人を殺し、育った修道院兼教護院に舞い戻った青年・朧。なおも修道女を犯し、暴力の衝動に身を任せ、冒涜の限りを尽くす。

南シナ海の烈風。眼下で砕ける三角波。

マリーは泣きそうな子供のような顔をした。「なにする!」圧しころした声で言った。

太平洋戦争。 寒村で起きた悲喜劇。

朝子は、活気あふれる19歳のロックシンガーだ。ライブで人気を集めるバンドを率いている。

不自由な日常から、自由な世界へ。オートバイを愛し、野宿旅を続けている人気作家が、その思想と実践について語る。

諏訪徳雄は、コンピュータおたくの四十男。ある日突然、妻の沙夜子がコツコツ貯めた一千万円の貯金とともに蒸発してしまった。

ヤク中で慢性自殺志願者のブンガクさん。浅草置屋の娘で、文学少女のくせに暴走族にも一目置かれているタカミ。

歴史。それは「姫」の思うがまま。

人を殺し、育った修道院兼教護院に舞い戻った青年・朧。なおも修道女を犯し、暴力の衝動に身を任せ、冒涜の限りを尽くす。

この中に紹介されている悪所場に独りで、あるいは悪友と出かけた、著者の味わった愚かさと無常観と、そして幾ばくかの快感を味わってみてください。

排気量2000ccの改造バイクを愛する売れない物書きのジョー。

五歳のころ、放浪癖のあった父親と同居することになり、程なく、花村少年の地獄の日々がはじまった。

百合子、城山、そして林―。

家庭教師・鷲津兵輔が、生徒として引き受けることになった女子高生の乾倫子。

“四ヶ月の浮浪者生活で、イクオの服装はそれにふさわしく汚れていた。かなりの異臭が立ち昇っていた。

俺は、住み込みの牛乳配達員として働きはじめた。「暴力太郎」と渾名される筋者と付き合うようになり、生活は次第に乱れてゆく。

白称モデルで、過食嘔吐を繰り返す宮島弥生は、カルチャーセンターの小説講座に通う作家志望の女性。

元ヤクザの木常は、神保町にある呑み屋のオヤジだ。ある日、現役の徳光からアタッシェ・ケースを預かる。

新宿で最も有名な探偵“眠り猫”。俺はその息子だ。

北海道の奥深く潜伏していたヒカルと鉄男は、冬の到来を前に、南に向けて旅を再開する。

桜町は、いま渋谷・道玄坂でルシファーというバーをひらいている。

那覇は、熱気に覆われている。11月の倦怠に抱かれ、作家は街を流れた。

私は喰い散らすだけの存在である。作法もなにもない―。

次郎、17歳。吉祥寺で週二回、ギターを習うだけが日課の毎日。

新宿で最も有名な探偵“眠り猫”。俺はその息子だ。

もう許していただきたいのです。負けを認め、教子が祈りを捧げた朧の息子・太郎。

「バカ」海底に置き去りにした女に向かって、伊禮ジョーはひとこと呟いた。

日本海の中央に位置する好漁場匂島近海で多発する不可解な出来事。

少年の名は峰岸情、十七歳。彼にとってトルエン、窃盗、暴行は日常茶飯事。

琵琶湖のほとり、田圃の真ん中で派手なネオンを輝かせる雄琴のソープランド街。

伊賀には表と裏がある。八劔なる裏伊賀の忍者たちは、血を掛け合わせて人材を生み出す謎の集団。

深夜2時、渋谷。少年院から出たばかりの貢は、北勢会のチンピラを蹴り上げていた。

いちばんの快感は、他人の意思、あるいは意志をねじ曲げることである。

姉の下腹には盲腸の手術跡があって、砂をガラスで引っ掻いたようなケロイドが残っている。「注意したほうがいいわよ。

小説を愛してやまない文芸編集者の澤野逸郎は、文芸誌“小説○○”の編集長になった。

銀河という名の夜行列車に乗り、幸子を東京に置き去りにして、十七歳の惟朔は京都をめざした。

朧とは排除する人。殺す人。

天使のような容貌と肉体を持ちながら生まれつき生理がない人妻・涼子は、大学の後輩の大島に好意を寄せられ、凌辱されてしまう。

“物書き”とは?“匂い”とは?“鬱屈”とは?“音楽”とは?“表現”とは?“卑近”とは?奇才・花村万月が、あなたのすべての“問”に答える!エッセイと初期の短編を集め、いろんな「万月」を楽しめる“闇鍋”のような貴重本。

どこまでも救いのない物語。それはある瞬間、ふとどこかに突き抜ける。

「孤独ってみじめだけど、孤独にならないと先に進まないこともある」と愛犬・ブビヲに呟きつつ、お好み焼きに淫し、資料に痺れ、刻むように書く毎日。

俺の求めているのは本物のブルースだ―。

単車で転んで彼女にケガさせた。でも、彼女の白い肌もBMWも俺には同じ位愛しくて。

毎日毎日パンの耳を主食とし、たまの贅沢といえば“サトウ”のメンチカツ…。