触角記
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17歳の男子高校生の性体験を描いたものだが、その相手は、音楽教室の年上の講師、学年1の秀才、そしてなんと母親(だから近親相姦)。そして、どの女性も大変魅力的でなおかつ性に積極的。描写も、女性器、下着を微細に表現している、となればエロ小説の条件を十分満たしている。 しかし、作者は、主人公の性を描くことによって、性とは何か、人生にとってどんな意味を持つのかを書きたかったのだと思う。それが共感を得られるものとなっているかは別だが、作者は単なるエロ小説を書きたかったのではないことは確かだ。 | ||||
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一風変わった17歳の少年次郎、年上の音楽教師に誘われて知った性、 同級生との純愛、母との禁断の愛、3人をめぐる触角の動きが本書では 丁寧に描写されてる、まさしく青春官能小説である、また解説の室井佑 月が筆者の愛読者で佑月の月は筆者の萬月から命名したエピソードは興 味深い。 | ||||
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ぐずぐず思うなら止せばいいのに、又読んでしまった花村作品。 (一時、まとめ買いしたものの数冊読んで、なんだかなぁと放っておいたものに今頃手をつけている次第) 全体的にかなり荒っぽい印象でした。忙しい時に無理して書かれたのでしょうか。 のっけから突っ込みどころ満載。 いつの時代設定にせよ、高校生が「ぱーぺき」なんて言うんだろうか。インチキ業界人でもあるまいに。 エロシーンも含め、おじさんが一生懸命「若者はこんな感じだろう」と考えて書いたという感じ。 何人かの登場人物がでてくるが、結局は一人の人間が考えていることをそれぞれに喋らせているだけ。内面もしかり。 (これは、この作品に限らずですが) いい訳多し。高校生らしくないということを本人に「読書による弊害なんだ」と言わせてみたり。 (主人公に絡む何人かの女性にも、こういう風に一言断りを入れさせて、「自覚して書いているんだぞ」というやり方が目立ちます) このように、いちいち引っかかっていては白けてしまうのですが......しかし、読み方を変えれば 相当笑えます!特に前半は声を出して笑ってしまいました。 便秘に苦しみ息む女性の肛門の動きを、カメラの絞りに例えられたらもう、マイッタ!と言うしかありません。 そうやって楽しんでしまえば、長々続く性描写もしかりです。 おやじギャクとしかいえない笑いもあるのですが(ほとんどがそういうセンス)、たぶん作者は確信犯的サービス精神で書いていて、 実は相当お茶目な人なのではないか。なんて思い至った作品です。 「イグナシオ」など、冒頭のシーンは素晴らしく、美しいとさえ思わされたりする事も多いので、 何かと過剰な期待をしがちですが、他の作品も楽しんでなんぼ、という読み方をしたほうがいいかもですね。 | ||||
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青春小説と云うよりは官能小説でしょう。 交わる女性も、性の手ほどきをしてくれる年上の女性、清純な同級生、実母との禁断の愛、 てな具合に官能小説の王道。しかし、フランス文庫でなく「文芸小説」で有るわけで、 無理矢理「少年の自立」というオブラートにくるんで、一丁上がりという感じ。 しかし、この手の主人公は意味もなくもてますな。 うらやましすぎぞ、「次郎さん(主人公)」! | ||||
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「性」から見つめた青春小説。本書の主題はあくまで青春小説です。ですから性描写に目を向けてしまうと、どうも評価が分かれてしまうようです。あくまで青春小説。17歳の主人公の青春の旅立ちの物語。そう捉えると本書は違った見方が出来ます。本書のラストは本当に清々しい気分にさせてくれました。清らかすぎる物語は現実感がありません。人間なんだから「欲」がタップリあるはずなのです。その「欲」まで含めた上で物語は構成されなければ心に響く作品とはいえません。でも巷に溢れる、暴力&性を描かなくては生きている実感を感じられない、という作品達とは本書は違っていると思います。花村萬月は暴力&性そのような強烈なスパイスとして使うのではなく、いうなれば山椒のように小粒でピリリと辛い、的な使用法で作品のテーマを炙り出しているのだと思います。 このような意味で本書は青春小説の佳作として読まれるべきだと思うのです。 | ||||
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