■スポンサードリンク


晩夏の墜落



新規レビューを書く⇒みなさんの感想をお待ちしております!!

晩夏の墜落の評価: 7.67/10点 レビュー 3件。 Bランク
書評・レビュー点数毎のグラフです平均点7.67pt

■スポンサードリンク


サイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
全3件 1~3 1/1ページ
No.3:
(7pt)

まあまあでした

映画になりそう。

わたろう
0BCEGGR4
No.2:
(7pt)

やはり真っ当に生きてこそ人生

生まれも育ちも選べない。何があっても、どんなに世間を斜めに見ようとも、歳がいけばきっかけとなる出来事があれば人は再生するということでしょう
ソニーピクチャーズが映画化権を手に入れているとあったがもう映画化されたのかな? 日本で公開された?
プライベートジェット機が離陸後18分して墜落した。 暗い海から行きずりの客だった主人公が奇跡的に生還する。乗客だったジェット機のオーナー一家の四歳の息子を助けて。
一躍ヒーローとなった彼。しかし、犠牲となったジェット機のオーナーはケーブルテレビのニュース専門チャンネルALCニュースの代表だった。
他に銀行家の夫妻が乗っており男の方は財務省外国資産管理局調査官から目を付けられていた。
事故かテロか国家運輸安全委員会とFBIが調査に乗り出す。 主要人物の人となりや生い立ちなどのエピソードを個人個人にページを割いて紹介している。
しかし、この人物像を描くところがちょっと長い。 そのせいもあり本の厚みもある。 こちらは我慢できずに読み飛ばしてしまった。
墜落原因が不明なことに世間の思惑をリードするマスコミ、ALCのメインキャスターは暴走を始める。
必死に暗い海を泳ぎ助かった四歳の男の子と主人公。 莫大な遺産を相続する四歳の息子と後見人となる妹夫婦。
生の人間模様が描かれるが読んでいて不快感は無い。 捜査の過程や暴走するキャスターの対比が上手く書かれているので先への興味が尽きない。
やがてボイスレコーダーが発見され修復されて事実が明らかになっていく。
ミステリとは違うしサスペンスというほどではないしスリラーとも違うがキメ細かく書かれているので面白く読める物語というのは当たっていると思う。
だた、ちょっと長い。もう少しまとめればサスペンス感も上がったと思うのですが。

ニコラス刑事
25MT9OHA
No.1:
(9pt)
【ネタバレかも!?】 (1件の連絡あり)[]  ネタバレを表示する

ニュースがエンタメ化された現代の恐怖

2017年のアメリカ探偵作家クラブ賞(エドガー賞)最優秀長編賞受賞作。あまり評判にはなっていないようだが、年間ベスト級の傑作ミステリーである。
2015年8月23日、日曜日の夜、高級リゾートの島からニューヨークへ帰る途中のプライベートジェット機が墜落した。乗客乗員11名のうち、47歳の貧乏画家スコットが生き残り、同じく夜の海に投げ出されていた4歳の男の子JJを助け、ロングアイランドの海岸まで泳ぎ着く。一躍、ヒーローとして注目を集めるスコットだったが、墜落の原因究明に当たる政府機関からは墜落への関与を疑われる。さらに、乗客がアメリカの右派ニュース専門局の代表夫妻やマネーロンダリング疑惑をもたれていた富豪夫妻だったことから、さまざまな陰謀論が巻き起こった。とりわけ、ニュース専門局の代表を狙ったテロだと主張する同局の看板司会者ビル・カニンガムは、執拗にスコットを追求し、過激な主張を繰り返すのだった。墜落は、事故だったのか、事件だったのか? 乗り合わせた11人の墜落前の足跡をたどることから、事態の真相が徐々に明らかにされる。
墜落したプライベートジェットに乗ったばかりに、運命が大転換してしまったスコットの人生と、墜落原因の解明を2本のメインストーリーに、乗り合わせた11名の人となりのドラマ、ニュース専門局を中心にした報道メディアの闇の暴露をサブストーリーにして、現代アメリカの脆さを描いた壮大な人間ドラマが展開される。その中心にあるのが、人を信じて素朴に生きようとするスコットと陰謀論に凝り固まって人を陥れようとするビル・カニンガムの対比である。こうした構成の場合、ヒーローか敵役のキャラクターが際立つほど面白いのだが、本作では敵役のビル・カニンガムが上手く造形されていて(現実のアメリカのアンカーマンや大統領候補をなぞっただけかもしれないが。日本で言えば、ナベツネと橋下徹とミヤネヤを足したような下衆といえば当たっているか?)、効果を上げている。
謎解き作品としても、社会派作品としても高く評価できる傑作サスペンスとして、多くの方にオススメしたい。

iisan
927253Y1

スポンサードリンク

  



新規レビューを書く⇒みなさんの感想をお待ちしております!!