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いたいのいたいの、とんでゆけ



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【この小説が収録されている参考書籍】
いたいのいたいの、とんでゆけ (メディアワークス文庫)

いたいのいたいの、とんでゆけの評価: 7.00/10点 レビュー 1件。 Aランク
書評・レビュー点数毎のグラフです平均点7.00pt

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サイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
全1件 1~1 1/1ページ
No.1:
(7pt)

いたいのいたいの、とんでゆけの感想

これで著者全作品読了です。ハマりました。死が絡む男女の不思議な関係は著者独特ですね。

本作は、出来事を「先送り」して一時的になかった事にする能力が現れます。
交通事故の死の瞬間を先送りにした女性が、残りの余命で私を苦しめた人たちを殺そうと復讐する話です。『三日間の幸福』でも余命が決まっている時、残りの時間何をするか?というお話でしたが、本作は悪意に染まった復讐とそれを遂行する男女の関係が著者の不思議な味わいで楽しめました。
鬱屈していて痛くて嫌なんだけど、少し暖かさを見せるといいますか。普段何気ない事がマイナスの場を作る事で感じ取れるような気がする。そんな感覚でした。

本作は残酷で描写がキツイ事柄が描かれていきます。
作風が人生に悲観している主人公の物語なのは相変わらずですが、一番不幸で残酷な描写をしている作品でした。コンセプトの1つが「落とし穴の中で幸せそうにしている人」を描いたとあり、なるほどと思いました。
毎回、事柄を文章にすれば絶望的で不幸なのに、当人は幸せそうに描かれているのが凄い。

重い作品なので他作で作風を知った上で読むとよいです。本作を一番最後に読んでよかったです。
「面白い」というと感覚が違くて、著者の世界観に浸る作品で楽しめました。

▼以下、ネタバレ感想

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egut
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