章 その中で考えること、考えさせられること このテーマは本当にそんなに昔の時代のものなのか? 現代を生きる我々でもなかなか 答えの出ない問い 重苦しいと感じる方もいるかも知れませんがそんな内容でありながら 小説として物語としてエンターテイメントとしても楽しめる作品でした。 読んでみて何を感じるか この作品をどう思うかは、人それぞれで好き嫌いが割と別れるかも知れません ですが今このレビュー、ドグラマグラのページをご覧なられた方 これも何かの巡り合わせでございましょう 是非ともご覧くださいませ 貴方の考え方、今後の人生を少し曲げてしまうかも知れませんゆえに | ||||
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「脳髄は物を考えるところに非ず。全身三十兆の細胞の一粒一粒が意識を持ち、脳髄はその反射交感組織であるにすぎない。その反射交感作用が損なわれると、細胞の一粒が他の意識に先んじて暴走を始め、精神病、心霊現象等を惹起する」とした【脳髄論】、「胎児は母親の胎内にいる十ヶ月の間に、元始の単細胞の時代から万有進化していく際の先祖代々の記憶をリピートする」とした【胎児の夢】。この摩訶不思議だが、意外に説得力ある正木博士のトンデモ理論をベースに、この物語は語られていく。 数多の読者が、犯人は誰か、〈私〉が何者であるかをめぐって、この本のトリックにひっかかり、最初から最後まで引きずりまわされ、「わかったようなわからないような」結論を呈示されても、「いや、これはそう思わせて、実はそうではないのではないか」と、その都度、時系列の異なる世界、見る角度が違う世界に参入し、それこそ本書中の〈私〉と同じ夢中遊行を何度も何度も繰り返してしまう。そういう意味では、〈私〉は読者自身であるともいえる(途中で読むのに挫折してしまった方は、脳髄の反射交感作用がしっかりしている証拠。喜ばしいことかもしれない)。 かくいう私も、何度も無限ループに陥ってしまったくちであるが、最近は、最後に示唆されている「●●●」解釈をあっさり受け容れて白旗をあげるのも良いかなと思っている。本当は、夢における失見当識とか、シミュレーション仮説の話までしたいが、あくまでレビューなので自重する。 とにかく他書ではありえない読書体験があなたを待っているので、手にとってみてほしい。 | ||||
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「瓶詰の地獄」3部構成が巧い短篇。極限状況下の男女を描いて鮮烈。 「氷の涯」公金横領を巡る活劇スリラー風の作品ですが、この著者故の奇想に満ちた中篇。 「ドグラ・マグラ」説明不要、というか誰も説明できそうもない奇想小説の極北。 3篇とも凄いですが、やはり「ドグラ・マグラ」は断トツで凄い。この小説については色々な人が色々書いているので、私も勝手に好きな事を書かせてもらいます。 実を言えば私も今、所謂「狂人」という状態というか、統合失調症に認定されていて、毎日薬を飲まないとまずい、或いはおかしくなるという状況で日々日常の営み(働いたり、食事したり、トイレにいったり、ジムでトレーニングをしたり、小説を読んだり、音楽を聴いたり等)をしておるのですが、では薬を飲み忘れたりするとどういう状態になるかと言えば、テンションが高くなって一睡もできなくなったり、ジムのトレーニングが全く疲れなくなったりという状況で暮らしております。 まぁ精神の病気といってもピンからキリまであるので、一般的に危険という事で病院で一生暮らさないといけないという人もいたり、私の様にあまり危険性がないという事で日々社会生活が許されている人もいるので、あまりこういう病名がついたからといって、危険に思われると心外ではありますが、実際に危険な人もいるので、あまりデカい態度は出来ないのも真実だったりします。 この小説でも主人公が無意識の内に人を殺した疑いを晴らさないとならないという、こういう病気だと思われ易い、危険なタイプのキャラクター設定になっておりますが、こういう人だけではないという事も一応言っておきたいです。危険な人もいますが。 この作品に関して言えば、アイデンティティの揺らぎはジャプリゾ「シンデレラの罠」の先駆、推理小説の枠組みを借りた奇想小説としてはオブライエン「第三の警官」の先駆的作品だと思いました。1935年の時点の日本でこういう作品が書かれていたという事実に驚きます。大西巨人氏の「神聖喜劇」と共に世界文学史の中で議論すべき小説だとも思いました。 「ドグラ・マグラ」は読んだ人100人が100人とも違う解釈をしたり、感想を持ちそうな作品。他の二篇とともに必読、としか言えない小説でした。是非ご一読を。 | ||||
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無料で大作が読めるなんて感激です。 電子書籍なのでどこでも見れますし。何度も読み返します。 | ||||
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この小説では、その当時の状況では差別されるだろう精神障害者治療が、現在に通じるような状況で語られている。家族歴を調査することや開放治療をすることなど、この小説が書かれた時代に、どこからこのような現代的治療法を知り得たのか作者の経歴を見てもよくわからず、とても不思議だ。 一方では、人類が現れた遠い過去から話が始まり、日本のみならず中国の伝説も加わって、現在の事件を解決しようとする。そして読んでいる内にすべてが混沌として夢うつつの状態になる。夢中遊行に引きづり込まれそうになる 一冊に纏められた記録で事件は解決したように思うのだが、本当?読者による独自の解釈が必要かもしれない。 | ||||
