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虚構推理 鋼人七瀬



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虚構推理 鋼人七瀬の評価: 6.75/10点 レビュー 8件。 Bランク
書評・レビュー点数毎のグラフです平均点6.75pt

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サイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
全8件 1~8 1/1ページ
No.8:1人の方が「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(7pt)

人は信じたいものを信じる


 片目と片足と引き換えに妖たちの「知恵の神」となった岩永琴子、妖の肉を食らい異能力を身に着けた桜川九朗、人ならざる者通し共に行動する彼らと巷を騒がす死んだアイドルの都市伝説「鋼人七瀬」。 都市伝説を駆逐するために曖昧な伝説に合理的な虚構をぶつけろ!

  本作の主眼はおおよそ都市伝説として人の心に根付いてしまったアイドルの亡霊を滅ぼすために人々に合理的で納得のいく虚構を与えるというものだ。 人は信じたいものを信じる、魅力的な嘘を吐くには真実を追い求めるに等しいぐらい事件に対して齟齬なく挑まなくてはならない。  真実を暴くのと秀逸な偽物語を創るのではベクトルは正反対でも、事件を精査し隠されたストーリーを見つけ出すという点では一致していて、そこに既存のミステリとは違った論理性、整合性が生まれる。 このユニークな特殊設定ミステリを漫画経験が生きた可愛く魅力的なキャラクターで描いている、変な作品好きなので割と普通にミステリとして読んでましたね。 アニメの出来も上々、★は7つ。

りーり
9EDFH0HC
No.7:2人の方が「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(9pt)

虚構推理 鋼人七瀬の感想

はたして本作はミステリなのか?

広義のミステリを「謎が提示され、それが解明される物語」とするならば、本作は鋼人七瀬の正体という謎があるもののその解明をメインとする物語ではなく、広い意味でもミステリとは言い難いと思えます。
一方で本格と呼称される狭義のミステリにおいて「ロジックによる謎の解明」を至上とする流れがあります。そして本作は、謎の解明こそありませんが、不可思議への対抗手段として非常に精緻で巧妙な「ロジックの積み重ね」を用いる物語です。だから自分は、本作を見事な本格あるいは変格ミステリであると考えます(言葉のニュアンスの話で、詭弁的論法っぽいですが)。

なのでミステリの魅力を謎の解明によるカタルシスにあると考える向きには薦められませんが、ミステリにおける精緻なロジックの組み立てやその応酬の妙に魅力を感じる向きであれば、かなりお薦めできる作品です。

▼以下、ネタバレ感想

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AliceinAbyss
RG0JBP5M
No.6:
(5pt)

虚構推理 鋼人七瀬の感想

第12回本格ミステリー大賞受賞作。これもまた本格なんですね。妖怪やら幽霊やら色々とファンタジー的な要素が多く、好き嫌いが分かれそう。私は余り分からない、ラノベ、アニメの方に寄った作品かも知れませんね。イマイチでした。

なおひろ
R1UV05YV
No.5:
(6pt)

虚構推理 鋼人七瀬の感想

勝手に心理学、科学を駆使して事件を解決する作品かと思っていましたが、妖怪や幽霊は出てくる、妖怪の悩み相談をする片目、片足の人間の女、妖怪を食べて未来を予測できるようになった不死身人間が出てくる、予測と真逆の作品でした。それでも、驚愕な展開が待ち構えているかもと読み進めましたが、余り期待とおりでは無かっかな。でも、まあまあ面白かった作品でした。

松千代
5ZZMYCZT
No.4:1人の方が「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(8pt)

虚構推理 鋼人七瀬の感想

真相より面白い虚構をつくり信じさせたら勝ちという城平さんらしい作品でした。理屈をこねくりまわしてつくられた虚構は確かに真相より面白いもので、真相を知っている自分もこっちが真相でいいやという気になりました。続編がありそうな終わり方だったので、この設定でもう一本書いて欲しいです

ほっと
2XKXV6EI
No.3:2人の方が「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(7pt)

虚構推理 鋼人七瀬の感想

リボンに真っ黒な顔でおまけに巨乳のアイドル七瀬かりんの亡霊―人呼んで「鋼人七瀬」が鉄骨を振り回し、道行く市民たちに襲いかかる!そんな都市伝説がまことしやかに流される都市にやってきた一眼一足の美少女岩永琴子と異能を持つ青年桜川九郎の凸凹コンビがついに現実の怪異となった「鋼人七瀬」打倒に挑む!最初から事件には謎などなく、岩永は虚構を積み重ねることで嘘を本当のようにして怪物を倒していくというゲーム世代、ネット世代ならではのミステリでこれはこれで楽しめたんですが、これをミステリと評価していいのかは悩みますね(笑)
まあ、でもこれで同票とはいえ昨年度の本格ミステリ大賞を一定の識者たちの評価を得て受賞したわけですから、推理を多重に組み立てて一つの結論に達するという筋立て運びは見事でしたし、嘘とはいえ嘘も本当のように語れば本格ミステリとなるということでこれも本格の一つの形かなと思ったりもしますが(笑)
最後にこの書き方だと次作以降も想定していそうなので大賞をとったからには2作目をぜひ書いて欲しいと思います!案外この設定で嵐の山荘とかクローズドサークルをやったら面白いかも?(笑)

ジャム
RXFFIEA1
No.2:5人の方が「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(7pt)

虚構推理 鋼人七瀬の感想

読後は個性的で論述の新しい楽しさを感じて面白かったと思いました。
本書はとても好みが分かれそうです。

亡霊やら妖怪やら漫画のテイストで進行するストーリーは、
中盤までは色々な事が馴染めず苦労しました。
ただ、
妖怪かまいたちの正体は、真空による皮膚の亀裂というのが、
科学的には根拠がないにも関わらず、世に浸透してしまっている。という、
虚構が現実世界の解答となって浸透している例え話が出てきてから、
この本が一気に面白くなりました。

この世に生まれた亡霊の現象を現実的な解答を提示し、
かつそれを聞く観衆に対してどれだけ魅力的に説得できるかという、
法廷ミステリや探偵演説の大団円の舞台を、
世の若い世代に合わせたストーリーで描かれている作品だと思いました。

事件があって犯人がいて、
その真相にいたる唯一無二の回答を導く数学的ロジックと言うよりは、
可能性を連弾して納得させればよいという点で、
この本の扱いや好みが分かれそうです。

虚構である推理ではありますが、
その展開や結末の落とし所は成否関係なく単純に気持ちが盛り上がりました。

シリーズ物になるのかわかりませんが、
1作目ゆえ、キャラクターや舞台設定の説明が多いプロローグの印象も受けたので、
2作目へと続いて物語を見てみたいです。

egut
T4OQ1KM0
No.1:4人の方が「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(5pt)
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理屈で魅せるミステリー

『本ミス』で4位と上位であったこともあって、期待して読みました。
「虚構」という言葉がタイトルにもある通り、この物語は「虚構をいかに真実に見せるか」というところが最大の見せ場であったように思います。ただ、その終盤の見せ場が、個人的には少し退屈な展開だったかなと感じました。ただしこれは物語の展開上仕方のない部分もあるので、一慨にそう断定するのは良くないのですが。
文体はノベルスのわりに読みやすいほうだと思います。設定もラノベチックなところがあり、そこの部分が私が一番気に入ったところです。
物語の展開で魅せるというよりは、理屈・言葉遊びで魅せるといったところでしょうか。そういう意味では、『丸太町ルヴォワール(円居挽 著)』に近しいものがあったかな、と思います。

アルバトロス
CRRRDTJB

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