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正義をふりかざす君へ



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【この小説が収録されている参考書籍】
正義をふりかざす君へ
正義をふりかざす君へ (徳間文庫)

正義をふりかざす君への評価: 8.00/10点 レビュー 2件。 Bランク
書評・レビュー点数毎のグラフです平均点8.00pt

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サイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
全2件 1~2 1/1ページ
No.2:
(8pt)

ダブルスタンダードに逃げてるけど、面白い

2013年に発表された和製ハードボイルド小説。かつて逃げ出した故郷の街に戻った47歳の男が、地元の政治勢力の紛争に巻き込まれながら自分の生き方を自問自答する、出どころの無い私立探偵物語である。
不破勝彦が7年前に逃げ出した棚尾市へ戻ったのは、別れた妻・美里から「不倫の証拠写真が送られてきた。誰が送ってきたのか調べて欲しい」という依頼を断りきれなかったからだった。美里の父、不破の義父はかつてホテルを中心にした企業グループを率いて権勢を振るっていたのだが、ホテルの食中毒事件をきっかけに没落、それに加担したのではないかと疑われた不破は離婚し、追われるように棚尾を逃げ出したのだった。美里の不倫の相手は、次期市長選に立候補予定の男だと言う。現在の棚尾市は、地元マスコミの息がかかった市長に牛耳られており、美里や美里の弟たちは現市長を追い落とすべく画策しているという。しかも、現市長のバックにいるマスコミの社長は不破のかつての上司で、人生の師と仰いでいる先輩だった。否応無く、地方都市の政争に巻き込まれた不破は、事実を探り出すとともに、自分自身の生き方が問われる事態になっていく。
日本のハードボイルドは拳銃などが普通に使われることが無く、暴力やアクションシーンが地味で、その分、主人公の道徳観や倫理観が面白さを左右するのだが、本作はまさにその典型例である。ストーリーの基本部分で、「正義をふりかざす」ことができず、正義のダブルスタンダードに寄りかかって行く。現代的と言えば現代的なのだが、そこのウェットな部分をハードボイルドとしては突き抜けてもらいたかった。
ストーリー展開もスピーディーでキャラクター設定もうまく、読み応えがあり、私立探偵もの、和製ハードボイルドもののファンにはオススメできる。

iisan
927253Y1
No.1:
(8pt)

正義をふりかざす君への感想

正義、いわゆる正しいことを貫こうとしているはずなのに罠にかけられる。
正義とはいったい何?と考えさせられる一冊。
真保作品ならではのストーリー展開が(少し地味めだけど)心地よく読めました。
こういうテーマは真保作品にピッタリ合っているような気がします。

本好き!
ZQI5NTBU

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