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眠りの森



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【この小説が収録されている参考書籍】
眠りの森
眠りの森 (講談社文庫)

眠りの森の評価: 6.13/10点 レビュー 15件。 Cランク
書評・レビュー点数毎のグラフです平均点6.13pt

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サイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
全3件 1~3 1/1ページ
No.3:
(10pt)

哀しい話だなぁ

例によって、ちょっと?こじつけっぽい部分はあるが、推理小説というより、ストーリーの内容にグイグイと引き込まれていく。
あまり、知らなかったバレエ界の内幕なんかも覗けて話としては面白かった。
ヒロイン的な登場人物が作者の書き方でカモフラージュされているのは、ちょっとズルいが、まあ、この後の展開がありそうな期待を持たせて終わる終わり方は良かった。
この後(正確には「卒業」にも大学生として登場)、シリーズ化されていく「加賀恭一郎」モノとしては興味深い
なんか、青臭さがまだ残ってる加賀に少し、違和感を感じるが、同時に文章から東野の若い情熱が汲み取れた。
この二人が、この後、どうなって行くのか、このシリーズを読んでいないだけに気になるが、エンディングで加賀が言った
「俺があなたを守ってみせる」
「耳のこともきっと何とかしてみせる」
「君が好きだから」
ちょっとウルッと来ちゃいました・・・
最も魅力的な登場人物:加賀じゃベタ過ぎるので、、、浅岡 未緒(加賀が惚れたバレエダンサー)

mustang
PCGQIQ4X
No.2:2人の方が「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(10pt)

ヤバい、ハマってしまった

加賀刑事シリーズ第1作。そして加賀恭一郎シリーズ第2作。今まで作品ごとに主人公を変えていた作者が初めて採用したシリーズキャラクター、それは第2作で主人公を務めた加賀恭一郎だった。
そして、率直な感想、ビリビリ来た!もう心が震えた!

私にとって名作とは2種類ある。
それは万人が認める世評高い本当の名作と、全く期待していなかったのに、予想以上に自分の心に残ってしまう作品だ。そしてこの本は私にとって後者に当たる名作となった。
正に不意打ちだった。何のガードもしてなかった。だから非常に打ちのめされた。ああ、悔しい!東野氏にここまであからさまに翻弄された、そしてそれが正直心地よい。それが偽らざる感想だ。

冷静に考えると、本作は推理小説としては決して歴史に残る名作とは云い難い。本格ミステリとしては、普通の部類に入るだろう。東野氏お得意の密室殺人や見立て殺人といった意匠も無い。犯人も途中で解るだろう。私でさえ、途中で疑いを持ったくらいだ。明かされる真相は意外ではあるにしろ、衝撃の事実というほどの物ではないと思う。
しかし、この作品には小説としての熱がある。単なるパズルの解答を提示するだけに留まらない小説としてのドラマがある。確かにある意味、これほどの事で心打たれるのかという意見もあるかもしれない。でも嵌ってしまったのだ、東野氏の策略に。それはパズルを解き明かす計算を超えた熱情を行間から感じたのだ。

実は最後を読む前に書いていた感想がある。それは東野氏の小説家としての技能について賞賛を述べたものだった。
しかし、こんな物語を読んだ後では自分の心情にそぐわないと思い、削除した。この作品にはそんな小説作法を物ともしない小説家としての気概を感じたからだ。それは東野が初めてシリーズキャラクターを採用した事からも想像できる。東野氏は『卒業』で登場させた加賀というキャラクターを育てようと決心したのだと思う。あの作品を世に送り出したときに、彼の中で一度きりにするのは惜しいと感じたに違いない。そしてそれは成功していると思う。

本作を要約すると次のようになるだろう。
始まりは普通の物語。普通の正当防衛による事件のお話。しかしやがてそれは立派な大輪の花を咲かせるかのような素晴らしい話へと結実する。
そして心に残るこの1行。

“君だけのために、俺はいくらでも語りかけるだろう―。”

この台詞の素晴らしさ!今まで抑えていた愛に似た感情が迸る瞬間だ。この素晴らしさは自分で本書を手に取って確かめてほしい。
加賀刑事に読者が惚れる理由が解った。そして加賀という男を知るためにシリーズを順を追っていきたいと思う。

Tetchy
WHOKS60S
No.1:1人の方が「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(10pt)

眠りの森の感想

最後の一行で涙が止まりませんでした・゚・(ノД`;)・゚・
加賀!カッコいいぞ!!

マグル
ZH9M7YFR

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