「孤独だからいいんだ。孤独だからこそ速くなれる」。

中島さおりは“影”に憑依された幼児に襲いかかられる。堀江果歩のマンガには、描いた覚えがない黒髪の女が現れる。

猫殺しの少年「まー君」と僕はいかにして特別な友情を築いたのか(『熊の場所』)。

十五歳の僕と十四歳にして名探偵のルンババは、家も隣の親友同士。

「苦しさを感じるなら、僕なんて愛さなくていいんだ」 聖書や創世記などの見立て連続殺人を主旋律に踊る、世界をゆるがす超絶のメタ探偵の魂の旅。

史上初!五篇すべて芥川賞候補作!怒り、悲しみ、喜び、涙する。ここに舞城文学のすべてがある。

中学生の獅見朋成雄はオリンピックを目指せるほどの駿足だった。

腕利きの救命外科医・奈津川四郎に凶報が届く。

迷子捜し専門のアメリカ人探偵ディスコ・ウェンズデイの目の前で六歳の梢に十七歳の梢が侵入。真相の探究は全てを破滅へと誘う。

夫の「優しさ」を耐えられない私(「やさしナリン」)、進路とBITCHで悩む俺(「すっとこどっこいしょ」。

ある日ある朝、西暁町で、十四歳くらいの僕が馬から生まれる。記憶も名前もない。

アイコは金田陽治への想いを抱えて少女的に悩んでいた。

愛は祈りだ。僕は祈る。

そうだ。 不思議が起こるべきなのだ。

夜中に目ざめると、隣の姉が眠りながら浮かんでいた―。あの日から本当に色んなことが起きた。

国内篇2001年、新聞社を辞めたばかりの太刀洗万智は、編集者から海外旅行特集の協力を頼まれ、事前調査のためネパールに向かう。

崇史は、俺が十五ん時の子供だ。今は別々に暮らしている。

模倣犯/運命の少女/そして待ち受ける圧倒的救済…。

エリート銀行員の仁藤俊実が、意外な理由で妻子を殺害、逮捕・拘留された安治川事件。

「ろくでもない人間がいる。お前である」 「積乱雲と呼ばれる女の子がいて」 「私のうちの犬はストーム。

第58回メフィスト賞受賞作。

幼い命の死。報われぬ悲しみ。

ずっとずっと好きで仕方がない、僕の初恋の女の子。でも僕の告白はいつだって笑ってかわされる。

仕事もしない無責任な夫と身勝手な息子にストレスを抱えていた芳恵。ついに我慢の限界に達し、取った行動は…(「崩れる」)。

引っ越してきたアパートで出会ったのは、悪魔めいた印象の長身の青年。

小説の書き手である「わたし」は物語を始めるにあたり、日本語の表記の範囲を定め、登場人物となる13氏族を制定し、世界を作り出す。

受験を控えた私の元にやってきた家庭教師の「先生」。授業は週に2回。

ヒキコモリ支援センター代表のカウンセラー竺原丈吉(JJ)は、いつも度の入ったサングラスを掛けて場当たり的に喋る、実に胡散臭い男だった。

なんだか妙に仲のいい、香緒里と友徳姉弟。浮気のあげく家出してしまった父・和志とその愛人・花さん。

ウォーカロン。「単独歩行者」と呼ばれる人工細胞で作られた生命体。

痛く切なく暖かい。舞城小説の結晶！　　　文学の世界に舞い降りた、その男は天使か悪魔か。

2020年に開催された東京オリンピックを機に開発された東京都湾岸区。

「出撃なんて、実力試験みたいなもんじゃない?」敵弾が体を貫いた瞬間、キリヤ・ケイジは出撃前日に戻っていた。

訪れた者の命を次々と飲み込む魔の館! 殺人者が仕掛けた究極の罠とは!? メフィスト賞受賞の人気シリーズ、最新刊! テーマは「ゲーム理論」!? 狂気の建築家が建てた、訪れた者を死に誘う館──教会堂。

あと二日で、四人死ぬ―― ミステリ界を席巻した『屍人荘の殺人』シリーズ待望の第二弾! その日、“魔眼の匣"を九人が訪れた。

文化大革命で父を惨殺され、人類に絶望した科学者・葉文潔（イエ・ウェンジエ）。

大学院生の隆一郎と、見た目は少女だが猫又のお双。奇妙で平穏な生活を送るふたりの元に、誘拐予告事件の相談が舞い込む。

三年前、ふと働くのが嫌になって仕事を辞め、毎日酒を飲んでぶらぶらしていたら妻が家を出て行った。

オーバー・チューリング・クリーチャ(OTC)が現実宇宙の解像度を上げ、人類がこちら側へ退転してしばらく。

「1年に1200人を密室で殺す」警察に送られた前代未聞の犯罪予告が現実に。

記憶や人格などの情報をコンピュータに“ダウンロード”することが可能となった21世紀なかば、ソフトウェア化された意識、“コピー”になった富豪たちは、コンピュータが止まらないかぎり死なない存在として、世界を支配していた。