■スポンサードリンク


八日目の蝉



新規レビューを書く⇒みなさんの感想をお待ちしております!!
【この小説が収録されている参考書籍】
八日目の蝉
八日目の蝉 (中公文庫)

八日目の蝉の評価: 8.00/10点 レビュー 7件。 Aランク
書評・レビュー点数毎のグラフです平均点8.00pt

■スポンサードリンク


サイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
全5件 1~5 1/1ページ
No.5:
(8pt)

周りと違うことの生きづらさを(非ミステリー)

すでに映画でもテレビドラマでも高評価を得ている、角田光代の代表作。幼児誘拐の話ではあるが、ミステリーではない。
不倫相手の子どもをおろした希和子は、男の家族が住むアパートを隠れて訪れているうちに夫婦の行動パターンを知り、二人が留守の間に衝動的に忍び込み、生後6ヶ月の娘を誘拐した。薫と名付けた子どもと、実の親子と偽って学生時代の友人宅に緊急避難したのを皮切りに、名古屋、奈良、小豆島へと逃避行を続けることになる。薫が5歳になり、小豆島での生活も落ち着いていたある日、アマチュアカメラマンが撮った写真から居場所がバレて、希和子は逮捕され、薫は実の両親の下に戻されることになった。
それから16年、大学生になった薫はアルバイト先から帰る途中で、奈良の女性団体にかくまわれていた時代の幼なじみに声をかけられた。千草と名乗った彼女は、薫の誘拐事件のことを本にしたいという。乗り気ではなかった薫だったが、千草の熱意に負けて自分の半生をたどってみることにした・・。
子どもを産み、育てることと、結婚し家庭を維持することのどちらが大事で、どちらが人間的なのか? 生物としての本質と社会制度の間で軋みが生じたとき、尊重されるべきはどちらなのか? 簡単に優劣がつけられる問題ではなく、いつの時代にあっても人間の苦悩の素になる問題だが、特に女性にとってはよりリアルで深刻なテーマである。
周りの蝉がみんな七日で死んでしまう中、八日目まで生き延びた蝉は何を感じるのか? 幸せなのか、不幸なのか? 希和子と薫、血のつながらない「親娘」の奇妙な類似性が暗示しているのは何か?
ミステリーではないがサスペンスフルな傑作である。

iisan
927253Y1
No.4:
(7pt)

八日目の蝉の感想

人の愛とは何なのか、そして愛するとは、愛されるとは。
さまざまな形の愛について考えさせる機会をくれる。そんな小説でした。

▼以下、ネタバレ感想

※ネタバレの感想はログイン後閲覧できます。[]ログインはこちら

塞翁
6AR0FFJN
No.3:
(7pt)

八日目の蝉の感想

子供は、産みの親でなく育ての親の母親に気がつかないもんなのか?

magnum
3BLY1DHH
No.2:1人の方が「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(7pt)

八日目の蝉の感想

誘拐犯の心情の克明な描写が心に沁みる。
犯罪ではあるが、共感できる部分も多くある。
1章があまりにも心に響いた為、2章が不要に感じるほど。
しかしフェリー乗り場での言葉は涙が止まらない。

でも、ミステリではない。

OZ
8U24PHAV
No.1:1人の方が「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(8pt)

八日目の蝉の感想

ミーハーな母に借り受けました。
2歳の娘持ちとして、ここに出てくる「誘拐犯」は許せたもんではありませんが、「母」としての心情は痛い程伝わってきます。
子供を誘拐(略取)する話は何冊か読んだ事がありますが、どれも痛ましく最後まで読めた事がありませんでした。
この話は特に1章が子への愛に溢れており、共感しつつ、否定しつつ読み進められました。
乳児の頃の描写は秀逸です。あるあるネタ満載です。
これを渡して来た母の思いも何となく受け取りました。

tiromaro
C2J8EMD4

スポンサードリンク

  



新規レビューを書く⇒みなさんの感想をお待ちしております!!