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29年前、映画が放映された時に本を読みました。 興味深くあまりの面白さに、 たしか3日で読んでしまったのを覚えています。 時間軸が本当にめちゃくちゃで読み終わりの場面ですら、 さて今いるのはどこなのでしょうか?と思わせるぐらいだ。 実際、昭和初期に書かれた古い作品であることは間違いないのだけれど、 文章も構成もそれを全く感じさせない。斬新な内容は今読んでも新鮮な感じさえする。 それは夢野久作の天才たる所以である。 夢野久作の短編も沢山読んでいるが、どの話も不思議で私の好みであることもありますが、 新聞記者もなさっていたと言われる彼の文章が大好きです。 この作品は、精神異常な状態の人の頭の中を、 作者の天才的な筆致で所狭しと表現してるのだと思う。 実際人間の脳は、普段そのすべてを使い切っていないと言います。 ならば、そのすべてが全開になったら 「こうした情景が、頭に広がるのでは」とも考えられる。 そんなことをこの作品は摩訶不思議な物語を通してある意味 疑似体験させてくれているのではないでしょうか。 極解かもしれませんが、 始めと終わりに流れる柱時計の大きな音は 本当はどちらも現実では同じ日時に鳴ったものだと思うのです。 つまり始めのボーンを聞いた後に、 彼の頭の中であの膨大な物語が恐ろしい速さで鮮明に流れていって エンディングに流れる時計の音までに終了しているとしたら…。 こんなことずーっと考えていたら本当に精神異常になることも あり得るかもしれませんね。 蛇足ですが、映画を観たのは、その当時交際していた 今の主人のお母さまに、映画のチケットいただいたことからです。 映画の出来は全く期待していませんでしたが、 期待に反して、作品の内容を実によく表現しているなと感じました。 私はしっかり観ていましたが、 となりで、全く興味のなかった彼はグーグー寝ていました(笑) | ||||
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言わずと知れた日本三大奇書の一つ。 奇書、だなんてどんなトンデモナイ本だろうとわくわくしながらページを繰っていくと……これは、確かに「奇書」の名を冠するに値する一冊。そしてとんでもない傑作だということがわかった。 その奇怪な内容はひとまずおいておくとして。文体だけ見てとってもドグラ・マグラには圧倒される。有名な……ブウウ――――ンンンン………で始まる「私」の語りで綴られる文体が独特なのは言わずもがな、古文、漢文、寺の縁起文、リズム感溢れるキチガイ地獄外道祭文、堅苦しい論文調、新聞記事……もうとにかく多彩な文体が次から次へと現れてくる。作者夢野久作の頭脳恐るべき。 解説によると「百科全書が、彼の驚嘆すべき博学の秘密だというのである。」だそうで。……百科全書ってあの百科全書? 古今東西の学術論文とかをたくさん読みまくったわけじゃなくて? とかなり困惑した。 ただこの本、上巻を読み進めるのに非常に苦労した。下巻までいったらもう魔力にからめとられたかのように一気に読んでしまったのだが。 個人的に辛かったのは「脳髄論」とか「胎児の夢」あたり。同じような主張が何回も何回も繰り返される……だけならともかく、肝心要のその主張にまで、異常な回りくどさのためになかなか辿り着かない。小石を一つ一つ積み上げて理解の階段を造り上げているかのような回りくどさ。この小説を理解するにあたって大事な理論で、かつ常人の常識外の理屈なので読者の頭に叩き込むのに慎重になりすぎた結果なのか、はたまた正木博士の人を食ったようなキャラクターを表しているのか……。 ところでこの小説、「これを読む者は一度は精神に異常をきたす」という煽り文句でも有名だが、いやいや一度だって精神に異常きたしちゃったら困りますよとちょっとこわごわ手に取った。結果。精神に異常をきたした、と言っていいのかわからないが、かなりのショックを受けて夢にまでドグラ・マグラが出てくる始末。三日ばかりうなされた。と書くとこれから読む人の不安を煽るかもしれないが、恐怖のあまりにショックを受けトラウマになったというよりは、一つの完成された芸術を前にして衝撃を受け、数多の謎についつい考えを巡らせ、荒唐無稽なのにリアリティ溢れるこの世界にどっぷり没入した結果夢にまでみた、というのが実情だ。 最期に。「私」が誰なのか、について様々な解釈が飛び交っているようで。 私は「私」=胎児説を推す。その方があの巻頭歌で始まり、わざわざ「胎児の夢」論文にまでかなりのページを割いたこの物語が、綺麗にまとまるように感じるから。 | ||||
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青空文庫なんだから縦書きにこだわらなくてもいいんじゃないのかなあ、とは、毎回思います。Kindleのルールなんですかね。 | ||||
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内容を端的に言い表すとすれば、「SFホラーミステリ」といったところでしょうか。多分に空想科学的ですし、そこそこグロテスクで、謎解きもある。ただ仕掛けられたトリックがかなりえげつなくて、フィリップ・K・ディックを10倍濃くしたような読後感です。精神に異常をきたすとは思いませんが、現実が崩壊する不思議な感覚に見舞われるでしょう。これが昭和10年発表なんてすごいですね。 途中で出てくる阿呆陀羅経で挫折する人が多いようですが、あれは今でいうラップです。とりあえず声を出して歌いながら踊ると理解できると思います。 | ||||
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途中で読むのを諦めそうになりましたが、諦めそうになった後に続きがきになる展開になり最後まで読みきってしまいました。 最後は「マジでこんな結末なのっ!?」と驚いてしまいました。 100年前にこの作品を読んだら確かにしばらく精神に異常をきたすかもしれないですね。 | ||||
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