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謎を買うならコンビニで



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【この小説が収録されている参考書籍】
謎を買うならコンビニで (講談社タイガ)

謎を買うならコンビニでの評価: 7.00/10点 レビュー 1件。 Cランク
書評・レビュー点数毎のグラフです平均点7.00pt

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No.1:
(7pt)

謎を買うならコンビニでの感想

コンビニエンスストアを舞台としたミステリ。
サクッと気軽に日常の謎でも読もうかなと手に取ったのですが、読んでみると謎やテーマがしっかりとした本格寄りのミステリでした。

物語はコンビニのトイレで起きた店員の不審死をアルバイトとして潜入調査をしていく流れ。
大筋の謎を置きつつ、アルバイトとして働く中で生まれた小規模の謎を短編集のように散りばめられているので飽きる事無く楽しめました。ミステリに用いられる謎の要素はコンビニ特有のもの。レジなどの設備。店員と客。クレーム問題など。コンビニの舞台裏が豊富に描かれており、テーマが一貫してコンビニに合わせているのが新鮮でした。

ミステリの中では変化球的な作品で、館もの・限られた登場人物のシチュエーションをコンビニ(見取り図付き)・店員と客で表現しているのが面白い。雰囲気はミステリの館内で推理しているのを感じます。それでいてちゃんと今いる場所はコンビニなんだと読者に再認識させる為に会話文で時折「いらっしゃいませ~」と入るのも巧いと思いました。

少し難点として感じた事は、文章力なのか説明不足なのか情景や展開が読みにくかったです。ミステリの謎やテーマ性、青春ミステリ模様、主人公の成長とラストの結末まで内容はとても面白い。コンビニに特化した物語を描く気持ちはとても感じるので、今後は惹きこまれる文章に期待。

表紙について。
コンビニ愛に溢れる作品ですが、主人公が行儀悪くレジ棚に座って足を載せているのはどうなのかなと思いました。作品内では店員の真面目な姿を描いたり、クレーム問題の社会的テーマを描いている中で、この表紙は"コンビニ探偵"の印象でキザっぽく描いてしまっていてミスマッチに感じました。

コンビニエンスストアの要素に特化させたミステリというのは新鮮で、不満点以上に面白さが勝りました。
シリーズものとして期待できる終わり方なので、続編希望です。

egut
T4OQ1KM0

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