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【竹本健治】
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涙香迷宮の評価:
5.17/10点 レビュー 6件。 C ランク
書評・レビュー点数毎のグラフです
平均点5.17pt
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サイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
涙香迷宮の感想
色んな方が同じ指摘をされていますが、殺人事件が蛇足中の蛇足。KING OF 蛇足。もし、この殺人事件のみの筋立てであれば3~4点といったところ。ただ。これまた多くの方の指摘の通り、いろは48首の暗号が本当に素晴らしい。暗号ミステリとしてだけで評価するなら10点です。単純に暗号パズルとしての知的興奮のみならず、言葉の美しさという普段ミステリを読んでいると中々味わえない感動もおぼえます。やはり竹本氏は「匣の中の失楽」などに見られるプロットの妙と、「狂い壁 狂い窓」に見られる言語的センスが魅力(両作は推理物としても十分面白いですが)の作家さんで、本作はその言語に関する知識とセンスが最大限に発揮された傑作だと思います。
すごいが好みは分かれる
直近のこのミスで1位を取ってそこらじゅうの書店で平積みになっていたので、見たことある人も多いかもしれない。牧場智久という天才囲碁少年が探偵役を務めるシリーズの一作。今作は冒頭に殺人事件が発生するが、それをそっちのけで黒岩涙香という実在のジャーナリストが残した暗号に取り組む話となっている(一応事件は解決する)。「日本語の奇跡」と賞する人が多いのも頷ける話で、とにかくこの暗号群は「すごい」の一言。私のように国語が苦手な人間には絶対解けそうにない暗号だらけだが、殺人の謎なんてほっぽり出してさんざん驚かされる。これ書くのに何年かけたの? っていうくらいの力作である。ただやはり良くも悪くもこのミス受賞作である。賛否の分かれるところもいくつか存在している。まず、設定が古い。今時こんな絵に描いたような少年名探偵が出てくる作品はないし、ワトソン役の女の子も然り。あってもいいと思うし、二十年以上続くシリーズとなるとある意味仕方ないのかもしれないが、やはり違和感がある(ここは人によるか)。そして事件の扱いがひど過ぎる。暗号の他に黒岩涙香に関する豆知識、各種クイズ・パズルゲームが乱発され、もう事件がどうでもよくなるレベルである。挙句未解決に終わるクイズのせいで余韻もそちらに残されたまま。個人的には日本語の奇跡を体感して欲しいし、クイズ・パズル好きにはぜひ読んでみてもらいたいと思う作品である。ただ、表紙とタイトルの取っつきにくさ、ミステリ好きには賛否の激しい事件の扱いも考えると、まあ、お好みで、というところかもしれない。
色んな方が同じ指摘をされていますが、殺人事件が蛇足中の蛇足。KING OF 蛇足。
もし、この殺人事件のみの筋立てであれば3~4点といったところ。
ただ。
これまた多くの方の指摘の通り、いろは48首の暗号が本当に素晴らしい。
暗号ミステリとしてだけで評価するなら10点です。
単純に暗号パズルとしての知的興奮のみならず、言葉の美しさという普段ミステリを読んでいると中々味わえない感動もおぼえます。
やはり竹本氏は「匣の中の失楽」などに見られるプロットの妙と、「狂い壁 狂い窓」に見られる言語的センスが魅力(両作は推理物としても十分面白いですが)の作家さんで、本作はその言語に関する知識とセンスが最大限に発揮された傑作だと思います。