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ブルーバード、ブルーバード



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【この小説が収録されている参考書籍】
ブルーバード、ブルーバード (ハヤカワ・ミステリ 1938)

ブルーバード、ブルーバードの評価: 8.50/10点 レビュー 2件。 Aランク
書評・レビュー点数毎のグラフです平均点8.50pt

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サイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
全2件 1~2 1/1ページ
No.2:1人の方が「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(8pt)

テキサスレンジャー、格好いい!

アメリカでは人種問題がまだまだ議論の最中なのでしょう。
日本にいると、こういう問題について全く考えずに暮らせてしまう・・・私の身近では。

独特の語り口と進展で全てが目新しかったです、たまにはこういうのもいいですね。
アッティカ・ロック氏、これからの小説が楽しみです。

ももか
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No.1:1人の方が「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(9pt)

ヘイトに立ち向かう正義とは何かを問う、苦さが残る傑作

2018年のMWAとアンソニー賞の最優秀長編賞、CWAのスティール・ダガー賞という、ミステリー三冠を獲得した話題作。テキサス州東部の田舎町を舞台に人種差別犯罪に立ち向かう黒人テキサス・レンジャーの苦闘を描いた、臨場感あふれる傑作ミステリーである。
黒人ながらテキサス・レンジャーとして働いていたダレンは、知人の黒人がヘイト犯罪に巻き込まれるのを止めようとしたことが原因で停職処分を受けていたのだが、友人であるFBI捜査官グレッグに事件調査を頼まれた。事件は、人口わずか178人の田舎町のバイユーで6日の間に、シカゴから来た35歳の黒人の男性弁護士と地元の若い白人女性の死体が相次いで発見されたというものだった。人種差別が色濃く残っている町で、当然のことながらダレンは保安官をはじめとする白人たちから歓迎されないばかりか、地元の黒人たちからもよそ者として扱われ、たった一人で難しい捜査に挑むことになった。
人々の尊敬を集めるテキサス・レンジャーでありながら、黒人ということで直面せざるを得なくなる困難、偏狭な田舎町の濃密な人間関係が作り出すさまざまな軋轢、アメリカの恥部とも言うべき人種差別犯罪の卑劣な実態など、事件を取り巻く背景が実にリアルに丁寧に描かれている。さらに、事件自体の構造も単純にヘイトクライムとだけは言えない複雑さを含んでおり、非常に読み応えがある。
警察ミステリーファンだけでなく、幅広くミステリーファンにオススメしたい傑作だ。

iisan
927253Y1

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