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人面屋敷の惨劇



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【この小説が収録されている参考書籍】
人面屋敷の惨劇 (講談社ノベルス)

人面屋敷の惨劇の評価: 5.50/10点 レビュー 2件。 Dランク
書評・レビュー点数毎のグラフです平均点5.50pt

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サイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
全2件 1~2 1/1ページ
No.2:
(6pt)

人面屋敷の惨劇の感想

「惨劇」なんてのは、石持ミステリにはやや違和感を覚えてしまう言葉でありコレだけで興味津々。
そして、タイトルからして「本格ミステリ」であり、「人面屋敷」なる不気味な館で「惨劇」が展開されるなんていう、これまで読んだ事のないような石持ミステリが読めるのかと期待したんですけどね。
それにしても、この作者さんにかかると本格ミステリもこうなってしまうのか、この題材ですら、この方向に持っていくの、ていう。
またしても、警察を呼べない状況に陥れての心理戦です。
ただ、これまでのパターンと一番異なっているのが、メンバ同士の信頼関係と言うか繋がりが希薄だという事。
いとも簡単にバッサリ切り捨てる感じで、その分、物語の展開にも複雑さがない。
そして、語り手の主人公が何故か常に受け身。
碓井由佳とまではいかないまでも、心理戦をコントロールできる切れ者が不在で、誰に注目していいものか、こちらも読んでいて落ち着かなかった。
ラストの、無理くりハッピーエンドっぽく持っていくなんてのも不要かな。


梁山泊
MTNH2G0O
No.1:
(5pt)

人面屋敷の惨劇の感想

タイトルはオドロオドロしいが、内容はそれほどでもない。好きな作家なのだがこの作品はイマイチ楽しめなかった。それはつまり話しのとっかかりである、行方不明の子供たちの親等が週刊誌などに書かれた不審人物の館に乗り込む、といったシチュエーションがしっくりこないからです。そのために初めから物語の中に入りづらい感じがして、読み進むのが楽しいといったそんな気分になれませんでした。なぜ警察といった捜査機関を排除して自分達で怪しいといわれた人物の館に行くのか
?その辺が一応もっともらしい説明で彼らの行動を理解させようとしていますが、読んでいる自分には違和感が残ります。例えば「煽動者」は主人公があるテログループの一員で、対警察のセキュリティが完璧なアジトの中で起きた殺人をその時アジトにいた数名の証言を検証し各人の行動を考察して論理を重ねた結果殺人者の特定に至る、そんなストーリーです。対警察のために監視カメラなどでアジトへの出入りは完璧に監視されていた。部外者の侵入はありえない。こういったシチュエーションはパーフェクトですんなりこちらの頭に入ります。物語世界がスッキリと確かなものになっています。でもこの作品は違和感が付きまといます。もしこの物語の中に警察官が一人でも登場すればそこで話は終わります。つまり穴が大きいと云う事です。ストーリーがどうこうの前に物語世界をもっとしっかり構築するようでなければその世界に入っていけません。また保護者たち被害者の会のメンバー達をすんなりと館に入れる人物の意図も良く解かりません。1の殺人はともかく2の殺人はあいまいな動機で警察に通報しない理由が私には納得できません。それらしい主張をくどくど言ってますが無理があると思います。先に書いたようにここでも警官がひとり入り込めばもう話は終わってしまいます。そのための説明文なんでしょうがイマイチです。狂気に付かれた人物の行動もあいまいな感じで凄さ怖さが伝わってきません。残念ですが私にはイマイチといった感想しかない作品でした。

ニコラス刑事
25MT9OHA

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