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夜にその名を呼べば



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夜にその名を呼べばの評価: 6.33/10点 レビュー 3件。 Cランク
書評・レビュー点数毎のグラフです平均点6.33pt

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サイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
全1件 1~1 1/1ページ
No.1:
(8pt)

スパイアクションであり、サスペンスでもあり

他の方の評価はあまり高くないようだが、個人的には面白く読めた。
東西冷戦時のベルリン、ハイテクメーカー横浜製作所のダミー会社の社員・神崎は、ココム違反の証拠隠滅を図る親会社によって命を狙われ、上司殺人犯の汚名を着せられたまま東ベルリンへの逃亡を余儀なくされた。それから五年、関係者の元へ神崎からの手紙が届き、神崎を追い続けている警視庁公安部員を含めた全員が小樽に集まって真相究明のときを迎えることになる・・・。
前半はベルリンでのスパイアクション、後半は小樽での真相究明サスペンスで、それぞれに楽しめる。ことに、警察が包囲網を敷く中で、神崎は果たして日本に帰ってこられるのか、どうやって小樽の地を踏むのかという部分は、非常にサスペンスがあった。謎解きの部分(絶対に先に結末やネタばれ感想を読まないことをおすすめする)では、きっと賛否両論があるだろうが、これはこれで、小説としては良くできていると思った。
神崎、神崎の母、殺された上司の娘などのいわば追われる側と、親会社社員、公安、フリーライターなどの追う側との人格の対比がかなり露骨で、作者の立ち位置がよく見えてきたのが面白かった。

iisan
927253Y1

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