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オルファクトグラム



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オルファクトグラムの評価: 7.80/10点 レビュー 5件。 Aランク
書評・レビュー点数毎のグラフです平均点7.80pt

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サイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
全2件 1~2 1/1ページ
No.2:1人の方が「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(9pt)

作り上げた世界の凄さ

蜘蛛にかまれてスパイダーマンになった。まあそんなようなお話です。しかし、これが凄いのです。( ´艸`)
そんな特殊な世界をキッチリ取材し文献をあさって構築した主人公の世界。これだけでも読み物として十分満足できるほどの面白さです。
空想の世界ですが全くのほころびがありません。匂いを視覚で知覚するという彼の世界が分かりやすく読みやすく書かれています。
相当なボリュームの本ですが大部分が彼の置かれた世界について学術的な面を入れて描かれています。
オイオイ、殺人犯の追跡は、と思わずにいられないところもありますが途中飽きるということはけっしてありません。
流石にセリフなどは時代を感じさせますが、今これを手にして読んでもその面白さは色あせていません。
少し気になるところを書くと、岡嶋二人のころから感じていたことですが人物造形がマンガ的だということです。
そして対する人とか組織などを描くときその捉え方が画一的というかステレオタイプに書かれているのがちょっと気に入りません。
この本でいえばテレビ局の人間とかマスコミの人間をありきたりの表現で描いていることです。チープな表現といっても良いでしょう。
読書が好きな人は色んな本を読みます。記者(といっても新聞、週刊誌、テレビのニュース班などいろいろですが)を主人公にしたお話の場合
残酷な事件の被害者の家族とか遺族に話を聞きに行きます。より事件の悲惨さや遺族の悲しさを読者に伝えるためには欠かせない取材です。
記者が主人公の時はこの辺はキッチリと書きます。野次馬気分で取材などするわけではないと記者の使命についてやその時の心情を入れながら描きます。
ところが他の話しの中にマスコミが出てくると、悲しみに暮れる家族にマイクを突き付けてとか、ネタが欲しいだけとか番組を面白く作りたいだけだとか
マスコミの人種といったものを貶めるだけのような書き方をする場合が多々あります。それは違うだろうと思うわけです。
この本でも警察やテレビ局の人間などをそんな風に表しながら書いているところがちょっと気になります。
それらを除けば非常に思いを込めた著者の熱が伝わる異色のミステリとして楽しめます。

ニコラス刑事
25MT9OHA
No.1:
(9pt)

この創造力に脱帽

めっちゃ面白かったです。ミステリーとしてすごい訳でもなく、特段意外性のある結末でもなかったのですか、嗅覚を利用して犯人を追い詰めていくという過程が新鮮で、最後まで飽きさせない展開でよかったです。こんな誰も経験したことのないことを自分か経験してきたかのように、すごくもっともらしく、リアリティ溢れる表現でストーリーを作る井上夢人に脱帽!

タッキー
KURC2DIQ

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