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ニッポン硬貨の謎 エラリー・クイーン最後の事件



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ニッポン硬貨の謎 エラリー・クイーン最後の事件の評価: 8.00/10点 レビュー 1件。 Bランク
書評・レビュー点数毎のグラフです平均点8.00pt

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No.1:
(8pt)

ニッポン硬貨の謎 エラリー・クイーン最後の事件の感想

エラリー・クインの遺稿が見つかった。それを北村薫が訳して出した本、というふうな体裁で書かれた華麗なるクイーンのパスティーシュです。物語自体の内容は出版社の招きで来日したクイーンが幼児連続殺害事件を解決する
話しですが、そのストーリーに絡めてクイーン諭が展開される楽しさです。女子大生の小町奈々子が書店でアルバイト中に一人の男から五十円玉二十枚を千円札に両替を頼まれます。男は始終顔を伏せボソボソ喋り札を手にすると急いで
店から姿を消すので印象は余りないのですが、五十円玉二十枚を千円札に両替という変わった行為が記憶に残りました。そして小町奈々子は大学のミス研にいる関係から出版社と関わりがあり、来日したエラリー・クイーンの日本滞在の
案内役をすることになります。その時期発生していた幼児連続殺害事件を新聞で読んだクイーンはこの事件に強い関心を持ちます。そして奈々子から聞いた不思議な両替客のことを知り事件の真相に迫る推理を繰り広げて・・・という趣向
です。まぁ本全体が一冊のクイーン諭と云っても良いような内容でミステリファンであれば始めから終わりまで楽しく読み進められるでしょう。いわずもがなのあとがきも非常に興味深く、書店でアルバイトをしていた若竹七海さんが実際に
経験したことのある両替客のことで、小町奈々子とは若竹七海さんがモデルとなっているそうです。未だに根強いファンを持つエラリー・クインを主人公にして諭とミステリと両方を楽しめる内容は北村薫氏ならではの世界と云えます。
氏のデビューのいきさつなども記されていて色んな意味で楽しい一冊です。

ニコラス刑事
25MT9OHA

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